FACT Kazukiさんのギター製作7(ボディ編1) | ESPギタークラフト・アカデミー東京校のブログ☆

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ESPギタークラフト・アカデミー×SCHECTER×FACT Kazukiさんでお送りしていますKazukiさんのシグネイチャーギター製作記。今回は7回目です。

第6回目までの記事はこちら↓↓

さて、今回からはボディ材の加工に入ろうと思います。

シグネイチャーギターを作るに当たって、打ち合わせの段階でも必ず議題に上がるのが使用する木材についてです。

エレキギターはアンプから音を出してこその楽器なので、レコーディングやライブなどにおいてはアンプや機材などの出口になる部分に重きを置かれます。

しかし”エレキ”ギターとはいえ音を作り出す大元の部分はやはりギター本体であり、理屈の上からも使用する木材の鳴り方はそのまま出音にもつながってきます。

SCHECTERから出ているKazukiさんのシグネイチャーにはアルダーという木材が使われていますので、その部分は今回も踏襲してアルダーを使用することになりました。

そういえばこのブログの第2回目でコンコンと叩いていましたね 笑

これがアルダーです





ちょっと肌色がかった材で、重さはギター用材の中では中間くらい。材質にクセが無く、加工しやすい優等生な材です。アタック感がありながらもキンキンせず、コシのある音が出やすいです。

フェンダーのストラトキャスターやテレキャスターで使われていることでもおなじみのスタンダードな材です。

さて、それでは加工に入りますが、今回使うのは

これ。





ルーターという機械です。色々な使い方が出来ますが、簡単に言うと穴を掘る機械です。

左にあるプラスチックのようなものはテンプレートです。僕達は「治具(じぐ)」と呼んでます。こんなのがESPギタークラフト・アカデミーにはたくさんあります。

エレキギターのボディ製作は、ネックに比べて加工が単純です。

なぜなら

切って削って掘るだけだからです 笑

というわけで、今回のKazukiさんは掘りまくります。

まずはピックアップザグリ




まずはボール盤で粗加工です。ドリルを使って肉抜きをします。穴あけのスピードはルーターよりコチラの方が早いので。

そしていよいよKazukiさん、初めてのルーター加工です。





治具の固定方法から設定・機械の動かし方等、安全と正確性のためのレクチャーをしっかり受けていただきました。

全編通してすごく感じましたが、Kazukiさんの製作についての理解の早さがすごくてビックリ。様々な説明時において、コチラの説明の意図を察するスピードがはやく、作業のキモをしっかりと把握して作業を進めることができていました。

ピックアップザグリもしっかり掘ることが出来ました。

そして

ルーターの加工の中では一番重要なネックポケットザグリの加工に入ります。




ネックポケットは、作ったネックに合わせて加工します。

加工はもちろん製図上での寸法どおりでいいのですが、木材の歪みや成形による研磨などでコンマ数ミリの誤差が出るので、仕上がったネックを採寸し、0.1mm単位でポケットのフィット感を調整していきます。





そこまでの精度を求めていくと機械の微妙なクセなども考慮することになります。また、そのネックにどれだけの厚みの塗装を施すかによっても加工の幅が変わってくるので、こういったノウハウを伝授しつつネックポケットを仕上げていきました。

そして

コントロールキャビティー加工。コチラも治具を使い、コントロールの位置に合わせて掘ります。





コントロールの位置は製図時に熟考して決めているので、ここでは製図どおりに掘るだけです。

というように、ガンガン掘り進めていったところで今回はここまでです。

次回はいよいよギターの形になります・・・多分!お楽しみに。



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