『仮面ライダーガヴ お菓子の家の侵略者』を観てきました。
目の前に現れた扉をくぐったショウマが行き着いたのは、人々が平和に暮らすお菓子に溢れた町だった。そこにはショウマの顔馴染みの姿もあったが、どこか違う……どうやらショウマは異世界に飛ばされてしまったようだ。
ショウマが記憶を失くしたタオリンという青年と出会った頃、町にはミューターと呼ばれる怪物が出現。ショウマが仮面ライダーガブに変身して応戦するところに、ミューターのキングであるカリエスが現れる。
ミューターの力の根源とは? そしてタオリンの正体とは? 次第に謎が明らかになる中、カリエスはさらなる力を手に入れ……といったお話。
要約すると、異世界に飛ばされたショウマが、世界を脅かすカリエスをやっつける話です。
本作が公開されている頃のテレビ版本編は最終回も近く、最大のクライマックスに向けて盛り上がっていますが、本作はそんな息苦しい展開をしばし忘れて、肩の力を抜いて楽しめる作品です。
ある程度の設定は知っておいた方がいいけど、誰もがそれなりに楽しめる娯楽重視の作風は夏映画の醍醐味ですしね。逆に、マニアは歯痒い思いをするのかな。
本作の大ボスは仮面ライダーにも変身するカリエス。
顔パンパンな人ほど強いという暗黙のセオリーがある『~ガヴ』の世界観に則り(笑)、この人も滅法に強いです。細くてヒョロっちぃ人よりは貫録を感じさせるものの、できれば製作側もそっちの方がいいんだろうな…。
…というウ~ンな第一印象もライダーに変身してからは一変、何しろ声や喋りが本当にカッコ良い。一目惚れならぬ、一耳惚れ状態です(笑)。
演じている世界さんは既にアニメで声優業を経験済みだそうで、なるほど、この手の演技法も嗜んでいるように思えます。発声も問題ないし、いわゆるアニメ芝居にも染まってないのもいい。
劇場版のゲストライダー=1回こっきりの出演に留めておくには勿体なさすぎる才能です。別作品のレギュラーに起用して欲しいなぁ…。
本作では、主題歌も担当するFANTASTICSから多くのメンバーが出演しているようです。↑の世界さんも同様ですね。
総じてイケメン揃いなのは言わずもがなですが、中でも本作のキーパーソンであるタオリンを演じる中島颯太さんの好演も見どころです。ひだまりから出てきた時のショウマとの会話シーンは特にいい。
ある意味、あちらの世界のショウマに相当する事を意味しているのか、ルックス(特に髪型)も似ていてね。序盤では顔の見分けが付かず、ショウマ=知念英和さんが二役でも演じているのかと思ってました…(笑)。
にしても、倒れていたところを助けたからタオリン……安定の幸果さんネームだな!
同じ顔でも、こっちの世界とあっちの世界でキャラが違うというシチュエーションは、異世界に飛ばされ系のお話でのお約束。
でありながら、ストマック兄妹のキャラは不変というのは、っぽいですね。
そんなストマック兄妹の共闘、これはファンサービス度が高い! 何より、太陽光の下に勢揃いするストマック兄妹なんて本編では絶対に見れませんし(笑)。
ランゴ兄やんは省エネ系アクションですが、他の4人はもうやりたい放題。今のは吹き替えかなー……と思っていたら実は本人だった、というのが随所にあって見どころも多い。グラニュート形態がないのも嬉しいですね。シータとジープもいい暴れっぷり!
そして夏映画のお約束と言えば、次に放送するライダーの登場。仮面ライダーゼッツですね。
シンプルなデザインが高評価なようですが、戦闘シーンはまたいつもの感じかと毎年ガッカリします。「ヤベぇピンチだ、じゃ、これを使ってみよう!」というパターン、もうとっくに味がしてないんですよ…。
あと、胸にベルトがあるのが話題になっていますが……あれはベルトとは呼ばない、襷[タスキ]というんだ!
そして、当ブログでは必ず紹介する劇場プログラム。
同時上映の『~ゴジュウジャー』も併載して、お値段据え置きの800円でありながら情報量もたっぷりなのでお買い得です。
本作に出演したFANTASTICSメンバーのインタビューはキチンと4人分載っているので、そっち界隈の方も必携アイテムかも?
入場特典として貰ったゴチゾウBOOKは、テレビ版や劇場版に登場したライダーやゴチゾウを紹介した小冊子です。
ところで、エンディングではちびっ子の塗り絵コンテストの作品が紹介されます。
そんなのテレビでやるべきものだろ、映画の一部になんかすんな!と思いつつ、それはさておき。
作品とともに入賞(?)者の名前も紹介されるんですが、ちびっ子の名前を“〇〇さま”と表記しているのが違和感MAXでね。
“〇〇ちゃん”“〇〇くん”の方が可愛いし、そもそも“~様”と呼ばれて機嫌が良くなるちびっ子なんていねーだろと。バカへの配慮って本当にメンドくせーよな。