『星と月は天の穴』
STAFF
CAST
STORY
概評
今年はほとんど映画を観ていないけど、ぶっちぎりのワースト1位(ワーストをつけるのは好きじゃないけど、荒井さんが『映画芸術』でやっていることだから構わないでしょ)。中年男が主に若い女性とセックスするだけの退屈極まる2時間だった。
モノクロの画面も嫌な予感がしていたけど、果たせるかな、口紅や盲腸の傷跡など部分的に赤を用いるという演出も手垢がついていて少々恥ずかしい。
あと、物語内物語として矢添が書く小説が表示されるのはいいのだけど、吉行淳之介さんファンとしては、「きもち」は「気持」としてほしかったところ(これ、原稿用紙には「気持」と書いているのに、画面に表示されるのは私が気づいた限り1ヶ所を除いて「気持ち」なのだけど、脚本を確認したところ、すべて「気持」になっていた)。
エンディングロールで延々とパンチラブランコを見せられるに及んではめまいがしてくるほどだった。
脚本ついでに言うと、医師が診療室で喫煙をするのはいくら1969年でもありえんだろうと思っていたけど、脚本の段階ではそのようなやりとりはなし。現場で付け足されたものだろうけど、ここはちょっとだけ笑ってしまった(あと、最初の方の映画監督役の原一男さんね)。
最後に「1969年の思い出に」と表示されるのも何だかなぁ。思い出に浸るのは勝手だけど、それに吉行作品を利用しないでくれと言いたい。
時期的にこれが2025年映画納めかな…と思っていたけど、ワーストで終わりたくないので何とかもう1本観なくては。







