『劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!』を観ました。
話題のサーカス団、ワールドアニアルサーカスが街にやって来る。
団員がジューマンである事に気付いた大和たちがサーカスを観覧する中、宇宙大サーカスの団長ドミドルが出現。ドミドルはサーカスのテントに偽装した宇宙船を発進させ、動物戦隊ジュウオウジャーの4人を、そして子供の観客だけをさらって行く。ドミドルは子供の泣き声をエネルギーに変える宇宙船の力で、宇宙に自分好みのサーカス会場を作ろうとしているのだ。
地上に残された大和はジュウオウイーグルに変身し、宇宙船に突入。合流した4人と共に、捕らわれた子供たちを救うための戦いが始まり……といったお話。
さらわれた子供を救うだけの、まさに変身ヒーローの王道たるお話ですが、シンプル過ぎて物足りない感は否めません。
とは言え、ただ子供を救うだけでなく、親と再会させるのが真の目的になっているのはいいですね。
1000人くらいのエキストラを招いて、合戦のごとく両陣営(?)に分かれた子供と親が再会するシーンはジーンと来ます。子供と親があれだけの数の中から一つしかない答えを探し求め、正しい組み合わせで結び付く画は心が温かくなりますね。
子供はピンと来ないだろうけど、親子で見るに相応しい作品なんじゃないかな。
どこまでがエキストラか知りませんが、さらわれた子供らは意外と良い芝居を見せてくれます。
ビービー泣く子供は、独り身どころか多くの大人が鬱陶しく感じるものだけど(笑)、そう感じさせる時点でキチンと芝居ができている証拠ですしね。
ちびっ子衆による「このほしを、なめるなよ!」は、まさに本作を象徴するシーンです。
本作、というか『動物戦隊ジュウオウジャー』はスーパー戦隊シリーズの40作目の作品です。
開巻直後にもその旨を知らせるロゴが出ますが、『海賊戦隊ゴーカイジャー』で見せたようなアニバーサリー感を、いい歳こいた大人ほど期待していたんじゃないかな?
その実態として、「歴代スパ戦アイテムを小道具で登場させました!」と、したり顔で言われたところでガッカリするでしょ、そりゃ(笑)。
そんなのを探すためにリピート鑑賞する人、どれくらいいたのかなぁ…。
本作の悪役、ドミドルを演じるのは平成ノブシコブシの吉村崇さん。
今でこそ破天荒系キャラとして名が通っていますが、本作を撮った頃=2016年の時点ではまだ探り探りだったようで、演技経験も不慣れな様子。
近年の活躍を見知りすれば、もう少しアドリブをブッ込んで欲しかったなーとも思うんですよ。この手のゲストキャラは、演者の裁量次第で大化けする例が多々あったしね。
本作最大の功労者はみっちゃん=ジュウオウザワールドですかね(なぜ“ジュウオウ・ザ・ワールド”という表記にしない?)。
あの釣り竿=ジュウオウザガンロッドで、あんなドデカいドミドルの宇宙船を地面に引きずり落とせるって、スパ戦史上においてもかなりの荒業よ?
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Blu-ray版に関して、本作から商品形態が激変しました。
↑のコレクターズパックは3枚組ですが、
1.Blu-rayの本編ディスク
2.DVDの映像特典ディスク
3.DVDの本編ディスク=収録内容は1と全く同じ
という、神経を逆撫でするような仕様に成り下がり、これがしばらく続きます。
映像特典をDVD=低画質にしたり、まったく同じ内容の低画質版ディスクを抱き合わせたり、誰がありがたがるんだよ。
最近はBlu-ray版でありながらDVDに使われていたトールケースにしたりと、まるで客からの反感を買う事に注力している感じすらあります。
作品が良くてもダメな商品ばかり作ってる東映ビデオの企業イメージは、ほぼほぼ底辺。
この辺を理由に火を着けられたとしたら自業自得、犯人の肩を持つどころか応援するぞ。協力はしないけど。