欲張りDreamer / ハル×ちょこ | ワイズマンのテーマ / ワイズマン
本記事ではシングルを2枚同時にレビューします。1枚目はハル(花江夏樹)×ちょこ(田村ゆかり)の『欲張りDreamer』、2枚目はワイズマン(原田彩楓・鬼頭明里・真野あゆみ)の『ワイズマンのテーマ』で、両作共に現在放送中のTVアニメ『ラストピリオド – 終わりなき螺旋の物語 –』の主題歌ディスクです。
なお、前者には歌い手/CVとして田村ゆかりさんがクレジットされていますが、彼女の楽曲だからという理由で購入したわけではないので、ブログテーマは「田村ゆかり」ではなく「アニソン」にしています。
新規のアニソンでは毎度のことですが、レビューに入る前にアニメ自体へ言及することをお許しください。『ラスピリ』はスマートフォン向けのゲームアプリが原作ですが、僕は残念ながらこれをプレイしたことがないため、現時点(アニメ第4話まで)での知識しかないことを予め断っておきますね。
まず率直な感想から述べると、『ラスピリ』は今期の中ではなかなかのお気に入り作品です。スマホゲー原作アニメはあたりはずれの差が大きいという認識なのですが、その観点で言えば『ラスピリ』は「あたり」だと思います。wikipediaの記述(ソースあり)をざっと読んだだけの付焼刃で補足すると、開発の段階からアニメファンもターゲットとするようなゲームデザインがなされていたようなので、スムーズ且つ質の良いアニメ化が可能だったのかもしれません。
ストーリーやキャラクターは王道ファンタジー系で普遍的な印象ですが、スマホゲー/ソシャゲーで顕著なシステム(課金要素、ガチャ、コラボなど)がそのまま作中世界にも反映されている点が独特で、その界隈の「ならでは」や「あるある」が面白さに繋がっているという、気負わず楽しく観られるところが好みのポイントです。特に第3話は「他作品とのコラボをアニメ化する」という攻めた試みにまず驚かされ、且つコラボ先作品のこともよく存じ上げていたので、後半はずっと笑いっぱなしでした。サブタイトルの「その日暮らし」ってそういう…と。笑
スマホゲー要素ではないところも基本的にはギャグですし、キャラデザも可愛らしいので、幅広い層が安心して鑑賞出来るという意味で良アニメだと評価しています。キャラクターとしては、メタ要素が強くてある意味視聴者に寄り添っていると言えるちょこが面白くて好きですし、デザインの面ではキカザルのビジュアルがストライクでした。ヘッドフォン+アンダーリム+パイスラ(っぽく見える服)+ダボ袖+破けニーソ+ガーターと、ウェアに関する細かい要素の上乗せが可愛い。
アニメに関する話は以上です。普段であればここから各ディスクのレビューを書き出すところですが、本記事ではその前に総評と言いますか、「両表題曲(OP/ED曲)に共通する感想」を先に記しておくことにします。それがそのまま購入の動機にもなっているので、レビュー本文の内容を理解しやすくするための構成です。
先月にアップしたこのお知らせ記事のラストで、今期のアニメ主題歌についてごく簡単にふれたのですが、『ラスピリ』を含めて複数作品の名前を挙げているように、今期も気に入るようなアニソンと出逢えたことは素直に嬉しいと思っています。
そこに名前を挙げていない楽曲も含めて全体的には豊作であるという認識でいますが、心の内をもう少し掘り下げると「確かに良い曲は多いけれど、遊び心のある曲が少ないな」という感想を抱いたのも事実です。この点に関して『ラスピリ』の主題歌はどうかと言うと、OP/ED曲共に「アニソンならではの楽しさ」がきちんと意識されているように思えたので、相対的に評価が高くなったという経緯があります。
雑な考察に基づく推論ですが、これはある種の「春アニメ主題歌あるある」なのではないでしょうか。ドラマにも同様のことが言えるかもしれませんが、春からの新番組/改変では「フレッシュなイメージ」が重宝される傾向があると感じていて、つまり歌手にしてもトラックメイカーにしても、ルーキーが起用される可能性が最も高いのが春だと思います。
これを前提として話を進めますが、「デビュー曲」というのを意識した際に、作り手/売り手が求めるのは「普通に良い曲」であることが大半であり、このタイミングで冒険に出るのは定石から外れた打ち方と言えますよね。こういった背景があるからこそ、先に述べたような感想が春アニメの主題歌に対して出たのだろうと自己分析しました。見方を変えれば、この時期に遊び心満載の楽曲をリリースすれば他の季節よりは目立ちやすいかもしれないということになるので、中堅/ベテランからすれば狙い目と言えるかもしれません。
