股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。


指先から身体を整える機能回復のための所有感覚メソッド(春秋社)


内容紹介

筋力も体力も関係ない。老いも若きも「末端」の感覚を高めれば身体は甦る! 身体に元々備わっている回復力こそが心身の健康の決め手。各部の骨格ポジションを整えて末端の感覚を磨き、全身がつながりを取り戻すことで、回復力の高い身体を手に入れる方法。


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えにし治療院は、『機能回復』専門の治療院です。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけています。症状や気になることをできる限りお知らせください。

代表 中村考宏

 

2月の構造動作トレーニング・東京教室のレポートです。今回も講座は熱心な方たちにご参加いただきました。股関節の動きの質を高めるためのトレーニングは骨格位置を様々な形状の各骨が力学的に最も強度を発揮するポジションにセッティングします。これは体の中の神経、感覚、血液、呼吸などの流れを開放し良好にするため、さらに筋肉の起始停止部をそろえるためです。そうすることで神経系統の構築がすすみます。固有感覚という体の深部感覚は無意識下の運動調節をします。そして血液の流れ、呼吸のリズムが整い、骨格筋を出力できる状態にトレーニングしやすくなるのです。骨格筋を出力できる状態にするというのは筋肉を使えるようにするということです。ほとんどの方は自分がどの筋肉を使えていないのか?ということに気づきません。ですから自分の体をイメージ通りに動かそうとしても実際は思い通りにいかないことが多いのです。
 
 
自分がどの筋肉を使えていないのか?ということには中々気づけませんが、現象としては現れています。それは、股関節が硬い、可動域が広がらない、足首や足指に意思が通らないなどです。これらは筋肉が使えていないから思い通りに動かせないのです。
 
 
自分の体をイメージ通りに動かせない、思い通りにならない、ならば体の使い方を見直したいのですが、そもそも体が使える状態にありません。自分に足りないものがわからないうちは悪循環のループの中でさまよいつづけるしかないのです。
 
 
構造動作トレーニングは明快です。できるか、できないか、できないからトレーニングをするのです。継続してトレーニングされている方たちは、筋肉が使えていないこと、自分に足りないもの、できないことに気づいた方たちがほとんどです。できなかったことが、できるようになると、涙がこぼれるほど嬉しいものです。私はいくつもの涙をみてきて、やってて、よかった!と思います。
 
 
股関節の動きの質を高めるには、何が必要なのでしょうか。そして何をもって股関節の動きの質が高まったといえるのでしょうか。
 
 
まずは動かすことのできない、股関節を少しずつでも動かしてみてください。開脚が苦手な場合は筋肉が硬いからと考え違いをしがちですが、運動学から分析すれば考え違いをしなくてすみます。生理学では筋肉は収縮して力を発揮します。そして筋肉が収縮することで関節運動が起こります。開脚が苦手というのは運動学から分析すると股関節の外転、外旋で作用する筋肉が出力できていないということです。できないことがあれば、ます闇雲に取り組むことも大事、勉強をしてものごとの仕組みを理解して取り組むことも大事、できるようになるまでに遠回りしようと、動き続けるのです。
 
 
そして動き出したのなら、自分の体の中の無意識の感覚の流れに乗っていくのです。自分を旅する感覚、各ポイントで感覚の変化、可動域の拡大、動作の変化など様々なイベントが発生します。そうして楽しんでいるうちに、できなかったことが、できるようになるサプライズが待っているのです。
 
 
3月の東京教室は講座タイトル、内容が新しくなります。主催者の中島章夫先生から告知がありますので、ホームページをご確認ください。

 

おしらせと股割り肩入れ

 

自分の体をイメージ通りに動かすには?

 

今日の午前中は当院に来院された方たちと牧神の蹄を使って足指の感覚を目覚めさせるトレーニングを一時間ほどおこないました。体の末端の感覚の流れが開通すると股関節のトレーニング効果が高まります。そして股関節の動きの質を高める筋力トレーニングをすることにより動作の質(quality of motion)が高まります。これは日常生活動作を快適にし、スポーツ競技動作を向上させます。
 
 
筋力トレーニングは骨格筋の出力・持久力の維持向上や筋肥大を目的としたトレーニングです。股関節の動きの質を高める筋トレは骨格筋が出力できる状態にし、固有感覚(深部感覚)を覚醒させることが必要です。固有感覚は体の表面でなく体の深部の無意識の感覚の流れで無意識下において運動を調節する感覚です。動きの質を高めるためには欠かせない感覚なのです。
 
お尻の筋肉は股関節の運動に作用する筋肉です。筋トレをおこなう際は解剖学だけでなく運動学から股関節の分析をする必要があります。
 
大臀筋:屈曲と内転以外の股関節の動きに作用
中殿筋:内転以外の股関節の動きに作用
小殿筋:内転以外の股関節の動きに作用
深層外旋六筋:外旋の股関節の動きに作用
ハムストリングス:伸展、外旋、内旋の股関節の動きに作用
大内転筋:外転以外の股関節の動きに作用
 
これらの臀部の筋肉は股関節の運動で作用させ各筋肉を使えるようにしていきます。筋トレはポジションが重要です。それは筋肉の起始停止部をそろえ筋収縮率を上げたいためです。そのためには様々な形状の各骨が力学的に最も強度を発揮するポジションへ骨格位置を定める必要があります。
 
