公会計の動向 -9ページ目

都道府県の減債基金は改善と日経

 日経サイトが10月1日に掲出した「自治体減債基金の積立不足2.5兆円 11年度 」は、大阪府や兵庫県など37道府県市で借金返済のための基金への積み立てが大幅に不足していることが日本経済新聞の調べで分かったと報じる。23年度の不足額の合計は2兆5100億円と、本来積むべき額の38%に上っており、22年度に比べて1700億円改善したものの不足額はなお大きく、自治体は不足を解消するために歳出見直しを迫られそうと記事は評する。地方債の返済負担を平準化するための減債基金に関し、22年度決算で積み立て不足があった40自治体に23年度の不足額を聞いたところ、不足額が最大だったのは大阪府の5180億円で、兵庫県の2780億円が続いているが、40団体のうち3団体は積み立て不足を解消したとのこと。大阪府は13~19年度まで、減債基金から計5200億円を借りて財源を補填しており、23年度の不足率は75%超となっており、横浜市は2~12年度に高水準の公共事業維持などを目的に減債基金を2300億円取り崩しており、北海道は14~16年度に基金を1700億円ほど流用し「財源不足の穴埋めに使った」(財政課)とか。積み立て不足を放置すれば償還時に多額の現金が必要になるため、国は元本の3.3%を毎年基金に積むよう自治体に求めていると記事は伝える。


 3.3%は30年間元金均等償還ということか。

秋田県の県市町村職員互助会の破産

 毎日jp秋田ページが9月27日に掲出した「県市町村職員互助会:破産手続きで債権72億円認定 /秋田 」〔坂本太郎〕は、100億円を超す負債を抱え、破産手続きを進めている財団法人県市町村職員互助会の債権者集会が25日に東京地裁であり、破産管財人が72億1384万円を債権と認める考えを示したと報じる。破産者管財人秋田事務所によると、個人分1万556件、計71億7756万円の申し出に対しては、71億7203万円とほぼ全額を認めつつ、市町村など39団体は8億8361万円の申し出に対し、4035万円としたとのこと。配当率は約7割にのぼる見通しで、債権者からの申し立てがなければ来年1月に配当されると記事は伝える。


和光市の水道事業で資金不足

 毎日jp埼玉ページが9月22日に掲出した「公営企業決算:和光市、下水道で資金不足 値上げ料金の予算原因??昨年度 /埼玉 」〔木村健二〕は、埼玉県が21日、県内63市町村の23年度の公営企業決算の集計結果を発表したと報じる。和光市の下水道事業会計で4084万円の資金不足が生じており、県内の公営企業会計で資金不足が出たのは、地方財政健全化法が適用された20年度以降初めてとか。県によると、和光市の下水道事業会計の資金不足比率は5・3%で、経営健全化計画を作らなければならない経営健全化基準の20%は下回っていたとのこと。同市は23年6月分から料金を値上げしたが、4、5月分も値上げ後の料金で予算を組んだことなどが原因とか。一方、県内63市町村の普通会計決算は、歳入が前年度比1・6%増の2兆2719億円、歳出が同1・3%増の2兆1614億円で、決算規模としては過去最大となっており、人件費や公債費、扶助費などの義務的経費は1兆945億円で、歳出に占める割合は50・6%と、初めて5割を超えていて、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は同1・9ポイント増の89・7%で、硬直化が進んだとか。


 4,5月の料金が資金不足になるというのが分からない。原水費が上がったのに料金が上がらなかったと言うことなのかな?


