2016年アニソン部門別パーソナルランキング (アニソンについて) | A Flood of Music

2016年アニソン部門別パーソナルランキング (アニソンについて)

はじめに

 海外アーティストの紹介記事が続いているので、今回は日本に戻ってアニメをテーマにします。もちろん音楽ブログなので話題の中心はアニソン(音楽)であり、アニメ自体の感想はほぼありません…というか長くなるので自重。

 本当は2016年のうちにアップしたかったのにゴタゴタしていて年が明けてしまった。せめて2017年冬アニメがスタートする前に…と急いで書き上げました。

 紹介する楽曲の数が多いので記事がとても長いですが、一曲一曲はそうでもないので好きなところからご覧ください。例の如くYouTubeの埋め込みが多いので重くてすみません。


趣旨説明

 記事タイトル通り、2016年に発売されたアニソンを部門別にランキングした超個人的な内容です。…といっても部門はなるべく多くの曲を紹介したいがために恣意的に設けたものばかりですし、ランキングといっても優劣を付けたつもりはありません。

 ぶっちゃけると2016年に聴いたアニソンのうちレビューし損ねたものを一気に紹介したいというだけです。アルバムならともかく配信で一曲だけ購入したとかレンタルで済ませたとかの場合、単独記事で満足のいく内容にできずレビューの機会を逸してしまった楽曲が結構あるので。

 2016年と範囲を1年間取りましたが、ほとんど夏と秋クールのアニメに集中しています。プロフィールにも少し書いていますが、僕は2004年末~2007年中頃までアニヲタでした。そこから約8年のブランクを挟んで2015年秋からまた出戻ったのですが、徐々に観る本数を増やして本格的に出戻ったといえるのは2016年夏からだからというのが理由です。

 アニメはブランクがありますがアニソン好きはずっと途切れていません。観ていないアニメでもCDだけは手を出しているというものがごまんとありますし、出戻った今でも視聴本数の半分は再放送作品ですし、昔のアニメの新規視聴のために円盤を買うこともあるので、語れる幅については自分でもよくわかりません。


アニソンについて(読み飛ばし可)

 良い機会なのでランキングの前にアニソン("アニメのために書き下ろされた楽曲"とします)に対する僕のスタンスを書きます。興味のある方だけ読んでいただければいいと思っていますが、強いて言うならアニソンに偏見のある音楽好きの方に向けての内容ですかね。音楽好きこそアニソンに手を出すべきだという主張を、以降で補強していきたいと思います。


 僕はアニメ"が"好きというよりはアニメ"も"好きな人です。いちばん好きなのは音楽だということは当ブログの存在で十分にご理解いただけると思いますが、アニソンも勿論音楽なので「いちばん好き」の範疇に入ります。以降の話は、アニソンを歌っている人というよりは作っている人にフォーカスを当てた話だとご理解ください。

 なぜアニソンが好きなのか?それはアニソンほど面白い音楽ジャンルはないと思うからです。あえて"ジャンル"と位置づけた理由は、特に歌詞やアレンジに関してはアニソンでしか試せないような言葉繰りやサウンドがあると思うからです。


 まず歌詞に関しては理解しやすいと思います。アニソンというだけで言葉を現実に縛られずに済みますからね。作中(フィクション)の用語や造語出し放題、ふざけた言い回しも許されるし合いの手のために無意味な言葉も入れられる。逆に現実に根差した歌詞が合う場合もありますね。

 もちろん一般のアーティストにも独創的な歌詞を書く方はたくさんいますが、それは言わばその人の脳内世界のアウトプットであり非常にパーソナルです。しかしアニソンは作品(アニメ自体のこと)という形で他人の脳内世界を借りられるというのが作詞上の大きな強みではないでしょうか。


 次はアレンジに関して。これはアニソンは恰好の実験場であるという主張で特筆性を説明したいと思います。実験場だと言う理由…それはどんな制作手法だろうがジャンルだろうが作品に合っていれば許されるからです。打ち込みで/バンドで/オーケストラで、奏でるのはポップ/ロック/電子音楽/クラシック/ジャズ/電波系/V系等々何でもござれの自由さがアニソンにはあると思います。

