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 フルフォードさん や 副島隆彦さん の著作を、この読書記録にあるものだけでも50冊ほど読んできたチャンちゃんは、このタイトル著作に書かれている内容をそこそこ予測できたから、それほど触手は動かなかったのだけれど、最近、経済本を読んでいなかったので、読んでみることにした。2015年9月初版。

 

【ドロボノミクス】
フル  皆さんのお給料。91年を100とすると、今は90。この25年で1割下がっている。経済成長はなかった。経済縮小。・・・中略・・・。リーマンショック以上に、アベノミクスが始まってから皆さんの所得が下がっている。だから、これははっきり言ってドロボノミクスなんです。(p.27)
 今更書き出すまでもなく、分かり切ったことである。
 正規雇用が減って、非正規雇用が増え続けているのだから、平均所得は当然下がる。
 つまり格差社会化が確実かつ着実に進行している。
 景気がいいことの見せかけに使われるのが株価であるけれど、株価は景気の実態など反映していない。日銀が行った異次元の金融緩和は、そのまま海外に流れて、その資金で日本株が買われているというだけのことである。
   《参照》  『異星人が教えてくれた日本の近未来』 中丸薫×秋山眞人 (学研) 《後編》
            【日銀のシステムにアクセスできる組織】

 2017年、日銀は、2015年と全く同じことを繰り返した。
   《参照》  『宇宙人と闇の権力の闘いが始まりました』 田村珠芳 (ヒカルランド) 《後編》
            【ありうるシナリオ】

 

 

【農協改革の狙いと是非】
板垣  今、安部さんは、TPPとセットになっているんですけど、農協改革を言っていますね。農協を解体して、普通の社団法人にする。監査も農協内部でやるのではなく、外の、それこそ公認会計士にお願いするような形にしろと。結局それに抵抗していた萬歳章さんという会長が止めさせられました。
 農協改革の最大の狙いは何かというと、農協が持っている金融資産。あそこには共済もあり、預貯金もあり、そういうおカネがたっぷりたまってて、最低でも50兆~60兆円はあるんです。(p.48)
 つまり、闇の支配者(≒国際金融資本家)どもは、郵貯と同じことを狙っている。
 しかしながら、農協及びJA共済が行ってきた過去の金融業務の実態は、ウルトラ最悪級のオンパレードである。実例を挙げるなら、JA共済は、満期30年の建更共済契約を、20年目で勝手に不正付替え(契約書偽造)して、1件当たり約50万円を横領するという手口で億単位を稼ぎながら、悪徳裁判所と結託して、この露骨な契約書偽造を「正統なものである」と、イケシャアシャアと正当化しているのである。
   《参照》  『大崩壊渦巻く[今ここ日本]で慧眼をもって生きる!』 増川いづみ×船瀬俊介 《前編》
             【裁判所の実態】

 甲府地裁の長井清明、東京高裁(中西茂 畠山新 藤田正人)、最高裁(大谷剛彦 岡部喜代子 大橋正春 木内道祥 山崎敏充)の「権力の飼い犬裁判官ども」が、金融システムに携わった職務経歴のある原告の主張に一切反論できない被告農協に成り代わり、無様で露骨な詭弁の限りを尽くして原告の主張を退けるという、徹底した不正判決文・違法裁判内容が、ネット上に完全掲載されている。
  裁判所が完璧な不正機関であることとを明白な証拠と共にスッキリ確認したい場合は、
 『偽造契約書の証拠・視覚化』 を見て、リンクされている判決文を読んでみればいい。
 完全不正悪徳裁判所とタッグを組んでいる農協の悪業は、これに留まらない。
 農協は、高齢化と農業機械維持費含む採算割れで耕作放棄されている農地を、農協が組織的に水田耕作することで、自分らだけの利益だけを目指しているのである。故に、農地所有が負担となっている農民にとって、せめてもの農地有効活用法である、営農型ソーラーパネル設置や、水田の畑地への地目変更などの「農地転用申請」を極力妨害しているのである。
 このように、農協は、個々の農民の経済生活を守ろうとする意志など鼻からない。「減反政策が廃止されれば、米作だけで農協は(農民の農地を耕作して米の上りを独り占めできるから)豊かになれる」と露骨に図々しい底意を平然と述べているような、著しく人間性に劣った連中なのである。
 こう言っていたのは、長年に渡って、建更共済契約書を偽造して私腹を肥やしながら、不正裁判所の悪徳裁判官どもと結託して、不正横領を正統化させてきた、JA梨北の土橋明・現共済部長である。
 現在の農協の実態は、このようなものなのだから、「郵便局と同様に、とっとと解体してしまえばいいだろう」とチャンちゃんは思ったりする。郵貯同様に農協の資金が国際金融資本に分捕られようと、農民は、痛くも痒くもない。むしろ痛快ですらある。
 しかし、
 農協改革が成って、コメのF1化を目指しているモンサントの毒牙にかかれば、食糧の安全保障が成り立たないどころか、様々な農薬や添加物を通じてDNA改変物質が食品市場に流通している今以上に、主食のコメを通じて露骨かつ致命的に日本人のDNAは完全破壊されることになってしまう。これは、日本民族の存亡に関わる極めてクリティカルな事態である。
フル  モンサント、カーギル社、米倉弘昌が会長をやっている住友化学、全部仲間なんですね。(p.49)
  《参照》  『神国日本八つ裂きの超シナリオ』 菅沼光弘×飛鳥昭雄×ベンジャミン・フルフォード (ヒカルランド
            【モンサントと住友化学】 
    
