朝劇明大前

『明大星』




公演概要

2026年5月24日(日)

ダイニングバーKUU

STAFF

脚本・演出:渡辺コウジ

主宰:小山まりあ

主宰補佐:金森大祐(金森だいすけ)

スタッフ:小泉美乃

ロゴデザイン:CO2

撮影:take ヘアメイク:mio

ビジュアル企画・衣装・広告デザイン:maria

CAST

六川裕史(店員・篠原)

山崎里彩(スーツアクター・坪井)

今村美乃(専業主婦・三ツ矢)

太田裕二(自称冥王星人・北野)

平井浩基[ゲスト](新人バイト・平井)

STORY

明大前に朝日が差し込み、 街が静かに目覚める頃、その者たちは使命を果たすべく集った。しかし、突如として異なる風を纏う者が現れ、 混沌の渦を生み出す。彼らの希望や願いは光となり、 宇宙の果てへと解き放たれようとしている。『光に照らされるもののみならず、 光は命に宿るものなり』彼らの光は、いずこへ向かうのか――【公式アカウントより】


概評

これまで下北沢に2回、三軒茶屋に1回行ったことがあるけど、明大前はお初。

普段は制作として関わっている今村美乃さんがご出演。


とある任務のため、ダイニングバーに集まってくる宇宙人たち。それぞれ慎重に相手が本当に仲間かどうかを探り合う(妙な動きを無表情でするのが可笑しい)。そんな中やってきた北野と名乗る若者はのっけから自分が冥王星人だと宣言し、他の3人を戸惑わせる。

そこから星に帰らなければならない一人を決めることになるのだけど、ことごとく拒絶。その理由が結婚一周年で夫がサプライズでいちご狩りを計画しているからとか、大家族のペットたちの世話があるからとか、それほど大した理由ではないものばかりなのだけど、それが我々地球人の生きる糧にもなっているということを彼らは理解しているのだよなぁ。

なんせ至近距離で演じられるものだから、臨場感たっぷり。あんまり見続けているとやりにくいだろうから適当に視線は散らすのだけど、やはりどうしてもお目当ての今村美乃さんに目が行っちゃうよねぇ。笑


ゲストの平井浩基さんは店の奥で寝ていて、彼らの話を聞いてしまった新人バイトの役どころ。アドリブで秘密を披露することになり、ミュージカル『テニスの王子様』のオーディションでやったという○○○○を。ちなみに平井浩基さん、『悲しき時には羊のうたを』の時は今村さんの息子役だったのよね。笑


ちなみにダイニングバーKUUはアジアン料理を出す店とのことなので、今度は食事をしに来なければ。


上演時間44分。

ジャン・レノ ソロパフォーマンス

『らくだ』

JEAN RENO Solo Performance: THE CAMEL



公演概要

【東京公演】

2026年5月10日(日)〜24日(日)

東京芸術劇場シアターウエスト

STAFF

作:ジャン・レノ

演出:ラディスラス・ショラー

美術:石原敬

衣裳:ナイジェル・カーティス

照明:北澤真 音響:藤本純子

映像:CUTBACK

映像コーディネート:松澤延拓

音楽コーディネート:ベルトラン・ランブロ

演出助手:下平慶祐

字幕翻訳・通訳:加藤リツ子

通訳・字幕操作:高城テシュネ みお

舞台監督:大刀佑介 制作:藤野和美

宣伝美術:永瀬 祐一(BAT DESIGN)

写真:Nathalie Delépine

宣伝動画:フィルムミッション、ヌーベルグループ

宣伝:DIPPS PLANET

CAST

ジャン・レノ


ピアノ:パブロ・ランティ

STORY

1948年、スペイン人の両親のもと、モロッコのカサブランカで生まれ育ったフランスを代表する俳優ジャン・レノは、リュック・ベッソン監督と出会い、『グラン・ブルー』『ニキータ』などで知名度を上げ、『レオン』の世界的ヒットでハリウッド作品にも出演するようになる。


