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 今月、小川雅弘さんと村中愛さんの同時期に出版された共著作を、何冊も読んでいたから、内容が重複してしまい、少々読後感が希薄になってしまった。2016年8月初版。

 

【『陰隲録』】
小川  この『陰隲録』で語られていることで一番すごいと感じたのは、そのように運命を切り開き、陰徳を積むことで、自分だけではなく子や孫の代まで良い運命が開けていくということです。
舩井  すごいですね。
小川  そうですね。だから僕は世の中に良い種をまき続けたいと思うんです。人に認めてもらえなくても、誰も見ていなくても、利益にならなくても、世の中のためになると思うことはなんでもやります。
 そして、結果は気にしません。それがすぐに実を結ぶのか時間がかかるのか、僕の知らないところで、もしかすると僕の後の世で結果が出るのかは分かりませんが、僕は僕にできることをひたすらコツコツやり続けるだけです。
 みんなが結果を求めることを止めて、それぞれに良いと思ったことを実行したら、良い世の中は必ず実現すると思うんですよね。(p.34-35)
 チャンちゃんが『陰隲録』や『功過格』のことを知ったのは、密教を習い始めた20歳の頃だったけれど、戦前まで日本社会で維持されていた昔ながらの道徳を体現して、正直の基本を守って生きていた当時の日本人たちは、『陰隲録』や『功過格』が勧めている生き方など、普通に実践していたのではないだろうか。
 戦後、日本文化破壊のために企まれた日教組教育によって、日本人の道徳レベルが下がるに従って、わざわざ中国発の『陰隲録』や『功過格』が近年言及されるようになったのではないだろうかと思っている。『菜根譚』も同じような経緯で近年出版されるようになったのだろう。
    《参照》   『私の履歴書 父子二代 三菱と 』 諸橋普六 日本経済新聞社
              【菜根譚】

 善事・悪事にかかわらず、結実までに時間がかかるという事実は、良識的な人間に多くの忍耐を要求するけれど、今は時の巡りが実際に早くなっているから、人に隠れて悪事を成してきた不逞な輩は、たいてい今世のうちに時の裁きを受け取ることになるはづである。
    《参照》   『プレアデス『メシアメジャー』からの黙示メッセージ』 村中愛 (ヒカルランド) 《中編》
              【時間の短縮】

 

 

【土佐との縁】
舩井  それにしても、高野山には・・・中略・・・、名だたる戦国武将のほとんどの供養塔があるはずです。そんな中で、なぜ伊達政宗と春日局が出てこられたのでしょう。
小川  あとで調べてわかったんですが、お二人は土佐と深い結びつきがあったのです。伊達政宗は末の子を土佐藩の山内家に預けているし、春日局さんは土佐郷士、長曾我部元親の伯母にあたるそうです。お二人とも土佐藩にゆかりがあり、そのご縁を通して出てこられたようです。(p.80) 
 甲斐出身のチャンちゃんは、何故、土佐にゆかりのあるこの本に出合ったのだろうと思いつつ、戦国武将の系譜として気づいたのは、チャンちゃん家の家紋は“剣片喰”だから、長曾我部家の家紋である“片喰”の系譜にあるのかもしれない、ということ。
 ついでに、甲斐といえば武田信玄ちゃんの家紋である“武田菱”が有名だけれど、北海道南端の松前藩の家紋が“武田菱”であったりする。距離に関係なく、いろんな所とそれぞれにつながってるらしい。

 

 

【「有意の人」の陥穽】
 舩井  もし精神世界でよく言われているとおり世の中に起こることはすべて私たちの集合意識が生み出しているんだとすれば、これだけ多くの人が、顕在意識でどこまで考えているかは別にして潜在意識や遺伝子レベルに深く内在している超意識レベルで大悲劇を予想しているというよりも、むしろ待ち望んでいるような状態が続けば、悲劇が起こることは必然だということになってしまうのです。ここまで考えが及んだ時に、私は愕然としてしまいました。
小川  悲劇を自分たちで引き寄せようとしているということになりますね。
舩井  その通りです。しかも一番ショックだったのは、この考えが正しいとすると、いい世の中を作ろうと持っている 「有意の人」 が、その急先鋒になってしまいかねないということです。
 有意の人はいろんなことを学んでいます。たとえば、舩井幸雄門下生であれば日月神示のおおまかな知識は大体の方が持っていらっしゃるのですが、日月神示の本当の意味を掘り下げることなく、終末論のところばかりに注目してしまうと、実はその「有意の人」こそが悲劇を引き寄せてしまっていることになるのです。
 つまり、誰よりも早く世の中の変化に気が付き、世のため人のために一生懸命活動をしているまさにその人が、下手をすれば大難を引き寄せる張本人になってしまうかもしれないということです。死ぬ直前に「スピリチュアルのようなつまらないことはもうやめよう」と言い残して旅立った舩井幸雄の本音は、もしかしたらそんなところにあったのかもしれません。

