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どんな傑作にも100点を、どんな駄作でも0点を与えないのが信念です

『ローラーボール』を観ました。

 

国が崩壊し、大企業が世界を動かすようになった未来。

平和を実現したこの世界では、10人の選手同士ががトラック内を駆け巡りボールを奪い合うスポーツ=ローラーボールが人々を熱狂させていた。金属製のボールをゴールさせるためなら、どれほど相手の選手を痛め付けても構わないという恐ろしい競技だ。

各企業はチームを抱え、エナジー社の花形選手ジョナサンは今日の試合でも大活躍。

チームが順調に勝ち進む中、エナジー社のCEOであるバーソロミューより引退を勧告されるが、ジョナサンはこれを拒否。

ジョナサンは真の黒幕や目的を追いつつ、バーソロミューやエナジー社の妨害工作に遭いながらも試合を勝ち進んで行くが……といったお話。

 

“コンピューターに支配される管理社会”だの“戦争代行のスポーツ”だのと紹介されますが、いかにも紋切り型な紹介文というか、拡大解釈の度が過ぎた事を言ってるなと。

原作はそうなのかもしれないけど、本作=映画版を先入観なく観てみれば、そうでもない事に気付きます。

 

タイトル、そして本作の見どころにもなっているのがローラーボールという競技。

擂り鉢状のトラック、その両極にゴールポストがあり、そこに鉄球を入れると得点を獲得。10人の選手はローラースケートや数台のバイクを使い、ゴールを目指すためなら暴力行為も許されるというもの。

バイオレンス上等の、まぁB級臭い設定ですよね(笑)。

とは言え、試合のシーンは迫力があり、けっこうなスピードが出ているのが分かります。

何より、独自のルールを設定した上で、あれだけ広いトラック(ホントに広い!)をセットとして作ったオリジナリティには拍手です。

ちなみにこのトラックのバンク角は38度くらいだそうで、キツくても35度前後という競輪場のそれと比べると、かなりハードなんじゃないかな?

 

そんなローラーボールの試合シーンが見せ場となっていますが、ただそれだけの能天気な痛快アクション映画では終わらず、何者かに狙われる主人公というスリラー要素も色濃いんですよ。

音楽がほとんどないのも、ずいぶんシリアスな雰囲気。

真にジョナサンを狙うのは何者なのか、ジョナサンを危険視する理由は何なのかという謎を追うのも見どころです。

それ故、スカッとするような作風を求める人には不向きな作品です。

 

本作は近未来という設定ですが(劇中では語られていませんが2018年なんだとか)、考え方によっては理想的ながら、映画的に見ればディストピアなんでしょう。

どことなく、『デス・レース2000年』を思い出すような未来観です。

特定の分野全てを一手に引き受ける大企業が文字通り大きくなりすぎ、挙げ句には国をも買収できるくらいの規模になり、企業間の競合どころか国家間の戦争すらもなくなった世界。

平和に浸りすぎた反動から、人々はローラーボールという命すらやり取りするような、過激な見世物に熱狂しているようです。

銃で木を燃やして大はしゃぎするシーンはその象徴であり、うすら寒さすら感じさせます。

 

そういえば、2002年にリメイク作品が公開されているんですよね。

ローラーボールという競技をフィーチャーしたいだけの、毒にも薬にもならない浅薄な作品だった印象があります。

…いや、印象どころか記憶にすら残ってないや(笑)。

 

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Blu-ray版は映像特典満載です。吹き替え音声がないのが残念かな?

ジェームズ・カーンさんやモード・アダムスさんが当時を振り返るインタビューが良いですね。

映像特典が多く、長く、なかなか見終えられない…(映像特典で222分もあるとか)。

『キャスト・アウェイ』を観ました。

 

フェデックスに勤めるチャックは、世界各国の支店を飛び回っては従業員に時間の大切さを説くという多忙の日々を送っていた。

恋人のケリーとまた会う日取り、そしてプロポーズの約束を交わし、チャックは次の支店に向かう。

夜間の、悪天候の中のフライトが災いし、チャックを乗せた飛行機は墜落事故を起こしてしまう。

どうにか生き延びたチャックは浜に打ち上げられていた。周囲を探索してみると、ここが無人島である事に愕然とするチャック。

生き延びるため、そして島を脱出するため、チャックの孤独で過酷な闘いが始まる……といったお話。

 

無人島を舞台にした作品は多々ありますが、それらの中でも抜きん出ているのが本作です。

無人島に漂着するのがたった一人という作品は、おそらく本作だけじゃないかと。

無人島に着いてからというもの、モノローグでペラペラと心情を吐露する事もなければ、ケリーや会社の様子を見せるようなシーンも一切ないという、映画のセオリーを外した見せ方が新鮮です。ウィルソンが登場するまで、セリフの量が激減するもんね(笑)。

