2022年12月、渋温泉でのイベント出演にかこつけての長野のハシゴ湯をシリーズ。
ここのところは長野市内の湯を巡ってました。
本編の前に、ここまでの行程のリンク先をどうぞ。
戸倉上山田温泉 旬樹庵 湯本 柏屋 <1F大浴場・展望風呂 左側編>
豊野温泉のあった長野市豊野町から渋温泉のある下高井郡へ入る前に、下高井郡の高山村へ。
湯つづき紅葉街道と呼ばれる県道66号沿いにあるのが開湯200年ほどの山田温泉。
何軒かの宿や土産物屋などの店舗のある温泉街がある。
中には将棋の藤井聡太さんが七冠を達成した宿「藤井荘」も山田温泉のお宿。
無料の駐車場に車をとめ、そんな宿の前を通って温泉街の中心部へ。
山田温泉の顔として存在しているのが大湯。
唐破風の堂々たる共同浴場。
再訪なのだけれども、以前に来たのは2004年12月と、もう18年も前だった。
当時は写真などもほとんど撮ってない頃。
大湯の前は公園みたいになっており、無料で利用できる足湯があった。
足湯は利用せずに、大湯へ向かいましょう。
山田温泉 大湯
15時半頃に到着。
中へ入ると正面が受付。
入浴料は400円。2004年当時は300円だった。令和2年に値上げをしたそうだ。
営業時間は6時~21時(受付は21時半まで)。
毎月第3水曜日が定休日。
なお、2024年3/9より温泉設備不良により休業しているとのこと。
再開は未定。
今後訪れられる方は高山村の観光オフィシャルサイトなどで最新情報をご確認ください。
正面から入って左側が男湯。
ぼくの前後に2人ずつぐらいのお客が居たけれども、ほんの1~2分独り占めできた瞬間があった。
…あったのだけれども、浴室内は湯気で真っ白(^^;
中も基本オール木製の浴場であるのはお分かりいただけますかね。
写真↑のメイン浴槽の他に、この手前にぬるめの設定にされた小さな浴槽(後ほど)もある。
湯気は確か前回来たときもこんなんだったな~。
冬場の温泉あるあるだけれども、それにしても湯気自体が濃い!
湯気抜きが全然追いついてない。
まあ浴室内が寒くならないようにあえてこの状況を保っているのかもしれないけれども、温泉ブロガーとしてはなかなかツライ(^^;
由緒ある共同浴場らしく、桶や椅子はきちんとそろえられていた。
浴室の奥にあるのが洗い場。
カランやシャワーはなく、湯口らしいものが4つ並んでいる。
この湯口に刺さった木の札を上に引き抜くと、お湯が出る仕組み。
出てくるお湯は、もちろん源泉
ただしぬるめだったので加水されているものと思われる。
ではその源泉のお話。
一枚ぐらいクリアな浴室写真を載せた方が良いと思い、高山村のオフィシャル観光サイトより写真を拝借。
※写真は高山村の観光紹介サイトより拝借
無色透明な湯は源泉名が「山田温泉 混合泉」。
混合泉の状態で源泉温度67.1度、pH7.4のナトリウム・カルシウム-塩化物温泉。
成分総計は4.538g/kg。
この湯をこちらのメイン浴槽「あつ湯」ではおそらく完全かけ流しにて使用していた。
この写真↑だと洗い場から延長している湯口から源泉が投じられているが、ぼくが訪れた12月ではここからは出てなかった。
出ていたら加水された源泉が投入されることになるけれども、その時はそれが無かった。
あつ湯の浴槽温度を測ってみると。。。
45.5度となかなかの熱さ。
長湯は難しいけれども、冬場の共同浴場としては良いのでは。
成分の数値を簡単に抜粋。
陽イオンはナトリウムが1024.0mg、カルシウムが345.2mg、カリウム211.1mg。以下マグネシウム5.1mg、リチウム4.0mg、マンガン2.5mg、ストロンチウム2.4mg、アンモニウム0.5mg、バリウム0.1mg。
陰イオンは塩化物が1854.1mg、硫酸が460.5mg、炭酸水素が177.0mg。以下よう化物2.5mg、硫化水素1.3mg、ふっ化物1.3mg、リン酸水素1.2mg。
非乖離成分はメタケイ酸が159.8mg、メタホウ酸が222.9mg、メタ亜ひ酸が4.0mg。
溶存ガスは遊離二酸化炭素が44.0mg、遊離硫化水素が0.6mg。
2004年に訪れた時の泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉だった。
当時も混合泉だったけれども、使用源泉自体も変わったのかもしれない。
現状の総硫黄を計算すると約1.826mgと含硫黄を名乗るには少し足りない。
洗い場延長の湯口とは別に、反対側にしっかり湯口がある↓。
湯口から垂れ下がる灰色のデロデロの存在感が素晴らしい。
ふくよかなダシ臭があり、ダシ塩味が何とも美味しい
湯口の温度を測ってみると。。。
62.8度と十分熱く、分析書の温度にも近い。
ゆえに冬期は完全かけ流しなのではないかと推測。
白っぽい糸状の湯の花が結構沈んでいたりして、入浴すると舞い上がってよい感じ。
しっかりとしたスベスベ感が素晴らしい。
熱いけれども何とも良い湯
さすが山田温泉、さすが大湯。
ぬる湯の方の浴槽も不鮮明ながら簡単に紹介。
2人ぐらいの規模で、湯口からすでに温度調整されていたので、こちらは加水かけ流し。
浴槽で体感40度ぐらいだったかな。
やはりメイン浴槽が素晴らしいこちら。
いつか湯気の籠らない時期にきてみたい!
次は渋温泉へ至るまでの最後の湯。
山田温泉 大湯
長野県上高井郡高山村大字奥山田3580
026-242-2314
入浴料 400円
6時~21時(受付は20時半まで)
定休日:毎月第3水曜日
<源泉:大室温泉>
ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(低張性・中性・高温泉)
67.1度
pH7.4
成分総計 4.538g/kg
無色透明
ふくよかなダシ臭あり
ダシ味、塩味あり
しっかりとしたスベスベ感あり
白っぽい糸状の湯の花あり
完全(加水)かけ流し
2022年12月入湯
※数値はH28の分析表より