FACT Kazukiさんのギター製作13(ネック組込編2) | ESPギタークラフト・アカデミー東京校のブログ☆

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楽器の街・御茶ノ水にある「ESPギタークラフト・アカデミー(GCA)東京校」
楽器メーカー(株)ESPが直接運営するギター製作を学ぶことができる学校です。
授業風景や製作・リペアを中心に楽器の事、日々の出来事をアップしていきます!

こんにちは、ESPギタークラフト・アカデミーです。国内でも屈指のHR/HM系ギターメーカーのSCHECTERからの依頼による、ロックバンドFACTのKazukiさんのシグネイチャーモデルの製作記です。

FACTのメンバーがESPギタークラフト・アカデミーの学生と一緒に実習教室で作業し、自身のモデルを自分で製作するというビックリ企画です。

詳しいいきさつは第1回目のブログにあります。過去記事はコチラから↓↓

FACT Kazukiさんのギター製作1(製図編)
FACT Kazukiさんのギター製作2(製図・材選定編)
FACT Kazukiさんのギター製作3(ネック編1)
FACT Kazukiさんのギター製作4(ネック編2)
FACT Kazukiさんのギター製作5(ネック編3)
FACT Kazukiさんのギター製作6(ネック編4)
FACT Kazukiさんのギター製作7(ボディ編1)
FACT Kazukiさんのギター製作8(ボディ編2)
FACT Kazukiさんのギター製作9(塗装編)
FACT Kazukiさんのギター製作10(ボディ組込編)
FACT Kazukiさんのギター製作11(ピックアップ配線編)
FACT Kazukiさんのギター製作12(ネック組込編1)


というわけで今回はネックの組み込みの続きのレポートです。

前回はボディにネックを取り付けるところまでいきましたので、今回はいよいよ仕上げ段階にきました!

まずはペグを取り付けます!

と、その前に。

ヘッドの正面の画を紹介し忘れてましたね。

こんな感じになっています。





シェクターとESPギタークラフト・アカデミーのダブルネームです。

シェクターのロゴは数タイプあるのですが、ヘッドデザインと合わせながらKazukiさんと相談してこのロゴになりました。

「GCA」とは、ESP uitarraftcademyの頭文字をとったスペルです。

実はスタッフ・業界内・学生や卒業生などESPに関係する人たちの間では、ESPギタークラフト・アカデミーという名前が長いのでほとんどがこのGCAという略称で呼ばれています。

さて、そのヘッドにペグをつけましょう。





ずれないように正確に穴を開けていきます。写真は目打ちという作業で、穴を開けるための目印をつけている最中ですね。

ハンドドリルでビス穴をあけ、ペグを取り付けます。

そしてペグがついたということはそう、

弦を張れるということです!

ただし、まだ弦の支点となるナットの部分の加工が終わっていません。

というわけでナットの溝を切っていきます。





ナット溝は専用のヤスリで切ります。この作業だけは適切な道具がないと、どんなに技術があってもできません。

弦に合わせて溝幅と深さを調整していきます。

FACTのKazukiさんが使っているのはアーニーボールのBEEFY SLINKY(.011-.054)です。

ダウンチューニングに合わせてかなり太目の弦を張っていますので、弦溝もその太さに合わせて削ります。

そして削っては確認するということを繰り返します。





ナット溝の深さを確認しているところです。この作業は0.1mm単位の精度で行う繊細な作業です。

そのわずかな深さの違いでも如実にプレイアビリティーが変わる部分なので、慎重に高さを調整していくとともに、ミュージシャンの好みや弾き方・ナットが磨耗する早さも考慮して切ります。

深さだけでなく、溝の形状や角度も適切になるように調整したら

弦を張ってネック反り・弦高の調整をして、いよいよ音出し確認です!!





上がるテンションを抑えつつ、まずは全体をチェックします。

ネックの状態や弦高、ナット加工は問題ないか。

ピックアップの高さはどのくらいが適切か。

あらゆる部分を煮詰めていきます。

ちなみに組みあがったばかりのギターはまだパーツや接合部分がなじんでいないので、数十分弾くだけで劇的に音が変わっていきます。

このギターも調整後の試奏を繰り返すうちにギターの鳴りが変わってきたので、Kazukiさんもその変化に驚いていました。

調整中に改めて自分のギターを眺めるKazukiさん。





じつはまだ完璧に完成ではないのですが、この時点でFACTラストツアーの直前です。

実用上は完成といってもよい状態になりました!

ここまでくれば弾けるということで、後日早速リハーサルに持って行ってしまいました(笑)

ということで今回はここまでです!早くギターの完全な姿をお見せしたいです。

次回が最終回です!お楽しみにー。


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