小説老人と性 里坊さくら苑 17話 身勝手な男は大嫌い・さくらと女性教諭の禁断の恋

 さくらがまりえ先生の家に招待されるのは初めてだが、高校に入学したころ先生は伏見区伏見稲荷大社の近くに2LDKのマンションを買って引っ越しをしたことがある。さくらはこの引っ越しの手伝いを先生に申し入れたが、なぜか?、先生はそれをやんわり断っていた。これにさくらは傷ついてしばら連絡を取らなかった。それに気遣って先生はさくらに伏見稲荷のお山を一回りするハイキングに誘っていた。

 さくらは喜び得意の料理でお弁当を作り待ち合わせの京阪伏見稲荷駅には先生が笑顔で待っていてくれた。先生は先に先生の新居のマンションを教えるといいそのマンションの前で、
「このマンションの3階の301号室が私の部屋ですが、さくらを部屋に招待出来るのはさくらが18歳になって大学の試験に合格したその時に招待します。それまでにさくらの気が変わらなかったらここで合格祝をしましょう」
 さくらはこのまりえ先生がさくらを部屋にまだ招待出来ない理由をなんとなく感じていた。さくらと小学校担任の先生が卒業後3年間も恋人のように付き合ったのはさくらが、小学校卒業式の朝、まりえ先生に「私はまりえ先生が大好きです。卒業してからも付き合ってほしいです」という手紙を手渡したが、先生から卒業式の後に手渡された手紙には「私もさくらが大好きですから、私からも付き合って頂きたくお願いします」それに先生の自宅の住所と電話番号、それと携帯電話の番号もあった。

 さくらと先生は伏見稲荷大社の裏参道から仲良く手をつないでお土産の狐の面を被っては写真をパチリで少し歳の離れた仲の良い色白美人姉妹でしか見えないほど二人の顔は良く似ていた。この伏見稲荷大社は京都のいわゆる有名観光スポットではまだなく全国の稲荷信仰の熱心な信者の総本宮でお山そのものが御神体になっていた。その信者も本殿裏の千本鳥居を通り抜けた奥の院まででそれからがお山巡りになるが、この先はたまにしか人とは合わない静かなお山になっていた。

 さくらとまりえ先生は奥の院の「おもかる石」という呪いをしていた。これは石の灯籠で灯を置く場所に丸い石があり、まず願い事を頭に浮かべてその石を両手で持ち上げて予想より重く感じたら願い事が叶わない。予想より軽く感じたら願い事が叶うという呪い石になる。まず、さくらが挑戦したが、これはかなり重く感じたのか、
「先生~重いよ~願いが~叶わないよ~」
 そして先生は、
「さくらが重いというのでそのつもりで持ち上げたら軽く感じたの~ほほほ~」
 といいながらおもかる石の灯籠に改めて手を合わしていた。

 ここから先は急な坂道や長い階段が続き約40分ほどでお山の中腹の四ツ辻になる。ここからは右回り、左回りと分かれるが、どちらの道も山を約30分で一周してこの四ツ辻に戻れるのでまず遭難の心配はない。この四ツ辻からは京都タワーや東寺、西山連峰の左端には天王山。その手前には広大な青い芝生のコースがある淀競馬場が、遠くには梅田のタワービルが林立しているのも見える。

 この四ツ辻には白い巨大な岩があり、この岩の上は約8畳ほどもある岩の広場でさくらと先生はレジャーシートを広げてさくらが朝5時から作ったお弁当を披露していた。これを見たまりえ先生は、
「へえ~先生が好きなものばかり…さくら、ありがとう」
「先生、私とのお付き合いも小学校5年から数えたらもう5年にもなります。先生の好きなものはなんでも知っています」

 さくらが作った弁当は野菜サラダと玉子焼き、それに南光梅をほぐしてご飯にまぶした稲荷寿司とちりめん山椒をご飯にまぶした稲荷寿司だった。先生は、
「さくら、さくらは小学校でも中学校でも可愛くて勉強ができていつも男の子アイドルだってよく耳にするけど、好きな男の子はいるの、もう何人からラブレターをもらったの?」
「先生、私の好きな人は先生だけです。先生だってもう27歳でそろそろ結婚適齢期だと私の爺ちゃんも気にしていました…先生」
「そう、でも私は一生涯男の子人とはお付き合いはしません。さくらも知っていると思うけど私の父は私がそう今のさくらと同じ高校1年の時に浮気をして母と離婚したの、それも父からは慰謝料どころか養育費ももらえず手に職もない専業主婦だった母は慣れないパートを2軒はしごして私と弟を育ててくれたの、それから私は男性不信になって男を大嫌いなったというのは表向きの理由になるの…本当は生まれた時から女性に愛を感じるレズビアンなの!」
 さくらも、
「私は父にも母にも捨てられて爺ちゃんに育てられたが、先生から「自分の境遇は自分でしか変えられない」と教えて頂いてからもう父と母への怨みはその時に消えたと同時にまりえ先生を大好きになったというのは先生と同じ表向きの理由になるの…本当は私も男の子にはなんの興味もなく、先生と同じレズビアンだと思います…先生」

 さくらとまりえはこの禅問答のような会話が好きでいつもと同じだが、これはお互い小さい時から保育園の優しくて綺麗な先生を好きになる性格、もしくは性癖をお互い確認していた。そして小学校や中学校、さらに高校、大学でも女子の綺麗な教諭や教師や1年、2年上の女子の先輩に憧れ身も心も好きになっていた。つまり、まりえもさくらも幼年期からのレズビアンの気があった。そしてまりえは京都教育大学時代の4年間に大好きなレズビアンの先輩数人にレズの洗礼を受けていたのでもう立派なレズビアンになっていた。ただ…この洗礼を受けたのはまりえは18歳からでこの先レズビアンとしてどんな試練があってもそれは自己責任になる。

 一方のさくらはまだ15歳の未成年、その小学校時代の教え子を担任の教諭が自宅に連れ込み性的に淫らな行為をするということはたとえ合意だとしても絶対あってはならないからだというまりえ先生の理性と教養がさくらを部屋に入れない理由だとさくらが知る絶好の機会がこの伏見稲荷大社のお山巡りハイキングになっていた。

 しかし、これはさくらが18歳になれば大好きな先生の愛を受けられるという手形のようなものでこの手形が不渡りにならないためにはさくらは京都看護学校を合格しなければならないので入試の勉強などはさほど苦にはならなかった。さらにさくらはネツトを駆使してそもそもレズビアンとは?、LGBTとは何?という勉強を始めていた。このネツトの情報というのはレズをエロ動画や興味本位の記事ばかりでしかなかったが、中にはまじめで真剣なLGBT差別を取り上げているホームページもあった。

 それから3年、さくらは難なく京都看護学校の試験に合格してまりえ先生の部屋にお泊まりで招かれることになっていた。そのさくらの背丈はまりえ先生を追い越すほどになりスタイル抜群でバストも先生のように立派な育ってはいたが、まだまだ幼さが勝る可愛いらしさでこれから大好なまりえ先生にレズの相手として抱かれるために京阪電車に乗っているとはお釈迦様でもご存知あるめい。

 やはりまりえ先生は駅で待っていてくれて満面の笑顔で「さくら、看護学校合格おめでとう」と駅頭だということも無視して抱きついてきた。そして3年ぶりに仲良く手をつないで伏見稲荷大社の裏参道から本殿へ、そして神様に合格のお礼をしてからさくらはまりえ先生のマンションに入ると同時に泣きながら抱きついていた。
                              (18話につづく)

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