愛知県美術館
『プーシキン美術館展―フランス絵画300年』(2013年)
モスクワにあるプーシキン美術館
その67万点を超えるコレクションの中から、
17世紀~20世紀前半にかけてのフランス絵画を紹介する展覧会です。
(もともと2011年に来日する予定だったのが、
震災と原発事故の影響で2年後の開催となったものです)
展覧会の公式サイトでおおよその感じはつかめたんですが、、、
アングルの絵がどうしても観たくて出かけました~。
平日でも、開館直後に入場するとけっこう混雑しておりました。
今回、章ごとに展示室の壁の色が違ってますよ。
それでは、印象に残った作品をご紹介しますね
(全4章、60作家、展示総数66点)
まず、今回のイチ押しは……
印象派の展示室に潜んでいた、思わぬ伏兵
ルイジ・ロワール
《夜明けのパリ》
キャンバスに油彩
1880年代後半-90年代前半 73×59
プーシキン美術館
初めて名前を知った画家さんの、
この絵にハートを撃ち抜かれましたっ
雨上がりの朝、
一日の最初の曙光が射しそめる前の街の情景。
しっとりとした雰囲気がなんとも言えず素晴らしい~~。
もう、この作品に出合えただけで観にきた甲斐がありましたよ!
【ルイジ・ロワール作品集】
そして、そのほかの展示作品です
◆ 第1章 17-18世紀―古典主義、ロココ
ジャン=バティスト・サンテール
《蝋燭の前の少女》
キャンバスに油彩 1700年頃 64×79
プーシキン美術館
やっぱり…というか、
作者はレンブラントの影響を受けた
最初のフランス画家の一人だそうな。
マルグリット・ジェラール
《猫の勝利》
キャンバスに油彩 1785年頃 60×48
プーシキン美術館
わんこには悪いけれど、
どちらを抱き抱きしたいかだったら、
にゃんこのほうにワタシも1票~
◆ 第2章 19世紀前半―新古典主義、ロマン主義、自然主義
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル
《聖杯の前の聖母》
キャンバスに油彩 1841年 116×84
プーシキン美術館
この絵、ぜひともナマで観たかったのよ
聖母が見つめる聖杯と
その上に直立している聖餅(聖なるパン)。
両脇にある燭台とともに、
作品に厳かさ&神秘さを加えております。
アレクサンドル=ガブリエル・ドゥカン
《イタリアの街角》
キャンバスに油彩 1849年 45×58
プーシキン美術館
陰気で憂うつな、重たい画面が忘れられん……
◆ 第3章 19世紀後半―印象主義、ポスト印象主義
ピエール=オーギュスト・ルノワール
《ジャンヌ・サマリーの肖像》
キャンバスに油彩 1877年 56×47
プーシキン美術館
はい、今回の目玉です~
ピンク色の背景が、女優ジャンヌ・サマリー(1857-1890)の夢見るような表情とベストマッチ。
こんなふうに描いてもらえたら光栄ですねぇ。
ただ、女性の肖像画の場合、
見た目よりも若く美しく描くのが暗黙の鉄則だとは思うんですが、、、
実際のジャンヌの容姿に、別の意味でちょっとびっくり
会場入口に置いてある「鑑賞ガイド&作品リスト」に彼女の写真が載ってますので、そちらをご覧くださいね。
エドガー・ドガ
《バレエの稽古》
厚紙にパステル 1875-77年頃 50×63
プーシキン美術館
ケル=グザヴィエ・ルーセル
《ケレスの勝利(田園の祭り、夏)》
キャンバスに油彩 1911-13年 164×123
プーシキン美術館
先の章の《イタリアの街角》とは真逆、
正反対の、明るくド派手な画面がGood
ちなみに、この作品と対をなすのが
エルミタージュ美術館所蔵の、
ケル=グザヴィエ・ルーセル
《バッカスの勝利(田園の祭り)》(参考作品)
キャンバスに油彩
1911-13年 166.5×119.5
エルミタージュ美術館
◆ 第4章 20世紀―フォーヴィスム、キュビスム、エコール・ド・パリ
アンリ・マティス
《青い水差し》
キャンバスに油彩 1901-04年 59.5×73.5
プーシキン美術館
パブロ・ピカソ
《マジョルカ島の女》
厚紙にグワッシュ、水彩
1905年頃 67×51
プーシキン美術館
この2点は「青」に惹かれましてん
フェルナン・レジェ
《建設労働者たち》
キャンバスに油彩 1951年 160×200
プーシキン美術館
展示のトリを飾る作品(サイズも一番大きいです)。
リズム感のある色づかい、画面構成がよいわ~。
おかげで楽しい気分で会場をあとにすることができました
実は、アングルの「聖母」とルノワールの「ジャンヌ・サマリー」以外はイマイチかなぁ、と予想してたんですね
確かに、「うーん…」と悩んでしまうものも少なからずあるけど(作品名は書きませんが…)、「おおっ」と感動したものもちゃんとあります。
ワタシとしては、あまり期待していなかった分、
想像以上に楽しめたぞっ!という感じです
『プーシキン美術館展―フランス絵画300年』
◆2013年4月26日(金)-6月23日(日)
愛知県美術館
・Twitter →
(横浜美術館、神戸市立博物館に回ります)
★ 愛知県美術館 →
(名古屋市東区東桜1-13-2)
★ プーシキン美術館 →
「ワタシのイチ押し」 関連記事
・『プーシキン美術館展』②(2013年)
・『プーシキン美術館展』③(2013年)
・『プーシキン美術館展』④(2013年)
・テーマ「フランス」の記事一覧 →
『プーシキン美術館展―フランス絵画300年』(2013年)
モスクワにあるプーシキン美術館
その67万点を超えるコレクションの中から、
17世紀~20世紀前半にかけてのフランス絵画を紹介する展覧会です。
(もともと2011年に来日する予定だったのが、
震災と原発事故の影響で2年後の開催となったものです)
展覧会の公式サイトでおおよその感じはつかめたんですが、、、
アングルの絵がどうしても観たくて出かけました~。
平日でも、開館直後に入場するとけっこう混雑しておりました。
今回、章ごとに展示室の壁の色が違ってますよ。
それでは、印象に残った作品をご紹介しますね
(全4章、60作家、展示総数66点)
まず、今回のイチ押しは……
印象派の展示室に潜んでいた、思わぬ伏兵
ルイジ・ロワール
《夜明けのパリ》
キャンバスに油彩
1880年代後半-90年代前半 73×59
プーシキン美術館
初めて名前を知った画家さんの、
この絵にハートを撃ち抜かれましたっ
雨上がりの朝、
一日の最初の曙光が射しそめる前の街の情景。
しっとりとした雰囲気がなんとも言えず素晴らしい~~。
もう、この作品に出合えただけで観にきた甲斐がありましたよ!
