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FACT Kazukiさんのギター製作1(製図編)
今回の製作記はネック編です。このネック編からは作業工程を少し細かく追っていこうと思います!
まずは材料から。
指板材とネック材は最初こんな感じです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150823/13/gcatokyo/72/ca/j/t02200165_0640048013404174524.jpg?caw=800)
今回作るネックは角度つきのヘッドなので、このような厚い材から切り出していきます。
材料は強度と安定性を考慮して多層ラミネートのメイプル材を使います。
まずはこれをおおまかに切り出し、ネックの原型を作ります。
写真はKazukiさんご本人のものではないですがこんな感じになります。
そしてこれに指板を貼ってネックの形に削ったら完成!!
・・・というわけにはいきません。
ギターのネックには、反り具合を調整する機能を持つトラスロッドというものが入っています。
一口にトラスロッドといっても実は様々な種類があります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150823/13/gcatokyo/c1/2e/j/t02200165_0640048013404188449.jpg?caw=800)
メーカーによっても使っているものが違いますし、モデルによって使い分けている場合もあります。
伝統的なものは右のようなシングルロッドを工夫して使いますが、機能性や加工性を考慮して2本の金属が一体化しているような構造のものもあります。
今回はKazukiさんの出したい音の方向性を考慮し、木材の鳴りがよく出るシングルロッドを使います。
さて、こちらを加工するに当たって必要になるのがトリマーという機械です。
どん!
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150823/14/gcatokyo/68/f4/j/t02200165_0640048013404214974.jpg?caw=800)
穴を掘る機械です。工場ではプログラムで動く大型機械のNCルーターというものを使ったり、場所によってはピンルーターという機械台を使ったりもしますが、ここは手軽に扱えるこのトリマーを使います。
Kazukiさんにはまずトラスロッドの理屈や構造・加工法を知ってもらい、そしてトリマーの特性や安全な使い方のレクチャーを受けてもらいます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150823/15/gcatokyo/c4/05/j/o0640042713404239957.jpg?caw=800)
しっかりとした使い方をしないと危険なものなので、学生同様にスタッフの指導の下で加工を行っています。
Kazukiさんも遊びのつもりで来ているわけではないので、全てにおいて真剣そのものです。
そしてトリマー始動!!
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20150823/15/gcatokyo/b1/4c/j/o0640042713404239958.jpg?caw=800)
少しづつ慎重に加工を進めていきます。この後最後まで無事に掘りきることが出来ました。
ちなみにこちらのやり取りは全て、授業時間内に実習中の学生達の中に混じってやっていただいています。
よくよく考えるとFACTのメンバーが学生達に混じってギターを作っているというのは不思議な・・・というかすごい光景のような気がします。
ともあれトラスロッドの加工を無事に終えたので、次回以降もさらにネックの加工を続けていきます!
ということで今回はここまで。次回もお楽しみに!
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