観た、『パシフィック・リム:アップライジング』 | Joon's blog

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『パシフィック・リム:アップライジング』を観ました。

 

“怪獣”との決着から10年。

世界は平和を取り戻したものの、PPDC=環太平洋防衛軍は怪獣の再来に備えて新イェーガーの開発、そして被災地の復興に全力を尽くしていた。

被災地に転がるイェーガーの部品を売って生計を立てるジェイクは、ジャンク品で小型イェーガーを完成させたアマーラと共に逮捕されるが、無罪になれる条件としてPPDC基地でイェーガーのパイロット候補生の教導を言い渡される。ジェイクは怪獣との決戦で活躍したペントコスト司令官の息子でもあったのだ。

着任早々、無人イェーガーの採用を巡る会議に出席する事になった、今ではPPDC上層部の一人となったマコを護衛するため、ジェイクは新たな相棒ネイトと共にシドニーに向かう。

そこに現れた謎のイェーガーが街を襲い始め、ジェイクとネイトはイェーガーに乗り込んで応戦。この混乱の中、シャオ産業の無人イェーガーが世界各地に配備される事が決定するが……といったお話。

 

前作を“怪獣もの”とするなら、今作は“巨大ヒーローもの”にシフトしたような感じ。

前作に増してヒーロー側の描写が激増した感じです。

そして、やる事がなくなってきたら(笑)ヒーロー=同族同士を戦わせるという、日本の作品によく見られる風潮をいただいてもいますね。ウルトラマンや仮面ライダー、ガンダムやエヴァンゲリオンも通って来た道ですよ(笑)。

そこから、複数のヒーローが揃い踏みして共闘するという展開が胸を熱くさせる事もわきまえているようです。

怪獣ものよりヒーローものが好きな日本人は、前作よりも今作の方が好きになれるかもしれませんね。

 

イェーガーor怪獣との戦闘が明るい時間に行われるのも良いですね。

昨今大きくなり始めている、暗い場所でのアクションは見えづらくてストレスが溜まるという声を反映しての事かどうかは分かりませんが、そういう点も含め、娯楽性としては前作を上回っているように思えます。そうではない意見が大きいですが、今作も面白いと思うんですがねぇ。

 

なるべく客観視しようとしても、そう見えないはずがねーだろってくらいに中国推しって点は、一部の人がイラッとしてそうですね。

こういう現象はnotアジア圏の人たちの目にはどう映っているんだろう?とも感じますが、あちらの人たちが日本・中国・韓国あたりの人々を見ても、せいぜい髪型でしか判別できてないんだろうなぁ(笑)。

 

クライマックスの舞台は日本ですが、前作以上に日本の文化を勉強していないのが残念です。この程度で大マジになるのはダサいし、個人的にはシリーズの恒例と思い込んで失笑するだけです(笑)。

逆に、そんなヘンテコな描写を独自に解釈する方が面白くないですか?

東京という割に漢字の看板が多いビル群は中国かよ?と思いますが、日本製品が買われる機会が激増している現代を鑑みるに、中国資本が日本の経済に及ぼす力がさらに大きくなったのであろう未来予想の表れの一つなんでしょうと。

東京から富士山までの距離も短く見えるのもツッコまれそうですね。ビルが多いだけで都心と思いがちですが、今はまだ郊外と呼ばれているような場所も徐々に土地開発が進み、本作で描かれる未来の頃には静岡県=富士山の麓のあたりまで高層ビルが建ち並んでいるんでしょう。そもそも、あんなドデカい奴らが飛んだり跳ねたりしてるんだから、富士山までなんてあっという間に近付けるでしょ(笑)。

…と、重箱の隅を突っ付いて蔑むより、まことしやかにこじつける方が想像力を養えます。娯楽は楽しんだモン勝ちなんだぜ!

 

「ギレルモ・デル・トロが監督じゃないから面白くないんだ!」という意見も散見されますが、下手すれば監督以上の権限を持つ製作=プロデューサーに名を連ねている以上、デル・トロさんに責任がない事は決してないはずです。何かしら意見は出していると思うんですよね。

前作の監督が次作では製作に回った作品で、目に見えて前作を上回る作品ってほぼ皆無だからなぁ。

まぁ、製作というポジションは謎なところがあって、実は重要職でありながら、名前を貸すだけで仕事をしていないようにしか見えない人も多々いましたからね。鳥山明さんとか。

 

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静止画でイェーガーのデザイン集とかあれば良かったなぁ。