股関節のつまり、開脚をすると膝の内側が痛い、見せかけのやわらかさ | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

股関節を動かすと、つまっている、つまった感じがする。開脚をすると、内転筋がつっぱる、膝の内側が痛い、などの症状には必ず原因がある。
 
全身の状態を徒手検査法でチェックしてみると、症状の出ている箇所以外の問題が検出されることが多い。たとえば、脊柱に関わる筋や関節が連動する状態にないために、股関節を動かすと、つまった感じになる。そうすると、いくら股関節をアプローチしても問題が解決されることはなく、症状の出現が繰り返される。
 
 
徒手検査法で検出された問題に対し、適切な処置を施すことが大切だ。そして、正しい動作の感覚入力、円滑な運動で出力をすることを繰り返し、正しい股関節の動きを身に付けることが必要だ。
 
 
また、股関節がやわらかい場合は、股関節を動かすときに、足が前に倒れる、大腿が内旋して脚をキープできないことが多い。股関節がやわらかくても、脚をキープできない場合は、実践では使い物にならない。見せかけのやわらかさを、コントロールできるやわらかさへ、トレーニングすることが大切だ。脊柱と股関節に作用する筋を理解し、正しい股関節の動きを身に付けたい。
 
 
股関節が硬い場合と、やわらかい場合で、アプローチの方法は異なる。しかし、どちらも大腰筋を股関節の動作で作用できるようにしたい。
 

▲日本人体解剖学 金子丑之助著
 
大腰筋の神経支配は、腰神経叢T12~L4なので、腰背部の安定した維持が欠かせない。また、足が前に倒れ、大腿が内旋して脚をキープできない場合は、大腿直筋と骨盤が細分化されていないことが多い。大腿直筋の神経支配は大腿神経L2~L4なので、やはり腰背部の安定した維持が欠かせない。そして、胸椎12番~腰椎1番が安定して維持できていない傾向にあるので、背筋と大腰筋の筋の関係を理解することが大切だ。
 

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