仮面の島〈建築探偵桜井京介の事件簿〉 (講談社文庫)/篠田 真由美
¥800 Amazon.co.jp
イタリア人実業家の亡夫から相続した、小島の館に隠棲する
日本人女性=レニエール夫人。
彼女から鑑定の依頼を受けヴェネツィアを訪れた神代教授と
京介だったが、跡を追った深春、蒼と合流そうそう
島の売却を巡るトラブルに巻き込まれる。
そして不可解な殺人事件が!
文庫版特典「蒼のヴェネツィア案内」も収録。
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長いよ( ̄▼ ̄)ニヤッ
読みたい本は多々あれど、禁断症状が出てしまった。
京介たちに会いたぁ~い(〃▽〃)ポッ♪
ってことで読み始めたのはいいが、蒼が20才になってます。
巻き毛で小さくて丸っこい顔立ちの、いかにも少年!の蒼が
引き締まった顔になり、京介に追いつきそうな身長になっている。
脳内での引き伸ばし作業は大変なのですよ。
しかも蒼ったら、やたらと大人になってるじゃないの。
普通の二十歳は、そんな頭もってませんからぁ~
もう少し、ゆっくりと大人になってよぉ~
暗闇から抜け出して、たった10年しか経ってないのに・・・
お姉さん?は寂しいよぉ~(/□≦、)
時々子供に戻って(。・▽・。) ホッとさせてくれるけどね♪
すんません<(_ _)>感情が溢れ出しております<(_ _)>
キャラ重視なものでね・・・
だって、このシリーズ読んでると神代教授やら
栗山深春やら京介やら蒼の優しさの違いが
もの凄~くよくわかるんですよねぇ~
あぁ~みんな大好きだわぁ~v(〃>∇<〃)v
さて、今回の舞台はヴェネツィアです。
広いです。話の中にトルチェッロが出てきたので
そこも含めてみました(^◇^;)
完全に勘違いしておりましたが、ヴェネツィアというのは
小さな島の総称だったのですねぇ~
イタリア人実業家の亡夫から相続した、小島の館の売却にあたり
その調査の為にヴェネツィアを訪れた京介と神代教授。
ところが相続人の日本人未亡人は、売却の意思はないという。
はいそうですかと帰るわけにもいかず、呆然。
それだけでも頭が痛いのに、更に気がかりなのは、
神代教授は蒼に養子縁組の話を持ちかけ
1人で考える時間を与える為に、蒼を日本に残してきた。
ところが日本で留守番してるはずの蒼が深春と共に出現。
神代教授と京介を驚かせます。
このシーン、好きだぁ~v(〃>∇<〃)v
そこに降って湧いたように現れた日本人編集者藤枝。
小宮ヒロミというライターがレニエール夫人の島に渡ってから
行方不明になっていると助けを求められる。
この藤枝が胡散臭い上に、いけすかない(ー'`ーメ)
更に、神代教授をパーパと呼んで抱きついたアントネッラ。
京介に「美人だ」と言わせるなんて妬ける・・・(-。-;)
1/3くらいまでは、ベネツィアを歩き回っているのだけど
レニエール夫人の島に渡ってからがさぁ~大変!
強引に一緒来た藤枝がレニエール夫人を疑って
証拠探しを始め、あろうことか京介に食って掛かる。
京介は協力することになるが、心でぼやきます。
好んで悲嘆にくれる人間を力づけるのは時間の無駄だ。
好んで病に取り憑かれている人間を無理矢理
治療するのはどんな名医にも不可能なのだから。
(まったく苦手だ、生きた人間ってやつは・・・)
なんて悠長にぼやいてる場合ではない。
脅迫電話が来たと思ったら、仮面に黒装束の賊が押し入り
銃まで出してスッタモンダが始まります。
毎度、蒼や京介が危険な目に遭うのはお約束とはいえ
今回ばかりは、心で叫んだ!
「京介!煽るな!」
「お願い!!顔だけはや~め~て~!!」
(>< ;)☆◯=(▼▼ )o バキ!!
Y(>_<、)Y ヒィィ~! 顔が!血がぁ~!!
死なないとわかってはいるけど、心臓によくない。
今までの穏やかな流れはどこに行った?と思うほど
猛スピードで話は展開していきます。
蒼は何故か病院で目覚め、いけすかない警部は
蒼を嘘つき呼ばわりするし、京介はいなくなってるし。
イタリアの警察って複雑な上に無能だったとわ(゚O゚;
そして神代教授のべらんめぇ口調はイタリアでも舌好調!
蒼のためとなったら、喉が枯れるまで怒鳴ります!
そして絶妙のタイミングで登場する桜井京介!
無能警部の顔をヒクつかせ、民間人として
協力までしちゃいます。
それでもやっぱり無能なんです(;´д`)トホホ
京介の口から語られる推理と真相。
あいつが怪しいと思ってたけど、そうだったのかぁ~!
うまい具合に誘導されたなぁ~(^◇^;)
人は色んな仮面をかぶって生きているのですねぇ・・・
今回も楽しませていただきましたぁ~
前にも言いましたが、このシリーズはトリックを
楽しむミステリではありませんからね♪
ちなみに、本書を読むにあたって
ヴェネツィアに行った事のない人は
ミステリー処【love knot】の翠香さんの
↑ ↑ クリックブログ
を見てから読んだ方がより楽しめますよ♪
イタリア豆知識&本中に出てきた場所の写真が
紹介されてます♪
mokkoの好きなシーンの場所の写真もあったよ(p^_^q)
そして、あとがきを読んでビックリ♪
本作執筆の為に取材旅行した際、同行したのが
翻訳家の柿沼瑛子さん!
アン・ライスの翻訳もしてる人なのよぉ~
ヴェネツィアの中を歩き回っているシーンで
アン・ライスのヴェネツィアを舞台にした話を
連想しちゃってたから、そういう繋がりに驚いた!
トニオ、天使の歌声〈上〉 (扶桑社ミステリー)/アン ライス
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トニオ、天使の歌声〈下〉 (扶桑社ミステリー)/アン ライス
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18世紀のヴェネツィアが舞台で、
イタリアオペラやカストラート&政府高官の1人息子の
復讐の話しなんですが、ゲイものです。
しかもかなりハード(゚O゚;
文中で、レニエール夫人と暮らしている彫刻家の
スフィンジェ(イタリア語でスフィンクス)の事を聞いて
京介がギュスターブ・モローの「勝利するスフィンクス」を
想像します。モロー好きです♪
蒼が京介に勧められて、読んでいてよかったと言っていたのが
海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈上〉 (塩野七生ルネサンス著作集)/塩野 七生
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海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉 (塩野七生ルネサンス著作集)/塩野 七生
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ヴェネツィア散歩の手引きとして蒼のお勧めは
迷宮都市ヴェネツィアを歩く―カラー版 (角川oneテーマ21)/陣内 秀信
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そして本作に何度か登場するのが
エドガー・アラン・ポーの「赤き死の仮面」
ポオ小説全集 3 (創元推理文庫 522-3)/エドガー・アラン・ポオ
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原文で読める蒼ってスゴイわぁ~
っていうか、これ内容知ってるんだけど
どこで読んだったのかなぁ~
イラストと、もの凄く怖かったのは覚えてるんだけど・・・
まぁ~今回は色んな意味で収穫が多かったわ♪
建築探偵桜井京介の事件簿
第一部
第二部
短編集 「桜闇」
シリーズ7作「仮面の島」本作