今日の一曲!中島美嘉「KISS OF DEATH」【'18冬アニメ・アニソン(格好良い系)編】
【追記:2021.1.5】 本記事は「今日の一曲!」【テーマ:2018年のアニソンを振り返る】の第八弾「冬アニメ・格好良い系」編です。【追記ここまで】
本記事では2018年の冬アニメ(1月~3月)の主題歌の中から、「アニソン(格好良い系)」に分類される楽曲をまとめて紹介します。本企画の詳細については、この記事の冒頭部を参照。
なお、『ラーメン大好き小泉さん』OP曲・鈴木みのり「FEELING AROUND」(2018)については、過去に単独記事をアップしているのでそちらをご覧ください。フレデリックの三原康司さんが手掛けたナンバーであるため、ブログテーマではアニソン扱いにしていませんが、敢えて分類すれば「格好良い系」となるのでここにリンクしておきます。
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メインで取り上げる「今日の一曲!」は、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』OP曲・中島美嘉「KISS OF DEATH」(2018)です。今年の冬アニメには格好良い主題歌が多く、どの曲を代表として立てるか迷いましたが、その中で見事個人的なNo.1に輝いたのが本曲となります。
ディスコグラフィー上は、ボーカルを務めている中島さんのシングル曲という扱いです。また、曲名の後に括弧書きで記されている通り、トラックメイキングも含めてプロデュースをHYDEが担ったことにも特筆性があります。両者のタッグは「GLAMOROUS SKY」(2005)以来で、c/wには同曲の「(Re:Present 2018)」バージョンが収録されるファンサも充実。
中島さんの全盛期は2000年代前半のイメージで、当時中高生だった自分的には世代の歌手だと言えます。こうしてまともに音源にふれたのは十数年ぶりと久々ですが、相変わらずの高い歌唱力に安心しました。また、90年代まで遡ると、L'Arc〜en〜Cielも当時好んで聴いていたバンドの一組で、ソロ名義のアルバムにも手を出した記憶があるため、HYDEによる楽曲にも元から馴染みがあると言えます。僕の音楽的な嗜好の基盤が確立したのは中学期以降なので(参考記事>冒頭「ルーツ」に関連言及あり)、それ以前の好みは遍歴紹介記事に反映されない傾向にありますが、ラルクやGLAYの音楽はしっかりと通って来ているのです。
なぜどうでもよく思える自分語りを挟んだのかと言いますと、中島さんの熱さと冷たさを同時に抱くような声質の良さや、HYDEによるフェイタル("運命"と"死"を意識した語彙選択)な歌詞と流麗なメロディラインの素敵さは、「前提」として高く評価しているポイントだからです。これらは確かに本曲の美点だと言えますが、両アーティストのキャリアを考えると、高い水準でのアウトプットになることは想像に難くないでしょう。勿論、これは「当たり前」ではなく「凄いこと」ですけどね。
従って、このような多くの人が覚えるであろう素直な感想に基く言及は、アーティスト評と共にシンプルに済ませればそれで十分に魅力を伝えることになるだろうと思案し、これに多少なりとも説得性を付与するために、「以前から聴き馴染みはあったのですよ」ということを示したのでした。僕と近い或いは少し上の世代に対しては時代感覚で訴えかけられますし、両者とも「誰それ?」な若い人にはそのままアーティスト紹介と受け取ってもらえれば、それぞれ御の字だと思っています。
これらが「前提」ならば「本題」は何なのか;つまり本記事でレビューの中心に据えるものは何かと問われれば、その答えは「編曲上のツボ」です。作詞と作曲はHYDEの単独ですが、編曲には共同制作者としてCarlos K.がクレジットされており、何処までが何方の領分なのかが定かでないため、アレンジの話は別枠で掘り下げることにしました。ちなみにですが、Carlos K.は、振り返り記事の第四弾で紹介した「めっちゃGoing!!」(2018)のトラックメイカーでもあります(作曲はAkira Sunsetとの共作)。
編曲上のツボと言っても幅が広いので絞りますと、ここで僕が言わんとしているのは「鍵盤の格好良さ」についてです。まず、間奏とBメロ裏に登場するシンセリフが素晴らしい。旋律自体は非常にシンプルな繰り返しですが、それゆえにエッジィ且つクリスタライズドされたサウンドが強烈に響き、冷静に血が滾るといった類の矛盾を孕む感覚を覚えます。
お次はBメロ終盤、英語詞部分の技巧性に言及。音数が俄に減ってバックに意識が向くセクションですが、トレモロで接近して来るパッド?の浮遊感が堪りません。2番ではチョップされたシンセも重なり、途切れかけの意識を何とか繋いで絶頂へと向かうような、「強さ」を感じさせる良アレンジだと評します。