公表情報:和光市23年度健全化判断比率等

神戸市住宅供給公社が解散へ

 朝日サイト兵庫ページが9月20日に掲出した「市民負担263億円/神戸市住宅公社 」は、経営難で民事再生手続きを進めている神戸市の外郭団体・市住宅供給公社が19日、負債の処理方法をまとめた再生計画案を18日に神戸地裁へ提出したと発表したと報じる。計画に伴う市民負担額は約263億円で、公社は今後、債権者集会で金融機関などの同意を求めるとの由。発表によると、負債の確定額は約495億円で、再生計画案では、このうち約32億円を貸している神戸市が約23億円の債権を放棄し、金融機関に対する負債約258億円のうち約183億円の返済も肩代わりするとのこと。賃貸住宅事業を引き継ぐ市都市整備公社への補助金なども含め、市は今後10年間で計約263億円を公費負担するとか。それでも処理しきれない住宅金融支援機構などに対する負債約151億円は、賃貸住宅や土地などの資産とともに市都市整備公社が受け継ぐとしているとのこと。住宅供給公社は再生手続き終了後に解散する予定とか。


公表資料:神戸市住宅供給公社の民事再生計画案の提出

専決処分による執行で違法性を認定した地裁判決が登場

 読売オンライン山梨ページが9月19日に掲出した「公金10億円支出「違法」判決、忍野村長控訴か 」は、忍野村の天野康則村長が行った図書館建設などの専決処分4件について、議会の承認を得ずに支出したのは違法だとして、当時の村議らが支出差し止めなどを求めた訴訟において、18日の甲府地裁の判決が3件の違法性を指摘し、既に完了した工事についても、裁判長が「請負契約などは無効」として、天野村長に対し、業者などに計約10億円の返還請求を行うよう命令したと報じる。天野村長は判決を不服として、控訴するとみられると記事は伝える。訴状などによると、村議らは、天野村長が21年5月から22年3月にかけて専決処分を行った、〈1〉約9億円の図書館建設工事請負契約、〈2〉副村長と村監査委員を選任する人事案件、〈3〉約1億4000万円の道路改良工事請負契約、〈4〉北富士演習場の軍事訓練に伴う住宅防音工事への補助事業の関連予算案、の4件は、「地方自治法上の専決処分の要件を満たさない違法なもので、公金の支出も無効」と主張していたとの由。判決では〈1〉、〈2〉、〈3〉について、議会の議決が原告ら村議の反対で否決されることが想定されながら、天野村長は議員と協議せずに議会を流会にし、議会に議決させない状態を作り出していたとし、「専決処分制度の趣旨に反する行為と認められる」と判断し、〈1〉、〈3〉の工事代金、副村長と村監査委員の給与・報酬など計約10億円を、それぞれ支出先に返還させるよう命じたとのこと。一方、〈4〉については公益上の必要性を認め、「天野村長の判断に裁量権の逸脱があったとはいえない」とし、村議らの請求を棄却したとか。図書館建設と道路改良工事は既に完了しているとのこと。判決を受け、天野村長は「一部を除いて言い分が認められず誠に遺憾。今後については判決文を精査して適切に対処したい」とのコメントを出したとか。


三セクの破綻を民間信用調査会社が発表

 MSN産経ニュース近畿ページが9月11日に掲出した「三セク「龍神住宅」倒産 田辺市出資、負債総額2500万円 和歌山 」は、東京商工リサーチ和歌山支店が10日、田辺市が出資する第三セクター「龍神住宅」(同市龍神村西)が先月末、和歌山地裁田辺支部から破産手続きの開始決定を受けていたと発表したと報じる。負債総額は約2500万円とみられると記事は伝える。同支店などによると、同社は昭和62年、旧龍神村(現田辺市龍神村)や龍神村建築組合、龍神村森林組合などが出資して設立され、杉やヒノキを使用した木造住宅を建築し、平成9年には約3億2800万円の売り上げがあったが、他社との競合などもあって減収傾向が続き、23年12月までに事業を停止していたとの由。8月10日に破産手続きの申し立てを行い、同29日に開始決定を受けたとか。


