外国にルーツを持つ子どもたちへの専任通訳は必要?
日本語教師は多文化に触れる楽しいお仕事ですが、日本人として色々考えさせられることもあります。先日、友人から、二つの中学校での日本語指導及び通訳の依頼がありました。一つ目はフィリピンにルーツを持つ子供に、2つ目ははスペインにルーツを持つ子供にです。前者は、日本語指導ができ、かつ英語かタカログ語ができる人、後者は、スペイン語ができる人とのこと。前者は二つの条件を満たした私の友人が引き受けることとなりました。後者は、なかなかに見つかりません。学校側からは、日本人でなくてもスペイン語が話せる人であれば外国人でもよいとのことでしたが、時給は1,500円です。交通費には上限があるとのこと。もし遠方から来られる場合に、交通費を手出ししてまで通訳してくれる人はいるでしょうか?午前中の学校のスケジュールに沿って、毎日、通訳して欲しいとのことでした。私の知人にペルー人の女性がいますが、平日の昼間は仕事をしています。中学校の授業を通訳できるレベルの外国人は、既に仕事をしているはずだし、この時給でやってくれるはずがないと思いました。それよりは、まず、クラスメートと日本語でコミュニケーションができる日本語能力を早く身につけさせ、スペイン語はあくまでも媒体語として使うべきです。最近は、スマートフォンでもアプリを使えば、簡単な翻訳は可能です。私がこれまで関わった小中学校では、取り出し指導が一般的でした。先生方もスマートフォンの翻訳機能を使って子供たちに呼びかけりしていました。依頼のあった友人も私と同意見です。まずは日本語指導です。しかし学校側は聞く耳をもたないとのことです。日本語指導をしたことのない学校の先生は、もっと日本語教師の意見を聞いて欲しいと思いました。最後まで読んでくださってありがとうございました。