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 著者の竹田和平さんに関してウィキペディアには、“「タマゴボーロ」で有名な竹田製菓(現・竹田本社)を創業し、中部日本放送(CBC)をはじめとした104社の上場企業の大株主でもあった。これは個人が大株主となっている上場企業数で国内一位の数字であった” と記述されている。2015年10月初版。

 

【いい銘柄を選ぶポイント】
和平  倒産しそうな会社は選ばないのは当たり前ですから、優良銘柄を買います。私は自分も経営者だったし帳簿が分るから四季報の情報を見ていたらその会社が危ないかどうかはわかります。・・・中略・・・。いまは、上場会社の決算書や有価証券報告書、それに決算短信などはインターネットで簡単にみられるようになっているから、それぐらいは読めるようになってから投資するぐらいの努力はしてください。(p.107-108)
 ところが、大方の射幸心旺盛で知的怠惰が習い性の公務員のような人々は、このような机上でできる自助努力すら一切せず、証券会社の勧誘に乗って、みすみす退職金を失うカモになるのだろう。まあ、それも“悪銭身に付かず”という「カルマの法則」に則した、“怠惰と不正を積み上げてきた公務員仕様人間ならではの見え透いた当然の結末”である。
 この記述の後、和平さんは、自己資本比率や流動比率は経営者の立場の指標だから、投資家としてはあまり気にしていないとも言っている。その上で、
和平  具体的にはPER〈株価収益率〉が一番大事な指標だと思っています。株価が1株あたりの利益の何倍になっているかという指標です。時価総額が利益の何倍かという見方でも同じことです。時代や状況によっても変わるけど、これが10倍以下の銘柄が割安株だと思っています。それに、配当利回りも大事です。・・・中略・・・。
舩井  今は東証一部上場企業のPERの平均が17,18倍ぐらいだといわれていますので、10倍は確かに割安株ですね。それ以外に一般に言われているのはPBR(株価純資産倍率)やROE(株主資本利益率)ですね。・・・中略・・・。
和平  確かにPBRも大事な指標だけど私は参考程度にしています。それよりもやっぱりPERが大事です。最近のトレンドはROEが一番大事だと言われているけれど、あれは経営者を腐らせない指標。尻を叩いて圧迫する指標と言ってもいいですね。POEが高くなくてはダメだというのは機関投資家なんだよね。(p.108-110)
 日本のウォーレン・バフェットといわれる竹田和平さんは、長期投資で抜群のパフォーマンスを上げてきた方。この他にもいろいろ興味深いことが書かれているから、株式投資に興味はなくても経済の勉強になる点が多い。

 

 

【「株を持ってはいけない時」と「クジラ」】
和平  市場が燃えている時は危ないんです。どんな優良銘柄でも高く評価され過ぎていると危ないんです。・・・中略・・・。
舩井  確かにITバブルの頃にもてはやされた銘柄の株価は100分の1になったところもありますね。では、いま日経平均が20000円を超えてきましたが(インタビューしている2015年7月7日現在)、これはアベノミクスが実質はじまった時に比べれば2.5倍の株価になっていますが、市場が燃えている、つまりバッブルになっているのですか。
和平  私はまだ燃えているとは思っていません。正確に言うと、燃えさかっているが特殊要因が出てきたのでまだまだ株価は上がるとみているので、長期投資家の観点からすると燃えていないと言ったほうがいいかもしれません。普通のマーケットならそろそろ警戒水位なのですが、ここにクジラが現れた。クジラの親分が日銀なんだけど、どんどん飲み込んでいってしかも売らないって言うんだから株価が下がるわけがない。・・・中略・・・。
舩井  5匹のクジラ(GPIF〈年金積立金管理運用独立行政法人〉、共済年金、郵貯、簡保、日銀)ですね。
和平  そう、クジラが先月も1兆5千億円も買っていて、これからだんだん力を入れて買っていく。しかも、日本だけでなく欧米の中央銀行が率先して優良株を買って行こうというのだから、まだまだ株価は上がると見ています。だって、売らないし下がったらどんどん買っていくんだから下がりようがない。

舩井  序章で話してもらったように、いまの日銀がやっていることはメチャクチャなんだけど、それは金融技術の発達によって支えられている面もあって、少なくとももうしばらくは問題先送りには成功しそうですね。
 ところで、和平さんは日経平均がどのくらいになったらバブルだと思いますか。また、その時期はいつ頃だと思っていますか。
和平  まずは、ズバリ5年後だと思う。さっき舩井さんが言ったように、東京オリンピック景気だけど、それはオリンピックの次の年の昭和40年に終わって不況が来た。株の頂点は昭和39年だった。同じように2020年の東京オリンピックが今度の株の頂点だと思っています。そして、日経平均は40000円ぐらいになると思っています。
小川  それはまたずいぶん強気の見通しですね。
和平  40000円って言ったって、たった2倍だからたいしたことはない。だけど、その後は奈落の底に落ちる可能性がある。(p.110-112)

 

 

