災害時の養生法 その2 腎の手当て | 春月の『ちょこっと健康術』

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体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


千葉の鴨川シーワールドで、アクアマリンふくしまから避難してきたゴマフアザラシのクララに、4月7日赤ちゃんが生まれたとのニュース がありました。大きな地震にも、臨月の状態での長距離移動にも負けず、無事の出産。親子とも元気な様子にホッとしますね。


「災害時の養生法 その1 背中をほぐそう」 をお届けしましたが、昨日いらしたお客様たちも、一様に背中のコリがいつもより強く出ていました。コメントをお寄せくださった方にも当てはまるご様子。ふだんの生活でも、ストレスで硬くなりやすい背中です。放っておかないで、ほぐしてくださいね。


東洋医学では、感情の動きを七情 (しちじょう)と言い、七情が過剰になると、五臓 に影響して、気の流れに障害が発生し、病気の原因(内因)になると考えます。


平和な午後に突然おきた大きな地震、立て続けに襲った誰もが予想できなかったほどの大きな津波。そのとき感じた驚愕と恐怖は、ニュース映像をみていただけでも相当なものでしたから、その場にいたとなれば想像を絶します。


大きな驚愕と恐怖は、東洋医学講座のNo.13 あるいはNo.30 にあるように、を傷つけます。その瞬間は、腎気が乱れて動転し、腎気が下がって失禁するなんてことが起こりますが、その後、腎の回復が遅れると、さまざまな不調が出てきます。


腎が弱って生じる不調は、

・腰痛、足腰が弱る

・呼吸が浅い

・むくみ

・顔色がくすんで黒っぽい

・手足のほてり、のぼせ

・寝汗、夜間の微熱

・からだの冷え(特に腰の冷え)

・耳鳴り、難聴

・歯のぐらつき

・白髪、抜け毛

・おねしょや失禁・尿閉などの排尿障害

・便秘・下痢などの便通異常

・生理不順、月経困難、閉経、流産、ED

・子どもの発育遅延

など。


背中のコリや痛みが、腰(腎兪のツボ付近)に出ているようならば、腎が弱っているかもしれません。とくに、気虚タイプ さんは弱りやすいので、食事や生活に気をつけて、腎を元気にしましょう。


1 腎を元気にする食材

羊肉、ウナギ、ドジョウ、スッポン、エビ、ヒジキ、ナマコ、ヤマイモ、キクラゲ、ソラマメ、ニラ、セロリ、オクラ、ナメコ、納豆、クルミ、クコの実、黒ゴマ、黒米、ギンナンなど、

いわゆる精のつくもの、黒いもの、鹹味のものがよいとされていますが、食養生の基本は「バランス」なので、そればっかりを食べるのではなくて、全体の中で「ちょっと足す」ようにしてくださいね。


2 腎を元気にするツボ

腎兪太渓復溜関元気海命門湧泉 など、「ツボの上手なみつけ方と刺激のしかた」 も参考にして、手当てしてくださいね。


3 腎を元気にする養生法

① 腹式呼吸 (丹田呼吸)

② 青竹踏み

③ 足湯

④ ウォーキング、軽い体操

⑤ 腰のストレッチ、腰を温める、腰をさする

⑥ つらいときは無理せず横になる


お年寄りは、もともと老化によって腎が弱っているところに、この災害を受けたワケですから、よりダメージが大きい可能性があります。もし、急に老けこんだように見えたら、腎が弱っている証拠。食事に気をつけてあげたり、一緒に腹式呼吸したり、腰や土踏まずをさすってあげたりしてくださいね。


今日は11日。あらためて、東日本大震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、被災された方々にお見舞い申し上げます。


一天一笑、今日も笑顔でいい1日にしましょう。


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木蓮

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