 もちろんこの自由さが一般アーティストにないとは言いません。…が、普通はアーティスト像というものが出来上がりジャンル名でカテゴライズされていくので、奏でる音楽の幅は制限されがちではないでしょうか。それは必ずしも悪いことではありませんが、作り手側のマンネリを招く危険な要因だと思います。

 この壁を打ち破る機会のひとつがタイアップだと思いますが、アニソンの作り手はタイアップが常なので、(発注内容に傾向はあるにせよ)異なるチャレンジに晒され続けるということが、停滞しにくく作り手としての能力を高める外的要因になっているのではないでしょうか。


 ここまでの話はアニメに限らず映画や演劇の劇伴作家にも当てはまると思いますが、映画や演劇はアニメよりお利口なものを求められている節があると思うので、やや自由さに欠ける印象です。またアイドルソングも制限のなさに関しては近しい存在だと思いますが、どうしてもポップさやキャッチーさが求められるという点でやはりやや不自由だと思います。

 「求められる」という言葉を使ったように、これはニーズに合ったサプライだというだけの話なので、批判をしているわけではなく正しい姿だと思います。つまり、アニメがいちばんニーズの幅が広いと思うのでサプライにも多様性が出るよねという話です。二次元と三次元でできることの差と言ってもいいかもしれません。


 若干アニソン以外をディスるような書き方になっているかもしれませんが、あくまで一般的な傾向だと思うことを書いたまでで、素晴らしい作品を生み出すアーティストはどこの世界(業界・界隈・媒体)にも多く存在しますし、他の媒体の有無や種類には左右されないと思います。

 つまり何が言いたいかというと、アニソンというだけで手放しで絶賛しているわけではないということを補足したいのです。当ブログのアニソン以外の記事をいくつかご覧いただければわかると思いますが、アニソン以外も好きな僕がこの記事を書くことで、多少なりとも主張に説得性や客観性が増せばいいと思っています。

 もっと砕けて言えば、純粋に音楽が好きだから、何のための音楽かということで好き嫌いの線を引くようなことはしたくないというだけです。


 以上でアニソンについての一考は終わりです。何年も前から思っていたことを文章化してみました。むしろ書く前はここまで思っていなかったのに、書いている最中に次々と考えが出てきてしまった。

 長々と書きましたが、最も主張したいのは冒頭で書いた通り音楽好きこそアニソンに手を出すべきだ(そのほうが幸せだよ!)ということなので、それが少しでも伝われば細かいところは無視されても構いません。


注意事項
 
 ランキングの前にレビュー対象外作品を挙げておきます。レビューし損ねたものを紹介する主旨なので、レビュー済みのものは殿堂入りとしてここで名前だけ出しておきます。中にはアーティスト自体が好きでアニソンとして買ったわけではないものもありますが一応出しておきます。

 アーティスト名『ディスク名』(アニメ作品名)です。発売順に並べていますが発売年はもちろん全て2016年なので省略します(以降でもこの省略を適用します)。全て単独記事にリンクしてあるので気になる方はあわせてどうぞ。

 ワルキューレ『Walkure Attack!』『Walkure Trap!』および関連シングル(マクロスΔ)RADWIMPS『君の名は。』(君の名は。)平沢進『Ash Crow』(ベルセルク)いとうかなこ『聖数3の二乗』(Occultic; Nine)V.A.『Musica Magica』(魔法少女育成計画)


 お待たせしました、ここからいよいよ部門別ランキングです。部門の説明はその都度します。基本的には一つの部門につき第3位~1位までカウントダウンしながら3曲紹介していきますが、番外編として数曲+αで紹介する場合もあります。番外の理由もその都度します。

 また、基本的にアニメ自体の良し悪しは考慮していないということにも留意してください。そもそも観ていないアニメの曲も入っていますしね。加えて、中には購入はおろかレンタルすらしていなくてアニメで聴いただけで紹介しているものもあります、すみません。


オープニング部門

 OPの映像込みで好きなアニソンを紹介する部門です。


第3位 STEREO DIVE FOUNDATION「Genesis」



 『Dimention W』OP曲。ロック的手法のエレクトロナンバーという感じで曲だけでも好みですが、最大の評価ポイントはなんといってもこの謎ダンス。原作も途中まで持っていたのでキョーマが嫌々踊っているというだけで笑ってしまった。ちなみに通常盤のみ収録のc/w「PRISM FLAVOR」もとても良かったです。


第2位 STARMARIE「姫は乱気流☆御一行様」



 『鬼斬』OP曲。歌詞もメロディもアレンジも好きで総合的にも上位の曲なのですが、OPが本編だと思うぐらい印象的だったので(5分アニメだし)ここにランクイン。ぴょんぴょん跳ねるのが可愛いのですが、モーションキャプチャーかな?

