第2話の法廷パート2回目開始。
■Trial, Part 2(法廷【その2】)
Susato
And in my own small way, I shall do everything I can to
help you.
Ryunosuke
...I always appreciate your help, Miss Susato.
スサト
わたしも。ササヤカですが、
全力でお助けいたしますとも!
ナルホド
‥‥寿沙都さん‥‥
Ryunosuke「‥‥いつも助かっています、Susatoさん」
日本語版では、
「寿沙都さん‥‥」
(寿沙都さん‥‥)
「成歩堂さま‥‥」
「(人名)‥‥」
といった、名前だけをつぶやくセリフが多数あります。
名前だけ呼びかけるといっても、それまでの話の流れや、キャラの表情・動きで何を言いたいのか、どういう気持ちか推し量ることはできますし、解釈がプレイヤーごとに違うとしても、それもまた面白い。
なのですが、英語版の場合、「名前だけつぶやくセリフ」のほぼ8割くらいは、上のように具体的な内容にローカライズされています。たぶん意図的にやっているんだろうと思うんですが、理由はよくわかりません。
Juror No. 4
Arrest him, I say! Arrest him at once!
And let him feel the sting in my tail!
4ゴウ
逮捕よ! 今すぐ逮捕して!
瓦斯でパンパンの部屋に放りこんでやる!
the sting in my tail:直訳で「尻尾で刺す」、最後に一撃くわせてやる、ということで「後味の悪さ、皮肉、驚くような内容」の意味あい。
Juror No. 4「逮捕よ! 今すぐ逮捕して! 後悔するような目に合わせてやる!」
ということで、日本語版とは全然別の話になっているのですが、海外向けにも発売することを踏まえれば配慮が必要な箇所だったと思います。
ガス室 - Wikipedia
Shamspeare
'I know thee not, old man. Fall to thy prayers.'
Do I know thee, or know thee not?
Methinks 'tis all I can know that thy destiny mingles with
mine.
Ryunosuke
You lost me at the first 'thee'.
Shamspeare
Zounds, sir! Thou must learn the English tongue afore
thou turns thy hand to lawyering!
Ryunosuke
(I did. But I must have missed the Archaic Elizabethan
lecture...)
ペテンシー
“おまえなど知らぬ、老人よ。
お祈りでもしているがよいだろう”
‥‥我は汝を知り、
そしてまた、我は汝を知らず。
ただただ数奇な運命だけが、
我らを結びつけていたのです。
ナルホド
‥‥すみません。なにを言ってるのか、
サッパリわかりません。
ペテンシー
おお。法律の前に、まずは英国語を
学ぶことをオススメするしだい。
ナルホド
(‥‥それなりに
勉強してきたつもりだけど‥‥)
ちょっと長めに引用しました。
これまでも解説した通り、Shamspeareは古い英語(参照:初期近代英語 - Wikipedia)で喋るので、龍ノ介じゃありませんが「なにを言ってるのかサッパリわかりません」と言いたくなります。w
英語版だと、Shamspeareのセリフの後、
Ryunosuke「最初の『thee』の後からサッパリわかりません。」(You lost me at the first 'thee'.)
と、正直に答えています。w
「thee」は「汝を」の意味、昔の英語の二人称ですね。
最後の心の声は、
Ryunosuke「英語の勉強はしてきたけど、昔のエリザベス朝の英語についての講義は受けそこなってしまった‥‥」(I did. But I must have missed the Archaic Elizabethan lecture...)
大学では英語学部の龍ノ介ですが、実用的な現代英語を勉強してきたってことなのでしょうか。難易度の高いコックニーもきちんとリスニングし理解できている時点で、やっぱりすげぇやと私は思ってしまうんだけども。
Van Zieks
As a rule, I fill my hallowed chalice up to seven times
during any one trial.
Ryunosuke
(You might want to keep that information to yourself.)
バンジークス
‥‥私は、審理中に重ねる
《神の聖杯》は、7つまでと決めている。
ナルホド
(けっこう重ねるな‥‥)
Ryunosukeのツッコミが「その個人情報、おおっぴらにしなくてもいいんじゃないかな‥‥」ですね。w
Shamspeare
I assure you, I'm not such a buffoon that I have to kiss
pipes!
ペテンシー
瓦斯管と“接吻”をかわすほど
ひょうきん者ではないッ!
英語版だと「ひょうきん者」のところが「buffoon(道化師)」になっています。役者っぽい表現になっていますね。
Van Zieks
Objetion!
...This is no summanation examination.
This is a farce.
バンジークス
異議あり!
‥‥日本人よ。これはもはや、
《最終弁論》とは呼べぬ。
Van Zieks「これはもはや《最終弁論》とは呼べぬ。《喜劇》だ。」
ここも役者くずれのShamspeareに合わせた表現になっています。
Juror No. 4
I agree. This month's edition of 'Engineering Thumbs' was
quite fascinating.
