みなさんこんにちは。前回からの続きです。



今春あらたに開業した「北陸新幹線 金沢〜敦賀間」に初乗りかたがた、開業に合わせて限定発売されたチケットレス企画乗車券「乗ってみよう北陸 WEB早特21」なるきっぷで、富山周辺を日帰り乗り鉄した道中記をお送りしています。


「敦賀駅(福井県敦賀市)」から乗り込んだのは「北陸新幹線 つるぎ4号富山ゆき」。

真新しい駅舎や線路が印象的ですが、初乗り区間ということで、車窓からの風景も見慣れませんので、特別なように感じます。


「つるぎ4号」は各駅停車タイプの列車です。
敦賀を出てすぐに長大な「新北陸トンネル(19,760m)」に入ったのですが、ものの10分弱でトンネルを抜けました。

並行する在来線の「北陸トンネル(13,870m)」でしたら、抜けるまでに特急の「サンダーバード」でもだいぶ長い時間に感じたのですが。やはり、新幹線ならではです。



敦賀からは10分ほどで、最初の停車駅「越前たけふ駅(同越前市)」に到着。

かつての北陸本線、武生駅からは数キロ東の山あいに設けられた、新幹線単独駅です。


トンネルを抜けたここは、福井県内で嶺北(れいほく)と呼ばれる地域。
冬は降雪が多いことでも知られています。
そういったことで、駅構内はそれをすっぽりとドーム状の屋根が覆っていました。

乗り慣れた「東海道・山陽新幹線」にはない構造ですので、いよいよ関西を離れて、雪国の北陸にやって来たのだなと感じます。


この「越前たけふ駅」には駅に隣接してさまざまな施設が設けられています。用地に余裕がある新設駅ならではなのですが。詳しくは過去記事もどうぞ↑2024(令和6)年2月29日アップ。


越前たけふを発車。しかし、陽射しがものすごい。天気が良いのは良いことです。


山間部から次第に、かつて「北陸本線」だった第三セクター「ハピラインふくい線」が近づいて来ますと、次の停車駅は「福井駅」です。


この「福井駅」は、言わずもがな県庁所在地・福井市の玄関口。東京への速達列車含め、全列車が停車する「北陸新幹線」の中でも重要な拠点駅になりました。



しかしながら、今回開業したこの「新幹線福井駅」は、全国に展開する新幹線網の中でも唯一の構造が採用されていると、その界隈では話題になった駅でした。

ここからは、新幹線延伸開業の当日にこの駅から生中継されていたNHK「おはよう日本」より。2024(令和6)年3月16日放送。


12番線に到着するのは「つるぎ3号 敦賀ゆき」。福井を出ると、次は終着の敦賀という列車。


新幹線ホームからの中継だったのですが、よくよく見ますと、ホームは1面で線路は2線。


この「新幹線福井駅」は通過線のない上下線が同一ホーム上で向かい合う構造をしています。

線路を川に見立てたことから「島式ホーム」と呼ばれる構造ですが、別個に通過線のない上下線がホームを介し、向かい合うのは全国の新幹線を見渡しても、ここだけしかないもの。


「新幹線のホーム」というと、ホームが2面・4線で、各駅停車と速達列車が接続出来るもの。

新横浜や京都、岡山や広島などがこれですが、 東京や新大阪などの大ターミナルでは、これを拡大した構造が採用されています。出典①。


あるいは、本線(通過線)からホームのある待避線が分かれるもの(「相対式ホーム」といいます)がその主な分類です。多数例あり。


福井駅のこの例は新幹線以外の在来線や私鉄、地下鉄などでは別段珍しくもないですが、これが新幹線で、さらに全列車が停車する駅に、ということですから大変特殊なものです。


速達列車が各駅停車を追い抜くのには、福井駅の前後(越前たけふ・加賀温泉駅)に設けられた待避線で事足りることもあるのでしょうか。

趣味的には、興味深いものがあります。



その「福井駅」を、定刻の8:52に発車。
敦賀からは20分ほどでしたから、新幹線はやはり速いなと実感した次第です。同じ区間を「サンダーバード」でも、倍は要していましたし…


「つるぎ4号」は、石川県に向かいます。

次回に続きます。
今日はこんなところです。

(出典①「フリー百科事典Wikipedia#プラットホーム」)