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翻訳者が働いた以上のお金を稼ぐ方法(投資とか不動産収入とかではなく)

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翻訳者の報酬額の決め方の基本は、翻訳する原文の文字数です。

 

たとえば、原文が1000ワードの英文を日本語に翻訳する仕事の場合、原文の1000ワードに単価(たとえば15円とか20円とか)を掛けたものが翻訳者の報酬となることが多いと思います。

 

つまり、1000ワードの英文を単価20円で和訳する場合、翻訳料は20,000円になるという計算です。

 

そこで、翻訳者がより多く稼ごうとすると、つまり収入を増やす方法は主に次の2つです。

 

①原文のワード数がなるべく多い仕事をする

 

②単価を上げる

 

さらに、

また、同じワード数でも、翻訳するスピードが上がれば、1時間当たりに稼げる金額は増えるわけです。

 

③作業効率を上げる

 

で、この③がよく話題にされ、翻訳の収入を上げるテクニックとして重視されるのですが、多く稼ごうと思っても、それなりに限界はあります。

 

効率を上げようにも、限界があるわけです。

 

単価も、青天井というわけにはいきませんし、翻訳できるワード数を増やそうにも、1時間あたりで処理できるワード数、1日働ける時間数は限られています。

 

要するに、自分の働いた分しか稼げないわけです。

 

翻訳の仕事は、基本的にそのように認識されています。

 

言い換えると、自分の能力が稼げる上限と言うこともできるでしょう。

 

「翻訳者は体が資本」と言われるゆえんでもあると思います。

 

ところが、これを青天井にする方法があると言えばあるのです。

 

「翻訳者は自分が書いた分(作業した分)しか稼げない」という常識を覆す稼ぎ方があるといえばあるのです。

 

今日はその夢のようなお話をしたいと思います。

 

もしかしたら夢に終わってしまうかもしれませんが、翻訳者として挑戦することは可能です。

 

ハチハチハチ

 

その1つ目は、「書籍」です。

 

「翻訳家」と言うと、訳書を出版しているイメージが強いという方もいるでしょう。

 

作家の方をイメージしていただければ分かりやすいかもしれませんが、売れた部数の文だけ「印税」というものが収入として入ってきます。

 

ですので、一旦書いて出版してしまえば、あとは本の売れ行きによってはずっと収入が続いていくということです。

 

いわゆる「印税収入」ですよね。

 

もちろん、鳴かず飛ばずの出版では、夢の印税生活は望めません。

 

しかし、可能性としてはあるわけです。つまり、自分の実力次第です。

 

さらに言うと、翻訳者が出版して印税を得るためのポイントは2つ。

 

1つ目は、自分の実力。いかに、売れる本を書けるかです。

 

もう1つは、原書の実力です。原書に売れる潜在能力が備わっているかどうかが、大きなポイントになります。ここは、翻訳ではない,通常の作家さんとの違いかと思います。

 

ある意味、翻訳者の場合、売れている原書をもらうことができれば、ちょっとした「シード権」をもらえたものです。

 

ゴルフで言えば、ハンデをもらえたようなものです。

 

しかし、それが「夢の印税生活」のチケットであるとは限りません。

 

自分の翻訳の実力によっては、ミリオンセラーを鳴かず飛ばずのしょぼい本に変えてしまうことだってあるのです。

 

また、たとえばアメリカでミリオンセラーになった本であっても、仮にそれに良い和訳が付いたとしても、(題材として)あまり日本では売れないということもあるわけです。

 

時代もあるでしょう。

 

とにかく、翻訳出版業界にも「絶対」はありません。

 

しかし、アドバンテージがもらえるということは確かです。

 

かたつむりかたつむりかたつむり

 

「翻訳者は自分が書いた分(作業した分)しか稼げない」という概念を覆す、もう1つの方法があります。

 

2つ目は、量産できるものです。

 

つまり、戸籍謄本や住民票といった公文書など、定型の文書があると思います。

 

このような文書の翻訳は、ほとんどが定形の部分でできます。

 

もちろん、手を加えるべきところや、確認などが必要になる部分もあります。

 

しかし、このような定型文であれば、ひな形のようなものを作ることによって、作業を大幅に軽減することができます。

 