今の時代に土地開発公社を設立する市が存在

 MSN産経ニュース関東ページが9月9日に掲出した「土地開発公社 坂東市が設立 茨城 」は、坂東市が公共用地や公有地の取得と管理、処分を担う市土地開発公社を設立したと報じる。圏央道開通を見据え、企業誘致に向けた対応で、理事長に神矢安夫副市長が就任し、基本財産は1千万円、事務局は特定事業推進課に設置したとのこと。市では圏央道猿島岩井インターチェンジに2キロ以内に隣近接する半谷・冨田地区(74ヘクタール)と弓田地区(15ヘクタール)に工業団地の造成を計画しており、古河市内に日野自動車の工場が稼働したことで自動車部品関連企業の進出に期待を寄せる一方、食品関連企業などに向け、首都圏との交通網充実をアピールするとの由。通常の公共用地先行取得ではなく、企業誘致に特化するもので、今年度は準備期間にあて、来年度以降、実質的な事業を始めると記事は伝える。


粉飾していた長野県大町町の三セクが破綻

 毎日jp長野ページが9月8日に掲出した「あすかの杜:大町市出資三セク破産 債権者配当は困難、管財人見通し /長野 」〔古川修司〕は、自己破産手続き中の大町市の第三セクター「あすかの杜(もり)」の第1回債権者集会が7日、長野地裁松本支部であり、破産管財人の弁護士が、回収できた財産は約330万円にとどまり、一般債権者への配当は困難との見通しを示したと報じる。今後、役員の責任が問えるかどうかを検討するとのこと。集会には約20人が参加し、高橋忠芳社長は「経営破綻後、大変なご心配をおかけしたことをおわび申し上げる。粉飾決算という罪の大きさを痛感している」と陳謝したとか。管財人によると、約100人の債権者が1億3000万円の債権を申し立てた他、労働者健康福祉機構が立て替え払いをした労働債権も約1400万円に上っているとのこと。一方、財産は預金や施設内の備品、在庫食材などで回収額は333万円で、債権のうち優先順位の高い厚生年金保険料や水道代など未払い公租公課が約1400万円あるとの由。あすかの杜は、大町市八坂地区の温泉宿泊施設「明日香荘」などを運営してきたが、資金繰りが悪化して4月5日に業務を停止した経緯がある。


 信濃毎日新聞サイトが11月24日に掲出した「大町「明日香荘」営業を再開 三セク破綻から7カ月半 」は、運営会社の第三セクター破綻で休業していた大町市所有の温泉宿泊施設「明日香荘」(大町市八坂)が23日、約7カ月半ぶりに新たな指定管理者の下で営業を再開したと報じる。三セクの破産手続きは今も続き、粉飾決算を繰り返した経営実態の解明も道半ばだが、住民が待ちに待った地域振興の拠点の再出発。関係者は思いを新たにこの日を迎えたと記事は伝える。明日香荘は、旧北安曇郡八坂村時代から三セク「株式会社あすかの杜(もり)」が経営してきたが、ことし3月に経営難が発覚して休業し、10月に「ハーヴェスタ・クリエーションズ」(大町市)が新たな指定管理者となり、再開を準備してきた経緯がある。この日は、あすかの杜の破綻で解雇され、あらためて雇用された7人を含む従業員16人が、にぎやかな太鼓演奏の中を訪れた大勢の住民らを出迎え、復活した名物「灰焼きおやき」を買い求める人の列もでき、近くの女性(71)は「贈り物はいつもこれ。買い物弱者でよく食堂も使っていたから本当によかった」と再開を喜んでいたと記事は伝える。一方、あすかの杜の債権を抱えたままの業者や住民も多く、回収を半ばあきらめているという取引業者の男性(69)は「再開に複雑な思いの人もいると思う」と話す一方で、「休業によって明日香荘が八坂になくてはならない施設だとあらためて認識できた」としているとか。市は来年4月から第三者の経営評価委員会を設け、全指定管理施設のチェックを強化する方針で、牛越徹市長はこの日の式典で「信頼回復には時間がかかる。できる限り応援していく」と述べたとの由。