チャックだけが出ずっぱりで、サバイバル生活に孤軍奮闘する姿だけを淡々と映すという、ちょっとしたドキュメント風映像っぽくもあるんですね。

 

サバイバル生活を描いた作品においては、真っ先に飲み食いできる物の確保ばかりが優先して描かれますが、実際の生活においては排泄も重要な営みです。

外界から閉ざされた空間に、日にち単位で閉じ込められるお話があるけど、そういう時に尿意や便意を催さないの?と感じると同時にリアリティが欠けてるなぁと。

本作ではその辺はキチンと両方の対処法(笑)が描かれているので、説得力がありますね。さすがに克明には見せませんが…。

 

そして、本作でしか描かれないであろうサバイバル生活の苦労や辛さの要素、それは孤独です。

俺ッチには1週間ほど自分の声を聞かずに暮らしてみたいという奇特な願望がありまして(笑)、そのためには絶対的な孤独が必要です。

けど、実際にそんな状況に陥ったなら、ウィルソンのような存在を欲しがってしまうのかもしれないなぁと。

端から見ればヤベー奴ですが、ああいう相手と話す人というのは孤独という辛さ、もしくは恐怖から免れたいという欲があるって事なんでしょうかね。

それを多少なりとも理解できる人は、ウィルソンとの結末には泣いてしまうでしょうね。泣いたよ…。

 

本作は2001年の作品。

今ほどではないにせよ、メンド臭ぇ連中(正確には愉快犯)がいない事もなかった時代であろうに、自社名を貸したフェデックスの心意気には拍手ですね。

自社の飛行機が事故を起こし、死者を出したり、荷物を紛失したり、社員が客の荷物を開封してしまうといった不祥事ばかりが描かれる事(笑)に加え、絵空事を真に受けてクレームを入れるバカたちの相手を懸念して、普通なら看板を貸す事を遠慮するところですが、デカい会社というのは器量もデカいんだなぁと実感します。

映画製作者との擦り合わせも上手くできていたんでしょうね。

 

島を脱出した後日譚までも描いているのが秀逸とされていますが、こっちはちょっと物足りないですね。

社会復帰というより会社復帰に関する話がもう少し欲しかったんですよ。

序盤で描かれていたようにチャックは仕事に厳しい人で、それ相応の結果も出していたようです。そんな会社にとって益をもたらす=有能な人が不在となった場合、とりあえず的にでも会社が採るべき対応は代わりの人を立てる事。

ここで現実の話がダブりますが、世の中には育児休暇と銘打って悠長に数か月間も会社を休める人がいますが、少しくらいいなくても問題ないと思われている、もしくは自分が休んでいる間に自分の立場が奪われるかもしれないといった心配や焦りはないんでしょうか?と。

チャックは年単位で休職(?)していましたが、そこまでのブランクがあれば、おそらく以前のような働きぶりを見せる事はもうないでしょう。文明と切り離された生活を送っていたせいか、もう顔つきが違うもんね(こういう演出や芝居が上手い)。

同僚は心配するなと助言しますが、どこまで本気で言っているのやら、この辺の人間関係のリアルまで描くとなると20分は尺が伸びちゃうかな?

そもそも、ケリーとの話なんか5分でいいんですよ…(笑)。

 

余談ながら、各メディアが本作を紹介する際、チャックは敏腕システムエンジニア=SEと称されていますが、ああいうのもSEっていうの? パソコンとにらめっこしてるイメージしか持ってないので…。

イメージ的に“支店長”とか“マネージャー”なんて肩書きの方が似合ってるんだけど。

 

にしても、本作と言い『トゥルーマン・ショー』と言い、あちらの人たちは『進め(ぬ)!電波少年』でも見てたんかいな…。

 

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Blu-ray版は、映像特典は一切ありません。吹替版があるだけマシか…。

 

『パシフィック・リム』を観ました。

 

突如、この世界に現れた巨大生物。太平洋の深海に発生した次元の裂け目からやって来るそれらは“怪獣”と呼ばれ、太平洋に面する国々は一丸となり、怪獣に対抗するための兵器として人型巨大ロボット“イェーガー”を開発する。

しかし、続々と現れるだけでなく進化を続ける怪獣に対してイェーガーの開発力が追い付かない上、各国が対怪獣用の防護壁=“命の壁”を建設するようになり、イェーガー不要論すら出てくる有様だ。

そんな状況の中、命の壁の建設作業員のローリーは、かつての上官ペントコスト司令に連行される。ローリーはイェーガーのパイロットであり、怪獣との戦いにより兄を失った過去があった。

ローリーは再びパイロットとして、怪獣に復讐心を燃やすマコと共にイェーガーに乗り込む。次々と現れる怪獣と戦い続ける中、怪獣の通り道である次元の裂け目を破壊する作戦が立案され……といったお話。

