8年前誌上で予知した専門家が'新たに警告
信濃川地震帯は要注意
大惨事を引き起こした新潟県中越地震だが、「近い将来に地震が起きる可能性が高い」地域のひとつとして、以前からこの地震を予測していた専門家がいる。
その見解を紹介しよう。
地震予知連絡会の大竹政和会長だ。
氏の地震予測は、歴史的な地震の繰り返しのサイクルから次の地震を割り出す手法ではなくプレ-トの動きの子細な観察と分析から生まれる。
大竹氏によれば、新潟県中越地震が起きた地域は「信濃川地震帯」と呼ばれ、ユーラシアプレ1-と北米プレートが互いに押し合っている場所。
片方の岩盤がもう片方に乗り上げる形でずれる「逆断層型」地震だった。
「今回地震が起きた長岡から長野にかけての地域は、約180年前に起きた越後三条地震(1828年M6・9)以来、長い間大きな地震が発生していない『空白域』だったのです。
もし次に起きるならその北側か南側だろうと予測していたら、南側で起きました。
ただ問題は、蓄えられたエネルギーは、今回の地震でもまだ解消し切れていないだろうということです.
信濃川地震帯でまた地震が起きるとすれば M7前後になるでしょう」
さらに大竹氏は、続ける。
「新潟市から長岡市にかけての部分には、いまのところ活断層は発見されていません。
しかし'この地域は河川によって運ばれた厚い堆積層に覆われている。
その下にある活断層の有無を判断するには、綿密な調査が必要です」
このことは、長年にわたり利根川をはじめ多-の河川によって土砂が運ばれ続けてきた関東平野にも同様のことがいえる。
つまり'東京は分厚い堆積層の上にあり、その底でなにが轟いているのか想像もつかないのだ。
日本列島は確実に'プレー-型の巨大地震の前に見られる直下型地震のシリーズに入っている。
しかも恐ろしいことに'内陸型地震はプレート型に比べ、発生を予測しにくく、そのうえ'いつどこで起こっても不思議ではない。
さらにもうひとり、新潟での地震発生を予知していた専門家がいる0
それも8年以上も前に、週刊現代誌上で予知していたのである.
1996年3月23日号「ついに来る『東海・房総・新潟』大地震のⅩデー」の記事中で、「1997年、新潟県の長岡にM7クラスの大地震が起きる可能性が高い」と明言していた'東大地震研究所の恒石幸正助手(当時)だ。
氏は大地震の到来を予測する際に、「東海地震」「新潟周辺」「日本海側」の地震の関連性に着目してきた専門家である。
恒石氏が改めて解説する。
「私は'まず日本海側で海溝型の大きな地震が起きてからへ次に新潟周辺で内陸型の地震が起き、そして東海地域で巨大な海溝型の地震が起きるのではないかと考えたのです。
そこで歴史的な地震の発生を調査したのです」
例えば'1833年に「日本海側」で山形沖地震が発生。
その14年後の1847年には「新潟周辺」で善光寺地震(M7・4)が起きた。
そしてさらに7年後の1854年に安政東海地震が起きたっこれで1定のパターンが確認できるという。
また、恒石氏によれば、東海地震が起きる前にはM6-7クラスの大地震が150年周期で起きているが、現段階ではすでに1983年に秋田沖で日本海中部地震が発生し、津波被害を出している。
そういったことから、次に新潟周辺で起きる地震の発生を善光寺地震から150年後の1997年と予測したのだ。
「1997年」という時期はともか-、恒石氏は「それほど逼迫しているという意識だった」と語る。
湖E5そして、さらに傾聴すべき予測を恒石氏は披涯する。
「私が訴えたいのは、新潟にはもっと大きな地震が来る危険性があるということです。
今回の地震は、その露払いのようなものに過ぎない可能性があります」
その根拠はこうだ。
「『長岡平野西緑断層』という今回の地震の震源より少し北にあるも三島町から日本海まで伸びる約003にも及ぶ巨大な断層が不気味です」
長岡平野西縁断層は逆断層といわれるタイプのもので、何十万年と時間を経るうちに断層を境に互いの地層が1500m以上もズレてしまっているという。
この逆断層が動く危険性が高まっているのだ。
「ここで地震が起きれば、少な-見積もってもM7.4程度の大規模な地震になるでしょう。
この地震の予想震源域は現在、空白域になっていますが、それを取り囲むよ-に、ドーナツ状の周辺の地域ではすでに地震が繰り返し起きています」
例えば、1990年12月7日にM5・5.1995年4月1日と2日にM6・0とM5・2の地震を周辺地域で記録している。
「これらは比較的大きな地震であって'もっと小さな地震は無数にこのドーナツ状の地域で起きています。
今回の新潟県中越地震は、このドーナツ地域に発生する地震の.ひとつに過ぎないのです」
今回の震源より少し北に行った信濃川西岸の地域に、将来起きる大地震の震源域があるというのだ。
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