概評

フランスを代表する俳優ジャン・レノさんが、自身の半生を語るソロパフォーマンス。世界初演。


中央にスクリーン、上手にピアノ。

上部に日本語字幕(台詞だけではなく、音についても説明あり)。

ロビーでは特別協賛の獺祭によるウェルカムドリンク(アルコールなしも選べる)が振る舞われる。


ジャン・レノさんが自伝的な作品のタイトルを「らくだ」(字幕と同じくカタカナ表記の方がよかったのでは。落語をやるのかと思われちまう笑)としたのは、モロッコ生まれということもあるだろうが、俊敏さはなくても過酷な状況に耐えるタフさを持っているこの動物に自身を重ねたのであろう。

事故の目撃者役として初めてテレビドラマに出演し(実際の映像つき)、これで売れるかと思いきやまったくそんなことはなく、長い間鳴かず飛ばすだったジャン・レノさんだけど(どうでもいいけど、ジャン・レノさんはやはりフルネームて書いてしまうよなぁ)、とある映画のオーディションで当時助監督のリュック・ベッソン監督に出会うことで運命が大きく変化していく。

最初に『最後から2番目の男』という短篇に出演し、リュック・ベッソン監督の長篇デビュー作『最後の戦い』、イザベル・アジャーニさん主演の『サブウェイ』ときて、遂に『グラン・ブルー』のエンゾ役に行き着く。それまでモノクロだった映像が文字通り色づき始めるさまは実にドラマティックで思わず落涙。

撮影前だったか、ジャン・レノさんがモデルとなったジャック・マイヨールさんから借りたダイビング用のコンタクトレンズを海の中でなくして激怒されたのだけど、リュック・ベッソン監督が海に潜って見つけたという驚くエピソードも。

その後、『ニキータ』を経ていよいよ『レオン』。この作品で世界的な名声を得たジャン・レノさんだけど、多忙になったがために2度目の離婚を経験していて、人生すべてがうまくいくわけではないよなぁとも思ったり。

その一方で、ロバート・デ・ニーロさんから突然電話がかかってきて店に呼ばれ、日本酒の飲み方(熱燗or冷や)のお陰で一度断った『RONIN』への出演が決まるという話もわくわくさせられる。

全篇にわたって渋い歌声も披露し、ジャン・レノさんのお人柄が伝わってくるパフォーマンスだった。この作品を日本で初演し、12ヶ所もツアーをするということからも日本に対する愛情が感じられる。じゃなきゃドラえもんになんて扮してくれないよな。笑(本篇中に言及あり)


退場時には『らくだ』オリジナルラベルの獺祭のお土産つき。いやー、至れり尽くせりですなっ。


上演時間1時間43分(アンコール含む)。





優しい劇団の武蔵野演劇祭2026

優しい劇団の大恋愛Volume11

『もっと愛してくれよ節』




公演概要

2026年5月10日(日)

吉祥寺シアター

STAFF

作・演出:尾﨑優人(優しい劇団)

制作:大岩右季(優しい劇団)、優しい劇団

宣伝美術:道岡真憂子(優しい劇団)

当日運営:宮野風紗音(かるがも団地)、髙松奏、岡田緋奈、森田大智

CAST

千賀百子[優しい劇団](花火師)

福永マリカ(絵描き)

永島敬三[柿喰う客](江戸幕府天文方) 

小野寺マリー[優しい劇団](宇宙人)

奥泉(火消し)

森永葵(冷え性・ひえちゃん)

石丸承暖[優しい劇団](炎の忍者)

白川結衣杏[喘粘齢](氷の忍者)

黒澤多生[青年団/ウンゲツィーファ](悪代官)

荒川颯音[冷蔵庫ポルカ/スーパニカ](遠野の唐傘お化け)

宝保里実(弥次さん)

下野はな[優しい劇団](喜多さん)

中村亮太[転転飯店](大声侍)

難波なう(高嶺の花・なう)

佐藤昼寝[昼寝企画](発明家・平賀源内)

北澤響[劇団ノックステージ/フム](人造人間)

佐藤新太(あの子のための鼠小僧)

加藤はるか(乱視少女)

立川がじら[劇団「地蔵中毒」](瓦売りのばんちゃん)

尾﨑優人[優しい劇団](戯作者)

STORY

僕はいつか観たあの空を思い出していました。
夜空と呼ぶには明るすぎるし、青空と呼ぶには切なすぎる、そんな空。今夜、“寂しさ“を抱きしめる花火が打ち上がるそうです。誰もの心のモヤモヤを、表に出せないわがままを、さらけ出して、照らして、そして抱きしめる。そんな光が、夜空に咲くそうです。【公式サイトより