 

日本のみならず、海外でもまぁまぁ浸透している(と思う)ジャンルとして巨大怪獣モノがあります。

その多くは怪獣が暴れて、それと同等の怪獣同士が闘う、もしくは人類が総力を上げてこれを退治するという内容です。

俺ッチは巨大怪獣モノはあまり通らないジャンルで、巨大な脅威に対してそれ相応の力で対応する、つまり怪獣に拮抗でき得る力を持ったヒーローが現れてくれないと面白く感じないというか、熱くなれないんですよね。

そんな巨大ヒーローが登場する海外作品ってないものかなぁと思っていたところに、満を持して登場したのが本作です。

日本では巨大ロボットに妙な信仰心を持つ人が少なくありませんし、ロボットアニメの延長として本作を観た人も少なくないのでは?

 

イェーガーや怪獣の質感を表すテクスチャーのみならず、背景やら何やら、CGと分かる画の解像度が半端じゃありません。建築物等が破壊された時に飛び散る破片が細かい!

背景と言えば、日本の街並みが登場する場面もありますが、こちらの文化考証は10年遅れていますね。「日本の文化を曲解している!」といちいち噛み付く連中が多いですが(もはや作品の観点が違う)、そんな隙を与えてしまうのが惜しいです。

この辺、香港の人も似たような事を思ってるのかなぁ。

 

注目すべきは巨大ロボの戦闘シーンばかりではなく、退屈しない程度に人間ドラマに時間を割いているのもいいですね。悲しい過去や闘争心の根源、ライバルとの確執や自己犠牲等々、なかなかツボを突いています。

ローリーの新たな相棒はマコという女性で、偶然知り合った男女が共に苦難を乗り越え、ラストでは濃厚なキスで締めるという、今だに健在なハリウッドパターンを懸念しますが、そうはならないのが好印象です。こりゃ行くな?と思わせといて、ギリギリセーフみたいな(笑)。

 

怪獣の正体に近付く要素は要らなかったかな?

地球にやって来る理由を含めた怪獣側の思考なぞ人類には分かり得ないような、未知の存在だった方がミステリアスで良かったと思います。いちいち理にかなった理由付けをしてしまうのが、近年の作品の無粋に感じる点ですね。そういうのがやりたければ続編で後付けしてくれればいいんです。

 

日本の作品の影響下にあるからって安易にパクりだとか言えちゃう人もいますが、確かに日本のこの手の作品で例えられるものもありますが、そこから一歩進んだ新鮮な設定も少なくありません。

中でも、パイロット二人の記憶や意識をリンクさせるブレイン・ハンドシェイクを通じてイェーガーを動かすシステムは面白いですね。機械を使って強引にお互いを“分かり合わせる”という、人工的にニュータイプの共鳴を引き起こせるというアレンジでパクれそうなアイデアです(笑)。

 

本作は2013年の作品という事で、もう10年も経つんだなぁと時の流れを実感しますね。現在の芦田愛菜さんを見れば分かりやすいと思います(笑)。

上から数えた方が早い位置にビリングされているんだから、あちらの方々も分かっていらっしゃる…!

 

観よう観ようと思いつつ10年も先延ばしにしていた俺ッチですが、本作を観てから買おうと思っていたイェーガーのプラモデルは、もはや店頭どころか市場からも消え去ったのが残念です(正確にはキット化されていたのは次作に登場するイェーガーですが)。

嗚呼、4割引きでも売れ残っていたあの時代に戻りたひ…。

 

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Blu-ray版の特典は音声解説と、ちょっとしたメイキングです。

『バービー』を観てきました。

 

 

人形たちが毎日ハッピーに暮らせるバービーランド。

今日も楽しく暮らす中、“定番の”バービーが死について考えた事から体調に異変をきたす。“変てこ”バービーが言うには、定番バービーを持っていた人間に変化が起きた事が原因のようだ。

定番バービーはボーイフレンドのケンと共に人間界に向かい、慣れない人間界に戸惑いながらも自分を所持していたサーシャを探す。一方、人間界の風潮に感化されたケンはバービーランドに混乱を招き……といったお話。

 

公開直前に妙な話題で周知度が高まっているようですが、よっぽど気高く生きている日本人が多いんだなと。俺ッチはそんな気取った生き方はしていないので、何の偏見もなく観に行ってきました。

俺ッチ同様、一人で観に来ているオジサンが割といたのは意外だったかな。

 

…では、そんなオジサンが何を目的に観に行ってきたのかと言えば、全てがピンクで基調されたバービーランドのビジュアルが面白そうだなと。

あのオモチャオモチャしたピンクの樹脂の成型色を再現している点だけでなく、セットや小道具にもオモチャ感があるのがいいんですよ。変形して病院になるとか、いかにもって感じ(笑)。

余談ながら、これは今日だけなのかな、

Googleさんまでバービー仕様だぜ!


