公会計の動向 -11ページ目

鹿児島市住宅公社は債務超過で解散も含めて検討

 毎日jp鹿児島ページが6月13日に掲出した「鹿児島市議会:住宅公社の分譲事業、引き継ぎに25億円盛る 市、6月議会に提案 /鹿児島 」〔黒澤敬太郎〕は、12日に開会した鹿児島市議会の6月定例会について、市側は市住宅公社が分譲する「星ケ峯みなみ台」の未分譲地を購入して事業を引き継ぐための費用約25億5000万円分を盛りこんだ総額26億3500万円の今年度一般会計補正予算案を提案したと報じる。市住宅課によると、星ケ峯みなみ台(同市星ケ峯2、6)は市住宅公社が16年度に分譲を開始し、分譲面積12万3122平方メートル、634区画を5年間で販売する計画だったが、景気悪化などの影響で今年4月までで約8割の502区画にとどまっており、公社は昨年度の決算で約5000万円の債務超過の状態となっていて、市が残る132区画を購入し、公社の分譲事業を引き継ぐことを決めたとか。公社は23年度末現在で27億6000万円の借入金があり、市への売却金額を返済に充てる方針で、今後については「解散も含め、市と協議していく」としているとか。


とよね観光の現金亡失事件

 MSN産経ニュースが6月4日に掲出した「事務所で3700万円盗難 茶臼山高原管理の第三セクター 」は、3日午後9時25分ごろ、愛知県豊根村の茶臼山高原一帯で観光施設などを管理運営する第三セクター「とよね観光」の茶臼山高原事業所=豊根村坂宇場御所平=から、事務所に侵入したとみられる不審な男が車で走り去ったと通報があり、駆け付けた設楽署員らが確認したところ、事務所内の二つの金庫から売上金約3700万円がなくなっていたと報じる。設楽署は窃盗容疑で捜査しているが、金庫や事務所の鍵は壊されておらず、内部の事情に通じた人物が関わった疑いもあるとみていると記事は伝える。事務所は当時無人で消灯中だったが、事件直前に明かりがついたことに隣の施設にいた従業員が気付き、間もなく男が出てきて乗用車に乗り込んだとのこと。とよね観光は豊根村などが設立、天竜奥三河国定公園の茶臼山高原で施設などを管理運営しており、高原では「芝桜まつり」開催中で、金庫には3日間の売店や食堂の売上金が保管されていたとの由。


民主党が自治体の非常勤職員問題を取り上げる

 河北新報社が5月29日に掲出した「自治体の非正規職員に手当支給を 民主作業チームが初会合 」は、地方自治体で働く年収200万円以下の非正規職員の待遇改善策を検討する民主党の作業チームが29日に初会合を開き、現在は認められていない一時金などの諸手当を自治体の判断で支給できるよう、法改正を目指すことを決めたと報じる。次期国会に改正法案を提出したい考えとか。非正規職員とは、通常1年以内の任期で自治体に雇われる非常勤職員や臨時職員のことで、人件費は時間単位の「報酬」で支払われ、一時金や退職金などの手当支給は地方自治法で認められていないとのこと。自治労の20年調査によると、推計約60万人おり、全自治体職員の約3割を占めるとか。年収は約8割が200万円未満とのこと。


