丹波山地'和歌山市'京都市街に〝地震の巣″
一度起きると大害に
内陸型大地震の〝巣″として注目されている近畿地方。
近年発生した地震を見ても'確実にプレート境界型の巨大地震へのプロセスをたどっていることが確認できる。
内陸型地震の阪神大震災と鳥取県西部地震に加え、フィ-ピソ海プレート内の地震である芸予地震'そして紀伊半島沖地震。
陸と海のプレートがまさにひしめき合っている状況なのだ。
「注目されるのは丹波山地と和歌山市付近です。
丹波山地は有馬・高槻断層帯に連なり、そのさらに西が阪神大震災を起こした野島断層につながっています。
丹波山地では震災後へ微小地震が増えていたのですが、ここ5年ほど落ち着いて静穏期に入っています。
一方、和歌山市付近は逆に微小地震が続いている。
体感できない小さな地震ですが、それが増えたり減ったりするのは地殻活動のサインですから、要注意です」
防災科学技術研究所の岡田義光企画部長は、この2ヵ所に注目しているひとりだ。
「特に丹波山地は、近畿地方では例外的に普段から地震が多い地域で、〝地震の巣″といわれてきた場所です。
それだけ地殻活動が活発な地域ですがそれは近畿地方全体に加わる力に敏感に反応している結果ともいえます。
つまり、丹波山地の動きが周辺の断層に影響を与えているというよりは、その周辺の異常をいち早-示すインジケーター的な場所だと考えられます」
(岡田部長)
近畿北部の丹波山地で変化が観察されているというのだ。
M3以下の、体に感じにくい微小地震の数が極度に減少している。
この一帯はもともと微小地震が頻繁に観測される地域だが'(2003年1月頃から沈静化している2002年に(2300回も発生していたのが、2003年には1332回とほぼ半減した。
現在も同様な傾向に変化はない。
みかたはなおれ前出の梅田教授は、京都の市街地のすぐ横を通っている「三方・花折断層帯」に注目する。
この断層帯は、琵琶湖の西岸に沿う形で'北は若狭湾沿いの三方付近から南は京都市まで約100KMにおよぶ活断層だ。
「実は、阪神大震災の前の状態と非常に似ているのです。
阪神大震災は1995年1月に起きましたが'1992年から1994年にかけ微小地震が例年の半分以下になった。
現在、この断層帯では、2003年3月頃から周辺の微小地震が減少しています。
減少そのものは'観測以来5年に一度程度見受けられるものですが、危供されるのは、この後また微小地震が発生し始めるのか'それとも阪神大震災のときと同様に群発地震が続発するのかということです。
阪神大震災の際には'微小地震が減少した後、急激にストレスを発散させるかのように群発地震が立て続けに起こった。
そしてそのまま一気に阪神大震災へと至ったのです。
条件付きとはいえ、内陸型の巨大地震発生の可能性は否定できません」
近畿地方での地震の特徴を前出・岡田氏は別角度から、こう指摘する。
「普段は地震が少ないのに'1度起きると大災害になる。
これが近畿での地震の特徴です。
過去100年間を見ても'死者が1000人以上出た地震災害のほとんどは近畿です.
その理由としては、活断層が近畿の都市部に密集している事情が挙げられます」
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