サビ裏のピアノも本曲のエモさの立役者と言えるでしょう。悪い意味ではなく、中島さんのボーカルとサビメロのライン自体には纏わりつくような重さを覚えますが、それに翼を与えて軽やかにしているのは並走する鍵盤の力だと主張したい。ピアノの音が目立つのは寧ろAメロやCメロなのですが、はっきりと聴こえる綺麗さよりも、潜んだメロディアスさに気付く瞬間のほうがより美しいと思うので、主旋律への寄り添い方としてとても愛らしいと絶賛します。
「音を言葉で表現する」作業はただでさえ感覚に依存するため、文学的ないしロマンティックな形容を多用せざるを得ません。ゆえに僕のレビュー文は常日頃から陶酔感を交えたものとなっていますが、本曲に対するものは殊更にこれが強調されているというか、ややネガティブに言えば「厨二病感に満ちた」文章に仕上がったことは自覚しています。
しかしこれは実は意図的なもので、『ダリフラ』で描かれていた「死生観」や「性・ジェンダー」に関する諸々;もっと砕いて「人間とは?」という問いに収束させても構いませんが、これらを反映させた結果です。そもそも歌詞自体が作品の解釈を含んだ結果の産物でしょうが、"ダーリン運命が血管を走るよ/動き始めた世界 ...愛?/誰よりも溶け合いたいよダーリン/ボクを怖がらないで Kiss me now"には、表面上のラブだけでない根源的な背景があり、この意識はサウンドメイキングにも活かされている…と、これが編曲を評価する上で僕が伝えたかった真意となります。
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続いて紹介するのは『刻刻』OP曲・MIYAVI vs KenKenの「Flashback」(2017)です。アニメの放送は勿論2018年の冬ですが、本曲が収録されているアルバムは去年のリリースあったため、記事タイトルに表示する代表曲には選びませんでした。この制約がなければ、こちらをメインに立てていたかもしれないくらいにはお気に入りのナンバーです。ちなみにこの『SAMURAI SESSIONS vol.2』には、vs HYDEの楽曲も収められています。
MIYAVIとKenKenもまたキャリアのあるミュージシャンで、当ブログ上でもフェスレポ記事で雅-MIYAVI-に、80KIDZと電気グルーヴのアルバムへの参加でKenKenに、それぞれ過去に言及を行いました。後者はきちんとその音楽性というかプレイをレビューしていますが、前者は「フェスでスルーした」という失礼な記述にお名前を出してしまったので、数年越しのフォローとなることをご容赦ください。
聴けば一発でわかる格好良さで、MIYAVIによるギタープレイにもKenKenによるスラップベースにもただただ痺れるばかりです。これは確かに両者の「対戦」と形容するに相応しい名セッションだと言えるでしょう。
この演奏によるしっかりとした下支えがあってこそですが、僕が本曲で最も高く評価しているポイントは、畳み掛けによる陶酔感または洗脳感に重きが置かれた「ダンスミュージック的な楽想」です。アニメに使われている短いバージョンでは理解しにくいと思いますが、ラップ調のセクションを2度繰り返した後に、"crazy now"の連呼があるパートを挟んで一度サビへ入ると、そのままサビが幾度もリピートされて曲は終わります。換言すれば「1番しかない曲」とも表現出来ますが、初聴時にはこの展開の少なさを物足りなく感じたものの、先述の「陶酔&洗脳」にやられてしまったのか、今ではこの楽想こそが最適解であるとの理解です。
ただ単に何度も繰り返されるというわけではなく、落ちサビの如くに音数の少ない入りから、徐々にサウンドに厚みが出てきて、次第にその熱量を増大させていくハイエントロピーな展開を有しているため、歌詞から滲む「取り返しがつかない感じ」が一層引き立っていますよね。結びの"Ah ah..."も、出てくる度に焦りと後悔が色濃くなっていくかのような悲痛な趣に満ちていて、納得の表現力です。
『刻刻』は「止界」と呼ばれる時間の流れが止まった世界を舞台とする内容であったため、"Don't stop 戻れない Flashback/Look up 気づけば It's all past/Too fast 引き裂かれそうさ Ah ah..."は、逆説的に重くのしかかってくるというか、普通の人間には出来ない「待った」がかけられる優位性がある反面、選択をミスれない崖っぷちの場面でも持続してしまう精神的な負荷があり、このジレンマによる緊張の描き方が鮮やかだったと言えます。
特殊な状況下とはいえ、現実に根差した世界の「割と狭い範囲が舞台である」ことや、登場人物の全員がそれぞれに思考して行動する「主人公格を備えていた」こと(ひいては「家族が主人公」と言えるところ)、短距離瞬間移動に代表されるような「僅かばかりの異能で窮地を切り抜ける」要素なども、個人的に面白いと感じる作品のパターンに当て嵌まっていて好みでした。
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お次は『ラーメン大好き小泉さん』ED曲・西沢幸奏「LOVE MEN HOLIC」(2018)をレビュー。本記事の冒頭には同作OP曲について書いた記事をリンクしましたが、ED曲も負けず劣らずの格好良さを誇っていたので紹介します。