そして、重要な点は、その需要がいつの時代にもあるということです。

 

ですから、依頼者が増えれば増えるほど、仕事量をそれほど増やさなくても収入を増やす術になります。

 

ただし、注意点は2つほどあります。

 

1つは、単価を低く設定しすぎて、チェックの作業に要する費用を文書1件当たりの単価よりも低く設定してはいけないということです。

 

つまり、原価割れをしないような料金設定にすることです。

 

注意点の2つ目は、今後は機械翻訳との料金競争になってしまう可能性があるということです。

 

今のところ、公文書を完璧に(お客様の希望通りに)訳してくれるAIは存在しないので、必ず人の手が必要です。

 

ですので、私たち翻訳者の独占業務なわけですが、いずれは、もしかしたら(定型文ですから)AIが完璧にやってくれる時代が来るかもしれません。

 

ですので、この点は注意です。

 

 

Unsplashalmani مانيが撮影した写真

 

 

翻訳者の多くは、おそらく翻訳の作業をした分しか稼げていないと思います。

 

つまり、仕事が増えれば増えるほど収入は増えるが、それには上限があるわけです。

 

しかし、本日紹介したような仕事を導入することで、自分が実際には働かなくても収入を増やすということは可能なわけです。

 

ですので、翻訳の仕事を長い目でみて、安定させていく方法の1つとして、そういう収入源の選択肢を検討してみるというもの、ありだと思います。

 

こういう収入源があると、たとえば病気になったときや、高齢になって若いときのようにたくさん働けなくなったときに、役立ちます。

 

翻訳者というキャリアを考える際、どこかのタイミングでは検討したほうが良い選択肢かと思いますので、ずっと翻訳者をやっていこうと思っているかたは、是非検討してみてください。

 

ちなみに・・・

 

最後に誤解があるといけないので補足しておきますが・・・

 

印税生活の実態についてです。

 

印税ってどれくらいもらえるの?という疑問を持ったことがある人も多いかと思います。

 

それは、人それぞれ、出版社それぞれでまちまちなので、一概には言えませんが・・・

 

小説家の場合、一般的なのは8~12%くらいだそうです。

 

つまり、1冊1000円(税込み1100円)で、発行部数が100万部の書籍を書いて8000万円~1.2億円の印税が入るということです。

 

翻訳本の場合、印税率はもっと低くなります。著者にわたされる印税と分けることになるわけです。

 

まあ、1タイトルで100万部を売らなくとも、複数タイトルを翻訳すれば、ある程度の印税は稼げると覆います。

 

しかし、これは毎月入ってくる給料と比べると、随分と少ないですよね。

 

100万部売れるといっても1月で売れるわけではありませんから。

 

また、小説などと同様、翻訳本も1回で何万部と印刷するわけではなく、何回か分けて印刷するわけです。

 

「増刷出来!」なんて言うのを聞いたことがある人もいるかもしれませんが、増刷に増刷を重ねて100万部を達成するというわけです。

 

印税の支払いも、出版社によって違いはあるかもしれませんが、私のところは、増刷されると、増刷された分の印税をいただけます。

 

ただ、電子書籍の場合は(私の書籍も電子版もあるのですが)、実績払いです。つまり、売れた分だけの印税をいただくという条件です。

 

ですので、毎月(私の場合は四半期に1回振り込まれますが)少しずつ稼ぐという感じです。

 

電子書籍は売れる限りは印税をいただけますが、いつ売れなくなるか分かりませんし、売れなければ入ってこないものです。

 

ですので、永遠に保証されるわけではありませんが、出版をして売れゆきが良ければ、自分の作業が終わったあとも、しばらくは収入として入ってきてくれるという、優秀な稼ぎ頭になるわけですから、挑戦してみる価値は十分にあると思います。

 

万が一、ミリオンセラーなんか出せたら、最高ですよね。それは、お金では替えがたい経験だと思いますし。

 

ちなみに、過去にこんな記事も書いていますので、参考になさってみてください。

 

「増刷出来」をどう読むか知っていますか? | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)

 

 

 

ジリ貧翻訳者脱出法(パート2)出版物の「印税」って何? 翻訳業を安定させる「固定収入」 | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)

 

 

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

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