 STARMARIEはてっきり声優陣のユニットかと思っていたのですがそうではなく、活動歴の長いダンスボーカルグループみたいです。このMVというかライブ映像だとアイドルっぽく思えるのですが、そういう売り方をしているわけではないのかな?


第1位 Happy Clover「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」

 『あんハピ♪』OP曲。アニメは観ていないので作品についてはさっぱりですが、映像の可愛さと曲の持つ良いわちゃわちゃ感は流石きらら系といったところ。コーラスの掛け合いやスカっぽいアレンジが特徴的の楽しい曲です。聴けば聴くほどトラックの作り込みが深いと思う。ツボだらけで要素を列挙しきれないぐらい。笑

 観てもいないアニメの曲を知った経緯は、某所で「OPもEDもあんハピが今期No.1」という書き込みを見て興味を持ったのがきっかけ。で、まさにその通りだと思いました(以降でEDも紹介するので)。


番外編 miwa(feat.96猫)「シャンランラン」
      BOOM BOOM SATELLITES「LAY YOUR HANDS ON ME」

 『ふらいんぐうぃっち』および『キズナイーバー』OP曲。両作ともOP映像込みで好きなのでこの部門に入れたかったのですが、アニソンとしてではなくアーティスト自体が好きなので番外で紹介します。

 前者は映像も曲もクラップが印象的に使われていて好きです。謎ダンスがあるのも高ポイント。後者は一応レビュー記事をあげたのですが、川島さんのことを思うとまともに書けませんでした。トンネルビジョンが効果的なスタイリッシュな映像だと思います。


エンディング部門

 EDの映像込みで好きなアニソンを紹介する部門。


第3位 TO-MAS feat. Chima「FLIP FLAP FLIP FLAP」

 『フリップフラッパーズ』ED曲。アニメの独特の世界観が具現化したようなメルヘンでファンタジックな音作りと旋律が癖になります。作曲が伊藤真澄さんなので、Oranges & Lemonsの「Raspberry heaven」を彷彿とさせ懐かしくなりました。上下二分割でタッチの違う画面構成なのも面白くて良かったです。


第2位 林和夜「私のパパが地球を守る ~我爹守护地球~」

 『TO BE HERO』ED曲。『CHEATING CRAFT』とあわせてHAOLINERS作品で初めて完走できました。日中合作アニメらしくお洒落なサウンドの中国語の歌ですが、とてつもなく中毒性がありますね。ゲームのような映像もよくマッチしていて延々とループさせたくなります。

 これってリリースないのでしょうか…探しても情報がなかった。単体で配信してくれたらいちばん嬉しいんだけど中国も絡むから色々と難しいのかもね。そもそも円盤の情報もないし。AniChanに公式で第1話があがっているのでそこで聴くことができますよ。


第1位 ナノ「DREAMCATCHER」



 『魔法少女育成計画』ED曲。キャラソンアルバムレビュー時に+αで紹介すれば良かったですね。曲自体は最初の英語パートがめちゃくちゃ格好良いと思ったぐらいなのですが、アニメ自体を気に入ったからか安らかな魔法少女達の画が凄く好みだったので第1位に。

 といいつつ何回も聴いていたら最初のパート以外もエモーショナルで良いと思えてきました。パワフルで中性的なボーカルがうねりのあるメロディによくあっています。MVのスペイシーな感じも好きです。


歌詞部門

 歌詞が好きなアニソンを紹介する部門。


第3位 下地紫野「God Save The Girls」



 『ステラのまほう』OP曲。良い歌詞だなと思ったら作詞が岩里祐穂さんで納得。創作をする人であれば共感できる内容だと思います。僕の場合はDTMですが、このアニメはDTMerが出てくるという一点のみで見続けていました。笑 "ぶきようでありがとう 私"というシンプルな一文に創作の喜びが詰まっていますよね。