これでもかとラーメン要素が鏤められたラップセクションがやはり印象的ですが、この笑いと感心と格好良さが等価で押し寄せてくる美味くて巧くて上手いアウトプットは、作品に寄り添うアニソンらしい良さを最大限に発揮させた極上のものであると大絶賛です。
単にラーメン用語をそのまま流用するのではなく、"Show Youはあっさりって塩対応の演技・妄想"や、"『トッピングは彼が好きな豆板醤』こんなんじゃ/チャッチャッチャで済まされちゃって 替え玉もまた一興"など、独自のひねりを加えているところに西沢さんの着眼点の冴えが窺えます。「LOVE MEN HOLIC」という曲名も技巧的で、「麺」ではなく「メン(ズ)」として捉えれば、通常のラブソングとしての解釈も可能ですよね。特に2番の"甲斐性や意気地がなくったってみんな魅力的だよ"は、21歳らしからぬ度量の大きさと包容力に少しドキっとしたくらい。笑
作編曲を担当しているのはWEST GROUND。当ブログ上では一昨年の振り返りでナノの「DREAMCATCHER」(2016)を、去年の楽曲では東山奈央の「イマココ」および「月がきれい」(共に2017)を取り上げていて、これらは彼が携わったナンバーです。また、西沢さんの楽曲では最も有名であろう「吹雪」(2015)にも、編曲者のひとりとしてクレジットされています。
後にアップする記事で詳しくふれると思いますが、『かくりよの宿飯』1クール目のOP曲とED曲もWEST GROUNDによる作曲で、それらに見られる要素も先取りして氏の音楽性を類推しますと、アレンジ面では「バックの疾走感」を、メロディ面では「Cメロの高揚感」を大切にしているというトラックメーカー像が浮かび、これらの要素は本曲にも認めることが出来るため、実にらしいナンバーであると得心がいった次第です。
前者は主にサビ裏で鳴り続けている可愛らしい電子音(エフェクターを通したギターかも?)に対する言及で、少しチープに響いているところも含めて存在感があり、サビが冗長になるのを防ぐ形で疾走感に寄与するサウンド&フレージングだと評します。続く間奏のギターリフがこのフローを維持したままスピーディーにつないでいることで、2番ラップパート頭のミュートがより際立っている点も技巧的。
後者は文字通りCにあたるセクションの盛り上がりを指していて、"右手上げ手を振って"からの情報量の多さは、WEST GROUNDが得意とするタイプの「最高潮の演出」で好みです。これらと似たような感想は「イマココ」の記事にも載せていて、後にレビュー予定の「彩 -color-」(2018)でも近いことを書くつもりなので、リファレンスとして例示しておきます。
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続いては『伊藤潤二『コレクション』』OP曲・THE PINBALLS「七転八倒のブルース」(2017)をご紹介。本記事内二曲目のアニメの放送より発売が早かったケースで、いいなと思った時には既に購入可能状態にあるのは嬉しいですね。ただ、待たされるのもそれはそれで悪くないと、面倒臭いことも付け加えておきます。笑
収録先の『NUMBER SEVEN』は全体的に出来が良く、CMで流れていた「蝙蝠と聖レオンハルト」も大のお気に入りとなりましたし、「神は天にいまし」もキャッチーで好みのナンバーです。実は同盤よりも前に、振り返り記事の第三弾で紹介した『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』のコンピ盤「忍」収録の「劇場支配人のテーマ」(2015)でPINSの音には一度ふれていたのですが、その時は未だ良さを見抜けていませんでした。今改めて同曲を聴き直すと、めちゃくちゃ好みである不思議。
ダークだけれど勢いのあるバンドサウンドのみを取り立ててもゾクゾクする格好良さですが、何よりギタボの古川貴之さんの声がセクシー過ぎたのが、PINSの虜になった最大の理由だと言えます。歌詞の世界観も魅力的で、意味を伴った言葉の数々も素敵に響いてきますが、ラスサビ前およびアウトロに出てくる歌詞に無い「Oh」の表現力をその実最も高く買っていて、雄叫びにも遠吠えにも悲鳴にも怨嗟の声にも悲歌慷慨にも聴こえるこの「Oh」こそが、作品を象徴するサウンドスケープであるとまとめたいです。
伊藤潤二作品は、初めは漫画の一部を切り取った画像からネットミーム的に知っていったと記憶していますが、絵柄自体が結構好みであったことと、怖い話やホラーに過度な理由付けは無粋だと考える僕にとっては、オチが無いとか弱いとかいった批判は寧ろ味だと認識出来たため、アニメも素直に面白く視聴していました。強烈に印象に残ったのは第10話Aの「グリセリド」で、ここまで生理的な嫌悪感を煽られる気持ち悪い話はそうそうないなと、冷静に分析することで心の中の悲鳴を抑えていたことを白状します。笑