東京都が都内全市町村と個人住民税徴収対策会議を設置

 東京新聞サイトが5月31日に掲出した「個人住民税徴収へ連携 都と区市町村が組織発足 」は、東京都と全62区市町村が連携し、個人住民税の徴収率をアップさせる「個人住民税徴収対策会議」が30日、発足したと報じる。国からの税源移譲で住民税の重みが増す中、都と区市町村は定期的に情報交換し、互いのノウハウを生かすと記事は伝える。この税の徴収態勢は自治体によってまちまちで、人手やノウハウ不足に悩む自治体もあるが、都は16年、個人都民税対策課を設置し、徴収が難しい場合、区市町村に代わって引き受けたり、区市町村に職員を派遣したりしてきた経緯がある。都主税局の新田洋平局長は初会合で「個人住民税は税源移譲で主要な税目になったが、経済情勢で、徴収率は低減傾向にある。極めて厳しい財政の中、徴収は課題になっている」と、区市町村の担当幹部に連携を呼び掛けたとか。年末の休日に管理職と新人がペアを組んで訪問徴収する中野区の取り組みや、課税や徴収の担当者が三人しかいない小笠原村に都主税局のOBを派遣し、徴収率を上げた事例も紹介したとのこと。今後、実務担当者による作業部会で区市町村の共通課題や、協力して実施する事業を検討し、来年2月ごろ、検討結果を報告するとの由。国の三位一体改革で、国税の所得税の一部は19年、地方税の個人住民税に移行しており、都税に占める個人住民税の割合は、18年度の9・1%から22年度の18・2%に倍増しているが、徴収率は20年のリーマン・ショック後に低迷していて、22年度の個人都民税の徴収率は91・9%で、都民税全体の96・8%を下回っているとのこと。


軽井沢町が町民一人に対して町民税を4700万円還付

 読売オンラインが5月31日に掲出した「町民が巨額寄付…高額還付金工面で軽井沢町不満 」は、長野県軽井沢町の町民1人が23年度、東日本大震災の被災自治体などに計約6億9000万円を寄付していたと報じる。寄付した町民は寄付に伴う住民税の控除と、株式譲渡所得で徴収された県民税の控除が重なり、多額の還付金を受けられることになり、町は還付金のうち約4700万円を負担することを決めたが、町は県を通じて国に特別交付税措置を求める方針と記事は伝える。町税務課によると、町民は被災自治体や日本赤十字社などへ約6億9000万円を「ふるさと納税」として寄付しており、また、町民は23年度に株式譲渡所得にかかる県民税約1億円を源泉徴収されていて、確定申告で株式譲渡所得と寄付金などが控除対象になり、住民税(県民税、町民税)の還付金7933万円を受け取ることになったとの由。徴収した県民税約1億円の6割は全市町村へ交付され、軽井沢町への交付額は約100万円だが、還付金のうち、県が4割の約3200万円を還付して、町が残る約4700万円を負担することになるとか。町が財政調整基金を取り崩して還付金に充てる一般会計補正予算案は28日の臨時町議会で可決されたとの由。町は「現行制度上、やむを得ないが、町民税が入っていないのに町だけが高額の負担をするのは納得がいかない」としているとか。総務省市町村税課は「町単位でこれほど高額の還付金になるのは極めてまれなケース。町から話を聞いて対応したい」としているとか。


パスポートの早期発給に特別手数料を徴収

 iJAMPが5月31日に配信した「旅券早期発給で手数料上乗せ=広島県」は、広島県が、パスポート(旅券)の早期発給手続きについて、手数料の上乗せ徴収を10月から開始すると報じる。外務省提示の標準額通り設定している通常の発給手数料2000円に対し、早期発給は手数料を6000円とする県手数料条例の改正を2月議会で行っており、県によると、旅券発給業務で通常発給と早期発給で異なる手数料を設定するのは全国で初めてとか。県内で通常、旅券の申請から発給までに要する期間は6~8日間で、県内23市町の窓口で対応しているが、これに対し早期発給は、県庁受け付けのみで3日間で発給が可能とのこと。県は従来、▽業務(報道取材、国際会議参加を含む)、▽新婚旅行、▽修学旅行、▽結婚式など、を、特例的な早期発給の要件と規定していて、申請者からの個別の書類提出を受け、年150件程度の早期発給を行ってきているが、手数料は上乗せしていなかったとの由。これに対し、改正条例を施行する10月1日以降は、特別に対応する職員の人件費相当額を申請者から徴収することで、早期発給を県の通常業務として位置付け、これに伴い、早期発給の申請要件は撤廃するとのこと。県は「県民からのニーズがあれば、応分の負担を求めながら、できる限りニーズに応えるという姿勢で制度を見直した」(国際課)と説明しており、申請要件の撤廃により、早期発給は、観光やビジネスでの渡航希望者を中心に年間1000件程度に増えると見込んでいると記事は伝える。