概評

〈優しい劇団の武蔵野演劇祭2026〉最終日は優しい劇団の大恋愛シリーズ最新作その2。


尾﨑さんは昨日に引き続き、マイクを使って前説をしていたけど、本篇では一部を除いて使用せず。

大恋愛シリーズ初の時代劇である本作は、この3日間の締めくくりに相応しい打ち上げ花火であり、線香花火であった。

物語は千賀百子さん扮する花火師と、彼女が「おーい」と呼びかける名前を明かさない絵描き(もうその時点で分かるけどね。笑)を中心に、花火が打ち上がるのを待ち焦がれる人々が描かれる。

もとより演劇は花火と似ていて、終わってしまえば跡形もなく消えてしまうし、2度と同じものは見られない。私が今夜観た作品の詳細も記憶から零れ落ちていってしまうけど、確かにこういう演劇が上演されたということだけはいつまでも忘れないでいたい。


この3日間、尾﨑さん含めて役者の凄さを改めて感じたけど、それぞれが一切手抜きをすることなくこの1日のために稽古してきたことが分かり、その全力投球な演技を見ているだけで圧倒される。世間的には名前が知られていなくても、これたけポテンシャルを持った役者がいることに頼もしさを感じる。

中では、5日までかまどキッチンに出演していた中村亮太さんと宝保里実さんは中4日でこの作品に出ていることが驚異的(ちなみに当日運営の宮野風紗音さんは中2日)。その中村さんとペアを組む難波なうさんも目を引いた。


上演時間1時間26分。


昨日に続いてすっぴんの吉祥寺シアター。

パルコ・プロデュース2026

『リチャード三世』

William Shakespeare: Richard Ⅲ




公演概要

【東京公演】

2026年5月10日(日)〜31日(日)

PARCO劇場

STAFF

作:ウィリアム・シェイクスピア

翻訳:松岡和子 演出:森新太郎

美術:伊藤雅子

照明:佐藤啓 音響:けんのき敦

衣裳:西原梨恵 ヘアメイク:河村陽子

アクション指導:渥美博 映像:荒川ヒロキ 演出助手:櫻井裕代 舞台監督:林和宏

CAST

吉田羊(グロスター公リチャード、のちにリチャード三世)

愛希れいか(故ヘンリー六世の王子エドワードの未亡人、のちにリチャード三世の妃・アン/騎士リチャード・ラトクリフ/ヨーク公リチャード(人形)/皇太子エドワード(人形)/司祭)

中越典子(エドワード四世の妃・エリザベス/リッチモンド伯、のちにヘンリー七世/皇太子エドワード(人形)/長老)

増子倭文江(エドワード四世、クラレンス公、グロスター公の母・ヨーク公爵夫人/リチャードの長兄・エドワード四世/皇太子エドワード(人形・声)/長老)

篠井英介(故ヘンリー六世の妃・マーガレット/ヨーク公リチャード(人形・声))/長老)

渡辺いっけい(リッチモンド伯の父、宮内庁官・ダービー伯スタンリー卿/リチャードの次兄・クラレンス公ジョージ/皇太子エドワード(人形)/ロンドン市長/公証人)

赤澤遼太郎(バッキンガム公/司祭/兵士2)

星智也(ヘイスティングズ卿/騎士ジェイムズ・ティレル/市民3/ヨーク公リチャード(人形)/長老/兵士1/司祭クリストファー・アージック)

清田智彦(騎士ウィリアム・ケイツビー/暗殺者2/市民1 他)

浅野雅博(王妃エリザベスの兄・リヴァーズ伯/ロンドン塔長官、騎士ロバート・ブラッケンベリー/暗殺者1/市民2/イーリーの司祭ジョン・モートン/ヨーク公リチャード(人形)/使者/長老/小姓/兵士3)

STORY

薔薇戦争に勝利したヨーク家。そしてエドワード四世の即位とともに世の中は平安の世を迎えていた。しかし、その「平安」に飽き足らぬ男がいた。それは末弟のグロスター公リチャードであった。生まれながらに醜いわが身をもって生まれたリチャードは「平安」を憎み、自ら悪党になることを望むのだった。【公式サイトより】