村中  人類を救済するはずの宗教が原因で戦争が起こり、それが多くの悲劇を生んでいることを考えればよく分かりますね。過去が教訓になるのではなく、手を取り合うことの妨げになってしまうという悲しい現実ですね。(p.97-98)
 ここで言っている『有意の人』とは、船井幸雄さんが著作のタイトルとして表現していたことに由来するのだけれど、今日の日本に住む「有意の人」は、終末意識の醸成は、「闇の権力」による誘導であることは既に十分よく知っているはず。そもそも『日月神示』自体、純度100%の予言ではないのであるし、仮にそれが純度100%であったとしても、「有意の人」は、『日月神示』や『聖書』に秘められた内容は、その予言や預言がなされた当時のエネルギー状態で見えた未来のタイムラインを記述したものであったことも理解しているはず。
 少なくとも、スピリチュアルな学びを続けてきた人々は、当初、暗澹たる未来に打ちのめされていたかもしれないけれど、今は、未来は可変であり、基調としてはより良い未来に向かっていることは理解しているだろう。
 実際のところ、本書の共著者である皆さんなどが、見えざる世界からのメッセージに従って忠実に速やかに行動してくれたおかげで、明るい側へ向かう未来への扉(封印)が拓かれてきたことを、多くの人々が知りつつあり、今後はさらに多くの人々が知るようになるだろう。
 スピリチュアルな人々の行動と学びに比べて、全く感心できないのは、昔ながらの宗教教義によって固定的な終末をイメージしている人々である。
 日本のようにスピリチュアルな著作などほぼ出版されることのない、出版事情の劣った国々に住む人々の固定的宗教観によって維持されている“終末へと向かう集合意識”は、依然として巨大なマイナス因子としてあり続けているだろう。
 しかし、極東の島国に住む、使命ある日本人の学びの蓄積によって進化(神化)した意識が、終末論的火薬庫となってしまっている中東のイスラエルとつながることで、爆発的な意識変容の導火線となれるならば、ことは未然の裡に大きく改善する可能性もあるだろう。
 行動を伴う有意な人々ほど意識的に楽観、でやっているはず。
 チャンちゃんのようにノー天気の権化的超~怠惰な楽観タコ人間でも、イカんともしがたい純然たる悲観イカ人間よりは、かなりマシである。

 

 

【自分で手を挙げた人たち】
小川  先ほど勝仁さんから「有意の人たちの影響力は波動として大きい」というお話がありましたが、ぼくはこの波動としてエネルギーの大きい人たちというのが、新しい時代を始める先駆者となる144,000人だと思っているんですよね。選民思想だというご意見もあるようですが、神様に選ばれるのではなくて、僕のなかでは自分で手を挙げた人たちというイメージです。(p.100)
 この考え方、大賛成。
 その手を挙げた人たちとともに祈ることが、大きな波動のうねりとなって予言が収束し、具体的な行動が始まり、平和の方向へと地球が進み始めるというイメージを持っています。強引だと思う人もいるかもしれませんが、僕はご縁がある人みんなに手を挙げてみませんかと声をかけているんです。だって、阿波踊りじゃないですが、踊った方が楽しいに決まっていますからね。踊りたかったのに知らなかった! なんていう人がいたらもったいないので。(p.100)
 小川さんは、高知県の方なのに、なんで阿波踊り?
 まあ、「アンドロメダの渦潮に巻き込まれて、富士と鳴門の仕組みに大きく寄与しましょう」でもいいけれど、土佐の「よさこい」に、「よさ」と思う人はじゃんじゃん「来い来い」でいいじゃん、と思う。

 

 

