2020年10月の鹿児島と宮崎の湯を一人で巡る旅の最終日。
鹿児島の湧水町と宮崎のえびの市を何度も往復していたが、またえびの市は京町温泉へ向かった。
まずはいつものこれまで行程のリンク集から。
<初日>
<二日目>
<三日目>
<四日目>
<五日目>
鶴丸温泉を最後にこの旅の吉松温泉郷の湯は打ち止め。
宿泊した京町温泉街へ戻り、宿の立寄りを少ししようと目論む。
まず向かったのは京町温泉駅からも比較的近いエリアにある松尾旅館。
大正12年創業の老舗旅館。
自家源泉を持つ温泉宿だが、鰻などの料理も評判の宿でもある。
宿の前には例のバス停みたいな看板がある。
宿名と泉質を説明してくれている。
京町温泉 松尾旅館
到着写真の幟、裏返っているが足湯とある。
この足湯は無料で利用できるようだが、同じ源泉に宿で入れるために試さず。
到着したのは11時前。
旅館なので宿泊メインだが、立寄り入浴は10時~21時と思って来訪。
実際の時間は要確認。
立寄り入浴はOKで、入浴料は300円だった。
ここは大広間の休憩室なのか、食事処なのか。
食事をすると入浴料は無料になるらしい。
ただしその食事は予約が必要かもしれず、食事をしたい方は事前に確認を。
経年を感じる宿の奥に浴場が男女別にあった。
内湯が1つずつで、露天や貸切湯などはない。
終始独り占めで入ることができた。
まずは何といっても年季の入った床の沈着に目が行く。
湯も見るからに存分な量がかけ流されており、この時点ですでにニンマリ
洗い場はごくシンプル。
宿なのでシャンプー類こそある(かなりの量)が、シャワーはない。
カランをプッシュすると。。。
源泉が出た。
桶に溜まった源泉を見ると、黒っぽい湯の花がかなりある。
床の沈着を思わせる湯の花だ。
僅かに黄色透明な湯は、源泉名が「松尾旅館」。
源泉温度47.5度、pH7.8の単純温泉。
成分総計は0.4041g/kg。
陽イオンはナトリウムが62.2mg、84.69ミリバル%と大半。
陰イオンは炭酸水素が177.2mg、88.41ミリバル%とほとんど。
メタケイ酸の136.7mgもまずまずの数値。
浴槽では湯の花はほとんど舞ってなかった。
この写真↑を見て、源泉が無色透明に見えるあなた。
カランの源泉と真水を比べてみたのでご覧あれ。
ね、微黄色透明でしょう
まあ微黄色か微茶色か微黒色かはよくわからないが(^-^;
そしてこの源泉を完全かけ流しにて使用している。
浴槽は段差があるので、実際は2~3人ぐらいまでだろうか。
浴槽の温度を測ると。。。
40.9度とぬるめ。
これはいくらでも長湯ができてしまう
湯口はかなり年寄りのライオン。
口周りはなんだかよくわからなくなっている。
壁のタイルの山型の沈着がライオンの威厳を支えている。
ほぼ無臭だが、僅かに化粧水っぽい薬臭系の香りあり。
淡い甘味と淡い化粧水味あり。
アブラ風味は無く、モール風味もほとんどわからない。
だが京町温泉の流れを感じられる湯である。
湯口の温度を測ると。。。
43.5度。
加水用の蛇口もあるが、この温度で投入される限り使用することはないだろう。
しっかりとしたツルスベ感を感じた。
まあ今までのツルスベコーティングもあることは否めないが。
ここの湯をあっさりとして特徴がないなどとする表記も見かけるが、ぼくにはそれなりの個性も感じられ、京町温泉の中でも大変気に入った湯となった
再訪時には鰻が食べたい
京町温泉 松尾旅館
宮崎県えびの市大字向江626
0984-37-1511
立寄り入浴料 300円
10:00~21:00 (要確認)
<源泉名:松尾旅館>
単純温泉 (低張性・弱アルカリ性・高温泉)
47.5度
pH7.8
成分総計 0.4041g/kg
微黄色透明
ほぼ無臭~微化粧水臭
淡甘味、淡化粧水味あり
しっかりとしたツルスベ感あり
黒っぽい沈着多数
カランの源泉で黒っぽい湯の花多数
完全かけ流し
2020年10月入湯
※数値はH21の分析書より