科学技術振興調整費の執行停止を解除
朝日は7月14日に「凍結の研究費106億円支給へ 早大不正受給で」を配信。
記事は、早稲田大学での研究費不正受給の影響で、全国の研究機関に対する国の研究費106億円の支給が止まっている問題で、文科省が14日、不正防止策への関係省庁の了解が得られたとして支給を始めると発表したと報じる。同日付で各機関に通知したとか。支給されるのは科学技術振興調整費の今年度新規採択分で、100機関約106億円の予算枠が設定され、1日から使える予定だったが、財務省が不正防止対策を求め、手続きが止まっていたという経緯。文科省は全国の研究機関を対象にした研究費管理の調査から、12日に不正対策の骨子を発表し、財務省と総合科学技術会議がこれを了承して、支給準備が整ったとか。予算枠は106億円分だが、手続き上、実際の支給額は93億円で、9~10月に振り込まれるが、7月14日にさかのぼって精算できるとのこと。1日からの13日分は各研究機関が自腹を切る形になったと記事は評する。
川辺川農業水利事業の行方
毎日は7月15日に「<川辺川利水協議>熊本県、非ダム取水案で一本化裁定」〔山田宏太郎〕を配信。
記事は、川辺川ダム(予定地・熊本県相良村)に絡む新たな利水計画づくりのための協議が14日から15日未明まで熊本県庁であり、調整役の熊本県が、農水省が新たに示した非ダム取水案で一本化すると裁定したと報じる。これで、同ダムの建設目的から農業用水が切り離されることはほぼ確実となり、国土交通省は基本計画変更の準備に入るとのこと。ダム建設の是非を巡る議論は、治水上必要かどうかに絞られることになるが、川辺川を水源とする利水を含む地元の土地改良事業は、農業用水の最大受益地である相良村の矢上雅義村長が「事業費負担が過大すぎる。軽減策は決まっておらず、今後は事業に協力できない」と県の裁定に強く反発していて、事業離脱の可能性を示しており、事業の行方も不透明となったと記事は伝える。土地改良事業は流域6市町村の1299ヘクタールの農地が対象で、相良村は約36%にあたる470ヘクタールを抱えていて、事業費負担も6市町村の中で最大の13億円を超え、事業から離脱した場合、事業計画案決定に必要な知事と市町村長の協議ができず、事業自体が頓挫するとのこと。一方、利水訴訟原告弁護団も、新案ではダム完成時に取水口が水没するため「実現性に疑いがあり、ダム案になる恐れがある」と現時点での裁定に反対したとか。農水省は来年度の事業実施のためには今年末の予算編成から逆算して14日を計画案一本化の期限としており、九州農政局は「絞り込みができなければ来年度予算の概算要求を断念せざるを得ない」と改めて裁定を要請し、県はダム取水案、堰(せき)取水案、チッソの川辺川第2発電所(相良村)の発電用水を利水に転用する農水新案の3案のうち、農水新案での一本化に踏み切ったとの由。
介護保険の15-17の「赤字」状況
読売は7月12日に「介護保険財政、25%が赤字…累積総額は392億円」を配信。
記事は、介護保険財政が赤字になった市町村や広域連合の数が、前回保険料の適用期間である15年度~17年度の累計で423団体に上り、全1681団体の25%を占めることが厚生労働省のまとめで明らかになったと報じる。赤字総額は、3年間の累積で約392億円とか。厚労省などによると、前回保険料を設定した際の予想を大きく上回る介護サービスの利用が続いたためで、17年度のみの赤字総額は約198億円と、前年度(約150億円)を上回ったとのこと。赤字分を賄うために、都道府県に設置されている財政安定化基金から借り入れを行った団体の割合が高かったのは、長崎県の68・4%を最高に、大阪府(58・5%)、京都府(53・6%)と続き、借り入れを行った団体の割合が低かったのは、栃木県(6・1%)、静岡県(7・1%)などで、借り入れがなかったのは福井県だけとか。ちなみに、東京都は25・8%。介護保険は、3年ごとにサービスの利用の伸びを予想して65歳以上の保険料を見 直す仕組みで、現行の保険料は今年4月に改定されたもので、4月には制度そのものの改正も行われ、サービス利用を押し上げていた軽度者の利用抑制策などを盛り込んでおり、厚労省では、これらの点を踏まえ、これ以上の財政状況の悪化はないものと見ていると記事は伝える。
