私の防災・その391 「防災とボランティア週間」被災地の医療的ケア児
、出来るだけ多くの方に考えていただきたいので、しばらくの間記事の先頭に張り付けておきます
ついでにこっちも
今日で今年の「防災とボランティア週間」は終わりです。
元日に起きた能登半島地震からこの「防災とボランティア週間」の期間は多くの方が防災意識が高まっているだろうと思い、出来るだけ防災記事を書いてきました。
明日からは少しペースを落として書いていこうと思います。
ですが、防災は一時期だけ取り組めば後は忘れていても大丈夫と言うものではありません。
日常生活の中に当たり前に備えが出来ていることが一番大事だと思います。
どうか皆さん、今当たり前にある幸せな日常を守るために何が出来るか考えてみてください。
わが家のもえもえは医療的ケア児(者)ではありませんが、もえもえと同じ先天性難病のお子さんの多くは何かしらの医療的ケアを必要としていることが多いです。
気管切開をして人工呼吸器を使っていたり、胃瘻や経鼻経管で食事していたり。
人工呼吸器や痰の吸引器等の電源を使用した機器も多いですから大きな災害で長期停電した場合、少しでも早く安定した電源を確保することが必要です。
断水してしまうと医療機器の付属品を洗うことも難しくなります。
元日に起きた能登半島地震で被災された医療的ケア児(者)は無事なのだろうかととても気になっていました。
昨日、NHK ニュースサイトに被災地の医療的ケア児のことが出ていました
能登地方に住んでいる医療的ケア児23人全ての無事が確認できていると知ってほっとしました。
ですが、現状まだまだ不自由な状態にある人や住み慣れた自宅を離れて避難生活を送っている人もいて、元のような生活に戻るには時間がかかりそうです。
医療的ケア児の場合、日常生活の中に医療、福祉、教育の支援が実に複雑に組み込まれて成り立っています。
支援のあり方が個人個人の状態に合わせたフルオーダーメイド。
今回の能登半島地震の様な大きな災害では支援する側も被災しているわけですから、被災前のように必要な支援をいつも通り受けることが難しくなります。
特に自宅が被害を受けてしまった場合、住むところの確保から生活を建て直さなければならないわけで、非常に大変な状況だと思います。
健常者なら例えば仮設住宅で暮らすことになってもとりあえず大きな問題はなく日常生活を送れると思いますが、障害児(者)や医療的ケア児(者)の場合、本人の身体の状態にあった住宅でなければ暮らすことは出来ません。
病院や学校だって移転先にそれまでと同等の対応をして貰えるところがあるのか、新しい担当医師や学校の先生達との信頼関係をまた一から構築していかなければなりません。
自治体によって福祉サービスの手続きなどもことなっているでしょうし医療的ケア児の「当たり前の日常」を取り戻すのは本当に大変なことです。
医療的ケア児(者)にとって身の安全を守ることと同時に日常生活を守ることが重要です。
健常者以上に「自助」と「共助(日常的な支援)」「公助(生活再建)」の組合せがポイントになってくるのではないかと思います。
「自助」で言えば停電しても使える医療機器や予備電源を確保しておく、消耗品を充分にストックしておく等。
以前書いた充電&乾電池併用タイプの携帯吸引器
自治体や医療機器メーカーの災害時の対応を確認しておくのも良いですね。
名古屋市のサイトより。
実際のご家族がどの様な備えをしているかの実例も出ています。
「共助」では日常生活を支援してくれる繋がりを出来るだけ多く確保しておくことと、支援者自身の防災と災害時要支援者の安否確認方法をしっかりと確認。
家族だけで頑張りすぎると非常時に助けてくれる人がいなかったり、支援する側の負担が大きくなりすぎたりします。
福祉や医療支援サービス、相談支援は日常的に積極的に利用しておいて欲しいと思います。
「公助」には是非
「皆と同じ支援では助からない人の声」に
耳を傾けて支援を見直して欲しい
と思います。
災害時の支援について不安に思う家族は全国各地に多数います。
地域格差を無くすことも大切です。
東日本大震災で実施された計画停電の時に首都圏の医療的ケア児がどんな状態だったのかの記録です。
私自身も認識していませんでしたが、医療的ケア児の殆どは東日本大震災を経験していないのですね。
過去の経験を活かそうにも、直接体験していない世代が備えるには限界があります。
と言うことは
行政や医療、福祉関係者、医療機器メーカーなどの「支援する側」が
どの様に経験を積み上げて
医療的ケア児(者)やその家族に伝えていくか
が大きなポイントになるのではないかと思います。
個別支援計画もなかなか進みませんが、被災してからでは遅いのです。
全ての方に適切な支援計画を作成して欲しいと思います。
どうかこれ迄の被災経験が上手に活かされて被災された方々が少しでも早く当たり前の日常に戻れます様に。
本来ならこの「防災とボランティア週間」は災害用伝言ダイヤルのお試し体験が出来る時期なのですが、現在は能登半島地震を受けて実際に提供中ですのでお試しは出来ません。
こちらで災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板(web171)の使い方を映像で見ることも出来ますので、この機会に是非ご家族でご確認を
災害用伝言ダイヤルの使い方もわかりやすく載っています
小さいお子さんには今度発売される雑誌の付録がお勧め