股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。


指先から身体を整える機能回復のための所有感覚メソッド(春秋社)


内容紹介

筋力も体力も関係ない。老いも若きも「末端」の感覚を高めれば身体は甦る! 身体に元々備わっている回復力こそが心身の健康の決め手。各部の骨格ポジションを整えて末端の感覚を磨き、全身がつながりを取り戻すことで、回復力の高い身体を手に入れる方法。


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えにし治療院は、『機能回復』専門の治療院です。ひとりひとりに最善のサポートができるようこころがけています。症状や気になることをできる限りお知らせください。

代表 中村考宏

 

大きく足を開いて床に胸をつける。そこから両足を後ろに回して合わせる。これは開脚の足抜きといわれています。股関節が硬い人にとっては憧れの開脚足抜きです。開脚足抜きができるようになりたいからストレッチに励んでいる。でも痛い。このように痛みを我慢してストレッチをされている方が意外と多いのですが。
 
なぜ、痛いのでしょうか?
 
それは、ストレッチで筋肉が伸びた状態で股関節を動かそうとしているからです。関節は筋肉が収縮することで動く仕組みです。股関節の動きで開脚足抜きの動きを行うには股関節に作用する筋肉が働かなければなりません。ストレッチをして関節が動くはずがありません。そのため筋肉のテンションが筋肉、靭帯、関節に負荷をかけて痛みを出すのです。
 
たとえ、痛みを我慢して開脚足抜きが出来るようになったとしても、そこには筋肉の収縮による股関節の動きはありません。そのため180度開脚ができても、股関節を動かせない、股関節の感覚がわからないままで、痛みの原因は解決されていません。このように悩んでいる競技者は意外と多いのです。
 
開脚足抜きは股関節の動きで行うべきです。
 
最終目標が、競技のパフォーマンスを高めること、そのために開脚足抜きをトレーニングするのであれば、解剖学、運動学、生理学に基づいて股関節の動きを鍛える必要があります。
 
股割りの足抜きは股関節の切り返しといいます。開脚で股関節の外転、外旋から屈曲をします。このとき恥骨、下腹、お臍が床を捉え、完全骨盤前傾をできるようにします。そこから足抜きは、内旋、内転、伸展に股関節を切り返す動作です。これら股関節の動きに作用する筋肉は、股関節の動きで育て、使える状態にし、使いこなせる状態にトレーニングしていくのです。
 
 

開脚で足抜きをするとき痛い!股割りの改善方法

 

 
構造動作トレーニング・東京教室は17年目になりました。おかげさまで構造動作トレーニング理論はアップデートを重ね、成長をし続けることができています。人の動作の根本からトレーニングすることができる。これが現在の構造動作トレーニングの形です。初回の講座開催のときは、私が39歳、世話役の中島章夫先生が53歳、その中島先生もこの9月で70歳。長きに渡り東京教室を続けてこられたのも、中島先生のおかげです。いつもありがとうございます。今後もよろしくお願いします。
 
 
7月の東京教室はご夫婦で参加された方がありました。年を重ねると、健康に不安を感じている方も多いのでしょうか。不安に感じる原因は自分の体でありながら、自分の体が、わからないこと、だと思います。構造動作トレーニングは、トレーニングをして、骨格ポジションや関節運動の方向が身に付いてくると、自分の体がわかるようになります。そうすると長年悩まされてきた腰痛や膝痛などが、どうして痛くなるのか、どうして治らないのか、原因がわかるようになります。自分の体がわかるようになって、原因を理解できれば、自分に必要なトレーニングをすればいい、もう不安に感じることはありません。ご夫婦、ご家族でトレーニングに取り組む場合は、一人で不安をかかえこむことがないのでとても心強いと思います。末永く、健康管理にお役立ていただけると嬉しいです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

先日、患者さんがご自身のパーソナルトレーニングに、ご家族を連れてみえました。話を伺うと、奥さんのストレートネックが気になるそうです。また、足の裏の親指と人差し指の間にタコができ、なぜ一点に集中してタコができるのか、なにか関連があるのか気になっているそうです。

 

 

正常な頸椎には生理的なS字弯曲があります。頭はボーリングの玉ほどの重量がありますから、正常な首は頸椎の弯曲のおかげで、最小限の力で頭を支えることができます。ストレートネックというのは脊柱の生理的な弯曲が減少した真っ直ぐな首の状態をいいます。ストレートネックの状態になってしまうと、頭が落ちて、首に負担をかけることになりますので、頸椎ヘルニアや頚椎症などの故障や不調の原因になってしまいます。

 

また、頸椎の生理的弯曲が崩れているということは、脊柱の生理的なS字弯曲も崩れているので、真っ直ぐに立つことができていません。そのため、足の裏に圧が集中し、動く度に、衝撃が摩擦になってタコができるのです。

 

ストレートネックと足の裏のタコを改善するには、自然な脊柱のS字弯曲を確保することが必要です。そうすることで、真っ直ぐに立つことができますので、首もタコも同時に改善することができるのです。

 

S字弯曲が崩れすぎている場合は、適切な脊柱の調整が必要です。私が施術をするときは、できる限り自然なS字弯曲を確保できる状態に脊柱を調整するようにしています。これは、その方の現状で、でき得る調整ということです。

 

脊柱を調整すると、バランス良く立つことができるようになります。人によっては、その場でストレートネックが治ったかのような錯覚を受けます。ですが、いつもの姿勢の習慣のままですと、すぐに元通りのストレートネックになってしまいます。姿勢は自分が意識しなければ治らないということです。しかし、自分では脊柱を調整することができませんので、脊柱の状態によっては、適切な調整施術が必要です。

 

その上で、姿勢は自分の意識次第なのです。