介護保険の財政が安定化しつつある模様
記事は、17年度までの3年間に、介護保険財政の赤字の穴埋めのため、都道府県の財政安定化基金から借り入れをした市町村や広域連合が全国で423あったことが厚生労働省のまとめでわかったと報じる。借り入れの総額は約392億円で、介護保険制度がスタートした12年度から最初の3年間では735団体が約404億円借りており、市町村合併で団体数が減っているため、単純比較はできないが、借り入れの総額はわずかに減少となったことになるとか。介護保険制度では、市町村や広域連合が今後のサービス利用の見通しに基づいて3年ごとに保険料を決めており、利用が予想を上回って赤字になりそうだと、年度ごとに団体が財政安定化基金から借り入れ、次の保険料改定の時に返還していて、借り入れをした団体の割合は、17年度末までの3年間は全1681のうち25%、12~14年度は2863の団体のうち26%で、この割合もわずかに減少したとのこと。同省は、保険料の値上げのほか、4月から導入した「介護予防」の仕組みで介護給付費の伸びは抑制できると見込んでおり、今後、借り入れをする団体はさらに減るのではないかとみているとか。
日本高速道路保有・債務返済機構の資産過小計上額は約230億円
共同は7月28日に「過小計上230億円に訂正 道路保有機構の決算で」を配信。
記事は、2006年3月期決算で資産を約70億円過小計上するミスが見つかった日本高速道路保有・債務返済機構が28日、過小計上額を約230億円と訂正したと報じる。旧道路4公団の資産のうち、高速道路会社が引き継ぐ一部の資産を除き、高速道路など大部分の資産は機構が承継しているが、資産の管理や評価は会社が実施し、機構は会社からデータを受け取って決算を作成する仕組みになっているとか。ミスの発覚を受け、国土交通省が6社に対し、資産額を再検証するよう指示し、その結果、本州四国連絡を除く5社が資産を過小計上していたとのこと。
公表資料:平成17事業年度決算及び資産価額について
防衛庁にマイレージ利用を理由に旅費の請求をしなかった職員が存在
読売は7月28日に「マイル取得ダメッ」も…分かれる省庁の対応」を配信。
記事は、公務出張で航空機を利用した場合のマイレージサービスを巡り、取得した特典の私的使用を認めるかどうかで、中央省庁の対応が分かれていると報じる。ただ、分かれていると言うよりは、報道によると、会計検査院が今年度から公務出張でのマイル取得を禁じたのに続き、法務省も今月、取得を禁止したということのようで、会計検査院がいい子ぶっている、ということのようだ。海外出張が多い外務省など、大半の省庁は「個人の判断」と容認しているという。記事は、マイルがたまれば無料航空券も手に入るが、元手が税金であるだけに、今後、論議を呼びそうだとするが、マスメディア流のどっちつかずの波乱期待の報道と評すべきだろう。マイレージサービスは現在、日本航空(JAL)、全日空(ANA)をはじめ各国の航空会社が導入しており、海外など遠方への出張が多い利用者は、出張分も加算すれば特典を受けやすいが、公務員が、出張で取得した特典を利用することについては、“公費”との兼ね合いもあり、以前から疑問の声があったものの、国家公務員の旅費法には規定がなく、具体的な方策はとられてこなかったとのこと。検査院は「職員には公費の公正な使い方について、より高い意識が求められる」と判断し、今年度から、出張分のマイルを加算しないよう職員に通知し、法務省も今月14日、同様に禁止を通知したとのこと。いずれも内部の申し合わせのため、違反しても罰則はないと記事は伝えるが、これは固有の罰則はないという意味で、業務命令違反となれば当然に罰則の対象になるはず。財務省は「具体的な対応はまだだが、検討する可能性はある」としている模様。予算を握る財務省の対応が決まっていないこともあってか、主な省庁は今のところ「職員個人の判断」と静観しており、外務省の会計担当者は「一般論としてあまりよくないという認識はあるが、私的な利用分もあって区別がつけにくく、対応が難しい」と説明し、防衛庁の担当者は「以前、『これまでの出張でマイルがたまり、無料航空券をもらったので』と、出張旅費の受け取りを辞退した職員がいたが、組織としてのルールはない」とか。民間では、三菱商事が1996年、「出張で取得したマイルの特典は次の出張に使うように」と社員に通知しているケースなどもあり、公務員の場合も、出張で取得したマイルの特典を公務に使えば経費節減につながるが、検査院、法務省とも「マイレージは個人に対するサービスなので、特典を組織に還元するのは難しい」とし、公務で利用する場合、マイルを取得すること自体を禁止したとのこと。
