(2023年 印象に残った演奏会) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

2023年に聴いたコンサートのうち、とりわけ印象に残ったものを挙げたいと思う。

なお、演劇・展覧会などは、今回の選定からは除外する。

オペラ、バレー、ミュージカル、コンクール、マスタークラスは含むこととする。

あと、聴けなかったプログラムがあったり、印象に残った曲とそれほどではない曲があったりした場合、演奏曲目の一部しか記載していないこともある。

なお、前回(2022年)の印象深いコンサートについては、リブログ元の記事をご覧いただきたい。

また、それ以前の年についてはこちら。

 

2016年 印象に残った演奏会

2017年 印象に残った演奏会

2018年 印象に残った演奏会

2019年 印象に残った演奏会

2020年 印象に残った演奏会

2021年 印象に残った演奏会

2022年 印象に残った演奏会

 

 

 

 

 

まず、2023年に行ったコンサートの数。

 

1月 2回

2月 3回

3月 3回

4月 4回

5月 4回

6月 3回

7月 4回

8月 4回

9月 4回

10月 3回

11月 2回

12月 2回

計 38回

 

2023年は、2022年よりも多くのコンサートに行った。

コロナ禍がおさまってきて、コンサートの総数自体もコロナ前の状況に戻ってきたためだろう。

 

 

 

 

 

次に、印象に残るコンサート10選(順序は時系列)。

 

3月5日 沼尻竜典 指揮 京都市交響楽団 ヴァーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」

6月8日 山本貴志(Pf) ショパン:ノクターン第2番、バラード第3番、4つのマズルカop.24、舟歌、序奏とロンド、ラフマニノフ:前奏曲op.3-2、op.23-4、楽興の時、ショパン:ノクターン第16番

6月16日 シャルル・デュトワ 指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団 フォーレ:「ペレアスとメリザンド」、ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番(上野通明(Vc))、ストラヴィンスキー:「ナイチンゲールの歌」、ラヴェル:ラ・ヴァルス

7月23日 高野百合絵(Sop) 大西宇宙(Bar) 平野和(Bar) 他 佐渡裕 指揮 兵庫芸術文化センター管弦楽団 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」

7月31日 石井楓子(Pf) ラヴェル:古風なメヌエット、ブラームス:間奏曲op.117-2、ヘンデル変奏曲、グリーグ:抒情小曲集より抜粋

8月4日 永江真由子(Fl) 篠﨑和子(Hp) 飯森範親 指揮 日本センチュリー交響楽団 モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲

8月20日 亀井聖矢(Pf) 藤岡幸夫 指揮 関西フィルハーモニー管弦楽団 プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番

9月23日 京都アルティ弦楽四重奏団 モーツァルト:弦楽四重奏曲第21番、ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番「ラズモフスキー第2番」

11月18日 沼尻竜典 指揮 京都市交響楽団 ヴァーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲、「トリスタンとイゾルデ」第1幕前奏曲と愛の死、「ニーベルングの指環」より抜粋

12月3日 古海行子(Pf) J.S.バッハ:イタリア協奏曲、シューマン:謝肉祭、リスト:愛の夢第3番、ピアノ・ソナタ

 

以上である。

あまり悩まずに10個選ぶことができた(カーチュン・ウォンや西本智実などいくつかの演奏会については悩んだが)。

 

 

 

 

 

さて、上記の10のコンサートから、印象に残るものを3選まで絞るとすると、下記のようになる(順序は時系列)。

 

7月23日 高野百合絵(Sop) 大西宇宙(Bar) 平野和(Bar) 他 佐渡裕 指揮 兵庫芸術文化センター管弦楽団 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」

8月4日 永江真由子(Fl) 篠﨑和子(Hp) 飯森範親 指揮 日本センチュリー交響楽団 モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲

11月18日 沼尻竜典 指揮 京都市交響楽団 ヴァーグナー:「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕前奏曲、「トリスタンとイゾルデ」第1幕前奏曲と愛の死、「ニーベルングの指環」より抜粋

 

以上である。

山本貴志、石井楓子、亀井聖矢、古海行子といった名ピアニストたちの熱演を外すのは心苦しいが、悩んだ末に上の3つを選んだ。

 

 

 

 

 

これ以上に絞るのは非常に難しいけれど、それでもあえて2023年のMVPを選ぶとすると、

 

7月23日 高野百合絵(Sop) 大西宇宙(Bar) 平野和(Bar) 他 佐渡裕 指揮 兵庫芸術文化センター管弦楽団 モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」

 

ということになるだろう。

永江真由子の清々しいフルートや、沼尻竜典の比類ないヴァーグナーも捨てがたいのだけれど、一番印象深いものはと言われると、この「ドン・ジョヴァンニ」を挙げたい。

日本人器楽奏者がしばしば西洋人以上の実力を持つようになったのに対し、日本人歌手はまだもう一歩と思っていたのだが、今回の高野百合絵の見事なドンナ・アンナは、世界でもトップクラスだと感じた。

他の歌手陣もみな水準以上で穴がほとんどなく、日本のオペラが本場以上のレベルとなる日が来るのもそう遠くないのかもしれない。

 

 

 

 

 

皆様、2023年も弊ブログのマニアックな話題にお付き合い下さり、誠にありがとうございました。

更新をさぼりすぎて、もうすでに2024年も半分以上終わってしまいましたが、少しずつでも再開できたらと思っています。

もしよろしければ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

 


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