第2位 岡崎体育「潮風」

 『舟を編む』OP曲。アニソン歌手ではないので番外にしようかと思いましたが、歌詞が作品を象徴するようで素晴らしかったのでここで紹介。元々岡崎体育には手を出そうか迷っていたのですが、こういう真面目な歌詞も書けるんだと知って俄然興味が出ました。笑

 『舟を編む』は前に映画版を観たことがあり元から好きな作品です。辞書作りがテーマというだけあって歌詞にも熟語が多く登場し、それらがメロディとよくマッチして見事な韻律を形成しているところが文学的で美しいと思いました。

 アニメで使われている範囲だと、"ペンの柄に映る窓越しの東雲", "長い沈黙 短い挨拶 声のトーン", "論及 論決 幾星霜に散らばる言葉を集めて拾うよ"が特に好きなフレーズ。


第1位 Happy Clover「明日でいいから」

 『あんハピ♪』ED曲。今回総合部門は設けませんでしたが、歌詞だけでなくメロディもアレンジも大好きなので総合1位としてもいいぐらいです。観ていないのに同アニメから第1位が2つ出たのは驚きですが、それだけ曲の質が高いということだと思います。

 「明日でいいから」という題に全て集約されている気がしますが、とにかく優しく励ます内容にグッときました。自主性を促しつつも急かしていないのがいいところで、改めて畑亜貴の天才っぷりに感心。

 普段小難しい歌詞のほうが好きな癖に…いや、だからかもしれませんが、こういうシンプルな歌詞に弱いです。シンプルだけど決して陳腐ではない。好きなフレーズばかりなので列挙は避けますが、"これからどうなるの I don't know!"~の二行が特に好き。

 メロディが1番と2番で全然異なるという予想外のプログレッシブさを持つところもこの曲の魅力ですが、サウンドには統一性があるので癒しの空気は損なわれていません。シンセの音がすごく良いと思います。


番外編 坂本真綾「Million Clouds」 

 『あまんちゅ!』OP曲。真綾さんは僕の中では普通のアーティストなので番外で紹介します。当ブログのお知らせ記事で中途半端には言及しましたがここで改めて。菅野よう子作じゃない真綾さんの曲の中ではいちばん好きになったといっても過言ではないので総合的に好きなのですが、歌詞部門なので歌詞にフォーカスをあてます。

 "風の中に立つ人"がラストで"私"だったとわかるという綺麗な軸があるのでテーマが非常に明確になっていると思います。"美しい世界は~(中略)~ここがそうだと気がついた", "想像と違ったこと 間違えてわかったこと", "こんな私がいたなんて知らなかった"等のフレーズは象徴的ですが、気付きや発見の大切さというのは歌詞からも作品からも強く感じ取ることができました。


メロディ部門

 (ボーカルの)メロディラインが好きなアニソンを紹介する部門。


第3位 fourfolium「SAKURAスキップ」

 『NEW GAME!』OP曲。初めはあんまりピンときていなくて、沢田研二の「TOKIO」に似てるなぁぐらいにしか思っていなかったのですが、なぜか脳内ループが止まらなくなり実はいい曲なんじゃないかと自己洗脳が完了したところで第3位にランクするまでに至りました。笑 このキャッチーさが癖になったのかもしれない。


第2位 雀が原中学卓球部「灼熱スイッチ」



 『灼熱の卓球娘』OP曲。可愛くて熱いという作品の特徴が楽曲にも反映されていると思います。Aメロは絵柄の可愛さそのままのようなキュートな感じですが、Bに入ると情熱的な質感が付与され熱量増しに。サビはここまでの小刻みな音符の取り方と違って長めの音が出てくるのでメロディアスになってまた違った印象ですね。

 アレンジも凝っていて特にサビのベースが格好良すぎる。間奏やBメロのバックで使われているトイピアノか木琴のような音も耳をくすぐる感じで好き。Bメロバックのクラップの細かさも卓球のラリー音のようで凝っているなと思いました。あとはアニメだとたまにサビ前に台詞インサートがあるという斬新な構成に驚きました。笑