郵政会社はイコールフッティング
7月26日付け日本経済新聞朝刊1面に「民営郵政の税制大枠、郵貯銀も印紙税納付、固定資産税、新規購入分、軽減せず」の記事。
記事は、19年10月の日本郵政公社の民営化で発足する郵政民営化会社に、政府が適用する税制の大枠について、郵便貯金銀行に印紙税の納付を新たに義務付けるほか、郵便局会社などが民営化後に買い入れる不動産には、固定資産税の軽減措置は適用しないと報じる。民営化後に民間との競争条件を公平にするため、税負担を求める必要があると判断したとか。印紙税は不動産の売買契約書や約束手形、預金通帳などにかかる税金で、国が運営する郵貯事業の通帳はこれまで印紙税が課されてこなかったため、全国銀行協会が「隠れた補助金」と問題視するなど、民業圧迫の批判があったが、政府は郵貯銀行に対し、民営化と同時に大手銀行と同水準の印紙税を課税する考えで、通帳一冊あたり200円となる見通しとか。長期間にわたって貯金の入出金がない「睡眠口座」などを除き、新規契約分だけでなく既契約の通帳も課税対象となる可能性が高いとも。税負担は初年度だけで200億円を超え、郵貯銀行はその分だけ利益が減ることになるとのこと。固定資産税は郵便局会社などが公社から引き継ぐ大半の保有不動産について当初5年間、軽減するが、旧電電公社や旧国鉄の民営化の際と同様の激変緩和措置で、当初の民営化を円滑にする狙いがあり、民営化後に購入した不動産は税制優遇の対象外として、他の民間企業との競争条件にも配慮する方針とか。消費税はグループ会社間の取引でも課税し、優遇措置は原則導入しないことが決まっているが、過疎地の郵政サービスを維持するための基金への拠出費は損金算入を認め、法人税を軽減するとのこと。
地方税収増で18年度交付税はマイナス
7月25日付け日本経済新聞夕刊1面に「交付税5.9%減、2年ぶりマイナス不交付、24団体増加、今年度」の記事。
記事は、竹中平蔵総務相が25日の閣議で報告した普通交付税の内容について、景気回復が地方にも波及して地方税収が増えたことから、18年度の国からの配分総額は前年度比5.9%減の14兆9527億円と2年ぶりのマイナスとなったと報じる。交付税を受け取らなくても財政運営ができる自治体である「不交付団体」も24増えて171になったとか。普通交付税は国税の一定割合を、自前の収入だけでは財政を賄えない財源不足の自治体に配分する制度で、配分の内訳を見ると道府県が前年度比6.6%減の8兆4525億円、市町村分が同4.9%減の6兆5002億円で、義務教育費や児童扶養手当の国庫負担割合の引き下げなどで財政需要が増えたが、税収増で配分額が減ったとのこと。新たに不交付団体に加わったのは35自治体で、都道府県では常連の東京都以外に愛知県が14年ぶりに顔を出し、市町村で新たに加わったのは34団体で、愛知県下の名古屋、豊橋など9市が入ったと か。中部圏はトヨタ自動車を中心に企業業績が好調なうえ、愛知万博(愛・地球博)の開催効果もあり、法人税収の増加が各自治体の財政を潤したと記事は説く。
国債管理を強化
7月25日付け日本経済新聞朝刊5面に「財務省、国債の需給管理強化――人気銘柄の追加発行倍増、買い入れ消却、全銘柄に」の記事。