なぜいきなりルーキーとベテランを比較しだしたんだ?と思われるかもしれませんが、今回レビューの対象となる楽曲は全て「名の通ったクリエイターによるもの」なので、「多くの人に愛されるアニソンを生み出せる方が如何に凄いか」ということを強調したレビューの書き方をするからです。それに伴い、過去記事へのリンクや作詞/作曲/編曲者に対する掘り下げが、普段以上に多くなっていることを注意喚起しておきます。
前置きが長くなりましたが、ここからはいつものように収録曲をひとつずつ見ていきます。まずはOP曲が収録されている『欲張りDreamer』のディスクから。
01. 欲張りDreamer
作詞・作曲はno_myさんで、個人的には『SHOW BY ROCK!!』の楽曲にて耳馴染みのある御仁です。当ブログに於いて氏の名前を初めて出したのは『Japari Café2』(2017)の記事にてですが、2016年のアニソン振り返り記事の中でも間接的に氏の楽曲「My Song is YOU!!」(2016・『SB69』2期ED曲)にふれています。
編曲の平田祥一郎さんについては恥ずかしながら存じ上げていませんでしたが、ハロプロ関連楽曲のアレンジャーとして有名な方のようですね。ゲーム音楽を手掛けた経験も多いようなので、「ゲーム原作のアニメ主題歌」としてはno_myさんと共に手堅い布陣で制作されているということを、クレジットから読み取ることが出来ます。
ボーカルを務めるはハル役の花江さんとちょこ役の田村さんの二名なので、混声のデュエットソングという形になりますね。田村さんは言わずもがなですが、花江さんも近年では声を聞かないクールはないのではと思えるほどの人気声優だという認識です。彼の歌声をきちんと聴いたのは『斉木楠雄のΨ難』(第1期)の主題歌以来ですが、マイルドな声質だと言えるのではないでしょうか。
クレジットの処理を先に済ませたところで、以降はイントロからセクションごとになるべく詳細に分解しながらレビューを行っていきます。
冒険の朝の到来を告げるような鐘の音が響き、間を置かずサビが始まるという、アニメ主題歌として安定の楽想で幕開け。ポップで可愛らしいメロディにのせて希望に満ちた歌詞が歌われているので、休日朝の子供向け作品の歌としても問題が無いようなジュブナイルなポテンシャルを秘めていると感じました。バックのストリングスも地味に格好良く、身体を動かしたくなるようなグルーヴを奏でているところが好きです。
"ドンマイです全部"の直後からキックがインしてダンサブルな趣が一気に強くなると、聴き手のワクワク感も自然と濃いものへと変化します。そして"(Are you ready!?)"のコールを挟んでから始まる間奏には、サウンドとメロディの両方に中世を舞台とするファンタジー作品のBGMっぽい(現実準拠で言うなら「ケルト風?」の)雰囲気が宿っているので、ここまでの約30秒だけで「音楽を使った世界観の紹介」が完璧に熟されている点を高く評価します。
Aメロはちょこの気が抜けたような歌い方の余韻の中を、ハルの少年らしい野心に満ちた歌声が通っていくという、ボーカルの性質の違いが生み出すギャップが心地好いです。
Bメロは冒頭の"物語の主人公は"の部分がとりわけツボで、譜割りが独特というかつんのめるようなリズムを刻んでいるところが妙にクセになります。このパートだけでCDを買おうと思ってしまったほどのお気に入りです。笑
デュエット曲としての本領というか本分があるのもこのBセクションで、両名のボーカルが完全に重なる(=一人では歌えない)箇所があるため、二人でひとつの旋律を共有しているかのような寄り添い方が微笑ましいと言えます。
そしてサビ。跳ねたビートと脱力気味の合いの手が追加されているので、イントロのものより更に賑やかになった印象を受けます。さながら冒険前と冒険中の差と言ったところでしょうか。メロディも長くなっていて、特にサビ終わり("飛び越えちゃうぞ"~)の畳み掛けるような展開が気持ち好いです。
ここはOPの映像も好みで、初めは苦戦していたフィールドや敵に対して、終盤では余裕の立ち回りを見せるようになるという、成長を描いている点を素敵に思います。1分30秒の短さの中にもしっかりとストーリーを落とし込んでいるのは、丁寧な仕事だと言うほかありませんね。背景をクレヨン描画風にしているのも、ピュアな感じが出ていてグッド。
2番以降については簡単に済ませますが、歌う順番が変わるせいか2番Bが絶賛した1番のものとは全く違う旋律になっているところと、2番後の間奏がケルティックな質感を一層強めたものになっているところを、それぞれ気に入りました。崩せるところは崩しても、軸として残したい部分は揺らいでいないことがわかるからです。
02. 希望のピリオド.
