おはようございます
昨日、「なつがく~ればおもいだすぅ~♪」 で、今年の春は震災の影響で「イキイキ・伸び伸び」が不足してるとお伝えしたところ、まさに「それ!」という事例に行きあたりました。
春月愛用の和の手帳 の作者である旧暦日々コレ さんが、「穀雨 発熱は怒りの声」 として記事にされています。先月24日に、瘤ができるほどリンパ腺が腫れて、高熱を出されたとのこと。
同時期に発熱された磯嶌俊枝 さんの分析に、「そうだったのか、と合点がいきました」と続けられ、発熱の原因が激しい「怒り」だったと結論づけられていました。そして、同じような症状の出た方はほかにもいらしたと。
そうなんです。突然の激しい怒りは、発熱につながりやすいんです。4月10日の「災害時の養生法 その1 背中をほぐそう」 を受けて、感情の動きによる不調と手当てについて、シリーズ記事を書きましたけど、当時はまだ、怒りはさほど強くはありませんでしたから、発熱のことまでは書いてませんでしたね。
その後、福島原発事故の影響で、旧暦日々コレさんが書かれているように、こころを締めつけるようなニュース映像が出てきた。何の罪もない牛たちの今の姿に、どうすることもしてあげられない悲しみと無力感、そして怒りを感じられた方は多かったことと思います。
それまでも、「災害時の養生法 その4 肝の手当て」 で解説したように、さまざまな情志要因(ストレス) によって、五臓 の肝 の疏泄機能は停滞気味。しかも季節は春で、「肝が不調になるとどうなるか?」 にあるように、肝気は春の生気にあおられやすいので、なおさら。
そんなときに、強い怒りを感じれば、どうなるか?それまで、時おり詰まることはあっても流れていた気が、一気に鬱滞して熱と化し、燃え上がってしまいます。つまり、肝鬱気滞から肝火上炎 となる。そう、突然、目が赤くなったり、のどが腫れたり、頭痛がしたり、高熱を出したりします。
「災害時の養生法 その4 肝の手当て」 の中で、「日頃から血圧が高めの方は、脳卒中リスクが高まるので、要注意」としたのは、これがあるから。ひどければ、炎上した肝火によって風が生じ、それがさらに火をあおって、肝風内動という状態になります。すると、脳の血管が破れちゃう。
日ごろ温和な人でも、震災の影響によって気滞 気味なところへ、激しい怒りを感じれば、肝気は炎上します。しかも、それが春だったから、余計に高熱になったと考えられます。
もし、激しい怒りを感じたとしても、同じくらい強い悲しみを感じたとしたら、あるいは怒りが先で悲しみが後だったら、「東洋医学にみるストレスと健康の関係」 の②にあるように、「悲は怒に勝つ」ために、高熱を出すことはなかったかもしれません。
あ、だからといって、旧暦日々コレさんが悲しまなかったって言ってるんじゃないんですよ。よりどちらの感情が強かったかによりますからね。この場合、順序として、悲しみ→怒りだったでしょうし、もともとの体質も影響しますし。
一気に強い怒りを感じたワケじゃなくても、フツフツとした怒りが少しずつたまっていくのも、ある一線を超えれば、肝火上炎になることがあります。
昨日も書きましたけど、ゴールデンウィークは、そんな状態をリセットする絶好期。1日くらい、ニュース映像から遠ざかって、イキイキ・伸び伸びした時間を過ごしてくださいね。
災害時の養生法
恐怖心が強い方は→その2 腎の手当て
悲しみが強い方は→その3 肺の手当て
怒りが強い方は→その4 肝の手当て
心配で仕方ない方は→その5 脾の手当て
その6 棒灸のススメ とその7 丹田(腹式)呼吸 も合わせてどうぞ。
一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。
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