地方道路公社民営化の動き

 日経電子版が5月26日に掲出した「愛知、県有料道を民営化 地方公社で初 特区を活用 」は、愛知県が構造改革特区制度を使い、県道路公社が運営する有料道路を民営化すると報じる。公社が保有する道路資産(総延長83キロ)の営業権を民間企業に売却し、運営効率化につなげるとの由。すでに国土交通省と具体的な枠組みの検討に入っているが、地方公社が管理する有料道路の民営化は初めてであり、全国の公社に同様の動きが広がる可能性があると記事は評する。同県は県道路公社を通じてトンネルなど短距離の12路線を運営しており、各路線ともに借入金を使って建設し、通行料収入を返済に充てていて、運営する路線のうち、空港のアクセス道路である「中部国際空港連絡道路」など大半は予想どおりの通行量を確保できているが、サービスを高めて利用者を増やすため、民間の経営ノウハウを採り入れることにしたとの由。道路整備特別措置法の規定では民間による料金徴収が認められておらず、このため特区の活用を2月に申請していて、このほど国交省から「検討を進める」との回答があったもので、同県は具体的な民営化の枠組みづくりを急ぐとか。地方道路公社が運営する有料道路は甘い需要見通しで利用が低迷し、建設のために借りた借入金を返済できないケースも少なからずあり、愛知県で民営化が実現すれば、同様の動きが広がる可能性があると記事は伝える。


鳴門市は3公営企業が黒字

 徳島新聞社サイトが5月24日に掲出した「鳴門3公営企業がそろって黒字 競艇・バス・水道、10年ぶり 」は、鳴門市の競艇、バス、水道の3公営企業会計の23年度決算がいずれも黒字になる見込みとなったと報じる。3会計がそろって黒字になるのは13年度決算以来、10年ぶりで、市が23日に発表したとのこと。市企業局によると、競艇の経常収支は3億6848万円の黒字で、過去10年間で最大とか。経常収益は398億9465万円、経常費用は一般会計繰出金と寄付金を含めて395億2617万円だったとか。発売所単位では、昨年10月にリニューアルオープンした外向(そとむけ)発売所「エディウィン鳴門」は売り上げが好調で約2億7500万円の黒字となっていて、鳴門本場は約1800万円、「オラレ美馬」(美馬市)は約7500万円の黒字で、赤字だった「ボートピア土佐」(高知県香南市)は運営を民間委託し、赤字はなくなったとの由。これらにより、累積赤字は約4億7300万円に減るとか。バスの経常収益は2億2311万円で、経常費用は2億2260万円、赤字が続いていた鳴門公園線を昨年4月に民間移管したことなどにより、51万円の黒字となっていて、黒字は2年ぶりとか。過去10年間、黒字が続いている水道は、経常収益が12億3589万円、経常費用が11億4675万円で、未収欠損金があり、黒字額は8514万円だったとか。