民営化高速会社の落札率は80%台に
日経は7月14日に゜落札率、80%台に低下・高速道路会社、民営化で建設費圧縮」を配信。
記事は、国土交通省が13日、昨年10月に日本道路公団などを民営化して発足した高速道路会社への情報開示強化を求める情報開示検討会を開いたと報じる。会社側が提出した資料によると、発注工事の予定価格に占める落札価格の比率(落札率)が民営化前の90%台から80%台へと低下するなど、民営化効果で建設コストの圧縮が進み、一方で、処分するはずの遊休資産について、一部の施設が売却されずに用途を変えて保有され続けているとのこと。情報開示検討会は公認会計士や学者ら専門家で構成しており、会社側は民営化後の経営状況を公開する一環として、落札率などを開示したとの由。
岐阜県の裏金の一部は訴訟費用
東京新聞サイトは7月14日に「裏金、訴訟費に700万使う 岐阜の県職員組合」〔共同〕を掲出。
記事は、岐阜県で1億円を超える裏金が県職員組合の口座にプールされていた問題で、裏金のうち約700万円が職員個人の訴訟費用に流用されていたと報じる。組合によると、職員が職務上の理由で住民訴訟などの被告となった場合、弁護士費用などを貸し付けるため、組合に特別会計を設置し、11年9月に原資の一部として裏金から約700万円を繰り入れたとのこと。ほかにも裏金が含まれた口座から現金を引き出し、組合の会合や労組との交流の飲食費などに使ったとか。組合の委員長は「(裏金は)公金だから返すのが当然。不足分は組合で負担する」としていると記事は伝える。
簡保施設建設中止で公社が地元自治体に6億円の補償金
7月8日付け日本経済新聞地方経済面45面に「簡保施設中止で守山市に解決金、郵政公社6億円支払い」の記事。
記事は、日本郵政公社と滋賀県守山市が7日、公社が「守山簡易保険総合レクリエーションセンター」(守山市)の建設中止に伴う補償として約6億3600万円の解決金を同市に支払うことで和解し、合意書を締結したと報じる。計画用地は今後、公社が同市の指定する開発会社に売却するとのこと。同センターは温泉を備えた宿泊、スポーツ施設で、同市が5年に誘致して、旧簡易保険福祉事業団(日本郵政公社に統合)が用地約8ヘクタールなどを約61億円で取得しており、同市が約36億円をかけて周辺整備を進めたが、特殊法人改革を受け、公社は着工しないまま16年に建設中止を決定したとのこと。
民営道路会社に厳しい指導
日経は7月6日に「民営道路会社、ファミリー企業取引開示・国交省義務付け」を配信。
記事は、国土交通省が、民営化して発足した高速道路会社に対し、関係の深いファミリー企業との取引実 態や個別路線の収支状況などの公表を毎年度、義務づけると報じる。併せて経営状況を監視するための有識者による新組織も設置するとか。監視体制の強化によって民営化の目的である経営の効率化を一段と加速させるのが狙いと記事は伝える。公表の具体的内容は、資本関係のないファミリー企業の業績や高速道路会社との取引実態、旧公団OBの天下り状況などで、ファミリー企業は旧公団の高コスト体質の一因とされており、ファミリー企業との関係をガラス張りにすることが効率経営につながると国交省はみているとか。不採算路線の建設を抑制するため、各社が管理する高速道路の個別路線ごとの収支状況も公表を義務づけ、公団時代に無駄が指摘された社宅や保養所などの遊休資産の処分状況なども公表の対象とするとのこと。情報開示の強化と併せ、経営状況を監視するために、学識経験者や公認会計士などで構成される「民営化監視委員会(仮称)」も近く新設し、ファミリー企業との不透明な取引や資産処分の遅れなどが判明すれば、是正を勧告する権限も持たせる方向とか。2006年3月期決算では、首都高速道路会社が会計検査院から資産の過大計上を指摘されながら、その事実を公表しないなど情報開示体制のずさんさが浮き彫りになっており、監視委は、こうした不適切な情報開示の在り方にも是正を求めるとのこと。
合併直前の昇格人事
埼玉新聞サイトは7月8日に「市議が住民監査請求 深谷の旧3市町「駆け込み昇格」」を掲出。