概評

『ジュリアス・シーザー』『ハムレットQ1』に続く吉田羊さん主演、森新太郎さん演出によるシェイクスピア劇第3弾。



元々好きな作品ということもあるけど、今までの中でいちばんよかった。




上演時間2時間53分(一幕1時間18分、休憩20分、二幕1時間15分)。


 

優しい劇団の武蔵野演劇祭2026

優しい劇団の大恋愛Volume10

『夕焼け色のダイダラボッチ』




公演概要

2026年5月9日(土)

吉祥寺シアター

STAFF

作・演出:尾﨑優人(優しい劇団)

制作:大岩右季(優しい劇団)、優しい劇団

宣伝美術:道岡真憂子(優しい劇団)

当日運営:宮野風紗音(かるがも団地)、髙松奏、岡田緋奈、森田大智

CAST

佐藤滋[青年団/滋企画](花配り) 

高橋義和(ワイルド男)

大西玲子[青☆組](ワイルド女)

田島冴香(この学園の貴公子)

橘朱里[優しい劇団](鋼鉄の風紀委員)

辻響平[かわいいコンビニ店員飯田さん](先生風生徒) 

今井桃子[ザジ・ズー](The生徒)

新部聖子[少年王者舘](トイレの花子さん) 

宮﨑奨英[優しい劇団](理科室の人体模型)

福井夏[柿喰う客](お嬢様)

岡田優(ロックンローラー)

岡本陽介(伝説の大鴉)

池田豊[優しい劇団](弟分鴉)

わかまどか(演劇部長)

好姫(演劇部員)

増山紗弓(二輪ガール)

葛生大雅[マチルダアパルトマン/サンバーチャイチャイ](勉強ボーイ) 

尾﨑優人[優しい劇団](合唱部長)

STORY

今日は「久しぶり」をたくさん言うことになりそうな夜です。まだ誰に「久しぶり」を言うのかは分かりません。でも、「久しぶり」と言うことだけは決まっています。出来る限り多くの人に、「久しぶり」と声をかけたいと思っています。なんてたって同窓会ですから。花を携えて、僕は会場へ向かいます。まだ誰が来ているかも分かりませんから、当然花を渡す相手も確定していません。でもどうしても渡したくて、買ってしまいました。出来る限り小さな会場であることを願って、大きすぎる会場だと再会し損ねるかもしれませんから。なんの話をしましょうか。何年ぶりなのかも、どこであったきりなのかも、あの時一体なんの話をしていたのかさえ、もう思い出せません。さびしいですね。でもね、思い出せないほどの時間を過ごしたことは、純然たる事実なんです。【公式サイトより】


概評

〈優しい劇団の武蔵野演劇祭2026〉2日目は優しい劇団の大恋愛シリーズ最新作その1。


尾﨑さんは初日の熱演で声がかすれており、文明の利器(マイク)を使用しての前説。本篇、1シーンだけでよかったね。笑


本作のテーマは「再会」。

客席後方扉からタキシード姿で登場の佐藤滋さんが、目には見えない花を配りながら階段を降りてくる……と早々に挙手(台詞が出てこないときにプロンプター=尾﨑さんに助けを求める合図)。

のっけから1日だけで作る大恋愛シリーズならではの光景が見られたが、佐藤滋さん自身は優しい劇団の作風とも非常にマッチしていて(特に声)案内役として最適。

佐藤滋さんと言えば、3月に滋企画で元FUKAIPRODUCE羽衣の糸井幸之介さんを迎えて『ミッキーアイランド』を上演したけど、本作には高橋さん、新部さん、田島さん、岡本さん(『ミッキーアイランド』にもご出演)と4人も羽衣の元メンバーがいて、これもまた1つの「再会」よなぁ(深井順子さんもご観劇されていた由)。

中では新部さんがここぞとばかりに動きまくり、時折勢い余った感じになっていて、この作品に、この瞬間に賭ける思いが伝わってきてとてもよかった。


大恋愛シリーズではいくつかのペアが出てくるのがパターンだが、本作では同窓会に行くのか行かないのかで揉めるワイルドな男女やiPodのプレイリストがまったく同じな軟派な学園の貴公子&硬派な風紀委員、更にはトイレの花子さん&理科室の人体模型という人外ペアといった8組の人々のあれやこれやが綴られていく。