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ここからは「中身の濃いレビューには発展させられそうにない曲」をまとめて紹介します。こう書くとネガティブに聞こえるかもしれませんが、スペースを作ってまで紹介しようと思うくらいにはお気に入りの楽曲群であることに留意してください。「発展させられそうにない」のは、僕の技量不足&時間不足によるものです。
『刀使ノ巫女』前期OP曲・衛藤可奈美(CV:本渡 楓)、十条姫和(CV:大西沙織)、柳瀬舞衣(CV:和氣あず未)、糸見沙耶香(CV:木野日菜)、益子 薫(CV:松田利冴)、古波蔵エレン(CV:鈴木絵理)による「Save you Save me」(2018)。ロックアレンジを軸として、鋭いメロディラインが閃光のように奔っていく、直線的な格好良さを素敵に思いました。
ニッチなツボを挙げると、サビメロ内での微妙な変化の付け方が巧いと感じていて、"すべてを薙ぎ払えるように/すべてを守り抜けるように"の部分を基本系とした場合に、全く同じ旋律が出てきてもいい箇所("諦めたくない思いとか/悔しくてたまらないことも")で、単純なリピートに舵を切らなかった判断が好印象です。
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『citrus』OP曲・nano.RIPEの「アザレア」(2018)。当ブログでナノライプの名前を出すのは初ですが、個人的には『はらたく魔王さま!』『のんのんびより』『食戟のソーマ』の主題歌などで耳馴染みがあり、好みの楽曲も多いバンドだと言えます。『花咲くいろは』でも有名ですね。ギタボのきみコさんの声質のおかげもあると推測しますが、同バンドは「切なさを背負った格好良さ」を奏でるのが上手いと予てから分析しています。
『コミック百合姫』に連載されていた漫画を原作とするアニメだけあって、種々の「禁断」や「障害」を乗り越える描写が多い中で、「アザレア」の強い歌詞と美麗な旋律は尚更印象的でした。悲恋に酔って終わる女性像よりも、新時代の関係性へと進む勇ましさにフォーカスしていることを加味して、「格好良い系」とした判断です。"道なき道を行こう 初めてを捧げよう"は、シンプルに刺さるフレーズでした。歌い出しの"許されたことなんてそう多くはないでしょう?"との問い掛けも、ドキっとさせられる良い立ち上がりだと思います。
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『博多豚骨ラーメンズ』ED曲・ TRI4TH「DIRTY BULLET」(2018)。ジャズバンドが手掛けたナンバーだけあって、徹頭徹尾お洒落で格好良いサウンドに酔い痴れました。途中に台詞を挟むとはいえ、インスト曲を主題歌に持って来れるアニメは、それに見合うだけの内容があることの証左になると考えています。
1話の時点ではバイオレンスの描き方が肌に合わなくて切りそうになったものの、群像劇は尻上がり的に面白くなっていくことも多く、結果的に観続けて正解だったと言える作品でした。野球要素もアクセントになっている…というか第二の主軸で、エンタメを忘れていない点でも好感触です。
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『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』OP曲・BOYS AND MEN「進化理論」(2018)。古き良きアニソンの趣を宿す抜群のノリで突き進むメロディと、藤林聖子さんによる遊び心に満ちた歌詞で(関連記事その1・その2)、どこまでもキャッチーであるところはまさに王道でしょう。
もうそろそろで放送開始から1年経ちますが、全くクオリティを落とすことなく毎回面白いので、2年目突入も素直に嬉しいです。散々指摘されているでしょうから個々の詳しい解説はしませんが、子供も大人もひいては親子で楽しめるつくり(設定・世界観・キャラクターメイキング―行動原理や配役に関する事柄―など)となっているので、単純に良いアニメだと思います。小ネタや仕掛けも豊富で、さほど鉄道には興味がない自分でも飽きずにここまで観続けることが出来ました。
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『ポプテピピック』OP曲・上坂すみれ「POP TEAM EPIC」(2018)。サイコなOP映像と相俟って、楽曲の格好良さが底上げされていた点を評価します。
同作の音楽を手掛けたのは吟(BUSTED ROSE)さんで、主題歌だけではなく挿入歌の出来も満足のいくものでした。パロディが巧いというか、狙った時代の音を再現するのに長けていらっしゃるイメージです。
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以上、【'18冬アニメ・アニソン(格好良い系)編】でした。本記事のように言及対象が多いと執筆にも時間がかかり、このままのペースだと「年始まで」というより「来年1月いっぱいまで」終わらないかもしれませんね…。ともかく、第十八弾まで続く予定なので気長にお待ちいただければ幸いです。