ああいう人形系オモチャのもう一つの醍醐味と言えば、彼女らを住まわすためのお家。デカい&高いという理由で、なかなか買ってもらえないやつ(笑)。

それらが建ち並んだバービーランドの光景は壮観! これらを俯瞰する画は一種のジオラマのようで、この箱庭感が好きなんですよ。

本作のバービーランドを再現&闊歩できるオープンワールド系のゲーム、もしくは本作の世界を模したテーマパークとか受けるんじゃない? あの車に乗りたい女子って多いんじゃないかな。

 

バービー人形の主たる楽しみ方と言えば着せ替え(だと思う)という事でか、本作のバービー(たち)も何着も服を替えますが、60年代くらいのファッションを意識しているのかな、総じてレトロ可愛いんですよ。

…と感じるのはオジサンの意見ですがね、女子の感覚だとどう見えるだろう?

 

ビジュアル面については見どころ満載&見応え抜群の本作ですが……そんな明るくポップな画面とは対極的にメッセージが強すぎるように思えました。

キチンと虚実の境を付けるのが正しい映画の鑑賞法とは言え、SDG'sというお仕着せがましい宗教をチラつかせすぎるせいで、スゲー説教臭くなっているのが実に残念。

もっとコメディ寄りに、能天気な娯楽作品として楽しめる要素満載だったのに、何でそんな風にしちゃうのさ?と。

劇場プログラムにはスタッフ&キャストのインタビューが載っていますが、この辺に関する言及が皆無だったところに胡散臭さを感じます。

余計なお世話ながら、夫婦や恋人といった関係にある男女で観に行って盛り上がれる作品ではないと思いました。仲睦まじい二人が、観終えてから険悪な空気にならないよう祈ってます(笑)。


そんな胡散臭い話にシフトしていくのは、バービーたちが人間界に行ってから。

あれだけ明るくストレスもないバービーランドと、メンドくせー軋轢やしがらみにまみれた人間界との対比は、今の現実の世界に向けた最高級の皮肉と解釈していいのかもしれませんね。

さてさて、今年も“死ぬこれ”の季節がやってきたぜ!

…ここで“死ぬこれ”とは何ぞや?と聞かれれば、ラインナップ中の3枚を買うと1枚がもらえるという、ここ数年キングレコードが催しているBlu-ray&DVDのキャンペーン、それが“死ぬまでにこれは観ろ!”です。

 

――という事で、今年はこの辺を買ってみました。

“お前が買った死ぬこれ3枚を挙げろ”、なんてハッシュタグに乗っかったような感じ(笑)。

「古臭ぇのばっかだな!」と言われそうですが、元々このキャンペーンにラインナップされるのはマイナーor古い作品ばかりなので、ノスタルジーに浸るオジサンばかりを味方に付けた、若い人を置いてけぼりにする企画です(笑)。

逆にこの辺が分かる若い人は、温故知新の精神に富んでいるという意味で感心します。いないか。

 

この後、タダでもらえる作品探しという楽しみがありますが、これがなかなか見当たらないんですよねぇ。

何しろ、このキャンペーンにはもう数年も付き合っているので、既に持ってる作品も少なくないし。

どうせタダなんだからテキトーに決めときゃいいじゃん?と言われそうですが、タダとは言え自分のコレクションに加えるものですからね。多少は興味を持って迎えてあげたいんですよ。

 

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ちなみに締め切りは今年いっぱい。今から3枚揃えるぞ!という人は、2023年キャンペーン応募券の有無を確認して下さいね。

 

ちなみに、俺ッチのオススメは『恐怖の報酬』です。

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…いや、オススメというより一番好きな作品ですかね。

総じて万人向けではない作品ばかりなので、オススメしにくいのなんのって(笑)。

 

ところで、去年=2022年のキャンペーンではボヤ程度に燃えた話がありまして…。

それまではキャンペーン向けと通常のデザインが両面に印刷されたリバーシブルジャケットだったんですが、去年のそれはキャンペーン向けデザインのものしか印刷されていなかったんですよ。

これが嫌というだけで買い控える人もどうかと思うけど、それほどまでに不粋である事は間違いないですね。

今年は通常デザイン(の片面印刷)で出回っているので、客の意見を今後に生かしてくれる姿勢には拍手を送ります。

できれば去年分のジャケット交換対応をしてくれると嬉しいですが…。

 

というわけで、来年も開催、かつラインナップが増えて(or入れ替え)くれる事に期待しています

このキャンペーンに似合いそうなタイトルとして、『ロンゲスト・ヤード』出してくれないかなぁ。

また『遠すぎた橋』を観ました。

前回の鑑賞記はコチラ

 