タイトルの夕焼け色のダイダラボッチとは、夕暮れの長く伸びた影のことを指しているのだと解釈したが、自然と故郷の風景が思い起こされる。今では疎遠となったあの頃の友人たちとこの先、再会することはあるのだろうかと幾分センチメンタルな気持にもさせられた。

最後はキンモクセイの「さらば」を全員で熱唱。選曲もいいのよね、いつも。


キャストでは上に触れた方以外では先生(と思いきや実は一つ下の後輩)に恋する生徒を転じた今井桃子(とうこ)さんがよかった。


上演時間1時間25分。


すっぴんの吉祥寺シアター。

優しい劇団の武蔵野演劇祭2026

尾﨑優人一人芝居

『北極星のがなりマイク』




公演概要

2026年5月8日(金)

吉祥寺シアター

STAFF

作・演出:尾﨑優人(優しい劇団)

制作:大岩右季(優しい劇団)、優しい劇団

宣伝美術:道岡真憂子(優しい劇団)

当日運営:宮野風紗音(かるがも団地)、髙松奏、岡田緋奈、森田大智

CAST

尾﨑優人(ジョニー・尼子/演劇倫理委員会エンジニア平田・ノア・ブライトマン/ハッチャン/SHUNSUKE/尾道ノボル/暗黒寺電造/マーシー/大鷲小夏/マネージャー住田/野田尚史/鴻上秀樹/バイト隊長/トーマス・アルフレッド/吹奏楽部の田中/吹奏楽部の櫻井/吹奏楽部顧問・倉岡先生/演劇部・羽衣大地/劇好演太郎/音好楽花子/マダム・トルネコ/ルドルフ・カミングスキー/ルドルフ・ヘレンノスキー/羽衣支配人/ハッチャンの父・ムッチャン/ハッチャンの母・ナッチャン/ハッチャンの弟・キュウチャン/タコドッグ/月の住人・月野ジュウクロウ/妻・月野ハツ/息子・月野ムーンライ人/ドードン/ハーピィ/演劇倫理委員会理事ドクトルアクト/アナウンサー/ベテランのダン/中山トム吉/ジョニーの先輩・金子コオロギ/倉岡想像子)


【スペースジャーニー 水戸黄門】出演

暗黒寺電造[演劇集団妄想特急](水戸黄門)

ジョニー・尼子[演劇集団妄想特急](佐々木助三郎)

尾道ノボル[演劇集団妄想特急](渥美格之進)

ハッチャン[演劇集団妄想特急](うっかり八兵衛)

SHUNSUKE[ポロプロ/演劇集団妄想特急](風車の弥七)

大鷲小夏[演劇集団妄想特急](かげろうお銀)

月野ムーンライ人[劇団ムーンライト](花火師の源六)

マーシー[演劇集団妄想特急](源六の妹・七緒)

マダム・トルネコ(源六の母・夏)

羽衣支配人(源六の父・昌)

野田尚史[劇団カナリアコオロギ](民1)

鴻上秀樹[劇団カナリアコオロギ](民2)

ルドルフ・カミングスキー(手下1)

ルドルフ・ヘレンノスキー(手下2)

トーマス・アルフレッド[演劇集団妄想特急](語り部)

金子コオロギ[劇団カナリアコオロギ](金溜助六)

倉岡想像子[演劇集団ギャラメルボックス](天ノ川七色左衛門)


STORY

数千年後の未来。地球から遠く離れた人工惑星〈スペース第七ナゴヤ〉にも演劇を愛する人たちがいた。ジョニー・尼子率いる演劇集団妄想特急は様々な苦難を乗り越え、3年ぶりの公演を行おうとするが、彼らの前に〈演劇倫理委員会〉のエンジニア・平田が立ちはだかる。平田は彼らに月で滞在制作をするように注文する。


概評

〈優しい劇団の武蔵野演劇祭2026〉初日は尾﨑優人さんの一人芝居『北極星のがなりマイク』。


本作は昨年1月、ベストセレクション一人芝居『ボンバイエ』の中で新作として上演された作品で、私は2度目の鑑賞。


いつものように前説から面白い尾﨑さん。もうここから演劇が始まっていると言ってもいい。

優しい劇団を初めて観るという人も結構いたけど、前説で観客のハートは既に摑んでいる。


かくして始まった本篇は、2回目でも十二分に楽しめて、またしてもまんまと泣かされてしまった。

そもそも演劇を扱った演劇作品が好きというのもあるが、とりわけ本作は、何もなくてもそこに何かがあると信じる美しさだけで続けられてきた演劇の力を尾﨑さん自身が心の底から信じていることが伝わってくるところが素晴らしい。言葉に嘘がないから、尾﨑さんが描写する風景が目の前に広がるのを感じるし、嗚呼、この広い宇宙のどこかで地球と同じように演劇が行われているかもしれないなぁと思わせてくれる。