本記事では2018年の冬アニメ(1月~3月)の主題歌の中から、「アニソン(格好良い系)」に分類される楽曲をまとめて紹介します。本企画の詳細については、この記事の冒頭部を参照。
なお、『ラーメン大好き小泉さん』OP曲・鈴木みのり「FEELING AROUND」(2018)については、過去に単独記事をアップしているのでそちらをご覧ください。フレデリックの三原康司さんが手掛けたナンバーであるため、ブログテーマではアニソン扱いにしていませんが、敢えて分類すれば「格好良い系」となるのでここにリンクしておきます。
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メインで取り上げる「今日の一曲!」は、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』OP曲・中島美嘉「KISS OF DEATH」(2018)です。今年の冬アニメには格好良い主題歌が多く、どの曲を代表として立てるか迷いましたが、その中で見事個人的なNo.1に輝いたのが本曲となります。
ディスコグラフィー上は、ボーカルを務めている中島さんのシングル曲という扱いです。また、曲名の後に括弧書きで記されている通り、トラックメイキングも含めてプロデュースをHYDEが担ったことにも特筆性があります。両者のタッグは「GLAMOROUS SKY」(2005)以来で、c/wには同曲の「(Re:Present 2018)」バージョンが収録されるファンサも充実。
中島さんの全盛期は2000年代前半のイメージで、当時中高生だった自分的には世代の歌手だと言えます。こうしてまともに音源にふれたのは十数年ぶりと久々ですが、相変わらずの高い歌唱力に安心しました。また、90年代まで遡ると、L'Arc〜en〜Cielも当時好んで聴いていたバンドの一組で、ソロ名義のアルバムにも手を出した記憶があるため、HYDEによる楽曲にも元から馴染みがあると言えます。僕の音楽的な嗜好の基盤が確立したのは中学期以降なので(参考記事>冒頭「ルーツ」に関連言及あり)、それ以前の好みは遍歴紹介記事に反映されない傾向にありますが、ラルクやGLAYの音楽はしっかりと通って来ているのです。
なぜどうでもよく思える自分語りを挟んだのかと言いますと、中島さんの熱さと冷たさを同時に抱くような声質の良さや、HYDEによるフェイタル("運命"と"死"を意識した語彙選択)な歌詞と流麗なメロディラインの素敵さは、「前提」として高く評価しているポイントだからです。これらは確かに本曲の美点だと言えますが、両アーティストのキャリアを考えると、高い水準でのアウトプットになることは想像に難くないでしょう。勿論、これは「当たり前」ではなく「凄いこと」ですけどね。
従って、このような多くの人が覚えるであろう素直な感想に基く言及は、アーティスト評と共にシンプルに済ませればそれで十分に魅力を伝えることになるだろうと思案し、これに多少なりとも説得性を付与するために、「以前から聴き馴染みはあったのですよ」ということを示したのでした。僕と近い或いは少し上の世代に対しては時代感覚で訴えかけられますし、両者とも「誰それ?」な若い人にはそのままアーティスト紹介と受け取ってもらえれば、それぞれ御の字だと思っています。
これらが「前提」ならば「本題」は何なのか;つまり本記事でレビューの中心に据えるものは何かと問われれば、その答えは「編曲上のツボ」です。作詞と作曲はHYDEの単独ですが、編曲には共同制作者としてCarlos K.がクレジットされており、何処までが何方の領分なのかが定かでないため、アレンジの話は別枠で掘り下げることにしました。ちなみにですが、Carlos K.は、振り返り記事の第四弾で紹介した「めっちゃGoing!!」(2018)のトラックメイカーでもあります(作曲はAkira Sunsetとの共作)。
編曲上のツボと言っても幅が広いので絞りますと、ここで僕が言わんとしているのは「鍵盤の格好良さ」についてです。まず、間奏とBメロ裏に登場するシンセリフが素晴らしい。旋律自体は非常にシンプルな繰り返しですが、それゆえにエッジィ且つクリスタライズドされたサウンドが強烈に響き、冷静に血が滾るといった類の矛盾を孕む感覚を覚えます。
お次はBメロ終盤、英語詞部分の技巧性に言及。音数が俄に減ってバックに意識が向くセクションですが、トレモロで接近して来るパッド?の浮遊感が堪りません。2番ではチョップされたシンセも重なり、途切れかけの意識を何とか繋いで絶頂へと向かうような、「強さ」を感じさせる良アレンジだと評します。
サビ裏のピアノも本曲のエモさの立役者と言えるでしょう。悪い意味ではなく、中島さんのボーカルとサビメロのライン自体には纏わりつくような重さを覚えますが、それに翼を与えて軽やかにしているのは並走する鍵盤の力だと主張したい。ピアノの音が目立つのは寧ろAメロやCメロなのですが、はっきりと聴こえる綺麗さよりも、潜んだメロディアスさに気付く瞬間のほうがより美しいと思うので、主旋律への寄り添い方としてとても愛らしいと絶賛します。
