前回の記事「東京のオーケストラの素晴らしさ」に続いて、「2019年の思い出」の先出し記事です。今年は日本オーストリア友好150周年。その記念年に数々のオーストリアに関係するイベントを楽しんだ振り返り記事です。
(写真)日本オーストリア友好150周年のロゴ
私は日頃から、モーツァルトにハイドン、ベートーベン、シューベルト、ブルックナー、マーラー、コルンゴルト、ヨハン・シュトラウス・ファミリー、レハールなどオーストリア生まれやオーストリアで活躍した作曲家の音楽を大いに愛好しています。
海外旅行もほとんど毎年のようにウィーンやザルツブルクを訪れ、海外に行った国別の回数では、オーストリアが断トツでNo.1、ウィーンはほとんど第2の故郷のように思っています。(第1の故郷は東京) 今年の友好150周年の数々のイベントも大いに楽しみました。
(1)オーストリア旅行
まずはオーストリア旅行です。GWにも2日間ウィーンを訪れて、素晴らしい滞在となりましたが、今年は何と言っても夏の旅行。10日間全てオーストリアのまちを周りました。素晴らしい音楽、美術、自然、まち、風景、歴史、食べものにお酒などなど。最高の滞在となりました!何度来ても感動できる、大好きな国。その国を旅する至福の時間でした。
(参考)2019.8.9~18 夏のオーストリア旅行の記事
https://ameblo.jp/franz2013/theme-10110215261.html
(写真)夏のオーストリア旅行から、アッター湖を周遊した時のワンショット。マーラーが交響曲第3番を作曲した、シュタインバッハの近くです。エメラルドブルーの美しい湖水、ヘレンゲベルクの切り立った岩山とのコントラストが素敵。
そして、オーストリアは現地の方々もとても素敵。朗らかで親しみを持てる人々。オーストリアに行く度につくづく思うのは、オーストリアの方々は、音楽にしろ、自然にしろ、食事やお酒にしろ、日本人よりもシンプルに生活を、そして人生を屈託なく楽しんでいること。オーストリアの方々って、人生の達人だと思う。
私自身が日頃からかなりポジティヴ思考で、楽観的なのは、もしかするとオーストリアの方々に親しみを覚えて、その生き方に大いに共感しているから、なのかも知れません。
(2)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団はオーストリアの至宝、かつ唯一無二の存在。私がこよなく愛する、世界で一番好きなオーケストラです。今年はウィーン・フィルのコンサートを6回(ウィーン2回・ザルツブルク1回・東京3回)、ウィーン・フィルがピットに入るオペラやオペレッタを4回(全てザルツブルク)観ることができました。どれも最高の時間!特に相思相愛のクリスティアン・ティーレマンさんの指揮で5回も聴けたのは大いなる喜びでした。
11月のウィーン・フィルの来日公演は、日本オーストリア友好150周年のハイライトと言っていいでしょう。なぜなら、元旦のニューイヤーコンサートが有名なウィーン・フィルですが、ニューイヤーコンサート以外で、ウィンナワルツやポルカを中心としたプログラムのコンサートをやってくれるのは、非常に珍しいからです(11月5日の公演)。東京にいながらにして、ヨハン・シュトラウス・ファミリーの極上の音楽にたっぷり浸れた、最高の一時でした!
2019.4.27 クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルのブルックナー2番@ウィーン
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12460146060.html
2019.4.28 クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルのブルックナー2番@ウィーン(2回目)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12461135446.html
2019.8.10 ケルビーニ/メデア(ザルツブルク音楽祭)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12518837009.html
2019.8.17 リッカルド・ムーティ/ウィーン・フィルのヴェルディ/レクイエム(ザルツブルク音楽祭)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12537451426.html
2019.8.17 オッフェンバック/地獄のオルフェ(ザルツブルク音楽祭)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12538017491.html
2019.8.17 ジョルジュ・エネスコ/オイディプス王(ザルツブルク音楽祭)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12538044750.html
2019.8.18 ヴェルディ/シモン・ボッカネグラ(ザルツブルク音楽祭)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12538336751.html
2019.11.5 クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルのばらの騎士&J.シュトラウス@東京
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12542677853.html
2019.11.11 クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルのブルックナー8番@東京
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12544479211.html
2019.11.15 クリスティアン・ティーレマン/ウィーン・フィルのドン・ファン&ティル&ばらの騎士@東京
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12545690911.html
(写真)ウィーン・フィルの本拠地ムジークフェライン。奥にカールス教会が見える、大好きな景色です。
(3)ウィンナ・オペレッタ
このブログで何度も書いているように、私はウィンナ・オペレッタが大好きです。なぜなら、愛すべき登場人物による、いかにも人間臭い(時に馬鹿馬鹿しい、笑)恋愛模様が繰り広げられ、そこにホロリと泣かせる極上のウィンナ・ワルツだったり、心からウキウキする軽快な音楽が付くからです。途中でいろいろあっても(笑)、最後はだいたい大団円で、ハッピーに上手く収まります。
今年は初めて観る作品も含めて、いろいろ楽しめました!どれもとにかく音楽が素晴らしく、特にここぞとばかりに盛り上がるウィンナ・ワルツには大いに魅了されます!そして親しみの持てる登場人物は、恋愛模様だったり、悲喜こもごもの人生だったり、とても魅力的。ウィンナ・オペレッタがオーストリアの方々に大いに愛されていることを改めて実感した観劇にもなりました。
