巨大地震と地震雲画像_ 002


北海道、東北沿岸に出された警戒情報


20分以内で、全域危険に


あのスマトラ島沖地震から約半年が経った2005年6月22日には、政府の中央防災会議の専門調査会(座長・溝上恵東京大学名誉教授)が、三陸や北海道東部で大地震が起きた場合、巨大津波発生の恐れがあると警鐘を鳴らした。


これは北海道から千葉県沖の太平洋に延びる日本海溝・千島海溝周辺で予想される八つの地震を想定し、その揺れや津波の大きさを予測したものだ。


対象とされた地震は、根室沖・釧路沖の地震(予想されるMは8・3、最大震度6弱)、十勝沖・釧路沖の地震(M8・2、最大震度6強)、三陸沖北部の地震(M8・3~8・4、最大震度6弱)、宮城県沖の地震(M7・6~8・2、最大震度6弱)など八つの地震だが、なかでも大規模な津波が起きると予想されたのは、先に記した1896年の「明治の三陸地震津波」(M8・5で、約2万2000人が犠牲となった)と同じ型の地震が起きた場合だ。


予想される津波の大きさは、三陸海岸を中心に、東北地方の広い範囲で5m以上の津波が押し寄せ、危慎される大津波は宮古市で約22m、大船渡市では約21mになるだろう、というのだ。


また、この地域でこれまで起きている「500年間隔地震」が起きた場合には、北海道東部のほとんどの海岸に5m以上の津波が襲来し、えりも町や広尾町には15m以上の大津波がくる可能性があると予測している。


危惧される津波の大きさも心配だが、いずれの地震でも津波の襲来は、地震発生から「30分」程度だとしうことだ。


さきに想定された、東海・東南海・南海地震では、地震直後(20分以内) に数mの大津波が来るとされている。となれば、日本列島の沿岸約3万5000kmは、全域津波の危険にさらされていることになる。


津波の観測・予測システムは整備されつつあるものの、一方の住民の避難場所や避難方法などの対策が十分でないこともまた事実だからだ。


    <緊急>週刊現代特別取材班編…

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