・・・・・・・っということで、日本は自然災害の多い国です。
今回の台風でも、地震でも停電になる可能性があります。
あと、テロ攻撃で電力網が攻撃された時なんかも考えられます。
電気自動車とかプラグインハイブリッド車(PHEV)は、家庭に非常用電気を供給できると宣伝されています。
クルマから家に電力を供給することをV2H(Vehicle to Home)と言います。
↓こんな感じです。
電気自動車は家庭から充電して走りますが、「動く蓄電池」でもあるのです。
クラウンスポーツPHEVのカタログを見ると、一般家庭の6.5日間給電できると書いています。
いいですよね。(^^)/
V2Hを実現するためには専用の装置と設置工事が必要になります。
いくらになるか調べると、
V2Hの機器費用だけで数十万円ほど30〜50万円。
設置工事は20万円~40万円程度
何だよ、非常時のために100万円近くもかかるのかよ。
しかし、国と自治体から補助が出るそうなんです。
国のCEV補助金(V2H充放電設):
機器代:1/3(上限30万円)
工事費:上限15万円
地方自治体(東京)の補助金:
50万円
色々と条件があるでしょうが、15+15+50=80万円くらいが使えるんですね。
差し引き20万円で設置できることになりますが、それでもいざという時のためだけに20万円払う気にはなりませんね。
そこで、太陽光パネルを設置すれば充電代がタダになるし、ひょっとすればバイデンじゃなくて、売電収入も可能になります。
しかし、太陽光パネルを設置する費用が出てきて、そこまで踏み切れません。
・・・・・・・
そうじゃなくて、イザというときだけ凌げればいいんです。
元に戻って「一般家庭の6.5日間給電できる」という意味は、車に付いているコンセントを使う前提でしょう。
そういえば車にはAC100V・1500Wのコンセントが備わっていて、キャンプなどで使えるんです。
でも、これで一般家庭の6.5日間も給電できるんでしょうか?
計算してみました。
データはクラウンスポーツPHEVのものを使っています。
PHEVはガソリンエンジンとバッテリーの組み合わせで給電しますので、蓄電池オンリーのEV車とは違います。
1. バッテリー容量からの電力供給
バッテリー容量が18.1 kWhですので、これが満充電状態で供給可能な電力量です。
2. ガソリンエンジンからの電力供給
ガソリン1リットルあたりのエネルギー量は約8.9 kWh。
したがって、ガソリン55リットルで得られるエネルギーは:
55 リットル×8.9 kWh= 489.5 kWh
ただし、これはガソリンの持つ総エネルギーであり、エンジンや発電機の効率を考慮すると、実際に使えるのは約25-30%と推定します。
489.5kWh×0.25 =122.4 kWh
3. 総電力供給量
バッテリーとガソリンから得られる総電力供給量は次の通りです。
18.1 kWh+ 122.4 kWh=140.5 kWh
4. 一般家庭の電力消費量
日本の一般家庭の1日あたりの平均電力消費量は約21.6 kWhだそうです。
どれくらいの期間を賄えるかは:
140.5 kWh÷ 21.6 kWh/日=6.5 日
見事バッテリー満充電・ガソリン満タンの状態で、一般家庭の約6.5日分の電力が供給可能という計算結果が得られます。