ハルのソロ曲。作詞の高瀬愛虹さんは、no_myさんと同様『SB69』にて存じ上げていた方です(初めてお名前を出したのが奇しくも同じ『JC2』の記事)。作編曲者の大隈知宇さんも、2017年のアニソン振り返り記事にて二度名前を出している(名前を出さない形では2016年の同趣旨記事にも氏の楽曲への言及あり)既知のクリエイターだったのため、本曲についても個人的には安定の布陣だと言えます。
ハルのキャラに関してはお人好しだという以外はまだいまいちよく掴めていないのですが、主人公の少年が歌うキャラソンとして過不足のない要素が備わっているナンバーだという感想です。
主張し過ぎないバンドサウンドをベースに、キャッチーなメロディーにのせて、強きを挫き弱きを助く系の歌詞が歌い上げられる点を指して「過不足のない」と表現しましたが、そんな中に"旅の仲間をコールして"という、じわじわと面白くなるようなフレーズが紛れているところが気に入りました。『ラスピリ』に於ける「コール」は所謂「ガチャ」のことなので、「金に物を言わせた仲間か…」という解釈がどうしても先行してしまうからです。笑
03. あ、ほーるうにゅわーるど。
ちょこソロ曲。作詞は02.と同じく高瀬さんなので説明は省略。作曲のonokenさんと編曲の中山聡さんに対しては、おそらく本曲にて初めましてだと思いますが、調べると両名共にアニメ・ゲーム界隈での実績があるクリエイターだとわかります。
タイトルは'A Whole New World'にちょこの口癖を混ぜたものだと思いますが、オールひらがなのキュートな曲名から想像していたようなサウンド…とは全く異なる怪しい曲調と電子的な音遣いに良い意味で裏切られました。強いて言えば「現代が舞台の作品に出てくるクールなキャラ」のイメージソングにありそうな感じですかね?シンセとベースの音/フレージングからはやや懐かしい印象を受けますが、ビートメイキングには10年代以降の手法が取り入れられている感じなので。
歌詞の内容は食欲に忠実なちょこの行動原理が反映されたカニバリズム的な微笑ましいものですが、格好良いバックトラックとエッジィなメロディにのせて、"シゲキテキなめざまし/ずびし のど仏に直撃"や、"うにゅ 歯型の数は勲章/ずびし 誇らしく食べられろ"などと真剣に歌われると、そのギャップに笑ってしまいます。
そもそも歌手としての田村さんが好きなので贔屓目が微塵もないと言ったら嘘になりますし、この曲の良さは彼女の声があってこそ倍増されるものだと思っていますが、敢えて抜きにして考えてみても楽曲自体のクオリティは依然高いままだと感じられ、中毒性という観点で言えば01.よりも魅力的かもしれません。
04.~06.は、01.~03.の「(Instrumental)」です。
続いて、ED曲が収録されている『ワイズマンのテーマ』のディスクをレビューします。
01. ワイズマンのテーマ
作詞の藤林聖子さんの名前を当ブログで出したことは未だありませんが、個人的には『ONE PIECE』『ジョジョの奇妙な冒険』『ドキドキ!プリキュア』の主題歌を手掛けた人というイメージです。ここに挙げた3作も充分に著名なタイトルですが、特撮畑では更に有名人のようですね(特撮には疎くてすみません)。ワイズマンは所謂ヒールで、特撮じみた登場の仕方をするので、そういう要素が意識された起用なのでしょう。
作編曲者の大久保薫さんに関しては、耳馴染みの曲が多過ぎて全てを把握しきれていないくらいです。名前を出して言及したのは先々月のCooRieの記事が初めてですが、おそらく人生で初めてふれた氏の楽曲(編曲)は「ハッピー☆マテリアル」(2005)だと思います。田村さんの楽曲もいくつか手掛けていますし、平田さんと同じくハロプロ楽曲のワークスも多い上に、藤林さんと同じく『ドキプリ』にも関わっているので、関連性の富み具合に驚かされるばかり。アニメ楽曲に関しては書ききれないので、わずかでも言及のある記事(『ご注文はうさぎですか?』の主題歌に対するもの)を代表としてリンクしておきます。
ボーカルを務めているのは、ミザル役の原田さん・キカザル役の鬼頭さん・イワザル役の真野さんの三名です。原田さんには『うらら迷路帖』の記事で、鬼頭さんには『ブレンド・S』の記事で過去に言及していて、音楽CDへの参加は本作が初?と思われる真野さんを除けば、一応三人の声の聴き分けは出来るはずなのですが、不正確なパート分けを披露してしまうと恥ずかしいので、以降では「誰が歌っているか」という点について、曖昧な書き方をしていることをお許しください。
