算数「筋肉豆腐」問題の不思議 | e-子育て.comのスタッフブログ~子育て、教育のヒントをお届け~

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ブログの内容を実践して子ども2人が東大卒業しました。

(2011/10/13に加筆しました)
筋肉豆腐問題ができる子は少ないという記事を以前にUPしています。

どんぐり文章題の難問?です。

前回はできた生徒が9人中2人と書きました。

その後サンプルが増えて11人中2人となります。つまりギブアップした生徒が2人増えたのです。小学4年生。

食べると筋肉がつくという筋肉豆腐があります。食べるとその重さの半分がタンパク質に変わり、そのタンパク質の半分が筋肉として身につくことがわかりました。では100gの筋肉をつけようとしたら、この豆腐を何グラム食べたら良いでしょうか。

とっても簡単に見えるでしょう?でも8割の生徒が解けないとなると、今の学校での算数教育に何らかの欠陥があるとしか思えないのです。つまり構造的な問題として捉えなおす必要があるのかな。

ある意味典型的な逆算問題。思考過程は問題文を後ろから逆にたどっていく。だから難問なのだというのでしょうか。

けれども素直に問題文を読んで状況をイメージできれば、何の躊躇もなく400gと答えますよね。

なんだかとっても根深い問題を含んでいる現象に出くわしたようです。

そういえば他の問題で、根拠もなく適当な式をでっちあげたり、なんとなくで答えの数字を口にする生徒も多く見かけます。

「どうして?」と尋ねると「わかんない」「なんとなく」「そんな気がして」と答える。考える努力を放棄しているのでしょうか?

このエントリーを書いて一晩考えて思い至ったことはこうです。

公教育だけでは算数を学ぶための基礎を身につけられないのではないか

4年生以上では、論理的に考えないとできない分野が増えてきます。中学以降で学習する関数で表されるもの。3つの数の関係を考える問題ですね。

売買算 売値=仕入れ値☓(100+利益率) %表示の場合
速さ   距離=速さ☓時間
濃度  濃度=溶質の質量÷溶液の質量☓100
平均  平均=合計÷要素の数

これらは3つの変数から1つの未知数を問う形で出題されます。論理的に考えないと解けません。

どうやら彼らは、そうした筋道立てて整理して考える手段を持っていないみたいです。(羊)

このブログエントリーを虹色教室通信さんで取り上げて頂きました。そうして「算数の文章題を考えるためのワザ」というシリーズで、算数の文章題にどのように取り組んだら良いかを書かれています。

とても参考になる内容なので、そちらも読まれるといいですよ。
<ワザ1>算数の文章題は国語の文章のように読まないこと
<ワザ2> 2本の線を比べるのが上手になる
<ワザ3> 四角に強くなる(たいていのことを四角で表現できるようになる)


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