 農民(農業協同組合員)にとっては、内も外も毒虫だらけである。
  《参照》  『デフレ不況の正体』 日下公人 (KKベストセラーズ) 《後編》
            【農協はいらない】

 今や、農薬を一切使うことなく、工場内で安全な野菜を作る技術など、もう完全に確立している。農協は、こういった施設建設や、営農型ソーラーパネル設置のために、農民に資金を融資する方向で共存共栄を図ればいいだろうに、自分らの従来型経営利権を維持するために、これを潰す側に回っているのである。

 

 

【レバレッジ100倍で、行き着いた先】
 金融破綻を創出する仕組み。
フル  実はアメリカの場合、従来の10倍かけるのは相当リスキーでしょう。100万円で1000万円かけるというのは大変なばくちじゃないですか。だけれども、その掛け率を100倍にしたんですよ。(p.51)
 日本で1988年9月から導入された裁定取引(日経平均株価を先物で売買する取引)は、10倍。
10倍でも十分リスキーなのに、アメリカは、なんとこれを100倍にした!
 1万円の元金で100万円の賭けができるという、冗談みたいなことをアメリカはやっていたのである。
 掛け率は、「レバレッジ(梃)」という用語で表現されるけれど、分かりやすく具体的な数値でどうなるかを示すと、以下のようになる。
 7500万円の家を、不動産ファンドに入れて100倍のレバレッジを掛けると75億円。
 7500万円の不動産価格が上がって1億円になったとすると、100倍のレバレッジが掛けてあるから、2500万円ではなく、100億ー75億=25億円の利益が得られる。
 仮に不動産価格が下がった場合、不動産ファンドは、レバレッジ分のとてつもない負債を負うことになるけれど、金融法外地、即ちタックスヘイブンに(利益ではなく)負債を隠し、健全経営に見せかけることでバクチを続けていたのである。しかし、不動産を運用していたファンドは、全部が全部そこまでダイレクトに間抜けではない。
 100倍のバクチという、この馬鹿げた仕組みが暴発したら潰れることになる会社に、CDS(倒産保険)を掛けておけば、会社が倒産するごとに利益が上がる仕組みも作っておいたのである。
    《参照》   『ステルス・ウォー』 ベンジャミン・フルフォード (講談社) 《前編》
              【リーマンショックによる倒産保険金の行方】

 上がっても利益、下がっても利益。これで潤い続けているのがウォール街である。

 

 

【ギリシャの負債に関する実状】
 例えばギリシャが3000億ドルの借金をしているんですけども、それがデフォルトすると、その上に550兆ドルという天文学的なものが全部おかしくなる、要は、欧米の金融システムは100倍掛けたバクチの詐欺なんですよ。あらゆる工作をして先送りしているんですけれども、もう壊れている。数学的に修復不能なところに落ちている。例えばこの前、ギリシャが7億5000万ドル返さなきゃならない時期が来たけれど、本当は返していない。だけれども、IMFが返したと言っている。・・・中略・・・。このウソは、欧米の金融システムそのものが壊れていることを隠すためなんですよ。(p.52)
 これが、書籍タイトルの意味することの一例だけれど、世界経済の実態なんて、このように実に「いい加減」。というより、真面目な経済学的思い込みからすれば、裏切りのような「嘘八百」が実態である。
   《参照》  『欧米日やらせの景気回復』 副島隆彦 (徳間書店) 《前編》
            【こんなものを「問題の解決」と言うのか】
            【欧州通貨当局の決定】

 中国経済にしても、ドルの金融緩和供給量に連動して人民元を市場に供給してきたのだから、ドルと元の実態は、悪徳の双子のようなものである。そして、欧米の「尻まくり経済」の前例があるのだから、中国元は、この先、何も恐れることなく、ユーロ及びドルと共に「バブル経済=砂上の楼閣経済」を堂々と続けるだろう。
 故に、いずれかの国を端緒とした経済学的な国際金融破綻は、この先もうない。あるとすれば、次元をまたがる抗争のネガティブな投影として、ないし、ガイアの進化意志を代替するポジティブな「創造のための破壊」として、国際金融破綻が起こりうるだけである。

 

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