何という事だ!
本に夢中になって止められなくなってしまった。
ブログ更新記録が途絶えてしまった(-。-;)
まぁ~しかたない・・・
なんせ、一番のキャラ萌えはやはり京介なのだから・・・
灰色の砦 建築探偵桜井京介の事件薄 (講談社文庫)/篠田 真由美
¥790 Amazon.co.jp
19歳の冬、我らが桜井京介と栗山深春は
「輝額荘」という古い木造下宿で運命的?な出会いをとげた。
家庭的で青春の楽園のように思われた「輝額荘」。
しかし住人の1人・カツが裏庭で変死したことから、
若者たちの「砦」に暗い翳(かげ)が忍び寄る。
続いて起こる殺人事件。
その背後には天才建築家・ライトの謎が?
-----------------------
シリーズ第4弾
いつもなら蒼君目線で語られるシリーズだけど
今回の語り手は深春です。
1995年の大晦日。
鍋の準備を整えた深春と蒼(アオ)は京介を待ちながら、
「見ていそうで見てないもの」を言い合っていた。
蒼が口にした「京介の涙」を深春は見た事があるという。
それは二人が19歳で出会ったばかりの頃。
蒼にせがまれる形で、深春は記憶の扉を開く。
7年前の12月。
深春が慌しく引っ越した「輝額荘(きがくそう)」は
W大入試を控えた高校生1人と、残りは大家も含めて
7名全てがW大生という古い木造アパートだった。
そこで初めて京介と出会うのだが、クセのある住人は
いるものの、居心地は悪くはなかった。
しかし、住人の1人であるカツが裏庭で変死。
結局は事故として解決するものの、カツと仲の良かった
高校生オグリは突然取り乱し、輝額荘を出て行った。
その時から輝額荘は居心地の良い場所ではなくなった。
事件直後に輝額荘に入ってきた建築評論家の飯村。
今度はその秘書が、他殺死体で発見される。
そして意外な依頼人によって、意外な探偵
桜井京介が起動し、相棒に選ばれたのは深春だった。
密かに行動する京介と深春を監視する陰。
仕掛けられた罠に嵌まり、怪我を負う二人。
犯人は?その動機とは?
天才建築家フランク・ロイド・ライトの人生と
飯村の人生を重ね合わせるかのように誘導され
そして京介が紐解いた真実は悲劇的で
結末はあまりにも悲惨だった。
本当なら青春小説バリの萌えポイント満載で、
最初の方ではキャイキャイ騒いでいたけれど
結末があまりにも重過ぎて、ゲッソリ疲れてしまった。
京介の涙も、謎を残すことになってるし・・・
たぶん、後からわかるんだろうけど・・・
それでも出会ったばかりの京介と深春のぎこちなさが
もの凄く新鮮で、「桜井」「栗山君」ってのがコソバユイ。
京介を観察する深春の印象もコロコロ変わるんだけど
酔いが醒めたら口を聞かないお化け?
馬鹿でも異常性格でもないが、はっきりいって危ない。
これには笑った。
けれどお互いがお互いを細かく観察して
理解して信用する過程がもの凄くいい!
前作「翡翠の城」に登場した悲運の建築家
下田菊太郎の話しが今回も出てきた。
ライトの話の中に出てくるので、建築好きな人は
繋げて読むと面白いかもしれない。
ライトの人生ってのも、興味深い。
小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」が最高のミステリ
というオグリに対して京介は「虚無への供物」だと・・・
読む順番を間違えた(,,-_-)
スイーツの「ティラミス」の意味も知らなかった。
イタリア人にティラミス食べさせてなんて言ったら
絶対に誤解されそうだわ・・・(-。-;)
そして一番の萌えポイントは京介が深春に
相棒役を頼む事になるシーン。
「ホームズに対するワトソンになれって事だろ?」
という深春に、声を高くして
「少なくとも僕は君をホームズのように
愚弄するつもりは絶対にない!」
と言って頬をふくらませて憤慨した。
か・・・可愛い・・・(〃▽〃)ポッ♪
深春が「わかった」と相棒を引き受けるまでの
数ページは、もうデロデロだったわ(^◇^;)
でも、そのデロデロの合間に殺人やら復讐やら法についての
京介の思いが綴られていて、気持ちが忙しい。
「生き残った人間を幸せにするのに役に立つのでなければ、
真実なんてなんの意味も価値もない」
京介が探偵役を嫌がるのは、たぶんこういう理由なんだろうなぁ
そして、正に本作は京介の最も嫌なパターンだったでしょう。
今まで読んだ4冊の中では、これが一番好きかも・・・
でも人気の巻は、次の「原罪の庭」らしい・・・
どうやら京介と蒼君の出会いが書かれてるらしい。
蒼君も訳ありだから、もの凄く気になってたからなぁ
続けて読むかは明日決めようっと。
あぁ~眠い(ρ_―)o