クランクセットの取り付けが終わり、コルナゴマスターは徐々にロードバイクらしい姿になってきた。
さて、次はいよいよエルゴパワーの取り付けだ。
ブラケットカバーをめくって、取り付けネジを探すとすぐに見つかる。シマノとは位置が違うんだなあ。
早速、六角レンチを差し込んで回そうとすると…、おや?回らないぞ。どうしてだろう。
私は何度も試したものの、いっこうに回すことが出来ない。
こういったときは、固定観念が邪魔をして簡単なことにも気がつかなくなるもので、私はウルトラトルクを六角レンチで回しただけに、必ず六角レンチで回すものだと信じ切っていた。
ようやくねじ穴の形が単純な六角形出はないことに気づくまでに10分以上かかった。
よく見ると、ねじ穴が星のような形になっているのだ。参ったな、これにあてはまるレンチは持っていないぞ。
私は、仕方なくその日の作業を中断せざるをえず、悲しみに暮れるしかなかった。
ネットで調べて、ようやくトルクスレンチの存在を知った私は、次の日、ホームセンターでサイズ20mmのトルクスレンチを購入した。このレンチ、名前の通り鬼締めが可能なように、普通の六角レンチと違う鋼材で出来ている。輝き方も違うが、値段も違う。一本で500円近くするのだ。普通の六角をはえらい違いだ。
20mmのトルクスレンチはその後もブレーキの取り付けで貢献することになる。さすがはカンパ。小さなネジでもパーツをきっちり締め上げられるように工夫してあるのだ。
スプロケットを取り付けた時のことも書いておこう。コンポをカンパにする場合、新規のホイール導入は避けることが出来ない。フリーの形状がシマノとカンパとは違うからだ。
私はあ○ひのにいちゃん(店長)と時間をかけて相談し、値下げされていた07のWOタイヤ用のZONDAを選択していた。チューブレスタイヤもはめられる2wayも良かったのだが、チューブレスタイヤは選択肢が少なすぎる。
コンチネンタルグランプリ4000Sを履かせたい私には、WO用で十分だった。
この時のためだけに買った工具できっちりはめる。作業自体はシマノと変わらないが、嗚呼、やはり専用工具は必要なのだ。
話をエルゴパワーに戻そう。ここは未知の領域だっただけに、試行錯誤の連続だった。やはりあったか、カンパの壁。無理なことをして、エルゴパワーが壊れなくて良かった。
ブレーキワイヤーを通す作業だが、先がなかなか出口に出てこなくて困った。C.コロンブスも言っていたけど、ほんとうに、初めてっていうのは大変だ。
やっとの思いでブレーキワイヤーとシフトワイヤーの壁を越えたかと思われたのだが、シフターをチェンジしてもシフトワイヤーがちっとも巻き取られない。
何故だ、何故だ。何か間違ったか?どこが違ったんだ??アタヽ( ̄△ ̄ゞ=ヾ ̄△ ̄)ノフタ
その日は結局解決できず、翌日バイシクルわたなべ のにいちゃんに頭を下げて、教えを請うた。
シフトワイヤーを入れる場所自体は間違っていないようだ。すると、なにが行けなかったのだろう。
私はハンドルにつけてあったエルゴパワーを取り外して、じっくり観察を始めた。すると、ワイヤーの太鼓が収まる部分がよく見えるじゃありませんか…。シマノは見えなかったけど、カンパだと丸見えなのね。
あっ、太鼓が外れている…うっΣ( ̄ロ ̄lll)。と、ようやく気づき、ワイヤーを通し直していくと、
当たり前なのだが、シフターがワイヤーを巻き取ることが出来るようになった。
シマノだと、シフトワイヤーは正しく通さないと決して出口から出てくることはないのだが、カンパだと、脇を通って、ちゃっかり出てきてしまうのだ。
こうして、一つ一つ、カンパとシマノの違いに戸惑いながらも組み付けを進めていくと、コルナゴマスターはロードバイクの姿に近づいてくる。
さあ、あと少しだ…。私は自分を励ました。