【クリーニングとしての祈り】
舩井  私は潜在意識レベルの心の変化、連綿と続いてきた終末思想を書き替えるには、とにかくまずは自身のクリーニングを初めていくしかないと思っています。自分が浄化され癒されて、本来の目的に沿った生き方ができている状態でないと、全体の幸せを祈ったり、そのために行動したりすることなどできないからです。父が晩年ずっと「まず、ホ・オポノポノをしてください」と訴えていたのも、そのためだと思います。(p.105)
 この態度は、白鳥哲さんのそれと同じである。スピリチュアルな人々で、このことに取り組んでいる人々は大勢いるだろう。
 ホ・オポノポノを、かいつまんで言えば、「たとえ、100%相手が悪いとしても、相手も全体の一部であるがゆえに、“相手を許す”という思念を飛び越えて、“自ら詫びる”」 という実践になる。
 たいそう逆説的で人によっては心を逆撫でするような祈りの実践方法に思えるだろうけれど、船井幸雄さんが実践することを訴えていたホ・オポノポノなのだし、世界中の良識人によって実践されている方法なのだから、やってみる価値はあるだろう。
   《参照》  『180度の大激変』 船井幸雄 (徳間書店)
             【ホ・オポノポノ】
             【ゼロの状態で全体を生かす】

 下記リンクから、ホ・オポノポノに関連する著作にいくつもリンクしています。
   《参照》  『ウニヒピリ』 イハレアカラ・ヒューレン (サンマーク出版)
 メシアメジャーさんからの、お詫びに関する具体的なメッセージが(p.115-121)にかけて記述されている。

 

 

【12部族のうちの3つ】
 失われたイスラエルの10部族のうち南王国ユダの人々2部族と北王国のイスラエル1部族が日本に来たのである。ゴザン川の近く、メディアの町に住まわせた部族は日本を求めて来ている。イスラエル、ユダヤ人の多くは菊の紋章をつけた服を身につけて日本に渡ってきたのである。(p.123-124)
 メシアメジャーからの空海に関するメッセージの中にある記述だけれど、「えぇ~、たった3つ? そんなはずは・・・」と思ってしまった。具体的な3つの部族名は語られていない。
 菊の紋章について、下記のリンクを付けておきます。
    《参照》   『瀬織津姫システムと知的存在MANAKAが近現代史と多次元世界のタブーを明かす』 中山康直・澤野大樹 (文芸社) 《後編》
              【天皇家の紋章:「シオン」】

 

 

【高齢者は、若者たちの意識レベルに及ばない】
舩井  最近の若い人たちと話をしていると、格好をつけているのではなく、本気で周りの人たちに感謝してもらうことを目的に働いていることがわかります。そんな若い人たちを見るにつけ、50歳を超えた私たちの世代は格好をつけてはいますが本音では儲けるために活動していて、そのバランスを取るために世のため人のために働いてきたにすぎないという現実を突きつけられているようで、最初はかなり落ち込みました。
 でも今では、こんな若い人たちが出てきているということは、必要な過渡期を経て世の中が確実にいい方向に進んでいるということなんだという実感が出てきて、やっぱり未来は明るいのだと安心しています。
 高齢者ががんばって資本主義の時代にしがみつくのは、その若い人たちの邪魔をしているだけのような気がしてしまいます。早く不毛な争いはやめて、若い人たちに世の中の運営を任せるだけで理想的な世の中は簡単に実現するのになあ、と思ってしまうのです。

村中  1988年1月1日以降に誕生してきているお子さんたちは、幾度かの暗黒の世界をくぐり抜けてきた最高の仲間たちなので、やるべきことをしっかりとやりきって、今後のことは安心してこれからの若者たちに託せばいいと思っています。 (p.139-140)
 カネ基準でしか人生を勘案できない無教養で愚かな老害オヤジどもは、「さっさと社会運営の場から退いてほしい」と、チャンちゃんも強く思っている。
 比較的若いと言っても、1988年以前に生まれた30代とおぼしき国会議員や地方議員どのもあきれた実態をニュース報道で見るにつけ、「この連中も見るべきもののないドン引きタコイカ連中じゃん」と思ってしまう。
 1988年以降に生まれた若者たちが、社会の主力になる頃は、明らかに社会の経済形態は変貌を遂げている。
 そんな潮流の中にありながら、愚かなオッサンやオバサンたちであるほど、徳分なきが故に老害とも自覚できないままに、その地位にしがみつき続けるのだろうけれど、せめて間抜けな容喙をしないように、さっさと退く方向でご自身をわきまえてくださいね。

 

 

<了>