4ゴウ
たしかに‥‥今月号の『技師の親指』も
たいそう、おもしろうございました。
ホームズ原作ネタですね。短編集第1作「The Adventures of Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズの冒険)」に収録された短編「The Adventure of the Engineer's Thumb(技師の親指)」から。
ここは指痕の話をしているシーンですが、『技師の親指』は指紋も指痕も登場しない話です。
Van Zieks
A term found only in second-rate novels featuring
third-rate 'great detectives'...my Nipponese friend.
バンジークス
“名探偵”が活躍する三文小説でしか
聞かない、安いコトバだ‥‥日本人。
「真犯人(true culprit)」という言葉について。
Van Zieks「三流の『名探偵』が活躍する、二流の小説の中にしか出てこない言葉だ」
と、さんざんな言われようの末にビリジアンの召喚に成功。次回に続く。
次 法廷【その3】
英語版「大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-」解説
・英語版「大逆転裁判1」解説はこちら
・Escapades(番外編 ランドストマガジン)解説へ
■大逆転裁判2
○Episode 1 The Adventure of the Blossoming Attorney(第1話 弁護少女の覚醒と冒險)
1.法廷【その1】
2.法廷【その2】
○Episode 2 The Memoirs of Clouded Kokoro(第2話 吾輩と霧の夜の回想)
1.探偵【その1】~探偵【その2】
2.法廷【その1】
3.探偵【その3】
4.法廷【その2】
5.法廷【その3】
○Episode 3 The Return of the Great Departed Soul(第3話 未来科学と亡霊の帰還)
1.探偵【その1】(1)
探偵【その1】(2)
2.法廷【その1】
3.法廷【その2】
4.探偵【その2】(1)
探偵【その2】(2)
5.法廷【その3】
6.法廷【その4】
○Episode 4 Twisted Karma and His Last Bow(第4話 ねじれた男と最後の挨拶)
1.探偵【その1】(1)
探偵【その1】(2)
2.法廷【その1】
3.法廷【その2】
4.探偵【その2】
○Final Chapter The Resolve of Ryunosuke Naruhodo(最終章 成歩堂龍ノ介の覺悟)
1.法廷【その1】
2.探偵【その1】
3.法廷【その2】
4.法廷【その3】
5.終幕
■Trial, Part 2(法廷【その2】)
Susato
And in my own small way, I shall do everything I can to
help you.
Ryunosuke
...I always appreciate your help, Miss Susato.
スサト
わたしも。ササヤカですが、
全力でお助けいたしますとも!
ナルホド
‥‥寿沙都さん‥‥
Ryunosuke「‥‥いつも助かっています、Susatoさん」
日本語版では、
「寿沙都さん‥‥」
(寿沙都さん‥‥)
「成歩堂さま‥‥」
「(人名)‥‥」
といった、名前だけをつぶやくセリフが多数あります。
名前だけ呼びかけるといっても、それまでの話の流れや、キャラの表情・動きで何を言いたいのか、どういう気持ちか推し量ることはできますし、解釈がプレイヤーごとに違うとしても、それもまた面白い。
なのですが、英語版の場合、「名前だけつぶやくセリフ」のほぼ8割くらいは、上のように具体的な内容にローカライズされています。たぶん意図的にやっているんだろうと思うんですが、理由はよくわかりません。
Juror No. 4
Arrest him, I say! Arrest him at once!
And let him feel the sting in my tail!
4ゴウ
逮捕よ! 今すぐ逮捕して!
瓦斯でパンパンの部屋に放りこんでやる!
the sting in my tail:直訳で「尻尾で刺す」、最後に一撃くわせてやる、ということで「後味の悪さ、皮肉、驚くような内容」の意味あい。
Juror No. 4「逮捕よ! 今すぐ逮捕して! 後悔するような目に合わせてやる!」
ということで、日本語版とは全然別の話になっているのですが、海外向けにも発売することを踏まえれば配慮が必要な箇所だったと思います。
ガス室 - Wikipedia
Shamspeare
'I know thee not, old man. Fall to thy prayers.'
Do I know thee, or know thee not?
Methinks 'tis all I can know that thy destiny mingles with
mine.
Ryunosuke
You lost me at the first 'thee'.
Shamspeare
Zounds, sir! Thou must learn the English tongue afore
thou turns thy hand to lawyering!
Ryunosuke
(I did. But I must have missed the Archaic Elizabethan
lecture...)