「音を言葉で表現する」作業はただでさえ感覚に依存するため、文学的ないしロマンティックな形容を多用せざるを得ません。ゆえに僕のレビュー文は常日頃から陶酔感を交えたものとなっていますが、本曲に対するものは殊更にこれが強調されているというか、ややネガティブに言えば「厨二病感に満ちた」文章に仕上がったことは自覚しています。
しかしこれは実は意図的なもので、『ダリフラ』で描かれていた「死生観」や「性・ジェンダー」に関する諸々;もっと砕いて「人間とは?」という問いに収束させても構いませんが、これらを反映させた結果です。そもそも歌詞自体が作品の解釈を含んだ結果の産物でしょうが、"ダーリン運命が血管を走るよ/動き始めた世界 ...愛?/誰よりも溶け合いたいよダーリン/ボクを怖がらないで Kiss me now"には、表面上のラブだけでない根源的な背景があり、この意識はサウンドメイキングにも活かされている…と、これが編曲を評価する上で僕が伝えたかった真意となります。
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![]() | SAMURAI SESSIONS vol.2(通常盤) 2,300円 Amazon |
続いて紹介するのは『刻刻』OP曲・MIYAVI vs KenKenの「Flashback」(2017)です。アニメの放送は勿論2018年の冬ですが、本曲が収録されているアルバムは去年のリリースあったため、記事タイトルに表示する代表曲には選びませんでした。この制約がなければ、こちらをメインに立てていたかもしれないくらいにはお気に入りのナンバーです。ちなみにこの『SAMURAI SESSIONS vol.2』には、vs HYDEの楽曲も収められています。
MIYAVIとKenKenもまたキャリアのあるミュージシャンで、当ブログ上でもフェスレポ記事で雅-MIYAVI-に、80KIDZと電気グルーヴのアルバムへの参加でKenKenに、それぞれ過去に言及を行いました。後者はきちんとその音楽性というかプレイをレビューしていますが、前者は「フェスでスルーした」という失礼な記述にお名前を出してしまったので、数年越しのフォローとなることをご容赦ください。
聴けば一発でわかる格好良さで、MIYAVIによるギタープレイにもKenKenによるスラップベースにもただただ痺れるばかりです。これは確かに両者の「対戦」と形容するに相応しい名セッションだと言えるでしょう。
この演奏によるしっかりとした下支えがあってこそですが、僕が本曲で最も高く評価しているポイントは、畳み掛けによる陶酔感または洗脳感に重きが置かれた「ダンスミュージック的な楽想」です。アニメに使われている短いバージョンでは理解しにくいと思いますが、ラップ調のセクションを2度繰り返した後に、"crazy now"の連呼があるパートを挟んで一度サビへ入ると、そのままサビが幾度もリピートされて曲は終わります。換言すれば「1番しかない曲」とも表現出来ますが、初聴時にはこの展開の少なさを物足りなく感じたものの、先述の「陶酔&洗脳」にやられてしまったのか、今ではこの楽想こそが最適解であるとの理解です。
ただ単に何度も繰り返されるというわけではなく、落ちサビの如くに音数の少ない入りから、徐々にサウンドに厚みが出てきて、次第にその熱量を増大させていくハイエントロピーな展開を有しているため、歌詞から滲む「取り返しがつかない感じ」が一層引き立っていますよね。結びの"Ah ah..."も、出てくる度に焦りと後悔が色濃くなっていくかのような悲痛な趣に満ちていて、納得の表現力です。
『刻刻』は「止界」と呼ばれる時間の流れが止まった世界を舞台とする内容であったため、"Don't stop 戻れない Flashback/Look up 気づけば It's all past/Too fast 引き裂かれそうさ Ah ah..."は、逆説的に重くのしかかってくるというか、普通の人間には出来ない「待った」がかけられる優位性がある反面、選択をミスれない崖っぷちの場面でも持続してしまう精神的な負荷があり、このジレンマによる緊張の描き方が鮮やかだったと言えます。
特殊な状況下とはいえ、現実に根差した世界の「割と狭い範囲が舞台である」ことや、登場人物の全員がそれぞれに思考して行動する「主人公格を備えていた」こと(ひいては「家族が主人公」と言えるところ)、短距離瞬間移動に代表されるような「僅かばかりの異能で窮地を切り抜ける」要素なども、個人的に面白いと感じる作品のパターンに当て嵌まっていて好みでした。
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お次は『ラーメン大好き小泉さん』ED曲・西沢幸奏「LOVE MEN HOLIC」(2018)をレビュー。本記事の冒頭には同作OP曲について書いた記事をリンクしましたが、ED曲も負けず劣らずの格好良さを誇っていたので紹介します。