第1位 カスタマイZ「COOLEST」



 『坂本ですが?』OP曲。原作を持っていたので面白さは知っていましたが、何よりも声優の豪華さに驚いた記憶があります。で、このOP曲も完璧です。まさに「COOLEST」な歌詞が作品に相応しかったので歌詞部門でもよかったのですが、フルで聴いてメロディに惚れたのでこっちに。

 ロックにしてはメロディの乱高下が激しくそこがアニソンらしくて良いと思ったのですが、それだけに留まらず2番で全くメロディを変えてくるという手の込みように感心。僕が普段聴く邦ロックにはないタイプの曲なので新鮮でした。


番外編 やくしまるえつこ「ニュームーンに恋して」

 『美少女戦士セーラームーンCrystal』第3期OP曲。アニソン歌手として買っているわけでないので番外で。アニメでは数週毎に歌い手が変わったので、堀江美都子盤とももクロ盤もありましたね。

 この曲はメロディ構成が少し変わっているところが好きです。1番はBメロもサビも音符が中抜きされているというか、ラスサビ前のBメロ及びラスサビでメロディの全体像が見えるというのが面白い。2番サビがなくて間奏→Cメロというのも良い。ストリングスも素敵で熱さと高貴さを兼ね備えていると感じました。


アレンジ部門

 トラック自体が特に好きなアニソンを紹介する部門。


第3位 たまきとゆみね「ヨナカジカル」

 『ステラのまほう』ED曲。インストのほうがメインだと思えるようなボーカル少なめのトラックに、日常系なのにキャラが一切出ないデザイン風の映像という攻めたEDが個人的には好きでした。

 "夢中の海を 泳ぐ"の"u"の音だけがトレモロで戻ってくるところとか、サビ?のシンセの歌うような旋律とか、細かいところが素敵です。単体でリリースしてくれれば絶対買ったのにサントラのみ収録というスタイルのせいで買い渋っています。

追記(2017/1/7)

 iTunesで探したら普通にシングルとして配信してありました。てっきり配信だとしても"アルバムのみ"かと思っていたから意外。

 余談ですがついでに色々検索したら、吉谷彩子の「恋のオーケストラ」もいつの間にか配信されていたので買っちゃった。『謎の彼女X』OP曲ですが円盤特典だったんですよね…随分前に検索した時はなかったと思ったけど何にせよ良かった。

 『謎の彼女X』はアニメブランク期の8年の間に観た数少ないアニメのひとつです(アニメに興味ないような友達が観ていて驚いたのがきっかけ笑)。原作も買ったのですが後から『夢使い』の人と知って驚きました。何気に2作もアニメ化されている人気作家ですね、植芝理一さん。

 ちなみに「数少ない」に入る他の作品は『魔法少女まどか☆マギカ』と『進撃の巨人』という超弩メジャー級タイトルです。「アニメブランク期」という表現と矛盾するようですが、単発で数本観た程度でカウントするのも違う気がして。実際8年でこの3本ぐらいだしね。

追記ここまで


第2位 雨宿まち&クマ井ナツ feat. 熊出村のみなさん「KUMAMIKO DANCING」

 『くまみこ』ED曲。歌詞が面白いから歌詞部門か、映像も好きだったからエンディング部門にするか迷いましたが3位までには入らなかったのでここで紹介。メロディも好きだし総合的には上位かも。田舎賛歌ですね。

 遊び心のあるボーカルも含めてトラックの細かい作り込みが素晴らしいです。和のダンスミュージックというか盆踊りをデジタルにポップにしたというか、日本人なら思わず身体が動いてしまうような和の遺伝子に訴えかけてくるものがあると思います。


第1位 七転福音、クラリオン「LoSe±CoNtRoL」

 『紅殻のパンドラ -GHOST URN-』ED曲。士郎正宗も六道神士も好きなので原作も持っています。作品の未来観そのままのお洒落なトラックに、キュートな掛け合いが乗せられてポップな仕上がりになっています。

 でもぶっちゃけアニメのパンドラジオが挿入されるVer.のほうが好きでした。特に気になるのがAメロとBメロが連続しているところで、アニメではラジオで分断されるのでBまで間があったんですよね。ここのバックトラックが好きだったから、A→間奏(ラジオ)→Bのほうが魅力的に思う。ちなみにこの間奏部はCDだと2番とラスサビの間に移っています。