クレジットの処理を終えたところで、以降はOP曲の時と同様に曲の頭から細かく分解していくレビュースタイルをとります。
冒頭の名乗り口上というか、"ワイ・ズマ・んー"のパートは技巧的だと思いました。「ワイズマン」というワードを3人のソロで分担するとしたら、どう分けても一文字しか担えない人が出てきますが、言葉を発せないイワザルに"んー"をあてがうことで、自然な仕上がりを見せているからです。結果的にキカザルの"ズマ"も、単独でユニークな響きになっているところが良い。
そして安定のサビスタート。メロディのキャッチーさやノリの良さに関しては今期アニメ随一だという認識なので、流石大久保さんだと言うほかありませんね。特に"あなたの「困った」を レスキューしちゃう即戦力"の部分は、旋律に対する言葉運びが完璧で眼福ならぬ耳福を覚えるほどです。
合いの手を挟む形で歌い手が交代して耳が忙しいAメロは、初聴時に「ボコーダーの部分が『とらドラ!』のキャラソンっぽいな」と感じたのですが、大久保さんは同作品に楽曲をいくつか提供しているので、似ていて当然でした。ボコーダーボイスの心地好さも素敵ですが、合いの手の楽しさこそがAでは最もツボだったとまとめておきます。"(ほほい♪)"がキュート過ぎる。
"ヒールの宿命"が歌われているBメロは、サビ前の"ワイ・ズマ・んー"までのつなぎの役割が強い気がしますが、メロディアスなフレージングでもって楽曲をしっかりと音楽たらしめているという、影の主役とも言えるような機能を果たしている点が好きです。Bにまで終始元気でポップな旋律が来てしまうと、全体的にうるさい印象となってしまう気がするので。
サビに対する感想は先に書いた通りなので、ここでは2番も含めて歌詞について言及します。"登録不要で ご利用可能です"や、"あなたのレビューで クーポン出します"などのスマホゲーらしいコロケーションにニヤニヤしてしまいますが、"採算は 度返しの ノットワイズスペンディング"というフレーズは、運営側の悲哀にも利用者側への皮肉にも取れるのでとりわけ巧いと思いました。無理なく"ワイズ"を取り入れているところも高ポイント。
Cメロというか半台詞的なパートの歌詞も面白く、"いろいろあれこれ 足りてないのが/逆にストロングポイントです!"という、ある意味開き直りのような一節には共感を覚えることが出来ました。安定したプレイ環境を提供してくれる運営会社こそ正義であることは揺らぎませんが、リリース直後特有のバグまみれ&緊急メンテ連発からの詫び石大放出の頃がスマホゲーのいちばん楽しい時期だと言える節もあるので、ユーザーの忍耐強さが運営をより成長させるという意味で、足りないことは必ずしもデメリットではないと擁護出来ます。手がかかる子ほどなんとやらです。
本文中に上手く組み込めなかったので最後に言及しますが、ED映像の可愛さもこの曲を一層魅力的にしていると言えます。延々と流していたいような中毒性がある。
02. ワイズマンの休日
作詞は01.と同じく藤林さんなので説明は省略します。作編曲のPandaBoYさんに関しては名前こそ出していませんが、『うらら迷路帖』の記事(01.の鬼頭さんのくだりでリンクしたものと同じ)で表題曲より絶賛した「うららか日和の四重奏」(2017)の製作者としては既知の存在であったため、またもc/wに良曲を提供した隠れた才能の持ち主だという人物評が浮かびました。
基本的には電子的なサウンドを得意としているように見受けられ、本曲もシンセベースが気持ち好いグルーヴを生み出していたり、中盤にEDM然としたパートがあったりと、好みのサウンドの傾向が窺い知れます。しかしその割には音遣いが繊細というか良い意味で音圧がきつくなく、メロディーメーカーとしても高いポップセンスを備えているとわかるので、個人的な偏見も込みですが実にアニソン向きのクリエイターだと思います。
特にサビメロのポップ&キャッチーさからは、「うららか日和~」を聴いた時と同じような幸福感が味わえたので、これは得難い才能ではないでしょうか。ラップじみた半台詞パートから始まり、徐々にメロディの輪郭が見え始めるAを経由し、じわじわとした盛り上がりを見せるビルドアップ的なBという展開を持つ曲なので、ともするとサビはそこまでの流れにはそぐわないような気もするのですが、不思議と馴染んでいるんですよね。
歌詞では2番Aの"ヒールだって 生活とか あるからね"という哀愁漂う一節と、Cの三猿モチーフの部分が好みです。
03. ワイズマンのテーマ feat. IWAZARU?
