現役の小学校教員の人が言っていました。
「読めるけどわかってない子どもが増えているんだよな」
羊の感覚ではこれば以前からあると思っていました。
でもその割合が増えているようなのです。
読めるけどわからないは、たとえてみれば私たち大人は難しい単語が使われていなければ、普通の英文を読むことはできるはずです。
でも読めたからと言って内容がわかるとは限らない。
子どもたちもこれと同じです。
音読の時間があって教科書をスラスラと読めるようにはなるけれども、文章の内容を理解できていないことは十分あり得ます。
過去にもこの読めるとわかるの違いについて書きました。
認知科学的にも文字を読んで音韻として再現するのと文脈を理解するのは脳の別の領域の仕事なのだとか。
ですから音読だけでは不十分で、読んだ文の中で意味の分からない言葉があれば調べてわかるようにする作業が必要です。
おとなの世界では「読める=わかる」なので、子どもにも同じ感覚で「読んだ?(読めた?)」と尋ねて「はい」という返事が戻ってくれば理解したと思い込んでしまいます。
正しくは「わかった?」と聞くべきなんですよね。

たびたび引き合いに出している読解力がつく算数文章問題の指導経験から、本当に今の子どもたちは文を読まないと思っています。
これは上に書いたような読んでもわからない子だけでなく、読んだらわかる子もなのです。
そもそも読もうとしない。
長い文は面倒くさいから。
キーワードだけを拾って「こんな問題でしょ」と勝手に解釈する。AIか!
宿題にならされていると省エネスタイルがみにつくんですよね。
話が脱線しましたが、読んでもらったらできているから理解できていると思っちゃダメ。
読んだ内容をもう一度アウトプットさせてみたら一発でわかります。
再現できればOK。
首をかしげるようならアウト!
みずいろのえのぐを 1ぽんつかうのに がようしを 6まいつかいます。きょうは みずいろのえのぐを 4ほんもつかっていいそうです。みずいろのえのぐを みんなつかってしまったとき、 なんまいのがようしを つかうことに なるでしょうか。
多くの子どもがこれを6+4=10と答えます。
質問が「何枚の画用紙か?」なので「ああ足し算だな」と。
そして目につくのは「6と4だと」「最初の1はたぶん使わないよね」と解釈し、10と答える。
羊がこのことに気づいたのはもう十数年前ですから、そのころに小学生だった子どもは社会人になっています。
そして今仕事の現場では「マニュアルが読めない新入社員やアルバイト」が問題となっています。
幸いOECDのPISAの読解力調査でまだ日本は世界のトップクラスにいるので、危機的状況ではないですが、状況は悪くなっているのでしょう。
子どもたちの読解力をちゃんと育てたいです。(羊)