神戸市立博物館
『耀きの静と動 ボヘミアン・グラス』(2015年)
昨年夏の『ギヤマン展』に続き、
今年の夏も神戸市立博物館でガラスアートの美を堪能~
プラハ国立美術工芸博物館のコレクション展です。
暑さでバテバテの頭をどーにか回転させ、
ボヘミアン・グラスの変遷を学びました!
(全7章、展示総数170点)
各章の概要と、おもな展示作品を紹介しますね
◆ Ⅰ 中世後期 : 14-15世紀
「ボヘミア」とは、現在のチェコ共和国の西部・中部地方を指す歴史的地名。
ここでは13世紀頃からガラスの製造が始まり、15世紀後半以降には多くのガラス工場が誕生しました。
おもに作られたのは、ビーカーや瓶といったシンプルな日用品です。
◆ Ⅱ ルネサンスとマニエリスム : 1550-1650年頃
16世紀中頃になると、脚付きのゴブレット、大小のビーカー、ピッチャー、ジョッキなど多様な器が登場します。
(脚の付いている杯が「ゴブレット」、脚や持ち手の付いていない杯が「ビーカー」らしい…)
型吹きと熔着が主流だった装飾法にもエナメル絵付やエングレーヴィング(彫り)が加わり、彩りを添えるようになりました。
ザクセン選帝侯クリスティアン2世肖像文パネル
エングレーヴィング : カスパー・レーマン
プラハまたはドレスデン
1602年または1606年
プラハ国立美術工芸博物館
◆ Ⅲ バロックとロココ : 1650-1790年頃
17世紀後半、光の屈折率の高い無色透明ガラス「カリ・クリスタル(通称 : ボヘミアン・クリスタル)」が開発されます。
この素地はカットやエングレーヴィングによってより美しく耀くため、上質なゴブレットやビーカーなど、それまでとは一線を画する美しい造形が生み出されました。
18世紀前半になると、ボヘミアン・グラスは絶頂期を迎え、当時のヨーロッパで主流だったヴェネチアン・グラスを脅かす勢いとなりました。
コロウラット家紋章文蓋付ゴブレット
ボヘミア 1720年頃
プラハ国立美術工芸博物館
◆ Ⅳ 古典主義、帝政様式、ビーダーマイヤー様式、ロココ・リヴァイヴァル : 1800-1865年頃
19世紀前半以降、ボヘミアン・グラスの様式は、シンプルで落ち着いた造形の古典主義様式、繊細な飾りや肖像画を無色透明のガラス器に彫り込む装飾が好まれた帝政様式、色ガラスが人気を博したビーターマイヤー様式へと、めまぐるしく変化していきます。
男性肖像文ビーカー
エングレーヴィング : ドミニク・ビーマン
ハラフ・ガラス工場 1830年以前
プラハ国立美術工芸博物館
小椅子の聖母文ビーカー
エングレーヴィング : アントン・ハインリッヒ
ハラフ・ガラス工場 1845年頃
プラハ国立美術工芸博物館
善きサマリア人文蓋付ゴブレット
エングレーヴィング : カルル・プフォール
ハラフ・ガラス工場 1858年以前
プラハ国立美術工芸博物館
◆ Ⅴ 歴史主義 : 1860-1890年頃
19世紀後半になると、歴史的な芸術様式から着想を得て、高級な美術工芸品の製造が進められました。
◆ Ⅵ アール・ヌーヴォー、アール・デコ、機能主義 : 1890年頃-第二次世界大戦
1918年以降、新たに建国されたチェコスロヴァキア共和国ではアート・グラスが人気を博します。
酒器セット
マイヤーズ・ネッフェ・ガラス工場
製作 : シュマヴァ・アドルフォフ
1900年以降
プラハ国立美術工芸博物館
今回の二押し~
薄手の飲用グラスに繊細な花の絵付が施されています。
花器
ヨハン・レッツ・ヴィドフガラス工場
製作 : クラーシュテルスキー・ムーリン
1902年
プラハ国立美術工芸博物館
◆ Ⅶ 1945年から現代まで
1945年以降、ボヘミアン・グラスの伝統を引き継ぐチェコのアーティストたちは、新たなるガラス造形の創造という課題に取り組み、「スタジオ・グラス・アート」と呼ばれる分野で国際的に指導する役割を務めています。
フランティシェク・ヴィズネル
《ボウル》
1972年
プラハ国立美術工芸博物館
マリアン・カレル
《ルビー・タワーズ》
1981年
プラハ国立美術工芸博物館
パヴェル・トゥルンカ
《ハート・チャクラ》
2007年
プラハ国立美術工芸博物館
こちらが今回のイチ押し~!
ガラスの中の小宇宙=自分自身の内なる世界と向き合う感じね。
手のひらに乗せて瞑想したくなる、スピリチュアルな作品ですワ。
……というわけで、ぜひぜひ実物をご覧ください。
避暑にも最適な展覧会ですよ!