01.よりもイワザルの「んー」が多くなっているバージョン…ですかね?聴いた感じではそう思うのですが、間違ったことを書いていたら申し訳ありません。
04.~05.は、01.~02.の「(Instrumental)」です。
以上、2ディスクでインストを除いて全6曲のレビューでした。まとめ的な文章はレビューに入る前のセクションにて先に書いてしまったので、総評が聞きたい方はお手数ですが上にスクロールして、当該箇所をもう一度お読みになっていただければと思います。ここまで読んだ上で再読すれば、僕の言わんとしていることが少しでも伝わるのではないかと期待を込めて。
かなり取っ散らかった印象を受けるレビュー文章になってしまったことは自覚していますが、アニソンに関しては歌い手だけではなくクリエイター陣がもっと評価されるべきであると常々感じているので、楽曲制作サイドに対する好みや興味の幅を広げるための一助を本記事が担えていたらいいなと願い、記事を終えます。
なお、前者には歌い手/CVとして田村ゆかりさんがクレジットされていますが、彼女の楽曲だからという理由で購入したわけではないので、ブログテーマは「田村ゆかり」ではなく「アニソン」にしています。
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新規のアニソンでは毎度のことですが、レビューに入る前にアニメ自体へ言及することをお許しください。『ラスピリ』はスマートフォン向けのゲームアプリが原作ですが、僕は残念ながらこれをプレイしたことがないため、現時点(アニメ第4話まで)での知識しかないことを予め断っておきますね。
まず率直な感想から述べると、『ラスピリ』は今期の中ではなかなかのお気に入り作品です。スマホゲー原作アニメはあたりはずれの差が大きいという認識なのですが、その観点で言えば『ラスピリ』は「あたり」だと思います。wikipediaの記述(ソースあり)をざっと読んだだけの付焼刃で補足すると、開発の段階からアニメファンもターゲットとするようなゲームデザインがなされていたようなので、スムーズ且つ質の良いアニメ化が可能だったのかもしれません。
ストーリーやキャラクターは王道ファンタジー系で普遍的な印象ですが、スマホゲー/ソシャゲーで顕著なシステム(課金要素、ガチャ、コラボなど)がそのまま作中世界にも反映されている点が独特で、その界隈の「ならでは」や「あるある」が面白さに繋がっているという、気負わず楽しく観られるところが好みのポイントです。特に第3話は「他作品とのコラボをアニメ化する」という攻めた試みにまず驚かされ、且つコラボ先作品のこともよく存じ上げていたので、後半はずっと笑いっぱなしでした。サブタイトルの「その日暮らし」ってそういう…と。笑
スマホゲー要素ではないところも基本的にはギャグですし、キャラデザも可愛らしいので、幅広い層が安心して鑑賞出来るという意味で良アニメだと評価しています。キャラクターとしては、メタ要素が強くてある意味視聴者に寄り添っていると言えるちょこが面白くて好きですし、デザインの面ではキカザルのビジュアルがストライクでした。ヘッドフォン+アンダーリム+パイスラ(っぽく見える服)+ダボ袖+破けニーソ+ガーターと、ウェアに関する細かい要素の上乗せが可愛い。
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アニメに関する話は以上です。普段であればここから各ディスクのレビューを書き出すところですが、本記事ではその前に総評と言いますか、「両表題曲(OP/ED曲)に共通する感想」を先に記しておくことにします。それがそのまま購入の動機にもなっているので、レビュー本文の内容を理解しやすくするための構成です。
先月にアップしたこのお知らせ記事のラストで、今期のアニメ主題歌についてごく簡単にふれたのですが、『ラスピリ』を含めて複数作品の名前を挙げているように、今期も気に入るようなアニソンと出逢えたことは素直に嬉しいと思っています。
そこに名前を挙げていない楽曲も含めて全体的には豊作であるという認識でいますが、心の内をもう少し掘り下げると「確かに良い曲は多いけれど、遊び心のある曲が少ないな」という感想を抱いたのも事実です。この点に関して『ラスピリ』の主題歌はどうかと言うと、OP/ED曲共に「アニソンならではの楽しさ」がきちんと意識されているように思えたので、相対的に評価が高くなったという経緯があります。
雑な考察に基づく推論ですが、これはある種の「春アニメ主題歌あるある」なのではないでしょうか。ドラマにも同様のことが言えるかもしれませんが、春からの新番組/改変では「フレッシュなイメージ」が重宝される傾向があると感じていて、つまり歌手にしてもトラックメイカーにしても、ルーキーが起用される可能性が最も高いのが春だと思います。