関西での地方公社廃止状況

 日経電子版が5月23日に掲出した「役割終えた住宅公社見直し 滋賀・奈良県、解散準備 」は、近畿の自治体が住宅供給公社の事業の抜本的な見直しを急いでおり、神戸市住宅供給公社が22日に民事再生法を申請したが、滋賀県や奈良県も住宅供給公社の解散を準備していると報じる。和歌山県など他の自治体の公社も統合や事業縮小を検討中であり、自治体財政の改善を狙い住宅以外の公社の破綻処理も進めるところも目立っていると記事は伝える。滋賀県は住宅供給公社を24年度末に解散することにしており、県営住宅の管理委託は23年度末に民間に業務を移管していて、分譲事業は廃止し、賃貸管理は民間に移して業務を終えるとのこと。奈良県も昨年まとめた「新行政経営プログラム」で25年度末までに住宅供給公社を解散する方針を示しているとか。滋賀県、奈良県ともに「民間の住宅供給が充実し、事業継続の必要性が薄れた」(奈良県住宅課)ことが理由で、人口が増加傾向にある滋賀県では住宅供給が盛んで、住宅供給戸数は全地域で需要を上回るが、「住宅不足地域に良質な住宅を供給する公社の役割は終わった。今後は民間で十分対応できる」(嘉田由紀子知事)と判断したとの由。奈良県の住宅供給公社は開発済みの宅地分譲をほぼ終えており、現在は資産超過の状態とか。和歌山県も同県住宅供給公社の廃止を含めた組織のあり方の検討を始めており、22年度決算で3億6000万円弱の累積欠損金を計上していて、すでに新規の宅地整備・販売から撤退しているが、23年度末に16区画あった未売分を25年度末をメドにすべて売却するとのこと。京都府と京都市の住宅供給公社は業務効率化に向けそれぞれ他の公社との統合を進めており、京都府の公社は16年、府の土地開発公社と道路公社の総務部門を統合済みとか。京都市の公社も18年に市住宅サービス公社、21年に洛西ニュータウン管理公社を統合しており、分譲住宅事業は17年に休止しているとのこと。大阪府と大阪市は住宅供給公社の統合を検討しており、大阪府市統合本部で6月に方針をまとめるとか。府の公社は分譲事業から撤退して19年度から黒字転換しており、民間の土地所有者が建てた建物を公社が借り上げ入居者に貸す特定優良賃貸住宅(特優賃)は32年度に撤退するとのこと。大阪市の公社は23年度の経常損益が2億1000万円の赤字に転落する見込みであり、24年度から第3次経営改善プログラムを実行し、管理戸数は増やさず建て替えを進め、28年度に経常ベースで単年度黒字転換をめざすとのこと。堺市住宅供給公社も事業を大幅に縮小していて12年度末で住宅分譲事業を休止して、特優賃や駐車場管理事業に特化したとのこと。住宅供給公社は各都道府県と主な政令指定都市にあったが、住宅需要が減ったことなどから20年度以降に11公社が解散していて、近畿2府4県4政令市の公社のうち神戸の公社が初めて破綻したとのこと。住宅供給公社の解散や廃止に向け、自治体は21年度以降、第三セクター等改革推進債(三セク債)を発行し、債務を肩代わりできるようになっていて、関西の自治体でも住宅供給公社のほか土地開発公社や道路公社を処理するため発行例が相次いでいて、大阪府は23年度にりんくうタウンなどの宅地造成事業に充ててきた地域整備事業会計を廃止しており、大阪市は22年度に土地開発公社を解散しているとか。


神戸市住宅供給公社が特優賃などで破綻

 MSN産経ニュースが5月23日に掲出した「市民ら「責任誰が取る」 神戸市住宅公社民事再生手続き 」は、約22億円の債務超過に陥っている神戸市の外郭団体「神戸市住宅供給公社」が22日午後、神戸地裁から民事再生手続き開始の決定を受けたと報じる。自治体が運営する住宅供給公社が手続きに入るのは全国で初めてとか。市の負担総額は約300億円、市民1人当たりでは約2万円に上り、今後、事業を継承する外郭団体の経営にも市民の厳しい視線が注がれることになると記事は評する。この日午前の手続き申請後、同公社には市民から「負債の責任は誰が取るんだ」「敷金や保証金はどうなる」などの電話が相次いだとか。再生手続きに基づく債権の届け出期間は7月5日までで、入居者約1万人の敷金・保証金約14億円を含む約503億円とされる負債総額が確定し、その後は9月18日までに再生計画案を提出するとのこと。同公社は「(再生手続き開始は)入居者の生活には影響しない」としているが、そのためには計画案が金融機関が参加する債権者集会で承認される必要があり、難航も予想されると記事は伝える。同公社は、バブル経済崩壊の地価の下落による含み損のほか、阪神大震災後の中間所得者用住宅として空き室賃料を保証しながら民間マンションを借り上げる「特定優良賃貸住宅(特優賃)」事業などで損失が膨らみ、平成15年から債務超過に陥っていて、今後、同公社の主な事業は別の外郭団体「市都市整備公社」に引き継がれ、年度内に「神戸すまいまちづくり公社(仮称)」として再編される予定だが、外部からの監督不足も指摘されており、このため、大半を外部有識者で構成する評議員会と理事会が置かれ、運営の強化が図られることになるとの由。