【クジラの役割:国債の買い手】
舩井  いま、日本国債を買っているのはほとんど日銀で、いままでの主な買い手であった銀行などの金融機関が売り手に回っていますね。
和平  日銀としてはこれを放置しておくと金利の暴騰につながりますので放置できない。だから、異次元の金融緩和と称して日銀が国債を買い集めて暴落を防いでいるのです。逆に言うと、民間の金融機関に国債を持たせておくと金利が上昇したときに評価損が出て銀行が潰れてしまう恐れがあるから、あえて潰れる心配のない日銀に持たせる政策と言えるかもしれませんね。
舩井  そう言えば・・・中略・・・、今回の危機はほとんどがEU,ECB,IMFなどの公的機関が保有しているので、たとえギリシャがデフォルトしても影響はそれほど大きくないと言われています。実は、日本でも密かに民間の金融機関が持っている国債を日銀に移して危機に備えているといえるのですね。
和平  そうすると債権も債務もみんな(広い意味での)国家で完結してしまうことになっていて、財政破たんが本当に起こるのかどうか、訳が分からなくなりますよね。でも、国家が無尽蔵に債権債務を増やして好き勝手をしてもいいというのはお天道さまが許すとはとても思えませんね。 (p.17-18)
 アメリカ、EU、中国、日本、世界の4大通貨共通のジャブジャブ供給の裏側では、このように共通する作為が行われていた。だから、世界に連鎖する金融単独恐慌は起こらない。
   《参照》  『嘘だらけ世界経済』 ベンジャミン・フルフォード×板垣英憲 (ヒカルランド) 《前編》
            【ギリシャの負債に関する実状】

 起こるとすれば、ハイパーインフレ誘導目的のヤラセ世界戦争&恐慌、ないし、全世界同時の徳政令。
 後者の場合は、下記リンクに、借金チャラの秘策としてリンクされている。
   《参照》  『大事なこと』 船井幸雄 (ビジネス社) 《後編》
            【日月神示の大きなシナリオ】

 

 

【信と孝】
和平  (渋沢栄一は)500社もの会社を作ったんだから500人の経営者がいる。全部うまくいっているということは信用に足る人物を見つけるコツを知っていたことになる。
小川  確かにそれはすごいことですね。任せるのはもちろん、取引をするのだって人を雇うのだって、信用に足る人物かどうかを見極めるのは難しいですからね。
和平  経営をするにあたって一番大事なのは小川さんも良く分かっているように信ということを如何に確立するかなのですが、渋沢は論語の中でも孝という考え方を用いて信用に足る人物を見分けたようです。これは渋沢が著した『論語と算盤』(角川ソフィア文庫他)を読むと分りますが、どうも渋沢は親孝行かどうかで人物を見極めていたようです。そして、この孝には家を大事にして、子孫を尊んでいくという考え方も含まれているのです。(p.38)
 最近の世相では、親などほったらかしたり蔑ろにするのが普通らしい。親に年金があれば偽善に徹した親孝行を繕って、それを私利私欲のために使い込むのだろう。チャンちゃんの姉はまさにそういう極限的クズ女である。
 さらに、もう一人の姉も、「母親を病院に連れて行けば、投薬を受けて余計におかしくなるだけだ」と重々告げているにもかかわらず、しつこく病院へ連れて行って症状を悪化させ家を潰そうとする凶悪女である。
 病院で投薬を受けると、その晩、寝ていて吠え出したり、凶暴な性格になったり、トイレがどこかわからないといって深夜家中の扉という扉を全部開けて回るのである。さらに、悪徳医療を信頼して精神科に入院などさせれば、悪徳精神科医は向精神薬で患者の精神を攪乱した上で「身体拘束」をする。これは、甚大なトラウマを形成することになる。
 精神科で処方される向精神薬のみならず、脳を劣化させる水銀注入と免疫力低下と潜伏期間の長い病原菌植え付けを主目的とする様々なワクチン接種にみられるように、現在の日本の医療自体が完全に「狂気」であることを、洗脳されている世間一般はテンデ分っていない。冬になれば決まってマスゴミがインフルエンザを報道するのは、マスゴミが医療マフィアの下僕だからこそしているワクチン接種への誘導である。
 うつ病であれ認知症であれ、医療機関で投薬を受けると、確実に症状が悪化する。長年精神科に通っているという当事者から直接聞いた話でも、自分自身の母親の様子を見ても、これは100%ハッキリとした事実である。
 下記リンクに紐付いている文章とYouTube動画を、必ず全部読んで見ておくように。
   《参照》  『リチャード・コシミズの未来の歴史教科書』 リチャード・コシミズ (成甲書房) 《前編》
            【日本は向精神薬天国】

 

 

【智徳】
和平  ビジネスの世界で成功するために大事なことが徳を積むということだということを発見したのが渋沢の叡智だと思います。徳っていうのは極めていくと奥が深くて、すべてを創造する源みたいなものなんです。いいものを創造しますが、悪いものは寄せ付けない力がある。(p.39)
 下記リンクの著者さんも、和平さんと同じ名古屋の方らしいけれど、熱田神宮で大黒天さんに教えてもらった「智徳」の創出法が書かれているのでリンクしておきます。
   《参照》  『空 天翔ける歓喜の弥栄』 Mana (三楽社) 《後編》
            【大黒天、「打ち出の小槌」の意味】

 

 

 

後編》 へ