ペテンシー
“おまえなど知らぬ、老人よ。
お祈りでもしているがよいだろう”
‥‥我は汝を知り、
そしてまた、我は汝を知らず。
ただただ数奇な運命だけが、
我らを結びつけていたのです。
ナルホド
‥‥すみません。なにを言ってるのか、
サッパリわかりません。
ペテンシー
おお。法律の前に、まずは英国語を
学ぶことをオススメするしだい。
ナルホド
(‥‥それなりに
勉強してきたつもりだけど‥‥)
ちょっと長めに引用しました。
これまでも解説した通り、Shamspeareは古い英語(参照:初期近代英語 - Wikipedia)で喋るので、龍ノ介じゃありませんが「なにを言ってるのかサッパリわかりません」と言いたくなります。w
英語版だと、Shamspeareのセリフの後、
Ryunosuke「最初の『thee』の後からサッパリわかりません。」(You lost me at the first 'thee'.)
と、正直に答えています。w
「thee」は「汝を」の意味、昔の英語の二人称ですね。
最後の心の声は、
Ryunosuke「英語の勉強はしてきたけど、昔のエリザベス朝の英語についての講義は受けそこなってしまった‥‥」(I did. But I must have missed the Archaic Elizabethan lecture...)
大学では英語学部の龍ノ介ですが、実用的な現代英語を勉強してきたってことなのでしょうか。難易度の高いコックニーもきちんとリスニングし理解できている時点で、やっぱりすげぇやと私は思ってしまうんだけども。
Van Zieks
As a rule, I fill my hallowed chalice up to seven times
during any one trial.
Ryunosuke
(You might want to keep that information to yourself.)
バンジークス
‥‥私は、審理中に重ねる
《神の聖杯》は、7つまでと決めている。
ナルホド
(けっこう重ねるな‥‥)
Ryunosukeのツッコミが「その個人情報、おおっぴらにしなくてもいいんじゃないかな‥‥」ですね。w
Shamspeare
I assure you, I'm not such a buffoon that I have to kiss
pipes!
ペテンシー
瓦斯管と“接吻”をかわすほど
ひょうきん者ではないッ!
英語版だと「ひょうきん者」のところが「buffoon(道化師)」になっています。役者っぽい表現になっていますね。
Van Zieks
Objetion!
...This is no summanation examination.
This is a farce.
バンジークス
異議あり!
‥‥日本人よ。これはもはや、
《最終弁論》とは呼べぬ。
Van Zieks「これはもはや《最終弁論》とは呼べぬ。《喜劇》だ。」
ここも役者くずれのShamspeareに合わせた表現になっています。
Juror No. 4
I agree. This month's edition of 'Engineering Thumbs' was
quite fascinating.
4ゴウ
たしかに‥‥今月号の『技師の親指』も
たいそう、おもしろうございました。
ホームズ原作ネタですね。短編集第1作「The Adventures of Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズの冒険)」に収録された短編「The Adventure of the Engineer's Thumb(技師の親指)」から。
ここは指痕の話をしているシーンですが、『技師の親指』は指紋も指痕も登場しない話です。
Van Zieks
A term found only in second-rate novels featuring
third-rate 'great detectives'...my Nipponese friend.
バンジークス
“名探偵”が活躍する三文小説でしか
聞かない、安いコトバだ‥‥日本人。
「真犯人(true culprit)」という言葉について。
Van Zieks「三流の『名探偵』が活躍する、二流の小説の中にしか出てこない言葉だ」
と、さんざんな言われようの末にビリジアンの召喚に成功。次回に続く。
次 法廷【その3】
英語版「大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-」解説
・英語版「大逆転裁判1」解説はこちら
・Escapades(番外編 ランドストマガジン)解説へ
■大逆転裁判2
○Episode 1 The Adventure of the Blossoming Attorney(第1話 弁護少女の覚醒と冒險)
1.法廷【その1】
2.法廷【その2】
○Episode 2 The Memoirs of Clouded Kokoro(第2話 吾輩と霧の夜の回想)
1.探偵【その1】~探偵【その2】
2.法廷【その1】
3.探偵【その3】
4.法廷【その2】
5.法廷【その3】
○Episode 3 The Return of the Great Departed Soul(第3話 未来科学と亡霊の帰還)
1.探偵【その1】(1)
探偵【その1】(2)
2.法廷【その1】
3.法廷【その2】
4.探偵【その2】(1)
探偵【その2】(2)
5.法廷【その3】
6.法廷【その4】
○Episode 4 Twisted Karma and His Last Bow(第4話 ねじれた男と最後の挨拶)
1.探偵【その1】(1)
探偵【その1】(2)
2.法廷【その1】
3.法廷【その2】
4.探偵【その2】
○Final Chapter The Resolve of Ryunosuke Naruhodo(最終章 成歩堂龍ノ介の覺悟)
1.法廷【その1】
2.探偵【その1】
3.法廷【その2】
4.法廷【その3】
5.終幕