記事は、今年1月に合併した深谷市の旧花園町、旧岡部町、旧川本町が駆け込み昇給をしていた問題で、吉岡信彦市議が7日、「ルール違反の駆け込み昇給は許せない」と、住民監査請求を行ったと報じる。監査請求では、まず、柳雅己旧花園町長に対して、違法な駆け込み昇給をさせたために旧花園町が被ったとする損害額13万8936円を支払うよう求めており、さらに、「市が旧花園町の違法昇給を認知した後に、柳氏を市の施設管理公社常務理事に就任させたのは論外。罷免すべきだ」と指摘し、旧岡部町と旧川本町の駆け込み昇給についても、適正な状態に引き戻させるべきだとしているとか。旧花園町に関係する9人は、今年1月から5月までの差額分である計17万632円を市に自主返還しているとのこと。吉岡市議は「柳旧花園町長に一番の責任があることは市も指摘しているところ。今回の13万8936円は昨年10月から12月の9人の差額分。当然、市に返還すべきものと思っている」と説明したと記事は伝える。旧三町では合併協議会が設置される前には係長昇格が年間で1人から3人だったが、協議会設置後にはそれぞれ急増し、旧三町では3年間で93人もの昇格があったとか。
骨太2006が閣議決定
読売は7月7日に「「骨太方針」閣議決定…5年で11─14兆の歳出削減」を配信。
記事は、政府が7日、経済財政諮問会議(議長・小泉首相)が取りまとめた「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」(骨太の方針)を閣議決定したと報じる。財政再建の第一歩として2011年度に国と地方を合わせた基礎的財政収支を黒字化させることを目指し〈1〉今後5年間で11・4~14・3兆円の歳出を削減する〈2〉07年度をめどに消費税を含む税体系を抜本改革し増収を確保する〈3〉生産性の向上などにより経済成長力・競争力を強化する――との目標を盛り込み、さらに、「2010年代半ばに向け、債務残高の対国内総生産(GDP)比の引き下げを目指す」との財政再建への方向性を示したとのこと。焦点の一つだった消費税は、高齢化で増える社会保障給付費を安定的に賄うため、社会保障財源化を検討すると明記したとか。今回の骨太の方針は6回目で、小泉首相にとって最後となり、今年秋に誕生する「ポスト小泉」の新政権に構造改革路線の継続を求めており、一方、歳出削減策では、参院自民党などの反発を受けて、経済状況に応じて毎年度の予算編成で見直すことができる条項も設けたとのこと。また、財源不足のうち歳出削減で賄い切れない2・2~5・1兆円は増税などの歳入増で対応することになるが、具体的な増税時期や増税幅は示さず、今秋に本格化する自民党税制調査会の議論に委ねたとか。
研究者に番号制
読売朝日は7月7日に「研究者に背番号制 研究費の集中防止に」を配信。
記事は、研究者に背番号をつけ、国の研究費をいくら獲得したかがひと目でわかるデータベースづくりに国が乗り出したと報じる。一部の研究者への過度の集中や重複を防ぎ、研究費を有効活用するためで、研究費の不正使用対策と並ぶ科学技術予算改革の目玉として、7日発表された「骨太の方針2006」に盛り込まれたとのこと。総合科学技術会議の要請で、文部科学省を中心に、内閣府、厚生労働省など8省庁が協力し、申請者に背番号を割り当て、申請から審査、採択、支給、成果の評価まで検索できるようにして集中や重複の防止に役立てるとのこと。来年度中に完成させるとか。同会議事務局は「優秀な研究者が多額の研究費を獲得することは競争原理の観点からは問題ないが、物理的に使いきれないほどの額が一個人に集中するのは明らかに問題」としており、総合科学技術会議が昨年、国の研究費の支給状況を調べたところ、一人で年間10億円近くも研究費を獲得した研究者がいたほか、別の省庁の似たプロジェクトの研究費が、同じ研究者に重複支給されており、こうした集中や重複は、省庁間の情報交換が不十分だったり、研究者の知名度のみで研究費の配分先が決められたりしているため、と指摘されていたとか。国の研究費で最も額の多い、文科省が管理する科学研究費補助金ではすでに背番号制が導入されており、国内の大学や研究機関の研究者約20万人が登録されているとのこと。