これを前提として話を進めますが、「デビュー曲」というのを意識した際に、作り手/売り手が求めるのは「普通に良い曲」であることが大半であり、このタイミングで冒険に出るのは定石から外れた打ち方と言えますよね。こういった背景があるからこそ、先に述べたような感想が春アニメの主題歌に対して出たのだろうと自己分析しました。見方を変えれば、この時期に遊び心満載の楽曲をリリースすれば他の季節よりは目立ちやすいかもしれないということになるので、中堅/ベテランからすれば狙い目と言えるかもしれません。
なぜいきなりルーキーとベテランを比較しだしたんだ?と思われるかもしれませんが、今回レビューの対象となる楽曲は全て「名の通ったクリエイターによるもの」なので、「多くの人に愛されるアニソンを生み出せる方が如何に凄いか」ということを強調したレビューの書き方をするからです。それに伴い、過去記事へのリンクや作詞/作曲/編曲者に対する掘り下げが、普段以上に多くなっていることを注意喚起しておきます。
前置きが長くなりましたが、ここからはいつものように収録曲をひとつずつ見ていきます。まずはOP曲が収録されている『欲張りDreamer』のディスクから。
01. 欲張りDreamer
作詞・作曲はno_myさんで、個人的には『SHOW BY ROCK!!』の楽曲にて耳馴染みのある御仁です。当ブログに於いて氏の名前を初めて出したのは『Japari Café2』(2017)の記事にてですが、2016年のアニソン振り返り記事の中でも間接的に氏の楽曲「My Song is YOU!!」(2016・『SB69』2期ED曲)にふれています。
編曲の平田祥一郎さんについては恥ずかしながら存じ上げていませんでしたが、ハロプロ関連楽曲のアレンジャーとして有名な方のようですね。ゲーム音楽を手掛けた経験も多いようなので、「ゲーム原作のアニメ主題歌」としてはno_myさんと共に手堅い布陣で制作されているということを、クレジットから読み取ることが出来ます。
ボーカルを務めるはハル役の花江さんとちょこ役の田村さんの二名なので、混声のデュエットソングという形になりますね。田村さんは言わずもがなですが、花江さんも近年では声を聞かないクールはないのではと思えるほどの人気声優だという認識です。彼の歌声をきちんと聴いたのは『斉木楠雄のΨ難』(第1期)の主題歌以来ですが、マイルドな声質だと言えるのではないでしょうか。
クレジットの処理を先に済ませたところで、以降はイントロからセクションごとになるべく詳細に分解しながらレビューを行っていきます。
冒険の朝の到来を告げるような鐘の音が響き、間を置かずサビが始まるという、アニメ主題歌として安定の楽想で幕開け。ポップで可愛らしいメロディにのせて希望に満ちた歌詞が歌われているので、休日朝の子供向け作品の歌としても問題が無いようなジュブナイルなポテンシャルを秘めていると感じました。バックのストリングスも地味に格好良く、身体を動かしたくなるようなグルーヴを奏でているところが好きです。
"ドンマイです全部"の直後からキックがインしてダンサブルな趣が一気に強くなると、聴き手のワクワク感も自然と濃いものへと変化します。そして"(Are you ready!?)"のコールを挟んでから始まる間奏には、サウンドとメロディの両方に中世を舞台とするファンタジー作品のBGMっぽい(現実準拠で言うなら「ケルト風?」の)雰囲気が宿っているので、ここまでの約30秒だけで「音楽を使った世界観の紹介」が完璧に熟されている点を高く評価します。
Aメロはちょこの気が抜けたような歌い方の余韻の中を、ハルの少年らしい野心に満ちた歌声が通っていくという、ボーカルの性質の違いが生み出すギャップが心地好いです。
Bメロは冒頭の"物語の主人公は"の部分がとりわけツボで、譜割りが独特というかつんのめるようなリズムを刻んでいるところが妙にクセになります。このパートだけでCDを買おうと思ってしまったほどのお気に入りです。笑
デュエット曲としての本領というか本分があるのもこのBセクションで、両名のボーカルが完全に重なる(=一人では歌えない)箇所があるため、二人でひとつの旋律を共有しているかのような寄り添い方が微笑ましいと言えます。
そしてサビ。跳ねたビートと脱力気味の合いの手が追加されているので、イントロのものより更に賑やかになった印象を受けます。さながら冒険前と冒険中の差と言ったところでしょうか。メロディも長くなっていて、特にサビ終わり("飛び越えちゃうぞ"~)の畳み掛けるような展開が気持ち好いです。
ここはOPの映像も好みで、初めは苦戦していたフィールドや敵に対して、終盤では余裕の立ち回りを見せるようになるという、成長を描いている点を素敵に思います。1分30秒の短さの中にもしっかりとストーリーを落とし込んでいるのは、丁寧な仕事だと言うほかありませんね。背景をクレヨン描画風にしているのも、ピュアな感じが出ていてグッド。
2番以降については簡単に済ませますが、歌う順番が変わるせいか2番Bが絶賛した1番のものとは全く違う旋律になっているところと、2番後の間奏がケルティックな質感を一層強めたものになっているところを、それぞれ気に入りました。崩せるところは崩しても、軸として残したい部分は揺らいでいないことがわかるからです。
02. 希望のピリオド.
