【マンガ感想】
『トリコ 11巻 (島袋光年)』
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トリコ 11 (ジャンプコミックス)
島袋 光年 集英社 2010-10-04 by G-Tools |
過去記事はこちら → 1巻・2巻 3巻 4巻 5巻 6巻 7巻 8巻 9巻 10巻
【あらすじ】
トミーロッドとの死闘に力尽きたトリコ! 再生屋・鉄平により救出されるが、センチュリースープは、何者かに奪われていた。スープは永遠に失われたのか!? そしてトリコたちは体を再生するため、癒しの国へ…!!
美食屋『トリコ』が活躍するアクションマンガ。
世はグルメ時代・・・未開の味を探求する時代。
その未開の味を求めまだ見ぬ食材を自ら探し捕食する『美食屋』が多く存在し、
その『美食屋』の中で“四天王”の一人として活躍するのが主人公・『トリコ』。
その主人公・『トリコ』と、高級ホテル『ホテルグルメ』で料理長を務める『小松』が、
新たな未開の味を求めて旅を続けていく・・・。
という感じのストーリー展開の作品で、人間離れした身体能力を持つ主人公・『トリコ』が、
普通の人間では捉えることのできない巨大な生物達をバッタバッタとなぎ倒し、
そしてその巨大な生物達を食するというアクションファンタジーマンガです。
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ここからは、11巻の感想。
11巻では、『美食會』と『鉄平』の戦いの続きが描かれつつも、“癒しの国・ライフ”に舞台を移し、
『トリコ』の左腕の再生と『小松』によるセンチュリースープの再現が描かれることとなりました。
そんな11巻のメインとなるのは、やはり『トリコ』と『小松』のそれぞれの話ですね。
まず、『トリコ』について。
『トリコ』は、前巻の『美食會』の副料理長・『トミーロッド』との戦いにより左腕を失ってしまいます。
この世界では腕がとれた程度ならば簡単に引っ付けることが出来るようなのですが、左腕自体が
無くなってしまっている場合は、さすがに再生することは難しいようです。 それでも『鉄平』の師匠・
『与作』ならば、『トリコ』の左腕の再生できる可能性があるらしく、『トリコ』はわずかな可能性にかけて
“癒しの国・ライフ”に向かうこととなりました。
『節乃』の口添えもあり、『トリコ』は『与作』の治療を受けることができるようになったのですが、
『与作』が言うのにはナント腕の再生は20年はかかるらしい。 もちろん、これはグルメ細胞を取り込ん
でいる人物限定のようでして(グルメ細胞が他人の細胞を受け付けないため生やすしかないため)、
普通の人間ならば臓器移植のように他人の腕を移植することが可能であるようです。
とはいえ、『トリコ』には選択肢は無く、20年コースの治療を受けることとなるわけですが、『トリコ』の
グルメ細胞はかなり特殊なグルメ細胞であるようで、驚異的なスピードで再生していくことになりました。
(しかし、『与作』の治療方法には副作用があるようで、死に掛ける描写が描かれることに・・・)
次に、『小松』について。
『小松』は、アイスヘル編で唯一センチュリースープを飲むという幸運に恵まれ、“癒しの国・ライフ”に
は向かわずにセンチュリースープの再現を行う作業をすることとなりました。 あの『節乃』でさえ、
センチュリースープを30年作り続けても完成させることができなかったわけですが、『小松』は
今回の経験を生かして、わずか半年間で『節乃』が作った未完成のセンチュリースープを作ることに
成功してしまいます。
(↑『節乃』の食材を真似するのではなく、独自の食材でセンチュリースープを作ろうとする『小松』)
個人的にこの『小松』イベントで面白いと感じたのは、『小松』が『節乃』が使った食材を一切使わずに
センチュリースープを作ろうとしている点ですね。 てっきり、『節乃』が作ったセンチュリースープに
仕上げの一品を付け加えるだけ終わるのだと思っていたのですが、『小松』がゼロからセンチュリー
スープを作ろうとしているのを見て、「さすが料理人だな」と感じました(^^ゞ。 まあもちろん、ゼロから
作れないと、自分のレパートリーに加えることができないわけですから、当然と言えば当然のこと
なのでしょうけどね。
で、肝心のセンチュリースープなのですが、実は今巻では完成しませんでした。
まあ、センチュリースープ完成のためのヒントが最終イベントで明らかになったので、次巻の展開で
完成することとなり、恐らく、『トリコ』の左腕の再生に大きな影響を与えていくのだと思われます。
いや~、面白かったです。
次巻も楽しみです。
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【総評】
о(ж>▽<)y ☆ 面白いです。
個人的に、戦いの描写よりも、“癒しの国・ライフ”の様子を描く話のような世界観を広げる話が
好きなので、今巻はより楽しく読むことが出来ました。 次巻以降は、新展開に突入していくのかな?
次巻も楽しみです。
点数的には
94点
です。
では、ここまで。