イントロ部門

 イントロが特に好きなアニソンを紹介する部門。


第3位 EGOIST「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」

 『甲鉄城のカバネリ』OP曲。イントロというか前口上の「貴様!人かカバネか!?」「どちらでもない!俺はカバネリだ!!」が好きだというネタ枠。笑 まぁそれ抜きにしてもオケが格好良いイントロだと思うのでここにランクイン。


第2位 宮越華、村主さゆり、鎌倉志保「Eyecatch! Too much!」

 『WWW.WORKING!!』OP曲。これもイントロというか最初の"スキッとにゃん!"のパートが可愛いというだけでここに。笑 メロディがいいと思うからメロディ部門に入れてもよかったんだけどね。『WORKING!!』シリーズの主題歌はどれも中毒性があってクオリティも高いと思います。


第1位 TRUE「サウンドスケープ」



 『響け!ユーフォニアム2』OP曲。作品自体が好きだというのも大いにありますが、このイントロのワクワク感と青春感がたまらなく好きなので第1位に。6話からOPがモノクロからカラーになったのも地味にグッとくる演出だったので、幕開けの仕方が好きという意味でこの部門が相応しいかなと。

 OPがTRUEでEDが北宇治カルテットなのは1期と同じで、2が始まってしばらくは1の主題歌の方が好きだと思っていたのに、今ではこの「サウンドスケープ」とED曲「ヴィヴァーチェ!」の方が圧倒的に好きだという不思議。レビューするかはわかりませんが今月発売のサントラも買うつもりです。(追記:レビューしました)


サントラ部門

 劇伴が良かった作品を紹介する部門。

 ここでは曲単体でなく劇伴の出来が良かったと思う作品を挙げます。…が、実はここで紹介するディスクはまだ1枚も持っていない(発売前のもあります)ので、アニメで聴いただけの印象というざっくりとした感想しか載せられませんがご容赦を。


第3位 終末のイゼッタ



 音楽は未知瑠によるもので、彼女初のアニメサントラらしい。メインテーマというのかな?要所要所でアレンジを変えて印象的に使われていた旋律が好きです。オーケストレーションとコーラスワークが素晴らしく、作品の陰と陽を見事に彩っていたと思います。


第2位 Occultic;Nine

 音楽は横山克によるもので、発売はまだ先です。これもメインテーマというか番宣やPVでもよく使われていた疾走感のある曲が印象的でした。とにかく早口で情報量の多いアニメだったので中々曲にまで意識が向きにくかったのですが、格好良い曲が多かった気がするので2位に。笑


第1位 灼熱の卓球娘

 音楽は高橋邦幸、田中秀和、広川恵一の3人で、発売の情報は未だ無い…よね?円盤特典じゃなくて単体で発売してほしいと切に願います。卓球をしている間に流れていた曲は全て格好良かったといえるぐらい、ハイスピードで熱い画面展開とよくマッチしていました。

 卓球漫画といえば『ピンポン』が有名ですが、映画版はテクノ挿入歌満載だったしアニメ版の音楽担当はagraphだしで、やっぱり卓球に電子音楽は似合うなというのを再認識。



書き漏らし部門

 ひどい部門名ですみませんが、紹介するつもりで下書きにはメモっていたもののランキングに上手く入れられなかったアニソンのための部門です。ここはランキングではなく順不同に紹介します。たまたまですが音楽が主軸の作品部門としてもいいかもしれない内容になりました。


Tokyo 7th シスターズ『Are You Ready 7th-TYPES??』

 楽曲というかアルバムで厳密にはゲームソングなのですが、2016年発売なのを忘れていたというのと、このアルバム単体で記事を書くかもしれないとセーブしていたので頭から除外していました。で、未だに単体記事の可能性を捨てていないのでここでは名前を出すだけします。

 ゲームは全くの未プレイでキャラも話もさっぱり…アルバムのCMだけで好みだと思ったのでこれだけ持っているというにわか未満なんですけどね。CMで流れていたのは赤盤の曲でもちろんそれも良かったのですが、青盤にも良曲が多くて非常に可能性を感じました。