ハルのソロ曲。作詞の高瀬愛虹さんは、no_myさんと同様『SB69』にて存じ上げていた方です(初めてお名前を出したのが奇しくも同じ『JC2』の記事)。作編曲者の大隈知宇さんも、2017年のアニソン振り返り記事にて二度名前を出している(名前を出さない形では2016年の同趣旨記事にも氏の楽曲への言及あり)既知のクリエイターだったのため、本曲についても個人的には安定の布陣だと言えます。
ハルのキャラに関してはお人好しだという以外はまだいまいちよく掴めていないのですが、主人公の少年が歌うキャラソンとして過不足のない要素が備わっているナンバーだという感想です。
主張し過ぎないバンドサウンドをベースに、キャッチーなメロディーにのせて、強きを挫き弱きを助く系の歌詞が歌い上げられる点を指して「過不足のない」と表現しましたが、そんな中に"旅の仲間をコールして"という、じわじわと面白くなるようなフレーズが紛れているところが気に入りました。『ラスピリ』に於ける「コール」は所謂「ガチャ」のことなので、「金に物を言わせた仲間か…」という解釈がどうしても先行してしまうからです。笑
03. あ、ほーるうにゅわーるど。
ちょこソロ曲。作詞は02.と同じく高瀬さんなので説明は省略。作曲のonokenさんと編曲の中山聡さんに対しては、おそらく本曲にて初めましてだと思いますが、調べると両名共にアニメ・ゲーム界隈での実績があるクリエイターだとわかります。
タイトルは'A Whole New World'にちょこの口癖を混ぜたものだと思いますが、オールひらがなのキュートな曲名から想像していたようなサウンド…とは全く異なる怪しい曲調と電子的な音遣いに良い意味で裏切られました。強いて言えば「現代が舞台の作品に出てくるクールなキャラ」のイメージソングにありそうな感じですかね?シンセとベースの音/フレージングからはやや懐かしい印象を受けますが、ビートメイキングには10年代以降の手法が取り入れられている感じなので。
歌詞の内容は食欲に忠実なちょこの行動原理が反映された
そもそも歌手としての田村さんが好きなので贔屓目が微塵もないと言ったら嘘になりますし、この曲の良さは彼女の声があってこそ倍増されるものだと思っていますが、敢えて抜きにして考えてみても楽曲自体のクオリティは依然高いままだと感じられ、中毒性という観点で言えば01.よりも魅力的かもしれません。
04.~06.は、01.~03.の「(Instrumental)」です。
続いて、ED曲が収録されている『ワイズマンのテーマ』のディスクをレビューします。
01. ワイズマンのテーマ
作詞の藤林聖子さんの名前を当ブログで出したことは未だありませんが、個人的には『ONE PIECE』『ジョジョの奇妙な冒険』『ドキドキ!プリキュア』の主題歌を手掛けた人というイメージです。ここに挙げた3作も充分に著名なタイトルですが、特撮畑では更に有名人のようですね(特撮には疎くてすみません)。ワイズマンは所謂ヒールで、特撮じみた登場の仕方をするので、そういう要素が意識された起用なのでしょう。
作編曲者の大久保薫さんに関しては、耳馴染みの曲が多過ぎて全てを把握しきれていないくらいです。名前を出して言及したのは先々月のCooRieの記事が初めてですが、おそらく人生で初めてふれた氏の楽曲(編曲)は「ハッピー☆マテリアル」(2005)だと思います。田村さんの楽曲もいくつか手掛けていますし、平田さんと同じくハロプロ楽曲のワークスも多い上に、藤林さんと同じく『ドキプリ』にも関わっているので、関連性の富み具合に驚かされるばかり。アニメ楽曲に関しては書ききれないので、わずかでも言及のある記事(『ご注文はうさぎですか?』の主題歌に対するもの)を代表としてリンクしておきます。
ボーカルを務めているのは、ミザル役の原田さん・キカザル役の鬼頭さん・イワザル役の真野さんの三名です。原田さんには『うらら迷路帖』の記事で、鬼頭さんには『ブレンド・S』の記事で過去に言及していて、音楽CDへの参加は本作が初?と思われる真野さんを除けば、一応三人の声の聴き分けは出来るはずなのですが、不正確なパート分けを披露してしまうと恥ずかしいので、以降では「誰が歌っているか」という点について、曖昧な書き方をしていることをお許しください。
クレジットの処理を終えたところで、以降はOP曲の時と同様に曲の頭から細かく分解していくレビュースタイルをとります。
冒頭の名乗り口上というか、"ワイ・ズマ・んー"のパートは技巧的だと思いました。「ワイズマン」というワードを3人のソロで分担するとしたら、どう分けても一文字しか担えない人が出てきますが、言葉を発せないイワザルに"んー"をあてがうことで、自然な仕上がりを見せているからです。結果的にキカザルの"ズマ"も、単独でユニークな響きになっているところが良い。