50人以上の人物を演じながら、それぞれに特徴をつけて次に出てきた時にちゃんとその人と分かるところも見事で(特に好きなのは倉岡先生)、役者・尾﨑優人をたっぷりと!味わえる作品だった。これからも再演を重ねていってほしい(続篇の構想もあるとか)。


選曲もプレイリストが欲しいくらいだけど、特にマカロニえんぴつの「ヤングアダルト」がいい曲でねぇ……。


上演時間1時間36分(途中2回の休憩含む)。

かまどキッチン

『不安の街、横切る。』




公演概要

2026年5月1日(金)〜5日(火)

雑遊

STAFF

作・演出:児玉健吾

プロデュース・ドラマトゥルク:佃直哉

イラスト・⾳楽:坂⽥機械

⾳響:近藤海⼈

(以上、かまどキッチン)

照明:黒太剛亮(黒猿)

照明操作:中村仁(黒猿)

舞台監督:三津⽥なつみ

舞台美術:⻤⽊美佳

演出補佐:ひろなかたけと(ネムノキ)

宣伝美術:古⼾森陽乃(かるがも団地)

当⽇運営:宮野⾵紗⾳(かるがも団地)

スチール撮影:小池舞

配信映像:ニュービデオシステム

制作協⼒:加藤じゅんこ(ジエン社/スヌーヌー)、瀧⼝さくら(宝宝/aveni’re)

CAST

⽴蔵葉⼦[梨茄⼦/⻘年団](店長、和也の同級生・祈梨)

⼭⽥遥野[⻘年団](店員、祈梨の妹・実里)

中村亮太[転転飯店](店員・数人/数人の兄・和也)

丙次[ゆうめい](常連客・宮田)

波多野伶奈(宮田の知人・青野ユウ)

⻑井健⼀[宝宝/すごい⽣命⼒](常連客・立野)

宝保⾥実(店員・二宮キホ)

藤家⽮⿇⼑(新人店員・児玉健吾)

STORY

秋葉原駅前店だが末広町駅前にあるカードショップ カードジョイン秋葉原駅前店。社員は三人で、あとバイト。それと、いつの間にかいなくなってしまった人たち。俺たちはハタチそこらで扱うにはデカ過ぎる金額を手に、ゲームみたいな毎日を過ごす。金。幽霊。不安の街。【公式サイトより】


概評

かまどキッチン、3年ぶりの劇場公演。


舞台はカードショップの店内。中央下手寄りにカウンターがあり、奥に窓。左に1枚、右に2枚、カードを並べたパネルが吊るされている。上手にテーブルとスツール数脚、コンテナがあちこちに。


3年前に初めて観た『燦燦SUN讃讃讃讃』はTシャツの話だったが、本作は児玉さん自身の経験に基づくかのような作品で、人間の登場する芝居は5年ぶりだとか(多分)。

トレーディングカードというものにまったく馴染みのない世代なので(プロ野球カードなら集めていたけど。笑)題材にやや不安もあったのだけど、作品自体はそれなりに楽しんで観ることができたものの、やはり根本的なところで登場人物の心情を摑み切るには至らなかった。たかがカードにン百万払うとか正気の沙汰には思えんのでな……。

藤家矢麻刀さん扮する人物が児玉さんの分身的な役どころで、もう少し演劇と絡めた展開がえるとよかったのだけど。1回の公演で240万かかるとか生々しい話が出てくるだけにそこがもったいなく感じられた。

キャストは波多野伶奈さんとか宝保里実さんとか長井健一さんとか、好きな人が揃っていたんだけどねぇ。


上演時間2時間4分。

やみ・あがりシアター
第23回公演『ベガスペガサス』


公演概要

2026年4月25日(土)〜5月6日(水・祝)