 
開脚が大きく開かない場合はお尻の筋肉が使えていません。骨格位置を定め、しっかり筋肉を収縮させ収縮率を上げると開脚幅が広がります。
 
お尻上げは臀筋をしっかり収縮させ重力に逆らって浮き上げる筋トレです。お尻の骨格筋を出力できる状態にし自分のイメージ通りに体を動かしましょう。
 

【お尻の筋トレ】Hip Mobility

 

大きく足を開いて綺麗な開脚がしたい。開脚を広げる方法には2種類あります。一つ目は、ストレッチで筋肉を伸ばす方法、2つ目は股関節の可動域を広げる方法です。一般的には、ストレッチで筋肉を伸ばして開脚を広げる方法が主流ですが、構造動作で行う股割りは、股関節の可動域を広げる方法です。筋肉は収縮することで力を発揮し関節を可動させる働きをします。股割りは股関節の運動に作用する筋肉を使えるようにして可動域を広げていく方法です。ストレッチは筋肉の収縮を抑えて開脚を広げていく方法ですから、この方法の質は全く異なるものとなります。
 
股割りは使える股関節の可動域を広げるトレーニング方法ですので、スポーツ競技の動作や根本的な動きの質を高めパフォーマンスを向上させるのに優れたトレーニングです。股割りの開脚は股関節の運動に作用する筋肉の収縮率を上げていきます。これは股関節の動作のトレーニングです。①足を大きく開いたポジション(股関節外転、外旋)からスタートします。②前方へ重心を移動させ(股関節屈曲)骨盤を完全に前傾します(床に恥骨、下腹、お臍が接触)。③股関節を切り返し伸張反射を発動します(股関節内旋、内転、伸展)。
 
このように動作で使える股関節の可動域を広げて綺麗な開脚をできるようにするためには、解剖学、運動学、生理学を基に動作を分析してトレーニングをすすめることが大切です。解剖学は体の構造を学ぶ学問です。運動学は人の運動を学ぶ学問です。運動生理学は身体運動の生理学を学ぶ学問です。解剖学では基本的な筋肉の作用を示していますが、実際の運動では、それだけで説明できません。例えば、解剖学で内転筋は股関節の内転作用ですが、運動学の内転筋は股関節の外転以外ほとんどの運動で作用します。ですから、解剖運動学で分析する必要があるのです。さらに股割りの開脚前屈動作は伸張反射を発動しますので運動生理学の観点からの分析が必要です。
 
股割りの基本姿勢は骨格位置を定めます。骨格位置は様々な形状の各骨が力学的に最も強度を発揮する位置を定めます。これは筋肉の起始停止部をそろえるため、また股関節をはじめ各関節の位置を定めるためです。筋肉の起始停止部をそろえることで筋肉の収縮率を上げやすくします。これがそろっていないと筋肉が上手く作用しません。また各関節の位置を定めることにより関節運動を円滑におこなうことができます。これが定まっていないと上手く関節運動をおこなうことができません。股割りの開脚前屈は動作ですから、運動とは重心が移動すること、つまり重心移動で股関節を可動させ可動域を広げていきます。逆にストレッチの方法は重心移動がありませんので筋肉は伸びても股関節が動かないのです。
 
開脚動作での筋肉の作用は手足末端まで注力します。まず基本姿勢で椅子のパイプを握る手指は長母指屈筋と深指屈筋を作用させます。肘関節は回内外中間位で腕橈骨筋を作用させます。重心移動で肘関節屈曲から伸展は上腕二頭筋と上腕三頭筋を作用させます。重心移動を円滑にし股関節の可動域を広げるためには体幹と下肢を安定させ動作をおこなう必要があります。体幹は頭部と腕と共に僧帽筋、広背筋、最長筋、腸肋筋、多裂筋を作用させて安定して動作をおこないます。下肢は足指と足関節は安定した固定力が欠かせません。足指は長趾屈筋と長母指屈筋、足関節は前脛骨筋、長母趾伸筋、長趾伸筋、第三腓骨筋の作用で背屈キープします。以上の筋肉で股割りの基本姿勢をキープして重心移動を円滑に開脚前屈動作をおこないます。
 
【股関節の外転】
中殿筋
小殿筋
大臀筋
大腿筋膜張筋
 
【股関節の外旋】
外旋六筋
腸骨筋
長短小内転筋
大腿二頭筋
臀筋
 
【股関節屈曲】
大腰筋
大腿直筋
恥骨筋
 
【股関節の内旋】
小殿筋
半腱様筋
半膜様筋
大内転筋
 
【股関節の内転】
恥骨筋
内転筋群
 
【股関節の伸展】
大臀筋
ハムストリングス
大内転筋
 
伸張反射の発動は、股関節屈曲から完全骨盤前傾で大内転筋、ハムストリングス、大臀筋、下腿三頭筋の伸張をキープして、股関節の切り返しで一気に収縮方向へ解放します。このように動作で使える股関節の可動域を広げ、綺麗な開脚をできるようにしていきます。
 
 

筋肉学(解剖学)

 

内転筋

 

大内転筋