楠木正成は雲で「天変地異」を読んでいた
4種類の不吉な雲
さらに、歴史上の文献にも地震雲の記述が見られる。
それは'宝暦9年1759年)予州(現在の愛媛県)松山の法眼明逸が書き残した書物『通機図解』である。
なかには南北朝時代の武将・楠木正成が兵法戦略上、日頃から空を見上げて、雲の様子などから地震や嵐など天変地異を予測していたことが紹介されている。
「私の手元にあるいちばん古い資料は、楠正成が書き残した『通機図解』です。
この書物のなかには'48種類の雲がイラストで残されています。
ほとんどは雨や嵐に関するものですが、地震雲についても4種類の雲が図とともに解説されています」
(前出・鹿嶋氏)
その資料によれば'地震雲については次のように説明されている。
●黒帝第十九則
「黒帝は倶るべき雲気なり。
この雲いづれば大風大雨のしるしなり。
或は洪水家を流し田畠を損する事あり。
或は其目風雨する事もあり。
あるひほ明日、酉戊の刻より大に風雨すべきの兆あり。
よく用心すべし。
もし其日雨な-明日雨なきときは三日の後、大に地震す。
大抵この雲気は九月より早春に至るまでは地震すべしと知るべし」
●竜虎第十五則
「竜虎の気巳午の時にいで1日輪の近き所にか1れば未申の時に雷鳴り雨降る。
もし未申の時魁にいづれば西成の刻大に雨ふるのしるしなり。
この雲九月の節より後四月の節までにいづれば地震大にふるひ山崩れ家損し人畜をなやまし草木を埋むべきしるしなり」
●火蛇第十二則
「火蛇の別とはそのかたち、赤-して大蛇などの様にて多-むらがりたるゆえなるべし。
これも長き早の気なり。
五月六月七月の間にて壬子の後、丁巳の前に出るものなり。
是雲気あらほれて大凡六十日の早と心得べし。
これも天災なり。
繭るとも益なかるべし。
此時井に水な-て日用をかゝば、井の上より松明を焼てつりさぐべし。
水をのづから出づ。
井中へ人を入る事なかれ、必ず死すと云えり」
●競囲第四則
「この雲の出るを競園と云、洪水の気と知るべし。
朝日の出るとき、日輪の前後左右をとりまはし撃は蛇のうちかこみ大小となくむらがり集りて打囲たる如-に見ゆるものなり。
是雲いづるときは其目の申の刻より大風ふきおこり大雨ふり大雷なり電おはく沙をとばし石を走らしむ。
其後太陽、月の周囲に虹がかかるも翌日翌々日に風雨強-天候は長-良-ならず、注意を要す。
或は雨なきほ大地震の前兆なり」
また、日蓮上人の『立正安国論』にも「天に一一筋の雲立ち、地震え」と記されている。
さらに近代になると、あまり知られていないが、京都と名古屋の民間研究者二人が'地震雲によって関東大震災を予知していたのだ。
それは椋平広吉氏とい-京都府宮津在住の民間研究者、もう一人は高梨宝山氏という仙台出身で名古屋在住の儒教学者だった。
関東大震災の予知情報は当時、椋平氏は京都の宮津から東京の知人に宛てた電報で、高梨氏は名刺大の赤い警告のビラを枚撤-ことで知らせようとした。
「この二人は学者ではないわけですが、いずれも地震雲の観察によって予知したのです。
椋平氏については私自身に地縁がある方で、京都の宮津湾に毛島という名の小さな浮き島がありますが、掠平氏はこの島の上空に出る雲を観て予知したそうです。
後年、この椋平氏を高-評価した人がいました。
大正から昭和にかけてへ気象庁の前身である中央気象台で第五代目台長を務めた藤原咲平氏です。
『もし将来へ日本でノーベル賞をもらえるなら、椋平氏が候補だろう』とまで発言しており、椋平氏の研究に対しては大変な評価を与えていました」
(鹿嶋氏)
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