ジャンルは戦争映画ですから、初見では戦闘シーンばかりに注目してしまうのは当然です。まぁ、所詮はエンターテインメントですからね、戦闘になる理由や結果なんか後回しでいいんですよ。

ただ、何回か観ていると、それ以外の事情に目が行くようになるもので、そういえば本作は“ドイツを負かした俺たちの大勝利!”って感じのお話ではなかったんだよなと。

世界史を勉強してきた人ならネタバレに気付くでしょうが、本作で描かれるマーケットガーデン作戦とは失敗に終わった作戦ですから。

そんなオチを知っていながら本作を観る(もしくは再見)すると、連合軍の必死な戦いにどことなく虚無感や悲哀すら漂っているように見えてきます。

 

序盤にある、“えっ、そんなムチャクチャな作戦、ムリっしょ?”とでも言いたげな将官のリアクションは、少なからず本作の行く末を表しているんですよね。

上層部が立案する机上の作戦に穴があっても、現場はそれに一片の疑念を持たず従順せねばならない。間違いを指摘する現場の意見こそが間違っているという、上手く行っていないワンマン会社みたいな雰囲気すら感じます(笑)。

かと言って、上層部ばかりに非があるわけでもなく、小さな“もしも”の話ばかりしていても事態は進みませんからね。

 

史実に基づいた戦争映画というと戦闘シーンを主体に、さほどのドラマやメッセージは含まない客観的な視点、つまりドキュメントに近い作風で描かれます。

本作もそれに近い作風ですが、それらに比べるとドラマ要素というか感情移入(or同情)できるシチュエーションが多めです。

瀕死の上官を連れ帰ったドーハン軍曹(演じるのはジェームズ・カーンさん)が、軍医に銃を向けてまで手術の順番を割り込ませようとするエピソードの顛末とかね。

不条理、かつ無慈悲な戦争であっても戦っているのは人間ですから、情みたいなものはどこかしらにあるはずなんですよ。

 

負傷兵を多めに描いているのもいいですね。

戦う兵士があれだけいる上でバンバン撃ちまくっていれば、その分だけ弾に当たっている人もいます。そりゃ負傷者がどんどん増えていくのは当然です。

民間人の家を野戦病院代わりに使うシーンが多いですが、数人だった負傷兵が終いには足の踏み場もないほどにギュウ詰めになる画は、ちょっとした地獄絵図です(ちょっとではないか)。

戦争映画に事実やリアルを求めるなら、こういうシーンが必要ですよね。負傷した部分を克明に見せるようなリアルじゃなくてね。

後年の作品での負傷兵の描写と言えば、腕が千切れただの内臓が出てきただのと過剰に過激な見せ方をして、こういうのを見て戦争の悲惨さが云々とか言い出す人が増えましたが、逆にそこまで見せないと伝わらないのかよと、チト嘆かわしい気持ちになりますね。

 

アーネムの橋を奪取する際、橋頭堡として民間人の住宅を拝借しますが、これも我々のような市井の民にとっては迷惑な話で同情しますね。そこを拠点に戦闘が起きるからには住宅にも被害を受けるし、もちろん損害賠償なんてするわけもないんだから、事実上は取り上げられるのと同じですしね。

これが一個人の住宅のみに留まらず、初めは小綺麗だったアーネムが瓦礫の街と化すビフォー&アフターには戦慄です。

 

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んん~? Blu-rayは品切れみたいですねぇ、配信版も見当たらないし。

そのうちまた発売するでしょうが…。

『映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐』を観てきました。

 

デザイアグランプリの最中に、突如現れた巨大なジャマト世界樹を破壊しようとする仮面ライダーたち。

しかし、仮面ライダーギーツが世界樹を破壊した瞬間、世界は4つに分裂してしまう。ライダーたちはそれぞれの世界に飛ばされ、全ての世界には必ずギーツ=英寿[エース]が存在するものの、普段とは異なる性格になっていた。

世界滅亡ゲームと称するこの事態を招いたのは未来の犯罪者メラとメロで、メラは3人の英寿を取り込んだ最強のキャラを生み出そうとするが……といったお話。

 

真っ先に思うのは、ビジュアルが壮大だった『映画 王様戦隊キングオージャー』の後に上映されるため、本作はどうしてもショボく見えちゃうのが気の毒だよねと(笑)。

 

英寿が4人に分裂するという事で、本編では見せない変なキャラの英寿も見どころです(まぁ元々が変わり者ではあるけど)。

こんなの英寿じゃな~い!」というセリフもありますが、困った事に普段と違うのは他のレギュラーも同様で、いつもと脚本家が違うの?と思うくらい。先のセリフも、ツムリが言うなら“英寿さま”呼びでしょ?

