愛知県美術館
『プーシキン美術館展―フランス絵画300年』(2013年)



どもども。
クマ太郎、2回目ですくま
愛知県美術館で開催中の『プーシキン美術館展』ですが、もう一枚傑作があったので紹介します。


クロード・ロラン
《アポロとマルシュアスのいる風景》
キャンバスに油彩
1639年頃 101.5×133.5
プーシキン美術館


《アポロとマルシュアスのいる風景》
(部分)


太陽神アポロと奏楽の腕前を競って負けた牧神サテュロスの一人、マルシュアスが、木に吊るされ、生きながら全身の皮を剥がされて殺されようとする、おどろおどろしい情景を描いてます。

ギリシア・ローマの神様は、日本の神様と似てますね。
人間なのか神様なのか、よく判らない設定が笑えます。
岩に座っている色白の男がアポロで、彼は音楽の神、理性を司る神として知られていますが、半面、拳闘の神、疫病と災いをもたらす神としての側面もあるそうです。

しかし、こんな凄惨な場面を包む背景の清々しさがかえってシュールな印象を与えて、オイラには珠玉の一枚となりました。
描き方としては、まったくもって一枚の風景画なんですよね、これ。
この皮剥ぎの場面さえなければ…(^▽^;)
なんで描いちゃったかなー…と。

日本人の感性では理解不可能なんでしょうが、ともかく興味深かったのと、シュールにさえ映るこの組み合わせに感動したのです。
何度観ても飽きないですねくま


『プーシキン美術館展―フランス絵画300年』
◆2013年4月26日(金)-6月23日(日)
 愛知県美術館
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愛知県美術館 →
(名古屋市東区東桜1-13-2)

プーシキン美術館 →

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・『プーシキン美術館展』①(2013年)
・『プーシキン美術館展』②(2013年)
・『プーシキン美術館展』④(2013年)


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