2019.4.28 ラルフ・ベナツキー/Meine Schwester und ich(ウィーン・フォルクスオーパー)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12461601319.html
2019.8.9 カール・ツェラー/小鳥売り(バーデン市立劇場@ゾンマーアレーナ)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12510505823.html
2019.8.11 レハール/クロクロ(バート・イシュル・レハール音楽祭)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12522512235.html
2019.8.13 ラルフ・ベナツキー/白馬亭にて(バート・イシュル・レハール音楽祭)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12529309261.html
2019.8.15 レハール/微笑みの国(メルビッシュ湖上音楽祭)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12532578995.html
2019.8.16 レハール/ジプシーの恋(バーデン市立劇場@ゾンマーアレーナ)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12537337085.html
(写真)ホテル・イム・ヴァイセン・レッスル。このザンクト・ヴォルフガング湖畔のホテルに泊まって、このホテルを舞台としたオペレッタ、ラルフ・ベナツキー/白馬亭にて、を観たことは一生の思い出となりました。
(4)オーストリアの美術
音楽の都ウィーンを擁するオーストリア、ということで、どうしても音楽に目が行きますが、オーストリアの美術も本当に素晴らしい。以下は今年楽しんだオーストリアに関係する美術展や美術館の記事です。(最後の2つは美術というよりは音楽に関する展示や講演会)
2019.4.23 クリムト展 ウィーンと日本1900(東京都美術館)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12456428390.html
2019.4.27 オスカー・ココシュカ展(レオポルト美術館@ウィーン)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12459722967.html
2019.4.27 Vienna 1900展(レオポルト美術館@ウィーン)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12459962809.html
2019.6.14 ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道(国立新美術館)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12480923229.html
2019.8.9 OLGA WISINGER-FLORIAN展(レオポルト美術館@ウィーン)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12509535542.html
2019.8.9 Vienna 1900展(レオポルト美術館@ウィーン)(2回目)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12510002613.html
2019.8.15 フンダートヴァッサーハウス&クンストハウスウィーン@ウィーン
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12532232985.html
2019.8.16 美術史美術館@ウィーン ※記事の中程に
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12535000378.html
2019.11.3 音楽のある展覧会 ウィーン楽友協会アルヒーフ展「19世紀末ウィーンとニッポン」
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12542040129.html
2019.11.10 ギャラリートーク「ウィーン音楽会を彩ったブラームスとブルックナー」
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12544129495.html
(写真)Olga Wisinger-Florian/Peonies(Motif from Albrechtsberg), 1904
※レオポルト美術館で購入した絵葉書より
数々の素晴らしい絵画に魅了されましたが、中でもOlga Wisinger-Florian(1844-1926)は大いなる発見でした。19世紀末から20世紀初頭に活躍したオーストリアの女性の画家。この時代にこんなにも素晴らしい女性の画家がいたとは!レオポルト美術館の素晴らしい企画に感謝です。
(5)オーストリアの食事やお酒
オーストリアは食文化もまた素晴らしい。ウィーンやザルツブルクは行く度にどこに食べに行こうか迷うくらいですし、小さなまちの地元ならではの料理も素敵。以下は今年楽しんだオーストリアの食事やお酒のダイジェストの写真です。
最後に、今年の私のブログで最もアクセスが多かった記事は、GWにウィーンで観た、以下のオーストリアのミュージカルの記事です。I AM FROM AUSTRIA。アクセス数は、おそらく10,000回を超えていると思います。大変多くの方々に見ていただいて本当にありがたい限り、とても嬉しいです。
このミュージカルは、オーストリアにルーツを持つハリウッド女優エマが、両親の故郷のオーストリアを初めて訪れ、老舗ホテルのオーナー夫妻の息子ジョズィと親しくなり、そのオーストリア滞在や様々な出来事を通じて、ルーツであるオーストリア愛に目覚める、というとても素敵な物語、最高のミュージカルです。
(写真)ミュージカル/I AM FROM AUSTRIAのプログラム
2019.4.27 ミュージカル/I AM FROM AUSTRIA(ライムント劇場@ウィーン)
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12460415538.html
今年の秋からは日本の宝塚、そして東京でも公演があり、大変盛り上がったようです。こちらも日本オーストリア友好150周年のハイライトの一つですね。
歌に踊りに笑いにトルテにスポーツに自然に山にと、オーストリア魅力がてんこ盛りの素晴らしいミュージカル!オーストリアって本当に素敵な国。日本オーストリア友好150周年の機会にますますオーストリアが好きになった、素晴らしい一年でした!!!

