これでもかとラーメン要素が鏤められたラップセクションがやはり印象的ですが、この笑いと感心と格好良さが等価で押し寄せてくる美味くて巧くて上手いアウトプットは、作品に寄り添うアニソンらしい良さを最大限に発揮させた極上のものであると大絶賛です。
単にラーメン用語をそのまま流用するのではなく、"Show Youはあっさりって塩対応の演技・妄想"や、"『トッピングは彼が好きな豆板醤』こんなんじゃ/チャッチャッチャで済まされちゃって 替え玉もまた一興"など、独自のひねりを加えているところに西沢さんの着眼点の冴えが窺えます。「LOVE MEN HOLIC」という曲名も技巧的で、「麺」ではなく「メン(ズ)」として捉えれば、通常のラブソングとしての解釈も可能ですよね。特に2番の"甲斐性や意気地がなくったってみんな魅力的だよ"は、21歳らしからぬ度量の大きさと包容力に少しドキっとしたくらい。笑
作編曲を担当しているのはWEST GROUND。当ブログ上では一昨年の振り返りでナノの「DREAMCATCHER」(2016)を、去年の楽曲では東山奈央の「イマココ」および「月がきれい」(共に2017)を取り上げていて、これらは彼が携わったナンバーです。また、西沢さんの楽曲では最も有名であろう「吹雪」(2015)にも、編曲者のひとりとしてクレジットされています。
後にアップする記事で詳しくふれると思いますが、『かくりよの宿飯』1クール目のOP曲とED曲もWEST GROUNDによる作曲で、それらに見られる要素も先取りして氏の音楽性を類推しますと、アレンジ面では「バックの疾走感」を、メロディ面では「Cメロの高揚感」を大切にしているというトラックメーカー像が浮かび、これらの要素は本曲にも認めることが出来るため、実にらしいナンバーであると得心がいった次第です。
前者は主にサビ裏で鳴り続けている可愛らしい電子音(エフェクターを通したギターかも?)に対する言及で、少しチープに響いているところも含めて存在感があり、サビが冗長になるのを防ぐ形で疾走感に寄与するサウンド&フレージングだと評します。続く間奏のギターリフがこのフローを維持したままスピーディーにつないでいることで、2番ラップパート頭のミュートがより際立っている点も技巧的。
後者は文字通りCにあたるセクションの盛り上がりを指していて、"右手上げ手を振って"からの情報量の多さは、WEST GROUNDが得意とするタイプの「最高潮の演出」で好みです。これらと似たような感想は「イマココ」の記事にも載せていて、後にレビュー予定の「彩 -color-」(2018)でも近いことを書くつもりなので、リファレンスとして例示しておきます。
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続いては『伊藤潤二『コレクション』』OP曲・THE PINBALLS「七転八倒のブルース」(2017)をご紹介。本記事内二曲目のアニメの放送より発売が早かったケースで、いいなと思った時には既に購入可能状態にあるのは嬉しいですね。ただ、待たされるのもそれはそれで悪くないと、面倒臭いことも付け加えておきます。笑
収録先の『NUMBER SEVEN』は全体的に出来が良く、CMで流れていた「蝙蝠と聖レオンハルト」も大のお気に入りとなりましたし、「神は天にいまし」もキャッチーで好みのナンバーです。実は同盤よりも前に、振り返り記事の第三弾で紹介した『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』のコンピ盤「忍」収録の「劇場支配人のテーマ」(2015)でPINSの音には一度ふれていたのですが、その時は未だ良さを見抜けていませんでした。今改めて同曲を聴き直すと、めちゃくちゃ好みである不思議。
ダークだけれど勢いのあるバンドサウンドのみを取り立ててもゾクゾクする格好良さですが、何よりギタボの古川貴之さんの声がセクシー過ぎたのが、PINSの虜になった最大の理由だと言えます。歌詞の世界観も魅力的で、意味を伴った言葉の数々も素敵に響いてきますが、ラスサビ前およびアウトロに出てくる歌詞に無い「Oh」の表現力をその実最も高く買っていて、雄叫びにも遠吠えにも悲鳴にも怨嗟の声にも悲歌慷慨にも聴こえるこの「Oh」こそが、作品を象徴するサウンドスケープであるとまとめたいです。
伊藤潤二作品は、初めは漫画の一部を切り取った画像からネットミーム的に知っていったと記憶していますが、絵柄自体が結構好みであったことと、怖い話やホラーに過度な理由付けは無粋だと考える僕にとっては、オチが無いとか弱いとかいった批判は寧ろ味だと認識出来たため、アニメも素直に面白く視聴していました。強烈に印象に残ったのは第10話Aの「グリセリド」で、ここまで生理的な嫌悪感を煽られる気持ち悪い話はそうそうないなと、冷静に分析することで心の中の悲鳴を抑えていたことを白状します。笑
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ここからは「中身の濃いレビューには発展させられそうにない曲」をまとめて紹介します。こう書くとネガティブに聞こえるかもしれませんが、スペースを作ってまで紹介しようと思うくらいにはお気に入りの楽曲群であることに留意してください。「発展させられそうにない」のは、僕の技量不足&時間不足によるものです。
