小学生だった時、
一度だけ
通学路をほんの少しだけ外れて
家に帰ったことがありました。
通ってみたい
路地があったので。
通りたいけどなんだか怖い
毎日そんな気持ちで
路地のそばを歩いていました。
でもその日は
勇気を出して
いつもは入らない路地に入って
家に帰ったのでした。
ちょっとした冒険。
意気揚々と家に帰ったのを
覚えています。
母は
たまたま買い物に出ていて
下校途中の私を見かけたようでした。
声をかけようと思った矢先に
私は細い路地に入ったらしい。
家に着いたら
頭ごなしに怒鳴られました。
もしかしたらその当時
通学路に不審者がいるとか
不穏な状況だったのかも知れません。
私の妹が病弱だったので
母は妹のことで
頭がいっぱいだったのか知れません。
母は、
通学路を
ほんの少し外れただけの私に
ひたすら激昂し、
最後は涙をぼろぼろこぼし
我を忘れて私を叱りつけました。
小さな冒険家は
恐怖と悲しみで
大粒の涙をこぼしながら
ただ
ごめんなさい
ごめんなさい
と繰り返し言うことしか
できませんでした。
その時から
「いつもの道」以外の道を歩くことが
とてつもない罪のように
感じられるようになりました。
今でもそうなのです。
私がいつも
歩行瞑想に出かける森は
とても広くて
広い道、細い道、
人通りの多い道や
殆ど人の気配がしない道、
数えきれないほどのルートがあります。
なのに
私はいつも
家族と歩いたことのある道や
他の人が歩いている道を
無意識に選んでしまう。
この前
歩行瞑想に出た時
ふと
今日は違うルートを
歩いてみようか
と思いました。
同時に
半狂乱になって怒鳴っていた
母を思い出して
足が止まりました。
…私はもう
あの時の小学生じゃない。
そう思って
選んだのは
とても細い、草の茂る道でした。
どこかで
知っている道につながるかとか
どのあたりに向かってるのかとか
一切考えずに
歩いていくうちに
道はどんどん細くなって
人の姿もなくなって
周りは
私の膝上くらいに伸びた
草ばかりになりました。
怖い。
怖い気持ちを感じながらも
自分の呼吸を感じ
今ここで聞こえる音
今ここで見えるものに
意識を向けたら
その場所は
草の葉が風に揺れる音と
鳥の声だけが聞こえる
草が日の光に照らされると
光の海みたいになる場所だ
ということに気がつきました。
何故か湧いてきた
嬉しい涙を
じんわりと感じながら
…もっと冒険すればよかったな
そう思いました。
同時に、
…でも、今からでも遅くない
とも思いました。
過去の経験が
どんなものであれ
私たちには
今ここから
新しい一歩を踏み出す
勇気が備わっています。
今までの生き方が
どんなものであっても
私たちは
今ここから
新しい生き方を選ぶ力を
持っています。
踏み出す勇気が出せない時が
あってもいい。
遅すぎる、ということは
ないのですから。
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ジュバ智子・プロフィール
東京外語大学卒業後、渡独。ドイツ生活は31年目、現地日系商社勤務は28年目。順風満帆にキャリアを積むも、子供がプレ思春期に差し掛かるころ、子育てに大きくつまずく。
暗中模索する中、アドラー心理学とマインドフルネスに出会い、人生観、自分観、人間関係が180度変わる。
国際結婚、海外生活、育児、管理職としての長年の経験を踏まえ、マインドフルネスとアドラー心理学で自由・明晰・優しい心づくりをサポートしている。
ドイツ・マインドフルネス協会認定
マインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)講師(今秋最終認定予定)
アドラー心理学勇気づけELMリーダー
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