Aqours「待ってて愛のうた」「サンシャインぴっかぴか音頭」



 『ラブライブ!サンシャイン!!』の楽曲からc/wを2曲紹介。シングル表題曲の数々よりもこの2曲のほうが好きだから。前者は美メロに尽きるのでメロディ部門に、後者はトラックが素敵なのでアレンジ部門に入れようと思っていました。

 冒頭でも書きましたが僕は8年のブランクがある出戻りアニヲタなので『ラブライブ!』はすっぽり抜けていました。しかし楽曲を含めて大人気なのは知っていたのでベスト盤の1stと2ndだけは手出し済というミーハーです。聴いてみて楽曲のクオリティが高いことに嘘はないと思えたので、続編であるサンシャインの曲にもちまちまですが手を出しています。

 とはいえ今はEテレの再放送のおかげでアニメシリーズも全て視聴済みです(昨日劇場版をやっていたので漸く走破)。『マクロスF』でもそうだったのですが、曲だけを先に聴き込んでからアニメを初見するという入り方だと、熱心なファンが予習をして初めてライブを観るみたいな感覚に浸れてなかなか楽しいですよ。笑


プラズマジカ「ハートをRock!!」

 『SHOW BY ROCK!!#』OP曲。『ラブライブ!』シリーズもそうですが、アニソン好きな以上、音楽が主軸のひとつである作品には手を出さないと損な気がしています。『SHOW BY ROCK!!』もそんな思いで1期の再放送から観始めたのですが、タイプの異なるバンドが用意されていて楽曲も多彩なので見事にはまってしまった。

 2期の楽曲にはまだあまり手出ししていないので代表としてOP曲を挙げましたが、OP・ED曲共に1期のものより好きです。これも最初は1期の方がいいと思っていたのにいつのまにか逆転していた。

 プラズマジカの曲は合いの手に頼り過ぎているきらいがある(入れなくても十分良いのに)と思っていましたが、やっぱりあったほうが盛り上がるわと認識を改めた曲です。笑



 以上です!隅から隅まで読む方はおそらくいないと思いますが、部分部分からでもアニソンの良さが少しでも伝われば幸いです。総括的なことというか調べていて面白いなと思ったことを書いてまとめとします。


 まず、MONACAが好きすぎる件。MONACAは実績のある音楽クリエイター集団で、確かによくクレジットされているなという印象だったのですが、この記事で紹介した中だと…オープニング部門1位「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」、歌詞部門1位「明日でいいから」、メロディ部門2位「灼熱スイッチ」、サントラ部門1位『灼熱の卓球娘』の音楽は全てMONACA所属のクリエイターによるものでした。

 調べて知ったのですが個人で名前が有名な神前暁さんもMONACAなんですね。彼の作品も調べたら好きな曲ばっかりで笑ってしまった。特に『<物語>シリーズ』の好きな曲がほとんど神前さんの作で驚いた。名前があったのは知っていたけどこんなに集中していたとは思っていなかった。


 次に、そことそこが同じ人だったのかの件。畑亜貴作詞が多いのは常にそうなので改めてふれませんが、彼女が作詞を手掛けた「サンシャインぴっかぴか音頭」の作曲者伊藤真澄さんは、「FLIP FLAP FLIP FLAP」の作曲も手掛けています。Oranges & Lemonsの名前も出しましたが、ずっと第一線で活躍されているのですね。

 で、その「FLIP FLAP FLIP FLAP」はby TO-MAS feat. Chimaなのですが、このTO-MASというのが、伊藤真澄さんとクラムボンのミトさんとTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDの松井洋平さんのユニットなんですね。TECHNOBOYS~は「LoSe±CoNtRoL」の編曲者でもあるので、サウンド自体が好みのようです。

 また「サンシャインぴっかぴか音頭」に戻りますが、編曲者のEFFYは「サウンドスケープ」でも編曲者としてクレジットされています。アレンジ部門(に入れようとしていた)曲とイントロ部門1位の編曲者ということで、彼のサウンドも好きみたいです。

 殿堂入りでレビュー対象外とした作品のクレジットまで見ていくと、まだまだこの神経衰弱は楽しめるのですが、きりがないのでこの辺でやめておきます。笑 アニソンクリエイターは複数の変名やユニットを持っていたりするので把握しにくいところがありますね。