運営やサポーターと言った未来人はほぼ登場しないし、まぁ夏映画は本編とは無関係の娯楽に徹した余興だと考えているので(それ故、未来人がほとんど出ないのも見過ごせる)、その辺はスルーするのがいい歳こいた大人の嗜みですね。

 

そんな中でも、せいぜいジーンくらいの未来人は出さなきゃだよね。鈴木福くんも本作には過剰に協力的だし(笑)。

そんなジーンと言えば、福くんはインタビューで前作『仮面ライダーリバイス』におけるバイスに近い役割をしていると言っていました。こういう分析&解釈ができるあたり、本当に福くんはガチ勢なんだな…!

 

『仮面ライダーギーツ』という作品は、お話の都合上、数多のライダー=プレイヤーが登場します。

テレビ版に登場したライダーを映画版に再登場させるファンサービスは嬉しいけど、その面々が色々と半端すぎました。何でその人たちだけ?みたいな。

ついでに言えば、あのクライマックス→ワンネス(フォーム)になるクライマックスを考えると、あと2人を加えて欲しかったですね。ジーンと沙羅(出番そんだけか!)あたり。

終盤のギーツは“9”にこだわって欲しいと思うんですよ。

 

本作の敵であるメラ=X[クロス]ギーツを演じるのはチョコレートプラネットの長田庄平さん。

近年のニチアサ作品には暗黙のお笑い芸人枠が確保されているものの(笑)、本作唯一の敵キャラ、しかもライダー、かつラスボスまで任せちゃって大丈夫かいな?とも思いますが、そんな疑念は無用でした。

文字通りの愉快犯であるメラはもちろん、Xギーツへの変身後のアフレコ芝居が実に達者で驚けるレベルです。変身後はアニメ声優に任せちゃうような寒い事態にならなくてよかったよ。

メラの相棒であるメロを演じる工藤遥さんも邪悪なギャル(笑)っぽい役を巧く演じていたと思います。個人的に、この人はニチアサ出身女優として成就して欲しいと願っているので、できれば10years afterまではこっちの界隈に戻ってきて欲しくなかったんですが…。

 

しつこく勧める劇場版プログラム(冊子の半分はキングオージャーです)。

資料性が高い割に安めというのもあり、2回以上観る人にもオススメです。

 

『映画 王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン』を観てきました。

 

今日はシュゴッダムの王となったギラの戴冠式。他の4王国の王や民も集まり、式が始まろうとしたところに、ギラの幼馴染であるデボニカが現れる。デボニカは死の国ハーカバーカからの使者で、ギラや4王国の王たちを先導する。

ハーカバーカに着いた5人を待っていたのは、シュゴッダム初代国王ライニオール。新国王になったもののギラでは再び起こるであろう大災厄から国民を救えない、ならば自分が現世に蘇ってシュゴッダムを守るしかないと語るライニオール。

デボニカを犠牲にしてまで現世に復活を遂げようとするライニオールを止めようと、ギラは王凱武装しクワガタオージャーに変身。そしてライニオールもまた、死者の魂を力に王骸武装し……といったお話。

 

『王様戦隊キングオージャー』という作品は異世界観たっぷりのビジュアルが圧倒的で、毎週放送されるテレビ作品でよくもまぁあれだけのクオリティをキープできるものだと感心します。CG屋さんは血を吐き続けているんだろうなぁと(笑)。

テレビ版がそんななので、さて劇場版はどこまでやるのかなと思えば、余裕でテレビ版を越えています。

何となく、映画館で似たような体験をしたなーと思い出したのは『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』。

本作はちょっと解像度を落とした『アバター』くらいの事をやっているんですよね。比較対象が『アバター』の時点で、ずいぶんハイレベルなんですよ?

夏映画は仮面ライダー側に力を入れているのが露骨ですが、今年は逆にして欲しかったと感じる人が多いんじゃないかな?

 

監督は上堀内佳寿也さん。

個人的に、ニチアサ作品における上堀内さんは贔屓にしているんですが、特に映画に関してはテレビ版と区別をつけて明確に特別感を出しているのが良いんですよ。

その一つがロケ地で、通常のニチアサ作品はテレビ版&劇場版ともにいつもの場所ばかりですが、カミホリさんの劇場版はこれまでに見た事のないロケ地を探してくるので目新しさがあります。本作の場合はCGで構築された世界ですが、劇場版ならではの新世界を生み出していますしね。

長期シリーズ最大の課題であるマンネリ化を、どうにかして脱却しようとする姿勢が見て取れるのが好きです。

 

これは去年もそうでしたが、ロボ戦がないのは好印象の極みです。等身大ヒーローのパワーアップ形態もなければ、変身するのもクライマックスの一回のみという潔さ。

スーパー戦隊シリーズの夏映画はただでさえ尺がないから、一番無駄に感じるロボ戦を排してまでドラマに重きを置いたのは実にナイスな采配です。それ故、ドラマパートに時間を割いてもらえるのがありがたい。