記事は、財務省が日銀のゼロ金利政策の解除などで長期金利が急変動するのを防ぐため、国債管理政策を強化し、市場で人気の高い国債を追加発行する「流動性供給入札」を18年度に倍増する方向で検討すると報じる。国債の買い入れ消却の対象も12月から2銘柄増やし、全銘柄に拡大するとのこと。国債の需給調整を円滑にして金利上昇による国債の利払い費の増大を抑える狙いとか。流動性供給は財務省が発行した国債のうち、市場での人気が高い銘柄を過去の発行時と同じ条件で追加発行する仕組みで、今年4月に導入しており、今年度の当初計画では流動性供給は4―9月まで毎月1千億円の総額6千億円だったが、これを10月以降も継続して年度では1兆2千億円程度に増やす見込みとか。20年債のうち残存期間が12―15年の銘柄が現在は追加の対象になっているとのこと。投資家は保有する国債の種類を多様化でき、財務省も有利な条件で発行できる利点があるとか。財務省は市場関係者への調査を始めており、国債市場特別参加者会合などを開いて需要を確認したうえで、10月以降に毎月1千億円規模で追加発行する方針とか。年間の国債発行総額を維持するため、流動性供給が増えるのに伴い需要の少ない15年変動利付債などを減額する可能性もあるが、増加分については、来年度の予算向けとして前倒しで発行したり、増額分を買い入れ消却の原資にするなど減額せずに調整する方法もあるため、今後、検討するとのこと。財務省は昨年末に決めた発行計画を年度初めの4月に既に変えており、減額すれば異例の2度目の変更とか。国債の買い入れ消却の対象には15年債と物価連動債を12月から加え、これにより対象が全銘柄に拡大するとか。消却原資は財政投融資の準備金を含め約13兆円で、市場の流動性を高めて需給を調整し、金利上昇を抑えることが狙いとか。財務省が対象を追加するのは、毎月1兆2千億円の買い切りオペを実施している日銀に対象拡大を促す狙いもあり、これは、財務省の買い入れ消却と日銀のオペが共通にシステムを活用しているためで、財務省は、日銀が現在はオペの対象にしていない30年債、15年債、物価連動債を追加するように要請しているとか。日銀は今月14日に約5年ぶりにゼロ金利政策を解除し、追加の利上げについては急がない姿勢を示しているが、これまでに比べて長期金利が上昇する可能性が高まっており、金利が急に上昇すれば、新たに発行する国債の利率が上がって利払い費の増加につながるため、財務省は少しでも有利な条件での発行を増やしていく考えと記事は伝える。
五島列島沖で石油試掘実施へ
読売は7月25日に「日韓中間線から7キロ、五島列島沖で石油試掘実施へ」を配信。
記事は、経済産業省・資源エネルギー庁が25日、日韓中間線から東へ7キロ・メートルの五島列島沖で今年度、石油・天然ガスの試掘調査を実施すると発表したと報じる。日本は、国内で消費する石油のほぼ全量を輸入に頼っており、国産石油の油田開発を進めるのが狙いで、試掘場所は日本の排他的経済水域内にあり、同庁は「韓国の反発を招く恐れはない」(石油・天然ガス課)とのこと。同庁は、独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構に調査事業を委託し、地元漁業協同組合などと漁業権交渉を行って年内にも約3か月間の試掘を始め、民間の石油開発会社などが商業ベースに乗ると判断すれば、鉱業権を設定することになるとのこと。これまで、同庁は12~14年度の間に、北海道稚内市など3か所で試掘をしてきたが、商業生産に至っておらず、今年度、五島列島沖を選んだ理由について、同庁は「生産量が有望と見られるため」と説明しているとか。
簡保システムに修正が反映されない不具合があった
朝日は7月25日に「簡保の配当ミス相次ぐ 民営化控え、高まる危機感」を配信。
記事は、日本郵政公社が24日、簡易保険の配当金を別の契約者の口座に払い込んだり、配当支払いの通知書を誤って送ったりしたミスが計440件、約76万8千円分見つかった、と発表したと報じる。「単純な入力ミスなどが原因」だが、今月中旬には簡保の職域保険の一部で約2万8千件、総額7800万円の配当金払い過ぎが見つかり、郵便局窓口での郵便貯金の現金過不足も多いとか。発表によると、配当金を別人の口座に支払ったのは56件、約11万8千円で、郵便局で入力したデータの間違いを修正したが、システムの誤りで修正が反映されなかったとのこと。別人に払った配当金は郵便局員が戸別訪問して返却を求めるが、契約者が払い込み指定した口座と別の本人の口座に払い込んだ事例も37件、約7万5千円分あったとか。総務省は「リスク管理態勢は極めて不十分」として原因分析や対策を1カ月以内に報告するよう24日付で通知したとのこと。簡保は民営化後、新商品開発を始めたい考えだが、政府の認可が必要で、生保業界からは「ミスの頻度や規模が大きい。初歩的なミスが続くようだと、すんなり認められるのか」との批判も出ているとか。明治安田生命保険や三井住友銀行など問題が発生した金融機関への業務停止命令が相次いでおり、金融庁幹部は「民営化後は他の民間金融機関と同じ基準で検査する」としており、「このままでは、民営化してすぐに業務停止命令が出される恐れもある」(大手銀行幹部)といった見方まであるとか。