そして安定のサビスタート。メロディのキャッチーさやノリの良さに関しては今期アニメ随一だという認識なので、流石大久保さんだと言うほかありませんね。特に"あなたの「困った」を レスキューしちゃう即戦力"の部分は、旋律に対する言葉運びが完璧で眼福ならぬ耳福を覚えるほどです。
合いの手を挟む形で歌い手が交代して耳が忙しいAメロは、初聴時に「ボコーダーの部分が『とらドラ!』のキャラソンっぽいな」と感じたのですが、大久保さんは同作品に楽曲をいくつか提供しているので、似ていて当然でした。ボコーダーボイスの心地好さも素敵ですが、合いの手の楽しさこそがAでは最もツボだったとまとめておきます。"(ほほい♪)"がキュート過ぎる。
"ヒールの宿命"が歌われているBメロは、サビ前の"ワイ・ズマ・んー"までのつなぎの役割が強い気がしますが、メロディアスなフレージングでもって楽曲をしっかりと音楽たらしめているという、影の主役とも言えるような機能を果たしている点が好きです。Bにまで終始元気でポップな旋律が来てしまうと、全体的にうるさい印象となってしまう気がするので。
サビに対する感想は先に書いた通りなので、ここでは2番も含めて歌詞について言及します。"登録不要で ご利用可能です"や、"あなたのレビューで クーポン出します"などのスマホゲーらしいコロケーションにニヤニヤしてしまいますが、"採算は 度返しの ノットワイズスペンディング"というフレーズは、運営側の悲哀にも利用者側への皮肉にも取れるのでとりわけ巧いと思いました。無理なく"ワイズ"を取り入れているところも高ポイント。
Cメロというか半台詞的なパートの歌詞も面白く、"いろいろあれこれ 足りてないのが/逆にストロングポイントです!"という、ある意味開き直りのような一節には共感を覚えることが出来ました。安定したプレイ環境を提供してくれる運営会社こそ正義であることは揺らぎませんが、リリース直後特有のバグまみれ&緊急メンテ連発からの詫び石大放出の頃がスマホゲーのいちばん楽しい時期だと言える節もあるので、ユーザーの忍耐強さが運営をより成長させるという意味で、足りないことは必ずしもデメリットではないと擁護出来ます。手がかかる子ほどなんとやらです。
本文中に上手く組み込めなかったので最後に言及しますが、ED映像の可愛さもこの曲を一層魅力的にしていると言えます。延々と流していたいような中毒性がある。
02. ワイズマンの休日
作詞は01.と同じく藤林さんなので説明は省略します。作編曲のPandaBoYさんに関しては名前こそ出していませんが、『うらら迷路帖』の記事(01.の鬼頭さんのくだりでリンクしたものと同じ)で表題曲より絶賛した「うららか日和の四重奏」(2017)の製作者としては既知の存在であったため、またもc/wに良曲を提供した隠れた才能の持ち主だという人物評が浮かびました。
基本的には電子的なサウンドを得意としているように見受けられ、本曲もシンセベースが気持ち好いグルーヴを生み出していたり、中盤にEDM然としたパートがあったりと、好みのサウンドの傾向が窺い知れます。しかしその割には音遣いが繊細というか良い意味で音圧がきつくなく、メロディーメーカーとしても高いポップセンスを備えているとわかるので、個人的な偏見も込みですが実にアニソン向きのクリエイターだと思います。
特にサビメロのポップ&キャッチーさからは、「うららか日和~」を聴いた時と同じような幸福感が味わえたので、これは得難い才能ではないでしょうか。ラップじみた半台詞パートから始まり、徐々にメロディの輪郭が見え始めるAを経由し、じわじわとした盛り上がりを見せるビルドアップ的なBという展開を持つ曲なので、ともするとサビはそこまでの流れにはそぐわないような気もするのですが、不思議と馴染んでいるんですよね。
歌詞では2番Aの"ヒールだって 生活とか あるからね"という哀愁漂う一節と、Cの三猿モチーフの部分が好みです。
03. ワイズマンのテーマ feat. IWAZARU?
01.よりもイワザルの「んー」が多くなっているバージョン…ですかね?聴いた感じではそう思うのですが、間違ったことを書いていたら申し訳ありません。
04.~05.は、01.~02.の「(Instrumental)」です。
以上、2ディスクでインストを除いて全6曲のレビューでした。まとめ的な文章はレビューに入る前のセクションにて先に書いてしまったので、総評が聞きたい方はお手数ですが上にスクロールして、当該箇所をもう一度お読みになっていただければと思います。ここまで読んだ上で再読すれば、僕の言わんとしていることが少しでも伝わるのではないかと期待を込めて。
かなり取っ散らかった印象を受けるレビュー文章になってしまったことは自覚していますが、アニソンに関しては歌い手だけではなくクリエイター陣がもっと評価されるべきであると常々感じているので、楽曲制作サイドに対する好みや興味の幅を広げるための一助を本記事が担えていたらいいなと願い、記事を終えます。