劇場版に乗っかった新製品を出せずに歯ぎしりしているであろう、あのオモチャ屋を思うと痛快です(笑)。

 

中村獅童さんのキャスティングも絶妙です。

中村さんはスパ戦は歌舞伎に通じるものがあると言及もしていますが、それ故か、ライニオール役のハマりようも尋常ではありません。

近頃のニチアサ作品はレギュラー以外の役者には割と自由に、ちびっ子視聴者を(そこまで)配慮しない芝居をさせていますが、本作における中村さんも同様に思えます。子供向け作品ではあるけど、子供をナメていない証左ですね。

劇においてキャラを表現するのは脚本や衣装はもちろんですが、やっぱり演者の力(かつ少々のネームバリュー)なくしてはあり得ない事を実感します。

 

毎度言いますが、劇場プログラムは情報満載で、写真のみならず読み物としても楽しめます。故に買いです。ヤンマとかリタの取り巻きの名前とか初めて知ったよ(笑)。

ちなみに800円、確実に元は取れますよ。

 

…と、ここでテレビ版も含めた『王様戦隊キングオージャー』という作品についての雑感。

圧倒的なビジュアルに加え、ずいぶん練られたストーリーがいいですね。仮面ライダーくらいに対象年齢を上げたスパ戦が見たいという要望に応えたかの作品に思えます。

国単位のしがらみに加え、ちょっとした政治を描いているのも新鮮で見応えがあります。

その反面、ちょっとマニアックに走りすぎているのが気になります。

まぁ子供は子供なりに楽しめているんでしょうが、大人=親が説明できないくらいに複雑にしちゃうのはどうかと思います。

近年のnotテレビ作品の仮面ライダーよろしく、大人が楽しむために子供から横取りするような真似は控えて欲しいどころか、止めて欲しいです。大人だけで楽しみたいなら新しいものを作れよと。

まぁ、数あるスパ戦シリーズの中の異色作たる1作ならいいですが、来年はもう少し明快な戦隊にして欲しいですね。

『300〈スリーハンドレッド〉』を観ました。

 

スパルタにペルシアからの使者がやって来る。ペルシアの王クセルクセスはスパルタに対し服従を強いるがスパルタの王レオニダスはこれを拒否、ペルシアとの戦争を決意する。

100万と言われるペルシアの兵に立ち向かうスパルタの兵は僅か300人。レオニダスはスパルタへの進軍ルート上にある“灼熱の門”で迎撃作戦を展開。数で圧倒するペルシア軍を次々に撃退する。

そんな中、片輪者である事を理由としてレオニダスに拒絶されたエフィアルテスはペルシアに寝返り、難攻不落とされる“灼熱の門”を迂回するルートを密告した事でスパルタに敗色の兆しが見え始める。。

無敵を誇っていたスパルタ兵にも犠牲者が続出し、それでもレオニダスは屈する事なく戦い続け……といったお話。

 

劇中では明確にされていませんが、紀元前にあったペルシア戦争の中のテルモピュライの戦いを描いた作品です(にわか知識ゆえ、これ以上は言及しない)。

大軍を率いるペルシア軍に対し、スパルタ軍がたった300人で立ち向かったのは史実通りだそうで、圧倒的不利な状況からの逆転劇が痛快になりそうな、後年の映画(やエンターテインメント)向けの題材です。

…が、完全な痛快劇になり得てないのは歴史が証明しています…。

 

グラフィックノベルという、要は漫画(というより劇画)が原作との事。

漫画という荒唐無稽なビジュアルを再現しようとしているためか、カットの全てが絵画的で美しい!

原作が漫画となると、日本であればアニメにしてしまうんでしょうが、CGを多用しながらも実写でやってしまうアメリカの映画力はさすがですね。

 

濃ゆい髭! マッチョな肉体! ビキニパンツ!

そんなムサいオジサンが溢れ返る、男フェロモンがプンプンと漂う暑っ苦し~画も本作の特徴です。マニアックな女性に受けそうな(笑)。

そんな肉体を見せ付けながらオジサンたちが熱く闘うんですが、これが少々、いや、かなり過激。血しぶきが飛び散るのはまだしも、切断面をガッツリ見せるんだもんね。ここまではやりすぎですよ。

これは俺ッチ基準ですが、クセルクセス(のピアスだらけの顔)とかエフィアルテスの表現はもはやグロテスクで、見た目で嫌悪感を誘うようなビジュアルが多いように感じます。

タブーに触れる背徳に喜ぶのは若い人ならではの感性でしょうが、その辺に飽きてウンザリする元・若い人=オジサンはお断りな作品なのかもしれません。逆を言えば、若い人は血沸き肉躍るまでにテンションが上がるのかな。

 

