皆さま、こんにちは!

 
島根県の宍道駅と広島県の備後落合駅を結ぶ木次線。
昭和12年に全通した路線ですが、
宍道駅-木次駅間は元々は、
大正5年に開通した私鉄の簸上(ひのかみ)鉄道だったそうで。
昭和7年に国有化され、木次線の一部区間に変ったそうですよ。
 
その区間にあるのが今回の幡屋(はたや)駅です。
簸上鉄道時代の大正7年に開業した駅で、
JRに移行後も、古い木造駅舎が長らく使われていた駅らしい。
駅舎は20年前に建て替えされてしまったそうですが、
そんな幡屋駅に、昨年6月に行ってきました。
 
まずは幡屋駅の全景ですが…
木次線・幡屋駅
淋しいすぎる。
ちっちゃな待合室の手前側にコンクリートの土台が見えますが、
かつて存在していた木造駅舎のモノなのでしょうね。
撤去された駅舎の土台を見てガッカリする、駅ファンあるあるでした。
 
幡屋駅は平成27年春まで、駅舎で切符が売られていたらしい。
木次線・幡屋駅
 
この待合所のどこで切符が売られていたのか気になりましたが、
ホーム側に周ってみると、なるほど!
木次線・幡屋駅
木次線・幡屋駅
上屋の一部が個室(事務室)になっていて、
ここで職員さんが切符を手売りされてたみたいです。
それにしてもここ、真夏は暑そう。
 
待合所には建物財産標が貼られていて、平成7年の年号が打たれてました。
幡屋駅の木造駅舎が消滅したタイミングですね。
木次線・幡屋駅
幡屋駅に限った話ではありませんが、平成10年頃までは
全国各地で国鉄時代の木造駅舎が数多く残ってました。
今さら言っても手遅れな話ですけど、
なんでこの時期に、駅や車両の写真をしっかりと撮ってなかったのだろう?
鉄道を趣味にしていたらモテないと思っていた(しかも既婚者なのに)自分、
不覚でしたわ。
 
幡屋駅は単式ホームが1本あるだけの棒線構造の駅でした。
木次線・幡屋駅
木次線・幡屋駅
幡屋駅の起源は大正7年に開業した停留場(大正10年に駅に昇格)、
この景色は、開業当時から大きくは変わっていないようですね。
 
私鉄時代の面影が少しでも残っていればと
期待しながらやってきた幡屋駅でしたが、それらしい遺構は見つからず。
諦めて帰ろうとした時に、ふと、この建物が目に入りましたの。
木次線・幡屋駅
木次線・幡屋駅
見ての通り、駅便(駅の便所)なのですが、
古い航空写真を見ると、木造駅舎時代からある建物のようなのですよ。
 
こちらがヤフー地図から転載した、現在の幡屋駅の航空写真。
木次線・幡屋駅
赤い矢印の先に写るのが駅便です。
 
そして昭和37年に撮影された航空写真です。
木次線・幡屋駅
ねっ、駅便が写ってますでしょ?
簸上鉄道時代に開通した宍道駅-木次駅間の駅で、
開業当時からの駅舎はひとつも残っていない現状。
ひょっとしたらこの駅便、木次線で最古の建物なのではないでしょうかね?
建物財産標がないので確証が得られない話ですが。
 
他にも構内にはこんな建物が残っていたり、
なかなか興味深い幡屋駅の構内でした。
木次線・幡屋駅
木次線・幡屋駅
 
ところで…
幡屋駅の駅舎が建て替えされたのって、
阪神淡路大震災が起きた直後のことだったようですけど、
それとは関係はありませんよね?
この辺りは震度3~4だったみたいですけど。
 
木次線だい好きです!

 

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