和歌山県が互助会に対する退職手当上乗せへの補助金を回収
紀伊民報は7月22日に「県職員互助会 補助金7億円を返還 オンブズマン「不十分」 」を掲載。
記事は、県が21日午前、県職員互助会(約5400人)が退職する職員らに支払っていた退会給付金の積立金残額のうち、県からの補助金相当額として約7億円を県に返還させると発表したと報じる。この問題では、市民オンブズマンわかやまが補助金分約34億円の返還を求めて木村良樹知事に公開質問状を提出しているが、同オンブズマンは「指摘した額と比べ随分隔たりがあり、到底、十分な改善措置とは言えない」としているとか。返還は、互助会の3事業のうち、今年3月に廃止を決めた長期給付事業について行うもので、県への返還額は、17年度末の退会給付金の積立金残額(20億916万円)から試算した補助金相当額の7億1164万円で、残りは職員に返還するとか。いずれも本年度中に精算するとのこと。県職員厚生室の室長(県職員互助会事務長)が会見し「公金を含む退会給付金はヤミ退職金ではないかと指摘されており、補助金を含めて会員に精算するのはいかがなものかと考えた」などと説明したとか。ただ、残りの短期給付事業と保健福利事業については「事業自体が何ら違法・不当なものではない」(室長)と、県補助金分の返還を否定したとのこと。この方針について同オンブズマンの事務局長は「不十分とはいえ、返還に踏み込んだことは一定の評価に値する」とした上で「さらに改善が必要と考えられるので、住民監査請求も視野に検討したい」とコメントしたとか。
大学の情報公開の程度を私学経常費補助の増額要因に
産経Webは7月23日に「私学補助金「大学情報公開で増額」 事業団方針、HP掲載など条件」を掲出。
記事は、文部科学省の補助金を私立大学などに分配している日本私立学校振興・共済事業団が、学部ごとの在籍学生数や財務状況の情報をインターネットなどで一般公開している学校に対して補助金を増額させる方針を決めたと報じる。教職員給与費などを対象とする「一般補助」の数%をあてる考えとか。詳細な算定方法などの具体策を10月ごろまでに詰め、今年度の補助金から実施すると記事は伝える。大学の収入において、学生の納付金は7割以上を占めており、入学者数や在籍者数は基本的データであり、進学希望者の全員が数字上では入学可能になる「大学全入時代」が来春に迫るなか、「定員割れ」する大学は増加し、4年制私大の3割に達しているが、これらのデータの開示は義務づけられておらず、情報公開はあまり進んでいないとのこと。財務状況の公開をめぐっては、昨年の私立学校法の改正で事業報告書など経営状況を示す書面の作成や設置、公開が義務づけられたばかりで、今回の補助金調整見直しには、「大学の状況が分からずに入学してしまい、『こんなはずではなかった』と後悔する学生もいる。増額を動機づけとすることで情報公開の流れを誘導していきたい」(助成部)との狙いがあるとのこと。補助金増額の条件は(1)財産目録、貸借対照表、収支計算書、事業報告書などの財務状況、(2)学部別在籍学生数(短大や高等専門学校は学科別)、の2項目について、インターネットや誰でも入手可能な印刷物で情報を積極的に公表していることで、10月ごろに調査を実施する予定とか。私学事業団では、補助金交付にあたり教職員数や学生数などで各校の補助基準額を算定しており、定員充足率や学生1人あたりの専任教員数などに応じて1~130%の範囲内で傾斜配分して調整しているが、その際、各校の「持ち点」を算出し「加点」「減点」する調整方法も組み入れており、ネットなどでの情報公開は「加点」項目に加える方針とのこと。昨年度に交付した補助金の総額は3239億円で、このうち一般補助は2190億円を占め、一般補助の1校あたりの平均交付額は大学3億8187万円▽短大6329万円▽高専1億5414万円、とか。