燔祭の丘 建築探偵桜井京介の事件簿/篠田真由美 | mokkoの現実逃避ブログ

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ページ数:487P    487p
発売日:2011年01月

シリーズ完結!!

父の屋敷に戻った桜井京介。
久遠家の血塗られた過去、そして20年前の大惨事――

『僕は――ヒトゴロシ』。謎の詩を残して姿を消した桜井京介は、
久遠アレクセイの名に戻り、14歳まで育った屋敷にいた。
一方、神代宗の話を聞いた蒼は、函館で京介を捜し歩き、
20年前の忌まわしき事件を知る。
次第に明らかとなる久遠家のルーツ。
そして、父・グレゴリの狂気が京介を襲う!
「建築ミステリ」の金字塔、ついに完結!!
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シリーズ15作目(通算19)

とうとう完結を迎えてしまった・・・
が、最後は長くて色んな意味で辛い。

蒼と深春は早々に北海道で京介探し。
そんな中、神代先生と連絡がつかなくなった。
春までには京介を見つけ出す予定が、行き詰る。

春まで待てなかったんだよねぇ~
気持ちはわかるけど、雪国の冬をなめたらいかんよ。

一旦、東京に戻って、別のルートから捜索を始める深春。
函館に残ってブラブラと京介を探すうちに
ニキという女性と知り合う蒼。
京介は館から別の場所に移されて監禁され・・・
そんな中、門野が松浦に襲われる。

求めながら噛み合わないジレンマ。
そして深春と蒼は、それぞれに京介に繋がる情報を掴むが
深春が綾乃と函館に向かった時、蒼は消息不明に。
門野が蒼の監視役を置いていたはずなのに・・・
そして函館に姿を現した松浦!

神代先生は・・・さすがにイラっとしたけれど、
性格的にしょうがないのかなぁ(-。-;)

そして、それぞれの目線で20年前の事件が
少しずつわかってくるが、それが正解ではない。
それが苦しい。
後半に入って、バラバラだったものが一気に集まりだし
見えていなかったものが見えてくる。

久遠家のルーツと父:久遠グレゴリの執念と執着。
全てを操り、神とあがめられた観念の怪物。

やっと終わったと思ったら、まだ障害が・・・
やっと再会できた京介は・・・幸せそうだけど・・・

いやぁ~本当に、苦しかったですよぉ~
出会ったばかりの京介と蒼のシーンを思い出して
すごく切なくなりました。

期待通りの終わり方だったけど、今回の主役は
やっぱり蒼だなぁ~
そして、一番驚いたのは深春でしたぁ~
今までのシリーズでの登場人物達のその後も
ちゃんと書かれていて、最後は大急ぎで
隙間を埋めたって感じでしたけど、満足です。
読み終わってから、しばらくは安心しながらも
切なさを引きずってしまいました。

そして、桜井京介returnsが3冊出ているんだよね
やっぱり読むわ!


建築探偵桜井京介の事件簿
第一部
シリーズ1作 「未明の家」
シリーズ2作 「玄(くろ)い女神」
シリーズ3作 「翡翠の城」
短編集「桜闇」
シリーズ4作 「灰色の砦」
シリーズ5作 「原罪の庭」

第二部
シリーズ6作 「美貌の帳」
シリーズ7作 「仮面の島」
番外編「センティメンタルブルー」
シリーズ8作 「月蝕の窓」
シリーズ9作 「綺羅の柩」
番外編 angels 天使たちの長い夜
番外編 Ave Maria
シリーズ10作 「失楽の街」

第三部
シリーズ11作 「胡蝶の鏡」
シリーズ12作 「聖女の塔」
シリーズ13作 「一角獣の繭」
シリーズ14作 「黒影の館」