【ルイジ・ロワール作品集】
そして、そのほかの展示作品です
◆ 第1章 17-18世紀―古典主義、ロココ
ジャン=バティスト・サンテール
《蝋燭の前の少女》
キャンバスに油彩 1700年頃 64×79
プーシキン美術館
やっぱり…というか、
作者はレンブラントの影響を受けた
最初のフランス画家の一人だそうな。
マルグリット・ジェラール
《猫の勝利》
キャンバスに油彩 1785年頃 60×48
プーシキン美術館
わんこには悪いけれど、
どちらを抱き抱きしたいかだったら、
にゃんこのほうにワタシも1票~
◆ 第2章 19世紀前半―新古典主義、ロマン主義、自然主義
ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル
《聖杯の前の聖母》
キャンバスに油彩 1841年 116×84
プーシキン美術館
この絵、ぜひともナマで観たかったのよ
聖母が見つめる聖杯と
その上に直立している聖餅(聖なるパン)。
両脇にある燭台とともに、
作品に厳かさ&神秘さを加えております。
アレクサンドル=ガブリエル・ドゥカン
《イタリアの街角》
キャンバスに油彩 1849年 45×58
プーシキン美術館
陰気で憂うつな、重たい画面が忘れられん……
◆ 第3章 19世紀後半―印象主義、ポスト印象主義
ピエール=オーギュスト・ルノワール
《ジャンヌ・サマリーの肖像》
キャンバスに油彩 1877年 56×47
プーシキン美術館
はい、今回の目玉です~
ピンク色の背景が、女優ジャンヌ・サマリー(1857-1890)の夢見るような表情とベストマッチ。
こんなふうに描いてもらえたら光栄ですねぇ。
ただ、女性の肖像画の場合、
見た目よりも若く美しく描くのが暗黙の鉄則だとは思うんですが、、、
実際のジャンヌの容姿に、別の意味でちょっとびっくり
会場入口に置いてある「鑑賞ガイド&作品リスト」に彼女の写真が載ってますので、そちらをご覧くださいね。
エドガー・ドガ
《バレエの稽古》
厚紙にパステル 1875-77年頃 50×63
プーシキン美術館
ケル=グザヴィエ・ルーセル
《ケレスの勝利(田園の祭り、夏)》
キャンバスに油彩 1911-13年 164×123
プーシキン美術館
先の章の《イタリアの街角》とは真逆、
正反対の、明るくド派手な画面がGood
ちなみに、この作品と対をなすのが
エルミタージュ美術館所蔵の、
ケル=グザヴィエ・ルーセル
《バッカスの勝利(田園の祭り)》(参考作品)
キャンバスに油彩
1911-13年 166.5×119.5
エルミタージュ美術館
◆ 第4章 20世紀―フォーヴィスム、キュビスム、エコール・ド・パリ
アンリ・マティス
《青い水差し》
キャンバスに油彩 1901-04年 59.5×73.5
プーシキン美術館
パブロ・ピカソ
《マジョルカ島の女》
厚紙にグワッシュ、水彩
1905年頃 67×51
プーシキン美術館
この2点は「青」に惹かれましてん
フェルナン・レジェ
《建設労働者たち》
キャンバスに油彩 1951年 160×200
プーシキン美術館
展示のトリを飾る作品(サイズも一番大きいです)。
リズム感のある色づかい、画面構成がよいわ~。
おかげで楽しい気分で会場をあとにすることができました
実は、アングルの「聖母」とルノワールの「ジャンヌ・サマリー」以外はイマイチかなぁ、と予想してたんですね
確かに、「うーん…」と悩んでしまうものも少なからずあるけど(作品名は書きませんが…)、「おおっ」と感動したものもちゃんとあります。
ワタシとしては、あまり期待していなかった分、
想像以上に楽しめたぞっ!という感じです
『プーシキン美術館展―フランス絵画300年』
◆2013年4月26日(金)-6月23日(日)
愛知県美術館
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★ プーシキン美術館 →
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・『プーシキン美術館展』②(2013年)
・『プーシキン美術館展』③(2013年)
・『プーシキン美術館展』④(2013年)
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