『耀きの静と動 ボヘミアン・グラス』
◆2015年6月6日(土)-8月30日(日)
神戸市立博物館
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(神戸が最終会場です)
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(神戸市中央区京町24)
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『耀きの静と動 ボヘミアン・グラス』(2015年)
昨年夏の『ギヤマン展』に続き、
今年の夏も神戸市立博物館でガラスアートの美を堪能~
プラハ国立美術工芸博物館のコレクション展です。
暑さでバテバテの頭をどーにか回転させ、
ボヘミアン・グラスの変遷を学びました!
(全7章、展示総数170点)
各章の概要と、おもな展示作品を紹介しますね
◆ Ⅰ 中世後期 : 14-15世紀
「ボヘミア」とは、現在のチェコ共和国の西部・中部地方を指す歴史的地名。
ここでは13世紀頃からガラスの製造が始まり、15世紀後半以降には多くのガラス工場が誕生しました。
おもに作られたのは、ビーカーや瓶といったシンプルな日用品です。
◆ Ⅱ ルネサンスとマニエリスム : 1550-1650年頃
16世紀中頃になると、脚付きのゴブレット、大小のビーカー、ピッチャー、ジョッキなど多様な器が登場します。
(脚の付いている杯が「ゴブレット」、脚や持ち手の付いていない杯が「ビーカー」らしい…)
型吹きと熔着が主流だった装飾法にもエナメル絵付やエングレーヴィング(彫り)が加わり、彩りを添えるようになりました。
ザクセン選帝侯クリスティアン2世肖像文パネル
エングレーヴィング : カスパー・レーマン
プラハまたはドレスデン
1602年または1606年
プラハ国立美術工芸博物館
◆ Ⅲ バロックとロココ : 1650-1790年頃
17世紀後半、光の屈折率の高い無色透明ガラス「カリ・クリスタル(通称 : ボヘミアン・クリスタル)」が開発されます。
この素地はカットやエングレーヴィングによってより美しく耀くため、上質なゴブレットやビーカーなど、それまでとは一線を画する美しい造形が生み出されました。
18世紀前半になると、ボヘミアン・グラスは絶頂期を迎え、当時のヨーロッパで主流だったヴェネチアン・グラスを脅かす勢いとなりました。
コロウラット家紋章文蓋付ゴブレット
ボヘミア 1720年頃
プラハ国立美術工芸博物館
◆ Ⅳ 古典主義、帝政様式、ビーダーマイヤー様式、ロココ・リヴァイヴァル : 1800-1865年頃
19世紀前半以降、ボヘミアン・グラスの様式は、シンプルで落ち着いた造形の古典主義様式、繊細な飾りや肖像画を無色透明のガラス器に彫り込む装飾が好まれた帝政様式、色ガラスが人気を博したビーターマイヤー様式へと、めまぐるしく変化していきます。
男性肖像文ビーカー
エングレーヴィング : ドミニク・ビーマン
ハラフ・ガラス工場 1830年以前
プラハ国立美術工芸博物館
小椅子の聖母文ビーカー
エングレーヴィング : アントン・ハインリッヒ
ハラフ・ガラス工場 1845年頃
プラハ国立美術工芸博物館
善きサマリア人文蓋付ゴブレット
エングレーヴィング : カルル・プフォール
ハラフ・ガラス工場 1858年以前
プラハ国立美術工芸博物館
◆ Ⅴ 歴史主義 : 1860-1890年頃
19世紀後半になると、歴史的な芸術様式から着想を得て、高級な美術工芸品の製造が進められました。
◆ Ⅵ アール・ヌーヴォー、アール・デコ、機能主義 : 1890年頃-第二次世界大戦
1918年以降、新たに建国されたチェコスロヴァキア共和国ではアート・グラスが人気を博します。
酒器セット
マイヤーズ・ネッフェ・ガラス工場
製作 : シュマヴァ・アドルフォフ
1900年以降
プラハ国立美術工芸博物館
今回の二押し~
薄手の飲用グラスに繊細な花の絵付が施されています。
花器
ヨハン・レッツ・ヴィドフガラス工場
製作 : クラーシュテルスキー・ムーリン
1902年
プラハ国立美術工芸博物館
◆ Ⅶ 1945年から現代まで
1945年以降、ボヘミアン・グラスの伝統を引き継ぐチェコのアーティストたちは、新たなるガラス造形の創造という課題に取り組み、「スタジオ・グラス・アート」と呼ばれる分野で国際的に指導する役割を務めています。
フランティシェク・ヴィズネル
《ボウル》
1972年
プラハ国立美術工芸博物館
マリアン・カレル
《ルビー・タワーズ》
1981年
プラハ国立美術工芸博物館
パヴェル・トゥルンカ
《ハート・チャクラ》
2007年
プラハ国立美術工芸博物館
こちらが今回のイチ押し~!
ガラスの中の小宇宙=自分自身の内なる世界と向き合う感じね。
手のひらに乗せて瞑想したくなる、スピリチュアルな作品ですワ。
……というわけで、ぜひぜひ実物をご覧ください。
避暑にも最適な展覧会ですよ!
『耀きの静と動 ボヘミアン・グラス』
◆2015年6月6日(土)-8月30日(日)
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