監督はザック・スナイダーさん。

『エンジェル・ウォーズ』のもそうでしたが、こちらも本作同様ビジュアルが斬新で、漫画やアニメのごとき荒唐無稽なアクションシーンが印象的です。

そして、スッキリしない終わり方も同様です(笑)。両作ともアクションは熱いんですが、最後まで観てしまうと少々モヤッとするような。変な理屈を排して、痛快劇に徹してくれれば良かったのになー…。

 

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Blu-ray版はメイキング等の映像特典満載です。

予算がないから特殊効果は使わず、俳優は自身であの肉体を作ったってんだから、俳優稼業も大変だよねー。

『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』を観ました。

 

新たな安住の地を求め宇宙をさすらうガミラス帝国。デスラー総統は一旦の別れを告げるべく、母星であるガミラス星に向かう。そこでデスラーが目にしたのは、謎の敵船団による採掘現場だった。

怒りに駆られるデスラーは攻撃を開始。その戦闘の中、地殻変動を起こしたガミラス星は大爆発を起こしてしまう。

ガミラス星が消滅した事で、引力で結ばれた双子星の片割れであるイスカンダル星は軌道を外れ、宇宙を暴走し始める。

デスラーからの打電により、イスカンダルに駆け付けたヤマト。しかし、そこにガミラス星を破壊した謎の船団の正体である暗黒星団帝国が現れ……といったお話。

 

前作『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』の衝撃が強すぎたせいで、本作以降のヤマトシリーズは蛇足、かつ邪道と感じる人は少なくありません。

若かりし俺ッチもその中の一人でしたが、歳を取って(当時よりは)見識も広がった今に再見すると新しい発見もあり、1本の作品として十分に楽しめる作品に思えました。

 

…なら、何が蛇足なんだと聞かれれば、矛盾が多すぎる点にあるでしょう。

手っ取り早いところでは、古代と雪がいる時点でもうね。もっとマニアックなところでは、スターシャと守がいるのもね。

若い頃はこの辺の辻褄合わせが上手く行っていない事に腹を立てたものですが、そんな不毛に疲れるオジサンになってくると、もはや開き直って気楽に楽しめるものです。

今に思えば、過去作との矛盾の指摘って、自分の博識をひけらかすようでみっともないなと反省。

 

で、久々の鑑賞で思うのは、今作はデスラーのお話なんだなと。

今作では前作=劇場版『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』orテレビ版『宇宙戦艦ヤマト2』以上に人間味のあるところを見せてくれます。

いずれは滅びる運命にあったとは言え、目の前で故郷を失い、呆然のあまり膝をつく姿には悲哀を感じます。第1作では星がどうなろうとお構いなしにボカスカやってましたが(笑)、それが取り返しの付かないものだったという反省から、郷土愛を感じられるような人間になったんでしょう。

スターシャへの秘めた愛を明確に表すのもいいですね。まぁ、昔は電話で話すくらいの仲だったし(笑)。

暴走するイスカンダルを、全軍を率いてまでも追う姿は私情の極み。イスカンダルに追いついたところで、スターシャには守という揺るがない存在があるし…。

失ってばかりで哀しいばかりのデスラーが、唯一得たものは古代との確固たる友情というのが僅かながらの救いかな。

 

ところで……ガミラス星との引力がなくなり軌道を外れたイスカンダルが暴走し、速度が増していくのは腑に落とせるんですが……星ってワープできちゃうんですか? 真田さん、教えて!

 

今作の時代設定は、なんと前作=白色彗星帝国との決着がついた翌月です。あの凄絶な戦いを知っていれば、そりゃ“なんと”と付けるのも分かるでしょ?

そもそも、ヤマトの世界における事件のスパンって、スゲー無理があるんですよ。

 2192年 ガミラス星からの攻撃が開始、地球は放射能汚染に

 2199年 イスカンダルに向けてヤマト発進、地球滅亡まで1年

 2200年 ヤマト帰還、コスモクリーナーDにより地球の復興開始

 2201年 白色彗星襲来、ヤマトにて撃滅

…と、なかなかハードなスケジュールです(笑)。

中でも強烈なのは2200~2201年で、地球規模での復興も完璧に終え、新たな宇宙戦艦までバンバン作ってるもんなぁ…。

 

“新たなる旅立ち”と謳っているだけあって、ヤマト乗組員として新顔が多々就任。

その中でも北野と坂本は主役に近いポジションとなり得そうだったんですが、そうはならず。以降の続編には登場しない事から、どうやら今作でリストラされてしまったようです。

「…北野と坂本? どんな奴だったっけ?」

「いたじゃん、パンイチで走ってた奴?」

「ああ、そんなのいたね~」

とか、他の卒業生たちに噂されてそう…(笑)。

 

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映像特典は未公開シーンや原画の静止画です。

Blu-rayになって画質が良くなったのはいいけど、ホコリや汚れが目立ちます…。