伊那市が徴収率向上に成功して目標を上方修正

 長野日報サイトが9月5日に掲出した「行政・政治 : 伊那市の未収金10億円下回る 徴収率6年連続上昇 」は、伊那市の一般会計、特別会計、公営企業会計を合わせた23年度決算の、市税や各種使用料などの未収金総額は約9億6000万円で、06年度から6年連続で前年度を下回り、12年度以来、11年ぶりに10億円を割り込んだと報じる。未収金解消を目的に策定した「債権徴収プログラム」(23~25年度)で掲げた23年度の目標額も約4000万円上回って達成したとのこと。市は一層の未収金削減を図るため、25年度末までに8億7000万円としていた目標額を7億3000万円に上方修正したとか。市の未収金額は景気の低迷とともに増え、17年度には16億8000万円になり、徴収率も88.7%に落ち込んだが、こうした状況に歯止めをかけるため、市は翌年度に「未収金解消プログラム」(18~22年度)を策定し、国税庁OBを相談員に迎え、各部署の連携を密に徴収業務の強化を図り、未収金増加の要因となっていた「塩漬け債権」など回収不能債権の不納欠損処理などにも取り組んできたとの由。さらに昨年度、徴収率向上を重視した債権徴収プログラムを策定し、8月を滞納整理の強化月間とするほか、職員対象のセミナーを開くなど、全職員の徴収意識の共有・向上を図ってきたとのこと。この結果、23年度の未収金額はピーク時の6割弱になり、徴収率も92.7%で6年連続上昇したとの由。これを受け、債権徴収プログラムの年度別目標額を見直し、24年度を9億3000万円から8億3000万円へ、25年度を8億7000万円から7億3000万円へ上方修正したとのこと。一方、厳しい経済情勢を背景に就労状況が不安定な人や生活困難者が年々増加しており、徴収や財産差し押さえなどが難しいケースが増えており、市徴収対策室では「徴収業務を引き続き積極的に推進すると同時に、生活困難者への対応がこれまで以上に重要になる。福祉的な視点からの助言も行うなど、職員の幅広い資質の向上に努めていきたい」としていると記事は伝える。


三兎を追う北陸新幹線の並行在来線

 中日新聞サイト北陸ページが8月29日に掲出した「並行在来線 三セク会社「三兎追う」 新幹線開業へ 県庁で正式設立 」〔室木泰彦〕は、26年度末の北陸新幹線金沢開業でJRから経営分離される並行在来線(現JR北陸線)を運営する県などの第三セクター会社「石川県並行在来線株式会社」が28日、登記を済ませ正式に設立されたと報じる。県庁8階の新幹線・交通対策監室前に会社看板を設置し、9月3日にJRと県からの出向社員14人に辞令を交付し、開業準備を本格化させるとのこと。会社は資本金の7割を出資する県主導三セクであり、同社取締役会長に就いた谷本正憲知事と、県OBの七野利明社長、JR西日本出身の山岸勝副社長が看板を設置したとの由。谷本知事は「安全輸送と利便性確保、経営安定の三兎(と)を追うが、県民のサポートもお願いしながらハードルを越えたい」と決意を語ったとか。会社は当面県庁に置くが、26年度末開業に向け、一定のスペースが確保できる場所へ移転を計画しているとの由。民間と県内全市町の協力で来夏に20億円まで増資して本格会社に移行し、その際に県民から募集する会社名に変更するとのこと。来年4月新規採用の高校卒業予定者10人ほどの募集を9月5日に始め、数人採用の大学卒業予定者らの試験も11月までに行うが、自前社員が育つまでJR出向社員に協力を求め、最終的に百人規模まで増やす方針とか。在来線経営は現時点の県試算で開業10年で累計20億円の赤字が予想されており、運賃で解消する場合は27%値上げが必要な厳しい見通しとか。県は開業前にも試算し運賃決定につなげると記事は伝える。