北とぴあペガサスホール

STAFF

脚本・演出:笠浦静花
演出助手:青木友菜(街の星座)、由木貴
舞台監督:水澤桃花(箱馬研究所)
舞台美術:中村友美 音響:太田智子
音響操作:鈴木暁(碗プロダクション)
照明:黒太剛亮(黒猿)
証明操作:川久保衣蕗(黒猿)
フライヤービジュアル イラスト:Erina デザイン:藍元青
音楽:小山優梨(やまゆ音樂堂)
WEB:松葉智恵乃

CAST

小嶋直子(0・夢洲から来たマーケター)
カトウクリス(⑯牧師シックスティーン兼、座付き作家)
谷川清夏[日替わりゲスト!/1999会](①村人ワン)
さんなぎ(②村人ツー)
二宮正晃[本若](③村医者スリー先生)
田久保柚香(④村娘フォー、③の弟子)
林瑠之介(⑤村の青年ファイブ)
久遠明日美(⑥港区から来た)
東直輝(⑦どこかから来た)
北原州真(⑧北区の若者)
安藤優[呪貴族](⑨北区の若者・10の彼女)
中川大喜[劇団イン・ノート](⑩北区の若者・8の弟)
河村凌[猿博打](⑪最寄り交番の警察官)
五十里直子(⑫都内のどこかから来た5のファン)
久保瑠衣香(⑬北区民・14の友人)
加藤睦望[やみ・あがりシアター](⑭北区民)
薮田凜(⑮北区民・14の夫)

STORY

北区王子にある北とぴあが複合娯楽施設に生まれ変わることになり、夢洲からマーケターがやって来る。彼女はそこで演劇作品を作ってきた人々を高報酬で再雇用し、イマーシブシアターの手法を用いたカジノ「ベガスペガサス」を開く。そこにはギャンブルの才能があると言い張り、妻の制止を振り切ってきた男や親方から預かったお金を落として途方に暮れる若者とその恋人、勝ち続けることに虚しさを感じる男とべったりつきまとう港区の女、村の青年ファイブのファンなどが出入りする。

概評

やみ・あがりシアター、3年連続となるペガサスホールでのゴールデンウィーク公演。
26日に続いて2回目の鑑賞。

やみ・あがりシアターは人数が多い群像的作品が多いので、その関係性が頭に入っている分、2回目の方がより楽しめる。
今回は結婚をしないで気ままに暮らしている(ように見える)⑬と、そんな彼女に「うらやましい〜」を繰り返している⑭の2人が特に印象に残った。

今回のノーギャラ俳優はヒントだけではまったく見当がつかず、またしても大外れ。場内にも正解者なし。
最後の爆弾ゲームは「12」。先日と被らなくてよかった。笑

上演時間2時間6分。

やみ・あがりシアター

第23回公演『ベガスペガサス』休演日企画

「(やる側が)はじめてのいまーしぶシアター!」 



2026年4月30日(日)
北とぴあ

演目

さるテレ「ウッキーといっしょ」(※観たらいけません)
企画ボス:河村凌(猿博打)
出演:河村凌、板場充樹、村上弦

「やろうぜ!役者」
企画ボス:加藤睦望
出演:加藤睦望、小林桃香、依乃王里、森田亘、田久保柚香、早舩聖、小嶋直子、藤田頼奈、佐々木タケシ、梶川七海、さんなぎ

「北とぴあでオーディション!どうなっちゃうの~!?」
企画ボス:久保瑠衣香
出演:久保瑠衣香、カトウクリス、北原州真、笠浦静花

「脚本家はつらいよ」
企画ボス:薮田凜(監修:千葉永輔)
出演:髙山斐七子、千葉永輔(アイマ×ミセル)

「ぺガスベガサス~休演日の呪い~」
企画ボス:安藤優
出演:
安藤優*(俳優の安藤)
藤田敦也*(舞台監督の藤田)
岡﨑毬紗*(制作の岡﨑)
永田那由多(音響の永田)
石橋智子(本物のペガサス)
*=呪貴族

「ジャムコントin北とぴあ」
企画ボス:二宮正晃
出演:二宮正晃(本若)、ぴん芸人かける、宮﨑ゴーシ(艷ヤカナ時間)

