おはようございます。
蒸しりんご店長のりんごです。
今宵、子ども達が寝てしまってから
私も一緒に寝落ちしなければ
読むのを楽しみにしている本があるのです!
それがこちら。
『ステロイドと「患者の知」』
牛島美穂著
この本を知ってから
読みたくて読みたくて
相当楽しみにしていました。
2015年5月第一刷の新しい本です。
私、アトピー関連の本を読みだしてから
その多くは市の図書館から借りています。
他の都市圏がどうかわからないけれど
私の住んでいる地域は
市内在住者じゃなくても
図書館カードを作られて
私も自分の市を含め
全部で6枚のカードを持っています。
どの図書館も自宅から車で約15分以内。
しかも、貸出冊数が無制限か30冊か10冊かと
かなり恵まれていると思う。
なので色んな所からたくさんの
アトピー関連の本を借りたけど
今回の本はどの図書館にも置いてなくて
でも内容の概要を読むと
どうしても読みたくて
図書館に購入リクエストをしたけど
待てなくてついに購入しました。
ステロイドと「患者の知」-アトピー性皮膚炎のエスノグラフィー/新曜社
¥2,268
Amazon.co.jp
本の帯。
【ステロイドを恐れるのは
「非科学的な行動」か?
「尊重すべき患者の選択」か?】
この本を書かれた牛島美穂さん。
早稲田の助教で専門が
文化人類学、医療人類学とのこと。
早稲田の大学院文学研究科に在籍中に
博士論文として執筆したものをベースに書籍化されたもの。
文化人類学。
私も大学時代に
文化人類学の講義があったんだけど
大好きな講義の一つでした。
それに、ああ、大学の講義って感じと
思いました。
ひたすら現場の声、出来事、現象を
拾い集め、学術的思考に昇華させる
実験、検証、理論、正確さなどではなく
ただそこにあるのは真実。
人間の生の実態。
そこからなにを見出していくか。
ざっくり言うとそんな学問という感じ
私の文化人類学の認識は。
で、アトピー。
アトピーの本ってたくさんあるけど
どうしてもやはり偏りが出て
全体的な視野に立ちにくいと思うのですよね。
そして、そもそも書籍化出来る著者というのが
それだけのチカラがある人で
アトピーの本で言うと
やはりほとんどが医師。
多くが医師、ステロイドの標準治療。
医師も皮膚科医か小児科医。
それから一部、脱ステロイドの医師。
そしてこれも一部、アトピー患者の声。
そして、支援ネットワークなどの第三者機関。
あと、民間療法も入ってくるかな。
最近はエッセイ本も出ているし
これはこれからも増えていきそうな気がする。
構図としては
ステロイドで治ります!
ステロイドの被害がありました!
ここに、ステロイド基本に認め使用しつつ
根治のためのアプローチとして
その他の療法、ケアを切り口にする。
これは皮膚科医よりも小児科医が多いかな。
アレルギーという切り口も小児科医が多いかな。
この辺は、小児科医だからこそ
皮膚科学会の標準治療の縛りがないのかな、と思ったり。
だけど、どちらにせよ
アトピーを取り巻く社会全体を網羅する立ち位置
社会の中でそこに生きる人、病む当事者
文化人類学の人が書いた著作。
すごく読むのが楽しみだったんです。
本のはじめにをパラっと読むと
従来、医師の持つ『専門知』が
医学の正当な地として位置づけられてきた。
しかし、慢性疾患を患う患者の増加により
医学では治癒することのできない病気が増え
これにより患者自身の経験がより重要視されるようになり
『患者の知』を重要な知として見る視点が生まれた。
こうした患者の知を尊重しようとした時
一番問題となるのは患者の治療に対する希望と
医師の治療との間に食い違いが生じる場合である。
患者の希望を優先すべきか
医師の持つ専門的な知識に基づいた治療がなされるべきか
この点で患者の知という考え方は未だ葛藤の中にある。
ステロイドをめぐる問題は、まさにこの葛藤を中心に抱え込んだ事例。
再び帯。
「科学的エビデンス」と「患者自身の経験」がすれ違う
アトピー性皮膚炎治療における葛藤を、日英の近代医療、民間医療、患者団体への長期インタビューによって調査、「患者の知」を医療のなかで生かす方途を探る。
ああ、ワクワクする。
文字ばかりで内容のぎっしり詰まった本。
今宵が楽しみです☆
そのうち、アトピーおすすめ本の記事も書きたいと思います。
つづく
太乙膏とアトピー【娘ちゃんの現状】
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逆子の方はぜひお読み下さい!
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