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『刀使ノ巫女』前期OP曲・衛藤可奈美(CV:本渡 楓)、十条姫和(CV:大西沙織)、柳瀬舞衣(CV:和氣あず未)、糸見沙耶香(CV:木野日菜)、益子 薫(CV:松田利冴)、古波蔵エレン(CV:鈴木絵理)による「Save you Save me」(2018)。ロックアレンジを軸として、鋭いメロディラインが閃光のように奔っていく、直線的な格好良さを素敵に思いました。
ニッチなツボを挙げると、サビメロ内での微妙な変化の付け方が巧いと感じていて、"すべてを薙ぎ払えるように/すべてを守り抜けるように"の部分を基本系とした場合に、全く同じ旋律が出てきてもいい箇所("諦めたくない思いとか/悔しくてたまらないことも")で、単純なリピートに舵を切らなかった判断が好印象です。
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『citrus』OP曲・nano.RIPEの「アザレア」(2018)。当ブログでナノライプの名前を出すのは初ですが、個人的には『はらたく魔王さま!』『のんのんびより』『食戟のソーマ』の主題歌などで耳馴染みがあり、好みの楽曲も多いバンドだと言えます。『花咲くいろは』でも有名ですね。ギタボのきみコさんの声質のおかげもあると推測しますが、同バンドは「切なさを背負った格好良さ」を奏でるのが上手いと予てから分析しています。
『コミック百合姫』に連載されていた漫画を原作とするアニメだけあって、種々の「禁断」や「障害」を乗り越える描写が多い中で、「アザレア」の強い歌詞と美麗な旋律は尚更印象的でした。悲恋に酔って終わる女性像よりも、新時代の関係性へと進む勇ましさにフォーカスしていることを加味して、「格好良い系」とした判断です。"道なき道を行こう 初めてを捧げよう"は、シンプルに刺さるフレーズでした。歌い出しの"許されたことなんてそう多くはないでしょう?"との問い掛けも、ドキっとさせられる良い立ち上がりだと思います。
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『博多豚骨ラーメンズ』ED曲・ TRI4TH「DIRTY BULLET」(2018)。ジャズバンドが手掛けたナンバーだけあって、徹頭徹尾お洒落で格好良いサウンドに酔い痴れました。途中に台詞を挟むとはいえ、インスト曲を主題歌に持って来れるアニメは、それに見合うだけの内容があることの証左になると考えています。
1話の時点ではバイオレンスの描き方が肌に合わなくて切りそうになったものの、群像劇は尻上がり的に面白くなっていくことも多く、結果的に観続けて正解だったと言える作品でした。野球要素もアクセントになっている…というか第二の主軸で、エンタメを忘れていない点でも好感触です。
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『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』OP曲・BOYS AND MEN「進化理論」(2018)。古き良きアニソンの趣を宿す抜群のノリで突き進むメロディと、藤林聖子さんによる遊び心に満ちた歌詞で(関連記事その1・その2)、どこまでもキャッチーであるところはまさに王道でしょう。
もうそろそろで放送開始から1年経ちますが、全くクオリティを落とすことなく毎回面白いので、2年目突入も素直に嬉しいです。散々指摘されているでしょうから個々の詳しい解説はしませんが、子供も大人もひいては親子で楽しめるつくり(設定・世界観・キャラクターメイキング―行動原理や配役に関する事柄―など)となっているので、単純に良いアニメだと思います。小ネタや仕掛けも豊富で、さほど鉄道には興味がない自分でも飽きずにここまで観続けることが出来ました。
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『ポプテピピック』OP曲・上坂すみれ「POP TEAM EPIC」(2018)。サイコなOP映像と相俟って、楽曲の格好良さが底上げされていた点を評価します。
同作の音楽を手掛けたのは吟(BUSTED ROSE)さんで、主題歌だけではなく挿入歌の出来も満足のいくものでした。パロディが巧いというか、狙った時代の音を再現するのに長けていらっしゃるイメージです。
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以上、【'18冬アニメ・アニソン(格好良い系)編】でした。本記事のように言及対象が多いと執筆にも時間がかかり、このままのペースだと「年始まで」というより「来年1月いっぱいまで」終わらないかもしれませんね…。ともかく、第十八弾まで続く予定なので気長にお待ちいただければ幸いです。