「ペガサス人狼でさんなぎを復活させてください」
企画ボス:さんなぎ
出演:さんなぎ

「たいへん!スタッフさん」
企画ボス:加藤睦望
出演:石川野乃花、加藤睦望、森田亘、笠浦静花


『ベガスペガサス』の休演日を利用したイマーシブシアター企画。休演日とは。


全部で8つの演目のうち、私は加藤睦望さん企画の「やろうぜ!役者」とさんなぎさん企画の「ペガサス人狼でさんなぎを復活させてください」に参加。本当は「さるテレ「ウッキーといっしょ」(※観たらいけません)」にも参加したかったけど、平日17時に王子は無理すぎた。


「やろうぜ!役者」はやみ・あがりシアターの過去作品の戯曲(すべて笠浦静花さん作)の読み合わせを役者陣とできるというもので、テーブルごとにいくつかのグループに分かれて実施。黙読用の戯曲も用意。

私はまず森田亘さんと一般の方と『Show me Shoot me』の喫煙所でのシーン。あー、懐かしい。

続いて一般の方お二人と『すずめのなみだだん!』。森田さんはト書きなどを担当。これも再演を観ているけどあまり記憶に残っていないシーンだった。

そろそろ別の方ともやりたいな…と思っていたところ、ちょうどさんなぎさんと梶川七海さんが空いたので『あるアルル』をリクエスト。あのスナックでの本物同士のやりとりを目の前で堪能できて幸せ。こちらも加瀬澤拓未さんの演技を頭に思い浮かべながら読みましたよ。笑

最後に佐々木タケシさん、一般の方と最初に読んだ『Show me Shoot me』をもう一度やったら「蛍の光」が流れてきて終了。


次の演目までの間、時間があったのでロビーでジグソーパズルに取り組んでいた笠浦さんのお手伝い。

7時間ほど経っての成果がこちら↓

時間になり、ペガサス人狼の部屋へ。

参加者11名とさんなぎさんは呼ばれたい名前を養生テープに書いて貼り、円形に並んだ椅子に着席。

最初に自己紹介がてら名前と好きな食べ物を言ってからルール説明。私自身、人狼ゲームは初体験だったが、ペガサス人狼ではペガサスのカードを引いた人が最後まで残っていたら、人数が少なくても村人チームの勝ちとなったり、毎日ラブレターを破り捨てる村娘がいたりと独自のルールもあり。

私は2回とも旅人で、追放されることも襲われることもなく生き残ったのだけど、チームとしてはキメラチーム、村人チームが一勝ずつ。
最後に記念写真を撮り、カードにはさんなぎさんにサインを入れてもらってお開き。

休演日というのにこのホスピタリティにはただただ頭が下がるばかり。今作に出ていない人まで協力していて、この劇団がいかに愛されているかの証左ともなっていた。


 

 

ムシラセ

『しんがりのふたり』




公開概要

2026年4月28日(火)
スタジオ白猫屋 経堂R店

STAFF

作・演出:保坂萌

CAST

罍陽子(柴田)

森永友基(佐久間)

STORY

舞台はそこまで深くない山の中。会社行事のしんがり(最後尾を守る人)の男女二人がうっかり坂を転げ落ちて、がっつり遭難してしまったことは、どうやら誰も気が付いていない。日が沈むまであと20分。片思いと安否の行方はいかに……!【公式サイトより】


概評

ゴールデンウィークに開催される第6回新潟劇王にて上演される二人芝居の稽古見学会(ムシラセは5月4日)。


まず最初に見学客を入れる前までやっていた通しのフィードバックの続きから。

それが終わると本篇開始。

時間も測っていて19分弱。これは規定通り(20分59秒を超えると減点になるとのこと)。

罍さん扮する柴田と森永さん扮する佐久間は会社の別部署に所属する先輩後輩の間柄(年の差は12歳)。そんな2人が山中で遭難状態になるところから始まるラブコメディで、気楽に楽しめる作品となっていた。

ちなみにタイトルの「しんがり」は漢字で書くと「殿」で、2人の役名にも意味があり、最後のオチもその漢字を活かしたものだった。


その後、保坂さんからフィードバックが一通り済んでから見学客からのフィードバック。それに対し、保坂さんとキャスト2人が意見を出し合って軌道修正されていく。滅多に見られるものではないけど、演劇の稽古面白れぇ。

無事に勝ち残れることを遠くから祈りたい。